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低床4軸の大型トラックの特徴|駆動方式・メリットデメリット

低床4軸トラックの大型トラックは、大きな荷室を搭載し、より多くの荷物を積載できます。大型トラックには、車軸が3軸と4軸、低床と高床があります。
本記事では、それぞれの違い、低床4軸トラックの特徴やメリットとデメリットを解説します。

低床4軸の大型トラック構造や特徴とは?


低床4軸の大型トラックは、横から見ると前と後ろにそれぞれ2つずつ車輪があり、後輪のタイヤ径を小さくすることで荷台を低くした車両です。低重心設計により走行安定性が向上します。4軸トラックには、前2軸・後2軸のタイプがあります。

また、一般的に大型トラックは、10トン以上のトラックを指し、平ボディ、バンボディ、ウィングボディ、冷凍冷蔵車といった多様なボディ形状があります。これらの大型トラックは、用途や利便性に応じて、さらに3軸、4軸、高床、低床などの種類に分類されます。

4軸低床トラックの基本構造と設計ポイント

4軸トラックは、車両が4つの車軸を持つことで積載量や走行安定性の向上が図られた構造をしています。さらに車両の重心が低く保たれ、荷物の積み降ろしを効率的にできるのが特徴です。

また、通常の高床トラックに比べて、荷台へのアクセスがしやすくフォークリフトを使った積み下ろし作業もスムーズにおこなえます。
トラックの後部には、重い荷物を安全に運ぶための強固なシャーシや、トルクを効率的に伝えるための駆動系が組み込まれています。

大型トラックには、低床・高床・3軸・4軸がある


トラックは、小型・中型・大型トラックの3つに大別でき、それぞれ車両サイズや最大積載量、運転に求められる免許区分が異なります。トラックの車両区分の頂点に立つのが大型トラックです。

大型トラックも荷台の地上高による低床と高床、トラックを支える車軸数が3軸と4軸などに細分化されます。
低床4軸トラックを掘り下げる前にトラックをカテゴリ分けする低床と高床、3軸と4軸について紹介します。

大型トラック3軸と4軸の違い

トラックの重量を支え駆動力や操舵性能に影響するのが、タイヤとタイヤを繋ぐ車軸の数と配置です。大型トラックの車軸数(軸数)のカテゴリは3軸と4軸があります。車軸の配置は、次の3通りです。

・3軸:前1軸・後2軸
・3軸:前2軸・後1軸
・4軸:前2軸・後2軸

3軸のトラックは、ホイールベースが短く操舵性能が高いです。特に「前1軸・後2軸」は高い操舵性能があり、「前2軸・後1軸」のトラックは直進安定性に優れます。

4軸カテゴリのトラックはホイールベースが長く、低床化が行えるため大きな荷室を搭載でき、直進安定性に優れることから長距離の大量輸送に適しています。

大型トラック低床と高床の違い

大型トラックの低床と高床の主な違いは、荷台の高さです。

低床タイプは、荷台までの高さが約1,000mmと低く設計されており、後輪には小径のタイヤが使用されています。一方高床タイプは、荷台までの高さが約1,300mmと高く、前後のタイヤに大口径のものが装着されています。

メーカーやモデルによって異なりますが、大型トラックの荷台地上高の目安は、次のとおりです。

・高床トラック:約1,300mm
・低床トラック:約1,000mm
・超低床トラック:約850mm

高床と低床を比較すると300mm、超低床とは150mm地上高に違いが生じます。高床トラックと低床トラックでは荷物の積み下ろし作業効率が大きく異なることがイメージできたかもしれません。

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低床4軸大型トラックのメリット


低床4軸大型トラックは、走行の安定性、積載能力の大きさ、積み下ろしの効率化において多くのメリットがあります。それぞれ解説するので参考にしてください。

1.走行安定性に優れている

1つ目は、走行安定性に優れていることです。

荷台が低いため重心が下がり、全体的な走行安定性が向上します。高速道路やカーブの多い道でも車両が横揺れしにくいです。走行中は、風の影響も受けにくく強風の中でも安定した運転が叶います。

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2.積載容量が大きい

2つ目は、積載容量が大きいことです。
国内の高さ制限に対応するために低床4軸の大型トラックは、荷台を下げて荷室の高さを確保しています。

国内の公道は最大3.8mまでの高さ制限があり、荷室の高さを確保するには荷台を下げるしかありません。低床が特徴である4軸の大型トラックは荷台の地上高を下げ荷室の高さを確保し、荷室の積載容量を拡大しています。

3.荷物の積み下ろしが容易で作業効率が高い

3つ目は、荷物を積み下ろしする際の作業効率の高さです。低床カテゴリのトラックは、荷物の積み下ろし作業効率が高いことは既に紹介しましたが、当然低床4軸の大型トラックにも該当します。

荷台に乗り込むための段差が少ないため、荷物をトラックに載せたり降ろしたりする際の手間が大きく減ります。
特にフォークリフトを使った作業が容易になり、荷台に対して直接アクセスできるため、作業がスムーズです。

低床4軸大型トラックのデメリット

非常に魅力的な低床4軸の大型トラックですが、もちろんデメリットや弱点も存在します。運転やメンテナンスに関して注意事項があるため、ご確認ください。

1.タイヤの数多いので交換コストがかかる

1つ目は、交換費用がかかることです。

低床4軸の大型トラックは、トラックを支える車軸が4本あるので3軸のトラックよりも交換コストが高くなります。費用の違いは、次のとおりです。

※1タイヤの交換コストは15,000円と仮定

種類 タイヤ本数 料金
3軸トラック 6本 90,000円
4軸トラック 8本 120,000円
差額 2本 30,000円

また、タイヤの使用限度を延ばすために効果的なローテーションもタイヤの数が多い分、低床4軸トラックの方が手間がかかります。

2.路面の段差に弱く小回りがきかない

2つ目は、衝撃吸収性能の低さです。低床4軸の大型トラックは、タイヤが小さい分、路面の段差を踏んだ際の衝撃吸収能力が低く、段差に弱いといわれています。車両底部が路面に接触しやすく、未舗装の道路や急な段差を越える際に障害物に当たることがあります。

また車軸が多いため、小回りが利かない点も弱点としてとらえられるかもしれません。

低床4軸トラックの日常・定期点検ポイント


低床4軸トラックのメンテナンスでは、日常点検と定期点検が重要です。
日常点検では、次を確認し異常があれば早急に対応します。

・タイヤの空気圧や亀裂
・オイル漏れ
・灯火類の点灯など

また定期点検では、より詳細に車両の状態を確認します。主な確認項目は次のとおりです。

点検項目 詳細
タイヤ ・空気圧
・摩耗具合
・亀裂
ブレーキシステム ・ブレーキパッド
・ブレーキ液
・ホース
エンジンオイルと冷却水 ・オイルの量と状態
・冷却水の量
シャーシやサスペンション ・シャーシのフレーム
・サスペンション部品
バッテリー ・バッテリー端子
・充電状態

低床4軸トラックは、タイヤの本数が多く後輪は小径であるため、偏摩耗や損傷に注意が必要です。定期的にローテーションや交換をおこなうと、タイヤの寿命を延ばし、安全性を確保できます。

また、低床構造ゆえに、路面とのクリアランスが小さいため、下回りやサスペンションへの衝撃に注意し、損傷がないか確認してください。

これらのメンテナンスを適切におこなうことで、低床4軸トラックの性能を維持し、安全な運行を継続できます。

低床4軸トラックは新車と中古車どっち?


低床4軸大型トラックは、新車価格は高額で注文から納車されるまでに時間がかかる傾向です。運送業務効率化のために低床4軸大型トラック導入を計画してもコストと納期の問題に直面し二の足を踏んでしまう方もいるのではないでしょうか。

コストを抑えながら、短納期で効率良く低床4軸の大型トラックを導入するには「中古トラック販売店」の利用です。中古トラック販売店は、低価格で短納期の良好な状態の車両導入が実現できます。

例として費用を比較すると次の違いがあります。

※いすゞ ギガ(アルミウィング)の場合

新車 中古車(2015年式)
約約2,600万円 約400〜700万円

低床4軸の大型トラックは「トラック流通センター」へ


トラック流通センターでは、お客様のニーズに合わせた中古トラックを豊富に取り揃えております。経験豊富なスタッフが、お客様の車両選びを丁寧にサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

豊富な在庫の中から、ご希望の車種や年式、走行距離など、細かな条件に合わせて最適な一台をお探しいただけます。また、トラック流通センターでは、購入後のアフターサポートも充実しており、安心してトラックをご利用いただけます。

中古トラックの購入をご検討の際は、ぜひトラック流通センターにお問い合わせください。お客様を力強くサポートする一台が、きっと見つかるはずです。

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低床4軸トラックのリース・レンタルも活用しよう

低床4軸トラックをリースやレンタルで活用することには、複数のメリットがあります。初期費用を抑えられる点が大きな利点です。購入する場合と比較して、まとまった資金を用意する必要がなく、月々のリース料やレンタル料を支払うことで利用できます。

また、メンテナンスや税金などの維持管理業務が不要になる点もメリットです。リースやレンタル会社がこれらの業務を代行するため、自社での負担を軽減できます。さらに、必要な期間だけ利用できるため、事業規模や需要の変化に柔軟に対応できます。
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低床4軸トラックのよくある質問


低床4軸トラックに関して、お客様からよく寄せられる質問をまとめました。

低床4軸トラックの最大積載量はどのくらい?

最大積載量は、車種や架装によって異なりますが一般的には約13トンから14.5トンです。

低床4軸トラックはどのような荷物の運搬に適しているの?

低床4軸トラックは、高さのある荷物や重量物を大量に運搬するのに適しています。
通常のトラックでは、積み下ろしが難しい荷物の運搬が可能であり、低床設計により積載スペースが広がり積載効率も高くなるためです。
例えば、家電製品、飲料、建築資材、自動車部品などが挙げられます。

低床4軸トラックの運転に必要な免許は?

低床4軸トラックを運転するには、大型免許が必要です。特に総重量が8トン以上のトラックを運転する場合は、大型自動車免許を取得することが義務付けられています。

低床4軸トラックの寿命はどのくらい?

トラックの寿命は、使用状況やメンテナンスによって大きく異なりますが、一般的には約10〜15年、または走行距離が50万〜100万キロと言われています。

低床4軸トラックを購入する際の注意点はある?

中古トラックを購入する際は、車両の状態をよく確認することが重要です。走行距離、年式、修復歴、整備記録などを確認し、試乗してエンジンの状態や異音などを確認することを推奨します。

まとめ

低床4軸大型トラックは、優れた積載能力や走行安定性、効率的な積み下ろし作業など多くのメリットがあります。
特に重い荷物や大型荷物の運搬に非常に適し、物流業界や建設業で広く利用されています。ただしタイヤ交換のコストや小回りが効かないデメリットも存在します。
トラックを購入する際は、新車や中古車、リースやレンタルの選択肢から考え、適切な購入先を選びましょう。

  • 低床4軸トラックは横から見ると前と後ろにそれぞれ2つずつ車輪があり、後輪のタイヤ径を小さくすることで荷台を低くした車両
  • 走行安定性に優れ、大きく重い荷物や大型荷物の運搬に適している
  • タイヤ交換コストが高く、小回りが効かないのがデメリット
  • 購入時は「新車」「中古車」「リース」「レンタル」を比較し、予算や用途に合った選択をする

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