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エンジンルームの洗浄や点検は自分でできるの?業者に頼んだ場合の違いなどについてもご紹介!

エンジンルームの洗浄方法は?
エンジンルームにはエンジンをはじめ、トラックを走行させるために大切な装置が数多く設置されています。
そして空気の出入りが多い部分のため、非常に汚れやすく汚れたエンジンではオイル漏れなども気づきにくくなってしまうでしょう。
そのためエンジンルーム内は、定期的にホコリを拭いてあげるなどのメンテナンスが必要なのです。トラックと乗用車ではエンジンルームの設置場所が基本的に違います。
ボンネットを開けるだけでエンジンルームにアクセスできる乗用車に比べ、トラックでは運転席のボックスごと持ち上げエンジンルームにアクセスするのです。
そして大きなトラックでは、エンジンルームを開けるだけでも大変であり、開ける方法を間違えるとケガをしてしまう恐れもあります。
そこで今回はエンジンルームの点検や洗浄方法についての解説と、エンジンルームを安全に開ける方法もご紹介していきます。

筆者・太田さん

太田 りく著者のTwitterはこちら

整備士として現場で働いている現役整備士ライターです。
所有資格は整備士3級。

現役で働いているという強みを活かし、読みやすく読者の疑問を解決できるような記事になるよう心がけています。

エンジンルームって洗浄や点検をする必要がある?

エンジンルームの洗浄や点検はそもそも必要?
エンジンルームの点検は安全に走行するために必須です。
点検しなければオイルが不足していても気づきませんし、ベルトの劣化もエンジンルームを開けて点検する必要があるのです。
もしどこかの装置が故障していた場合、気づかずに重大なダメージを与えてしまっているかもしれません。
そのため自分で点検を行うもしくは、整備工場でお願いするようにしましょう。

また洗浄に関してはできれば定期的に汚れを落としてあげた方がいいものの、必須ではありません。
しかし先ほどもお伝えしたように、汚れがひどいと故障を見つけづらくなります。
特に年式の古いトラックの場合、オイル漏れを起こしている可能性は高く、汚いエンジンルームではどこからオイル漏れが起こっているのかを探すのも大変です。

また汚れによって装置が傷む可能性もあるため、できれば定期的に掃除をしてキレイな状態を保っておきましょう。
しかしエンジンルームの洗浄には注意点もあります。
詳細は後述しますが、装置の故障やケガをする恐れもあるため必ず守るようにしてください。

エンジンルームにはどんな装置が搭載されているの?

エンジンルームはさまざまな装置が取り付けられています。
車種によって若干の違いはあるものの、どんな車でも搭載されている装置はほぼ同じでありエンジンルーム内にある装置は以下の通りです。

・エンジン
・オルタネーター
・ラジエーター
・補機ベルト
・ウォッシャー液のタンクやラジエーターサブタンク
・パワステリザーバータンク
・ブレーキフルードリザーバータンク
・インタークーラー
・コンプレッサー
・バッテリー(トラックの場合サイドに設置されていることが多い)
・コンデンサー

このようにエンジンルーム内には多くの装置があり、オイル類のタンクはほとんどエンジンルーム内に集められ整備がしやすいように作られているのです。

エンジンルームの点検方法

エンジンルームの点検方法は?
素人でも簡単にできるエンジンルームの点検方法は、

・各オイルが十分に入っているか
・各水が十分に入っているか
・上から見てオイルが漏れていないか
・補機ベルトにヒビが入っていないか

この4点を意識すればいいでしょう。

チェック自体はとても簡単です。
しかし各オイルといってもエンジンオイル、ブレーキフルード、パワステオイル、トランスミッションオイルなどオイルの種類は多く、しっかりと全て確認しようと思えば、それなりの知識が必要となります。

また車種によって取り付けられている場所も違うため、自信がなければ整備工場へ持って行き定期的に点検をしてもらいましょう。
工場で点検してもらえば、エンジンルーム内だけでなくタイヤの空気圧チェックやバッテリーの電圧チェックもしてもらえるため安心です。
また国が定める点検では、タイヤを外してブレーキ廻りのチェックもしてもらうことができます。

エンジンルームを点検する際の注意点

エンジンルームを点検する際の注意点は

・オイル類が減っていたとしても勝手に継ぎ足さない
・ライトを使用して点検する
・点検のためにふたを開けたりゲージを抜いた後は必ず締める
・点検に使用した工具を置きっぱなしにしない
・必ずエンジンを切ってから行う

この5点になります。

オイル類を継ぎ足さない理由は、漏れなどを確認せず継ぎ足してしまうと整備工場で点検する際、オイル漏れを見落とす場合があるためです。
整備工場での点検時でももちろん、各部分のオイル漏れがないかをしっかりとチェックします。
しかし場所によっては他の装置を外して見なければならない箇所もあります。
そんな場合、素人が確認もせずに継ぎ足すと、オイル漏れの見落とし原因になってしまうのです。
自分でエンジンルームを点検する際は、以上の点に注意し確認するようにしましょう。

エンジンルームの洗浄方法

エンジンルームの洗浄方法は?
エンジンルーム内の洗浄方法はいろいろあります。
洗浄液をかけて洗ったり、ぞうきんで拭き上げだけ行うなど、汚れ具合によって洗浄方法も変える必要があります。

オススメな方法としては、ぞうきんで拭き掃除後、ガンコな汚れを液剤で洗うという方法です。

エンジンルーム内の汚れで多いのはホコリです。
空気の入り口でもあるエンジンルーム内はホコリが溜まりやすく、舞ったホコリがエンジンカバーについたりオイルタンクの蓋についたりします。
まずはその汚れを落としててあげましょう。

その次に多いのがオイル漏れによる汚れや水漏れによる汚れです。
漏れたオイルの上にホコリがつくことでこびりつき、なかなか取れないガンコ汚れになったりもします。
そのためエンジンルーム内をきれいな状態に保ち、汚れさせない必要があるのです。

エンジンルームを洗浄する際の注意点

エンジンルーム内には、オルタネーターなどの電気装置やエンジンなどの点火装置があります。
これらの装置に直接水をかけると、故障の原因となるため注意しましょう。
その他の注意点は以下の通りです。

・高圧洗浄機で水をかけない
・水をかけた後は必ず吹き上げる
・プラグ周りやオルタネーターの周辺には水をかけない
・劣化したクリップ類周辺は優しく洗う

このような点を注意しましょう。
エンジンルーム内の洗浄では、どうしてもベルトに水がついてしまいます。
ベルトに水が付着すると、摩擦力が下がり一時的にベルト鳴きが発生することもありますが、異常ではないので安心してください。

大型トラックの場合エンジンルームを開けるだけでも大変!

大型トラックはエンジンルームをあけるのが大変

トラックの場合、エンジンルームを開けるのにも苦労します。
トラックのエンジンルームは運転席の下に位置しており、運転席を傾けることでエンジンルームにアクセスできます。

小型トラックであれば、手動で持ち上げフロント側に倒すのですが、大型の場合は重すぎるため電動で開けるタイプも存在します。
留め具や固定方法はメーカーや車種によって違いがあるため、一概に説明するのは難しいですが基本的な流れはどのトラックでも同じです。

エンジンルームを開ける際注意しなければならない点として、1人でできないと判断した場合、必ず誰かに手伝ってもらいましょう。
また開けて何かの作業をする際は、きちんと固定されているのかを必ず確認する必要があります。

開けた運転席が落ちてくればケガでは済みません。
最悪の場合、命を落とすこともあり、何度もエンジンルームを開けている経験者でも、ちょっとした不注意でこのような事故が起こっています。
もし自信がないのであれば、プロに任す方が安心でしょう。

エンジンルームの洗浄を業者に頼んだ場合の違いとは

エンジンルームの洗浄を業者に頼む場合は?
エンジンルームの洗浄を業者にお願いすることもできます。
では自分で行った場合との違いをご紹介していきます。

業者に頼むと費用がかかる

まず業者に頼むということは、費用がかかるということです。
自分で行えば手間はかかりますが、作業代は発生しません。
それに対してプロにお願いするということは、当然、お金が必要となります。

エンジンルーム洗浄工賃の相場は5000円~1万5000円程度です。
もちろん業者によって金額の違いはあります。

エンジンルームの汚れによってトラブルが発生していたり、もし5000円以上払ってもいいというのであれば、お願いしてみてはどうでしょうか。

仕上がりに期待できる

車のプロが行うため、どこに水をかけると故障の原因となるかなどに詳しく、自分で行うよりも安全に作業をしてもらえます。
また洗うための装置や洗剤なども充実しており、きれいな仕上がりが期待できるでしょう。
また洗浄中に何か気になる箇所を見つけてもらえるかもしれません。

エンジンルームを洗浄したことによっての不具合に対応してもらえる

車のプロでも避けられないトラブルはあります。
通常、エンジンルームを洗浄して不具合が起こる可能性は低いですが、ゼロではないのです。
車の状態が悪く、ちょっとした振動で装置が動かなくなる可能性もあり、洗浄中にそういったトラブルがあればきちんと対応してもらえるでしょう。

自分で洗浄して装置を故障させてしまえば、誰にも責任を取ってもらえません。
業者に頼むということはトラブルのリスク回避も行えるのです。

エンジンルーム洗浄に対応していない場合も?

エンジンルームの洗浄は少なからずリスクが伴います。
バッテリーをはじめ電気装置やECUにつながるセンサー系も多く、水や衝撃によって不具合が出る場合もあるのです。

そのためエンジンルーム洗浄に対応していない業者も多くあります。
もしお願いしたいのであれば、まずは対応できる業者を探すことから始めましょう。

まとめ

エンジンルームの点検や洗浄についてのまとめ
エンジンルームの点検や洗浄は自分で行うこともできますし、業者にお願いすることもできます。
それぞれ注意点があり、雑な作業ではトラブルの元となるだけでなく、ケガをする場合もあるのです。
またトラックのエンジンルームの開け方は独特で、運転席を持ち上げてアクセスします。
トラックの運転席はとても重く、しっかりと固定しなければ頭の上に落ちてくることもあり危険です。
自分で洗浄や点検を行う場合、安全確認は必ず行いましょう。

  • エンジンルームの点検は必須
  • エンジンルームの洗浄は汚れ具合によって判断する
  • エンジンルームの洗浄はオルタネーターや点火系統に水がかからないよう注意が必要
  • 点検時はオイルや水回りベルトの点検を行う

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