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中古トラック選定の重要ポイント!国内トラックメーカーを徹底比較!

中古トラック選定の重要ポイント!国内トラックメーカーを徹底比較!決して広くはない日本国内には世界中から高く評価される自動車メーカー8社が存在し、古くから自動車製造は日本の基幹産業として国内経済をけん引する花形産業として扱われています。
自動車大国として知られる日本ですが、既述した8社の自動車メーカーとは異なる立ち位置で貨物自動車の製造・販売を行うのが商用自動車メーカーとも呼ばれるトラックメーカーです。「どのメーカーのトラックにするか?」という問題は中古車選定時の重要ポイントでもあるため、国内トラックメーカーを徹底比較しながら紹介します。

商用車両の製造・販売を行うトラックメーカー

商用車両の製造・販売を行うトラックメーカー
既に紹介したとおり、国内で自動車の製造・販売を行う自動車メーカーは普通自動車の製造・販売を行う普通自動車メーカーとトラックやバスなどの製造・販売を行うトラックメーカーが存在し、自動車製造メーカーは2つに大別されます。

国内の多くの自動車メーカーのルーツはトラック製造にある

国内の自動車製造は1900年代初頭に開始されたと言われており、国内の自動車産業聡明期には現存しない多数の自動車メーカーが存在していました。しかし自動車そのものが希少で現在より非常に高価な存在であったことから、自動車製造の中心は普通自動車ではなくトラックやバスなどの商用自動車であったと言われています。

現存する最古の国内生産車両であるアロー号を製造したメーカーが、現在はトラックのボディ(架装)メーカーである矢野特殊自動車として継続されていることからも、トラックに対する国内需要の高さが伺えるのではないでしょうか?

かつて多くのメーカーがトラックの製造販売を行っていましたが、時代の流れと共に主力商品が普通自動車に移行したことや開発・製造コスト削減のため自動車メーカー間でOEM供給が活性化したことなどから国内トラックメーカーは4社に淘汰されたと言えるでしょう。

国内のトラックメーカーは海外でも高く評価されている

メイド・イン・ジャパンの代名詞として家電製品と共に世界的に知られるのが国内で生産される自動車で、国産車は世界中で高く評価されています。もちろん国内トラックメーカーに対する海外での評価も非常に高く、国産トラックは海外マーケットでも広く流通していると言えるでしょう。

しかし、ボンネット型トラックが好まれる北米大陸ではキャブオーバー型の国内メーカーのトラックは普及せず、ヨーロッパ・アジア・オセアニアなどのマーケットに強い傾向にあると言えます。

世界的に評判の良い国内のトラックメーカーとは

世界的に評判の良い国内のトラックメーカーとは
好まれるボディタイプが異なることから一部地域では苦戦を強いられている国内トラックメーカーですが、世界的シェアに目を向ければ自動車大国日本のメーカーとして人気メーカーであると言えます。

国際マーケットで高く評価される国内四大トラックメーカーとは

現在、国内でトラックの製造販売を行っているメーカーはいすゞ自動車・三菱ふそう・日野自動車・UDトラックスの4社で、これに加えていすゞと日野の共同出資で設立されたバス製造会社のジェイ・バス株式会社が商用車両専門メーカーだと言えます。

しかしジェイ・バスはバスの製造しか行っておらず、トラックメーカーは既述の4社となり国内4大メーカーに位置付けられています。国内四大メーカーの概要は次のとおりです。

いすゞ自動車

1916年に設立されディーゼルエンジンの開発技術に優れることからディーゼルのいすゞとも呼ばれるのがいすゞ自動車です。1930年代から自動車生産に乗り出し戦前・戦中にかけては国策企業として大型車両の生産を行っていましたが、戦後乗用車やSUVの製造販売にも手を広げトヨタ・日産と共に日本自動車産業界の御三家と呼ばれるほどに大きく成長しました。2009年から国内の乗用車市場から撤退し商用自動車専門メーカーへと転換を行い、現在はトラックメーカーとして国内外から高い評価を得ています。

三菱ふそう

1917年に設立された三菱造船はエンジン技術を転用して1918年に自動車生産を開始、三菱が自動車産業に参入します。三菱重工業・三菱日本重工業・三菱自動車工業と社名や業態を変えながら商用自動車と乗用車の清算を行いますが、2003年トラック・バス製造部門が分社・独立し現在の三菱ふそうトラック・バス(通称:三菱ふそう)がトラックメーカーとして設立され、国内外で人気メーカーとして高く評さされています。

日野自動車

自動車産業聡明期の日本で自動車量産に取り組んだ東京瓦斯電気工業株式会社を母体とし、日野重工業として1942年に設立されたのが日野自動車で、乗用車を生産した時期もあったものの1966年トヨタと提携を行ったことでトラックメーカーにシフトしました。1962年には国内トラックメーカーとして初となる国外販売会社をタイに設立、1990年からダカール・ラリーのカミオン部門に連続出場するなど、積極的に国際市場に打って出るメーカーとしても知られています。

UDトラックス

1950年に民生産業の自動車部門から独立した民生デイゼル工業がUDトラックスのルーツで、その後日産自動車が経営参加したことで1960年からは日産ディーゼル工業として商用自動車の生産を行い、ボルボ・グループ傘下として2014年に社名変更され現在のUDトラックスが生まれました。大型トレーラーの国内シェアトップのトラックメーカーとして人気の高いメーカーだと言えます。

国内トラックメーカーでは提携や統廃合が推し進められている

国内トラックメーカーでは提携や統廃合が推し進められている
国内四大トラックメーカーの間では提携や統廃合が推し進められ、OEM供給によって、同じ車両が異なるトラックメーカーのモデルとして販売されるケースが珍しくありません。同じモデルであってもモデルチェンジの際にOEM供給元が変更され、全く異なる車両が後継車両として発売されるケースもあり、非常に興味深いと言えるでしょう。

提携関係にあるトラックメーカーとは

国内向けにバス製造を行うジェイ・バスがいすゞと日野の共同出資で設立されたことは既に紹介しましたが、提携によって車両をOEM供給しあうケースも現在では珍しくなくなっています。各トラックメーカーの提携は次のように行われています。

いすゞ自動車

日野と共同出資で設立してジェイ・バス以外では1995~2007年に日産・日産ディーゼル(現UDトラックス)への小型・中型クラスの車両供給を行い、トヨタ・マツダとも提携しOEM供給を行っていましたが、2018年トヨタとの提携を解消、2019年に再び日産への小型トラック供給に合意しています。また大型クラスの全輪駆動除雪車は2005年からUDトラックスからの供給を受けています。

三菱ふそう

2004年に日産に小型トラック用ディーゼルエンジンの供給を開始、2013年からは小型トラックの相互OEM供給が行われています。

日野自動車

トヨタと共同開発を行った小型クラスのデュトロの供給を1999年から行っています。また2004年には中型クラスのエンジンを日産ディーゼル(現UDトラックス)へ供給し、ハイブリッド技術の供給を受ける相互OEM供給を行っています。また大型クラスの全輪駆動除雪車の供給を2005年からUDトラックスから受けています。

UDトラックス

2004年旧日産ディーゼルとして日野から中型クラスのエンジン供給を受けハイブリット技術の供給を行う相互供給を開始、2005年から大型クラスの全輪駆動除雪車の供給をいすゞと日野に対して行い2016年にいすゞから中型トラックのOEM供給を受けることに合意しています。

国内トラックメーカーが製造・販売する人気トラックシリーズは

国内トラックメーカーが製造・販売する人気トラックシリーズは
国内のトラックメーカーが製造・販売する評判の高い人気モデルの存在が気になるところですので、車両区分別の各メーカーの人気トラックシリーズを紹介します。

メーカー別小型トラックの人気シリーズ

小型クラストラックは近距離運送を中心にニーズの高まりを見せており、各メーカーから次に挙げる小型トラックシリーズが発売されています。

いすゞ自動車

いすゞ自動車の小型クラスの人気シリーズは、1959年から製造販売されているエルフです。現行モデルは2006年発売の6代目となり、5代目からは日産・日産ディーゼル・マツダへの供給が行われましたが、2012年に日産・2014年にUDトラックスへの供給が終了、2019年から再び日産への供給が開始されています。

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三菱ふそう

三菱ふそうの小型クラスの人気シリーズは1963年から製造販売されるキャンターです。現行モデルは2010年発売の8代目となり、2012年から日産自動車との相互OEMによってキャンターを供給し、供給を受けた車両はキャンターガッツとして販売されています。また2014年からUDトラックスに対してもOEM供給を開始しています。

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日野自動車

日野自動車の小型クラスの人気シリーズはトヨタと共同開発し1999年から製造販売されるデュトロです。現行モデルは2011年発売の2代目となり、初代発売と共にトヨタへのOEM供給が行われています。

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UDトラックス

UDトラックスの小型クラスの人気シリーズは三菱ふそうから現行8代目キャンターのOEM供給を受け2014年から販売されるカゼットです。

メーカー別中型トラックの人気シリーズ

中型クラストラックは最も汎用性に富むことから中古トラック市場でも取引量の多い車両区分で、各メーカーが車両開発に力を入れていると言えるでしょう。

いすゞ自動車

いすゞ自動車の中型クラスの人気シリーズは、1970年から製造販売されるフォワードです。現行モデルは2007年発売の5代目となり、2017年からはUDトラックスへのOEM供給が行われています。

三菱ふそう

三菱ふそうの中型クラスの人気シリーズは1984年から製造販売されるファイターで、現行モデルは1992年発売の2代目となります。

日野自動車

日野自動車の中型クラスの人気シリーズは1964年から製造販売されるレンジャーです。現行モデルは2017年発売の6代目となり、1995~1999年まで4代目の3.5トン積みモデルがトヨタにOEM供給されました。

UDトラックス

UDトラックスの中型クラスの人気シリーズは1975年から製造販売されるコンドルです。現行モデルはいすゞからOEM供給を受け2017年から発売する5代目となり、2004年からは日野から供給されたエンジンを使用して製造されていましたが、4代目には自社製品が搭載されています。

メーカー別大型トラックの人気シリーズ

大量の積み荷を一度に運べる大型クラスのトラックは長距離運送を中心に活用される流通業界の花形的存在だと言えるでしょう。各メーカーとも単車とトラクターの製造販売を行っています。

いすゞ自動車

いすゞ自動車の大型クラスの人気シリーズは、1973年から製造販売されるギガで、単車とトラクターが用意されています。現行モデルは単車2015年、トラクター2016年に発売された2代目となります。

三菱ふそう

三菱ふそうの大型クラスの人気シリーズは1996年から製造販売されるスーパーグレートです。現行モデルは2017年発売の2代目となります。

日野自動車

日野自動車の大型クラスの人気シリーズは1992年から製造販売されるプロフィアで、単車とトラクターが用意されています。現行モデルは単車2017、トラクター2018年発売の3代目となります。

UDトラックス

UDトラックスの大型クラスの人気シリーズは2004年から製造販売されるクオンです。現行モデルは2017年発売の2代目となり、現在UDトラックスが自社生産する唯一のトラックで、2005年から全輪駆動車除雪車のOEM供給をいすゞと日野に対して行っています。

トラック購入時にトラックメーカーは気になるチェックポイント

トラック購入時にトラックメーカーは気になるチェックポイント
中古トラック販売店では国内四大トラックメーカーの製造したトラックの中古車両を漏れなく取り扱っており、中古トラック購入時には「どのトラックメーカーの中古トラックにしようか?」と頭を悩ませる方が少なくありません。

各トラックメーカーの完成車を比較できるのが中古トラック販売店

トラックメーカーの製造する新車のトラックは、オーダーメイドに近い形で製造されるため注文車両は納車されるまで実際に目にすることができないのが難点だといえます。しかし、完成車両のみを取り扱う中古トラック販売店では購入前に実車の確認を行えるケースが多く、メーカーによるトラックの違いを実感しながら車両選択を行えるのが魅力です。

好みのトラックメーカーの車両を中古トラック販売店で購入しよう

国内の4つのトラックメーカーの技術力は世界最高峰と言っても過言ではなく、全てのメーカーが非常に魅力的だと言えます。本記事を参考にして最適な中古トラックを魅力的な中古トラック販売店で購入してくださいね。

まとめ

中古トラック選定時に気になる国内四大トラックメーカーの特徴や、評判の高い人気トラックモデルを駆け足で紹介しました。各社共に高い技術力を持つ魅力的なメーカーばかりで目移りしてしまいますが、好みのトラックメーカーを選んで中古トラックを購入して下さい。

中古トラックの製造メーカー選定時の参考事項として次の3つが挙げられます。

  • 小型クラスはいすゞ・三菱・日野が三強メーカーである
  • 中型クラスの自社生産を行っていないのはUDトラックスのみ
  • 大型クラスは各メーカーが技術の粋を結集し製造・販売している

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