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大型ダンプの購入は中古がおすすめ!大型ダンプ利用時の注意点や選び方も解説


建設現場や工事現場で大活躍する大型ダンプ。車体が大きくメンテナンス費用もかかるため、新車で購入すると高額になります。そこで、コストを抑えるためには中古の大型ダンプを購入するのがおすすめです。本記事では、大型ダンプの特徴や注意点などを解説したあと、大型ダンプのおすすめの車種や中古商品を紹介します。

大型ダンプの特徴


大型ダンプは最大積載量が6.5t以上のものを指します。サイズは全長12メートル以下、全幅2.5メートル以下、全高3.8メートル以下、車両総重量11トン以上です。
実際には10トン前後のダンプが多くあり、「10トンダンプ」とも呼ばれています。一般的な積載量の目安は8〜11トン程度で、大量の土砂輸送が必要な工事現場や建設現場でよく使用されます。

また、最大積載量が15〜300トンの大型ダンプもありますが、公道を走行できるのは最大積載量が11トンまでのダンプのみです。

大型ダンプにまつわる注意点


大型ダンプの走行に関して注意すべきポイントを解説します。

大型ダンプ走行には大型免許が必要

最大積載量が2トンの小型ダンプは普通免許、中型ダンプは中型限定免許や中型免許での運転が可能ですが、大型ダンプを運転する際は大型免許が必要です。大型免許取得の受験資格は19歳以上、また普通免許を取得してから1年以上の期間が空いているというもの。(2022年7 月時点)以上のことから大型ダンプを運転できるドライバーが限られる点に注意してください。

<こちらの記事で詳しく解説しています>
大型免許を取得しよう!取得条件・方法・費用|補助金などを解説

バックモニターがない

大型ダンプは後ろから荷物を排出するため、他のトラックのようにバックモニターがつけられていません。そのため、目視とサイドミラーのみで後方を確認する必要があります。特に大型ダンプは車体も大きく距離が把握しにくいうえに、事故になると大きな被害が出てしまうため、感覚がつかめるまで細心の注意を払う必要があります。

大型ダンプで土砂を運搬する場合は申請が必要

ダンプ規制法という決まりがあり、大型ダンプで土砂を運ぶためには運輸支局にて申請し許可を得る必要があります。ダンプ規制法は、重大事故につながる可能性が高い大型ダンプでの土砂運搬に関して事故を防止するために策定されました。

申請が必要な対象車「最大積載量5,000kg、または車両総重量が8,000kgを超えるもの」となっており、土砂を運ばないダンプや公道を走行できないダンプは対象外です。申請書は運輸支局のホームページからダウンロードし、各地域管轄の運輸局にて申請手続きをおこないます。

また、土砂などを運ぶ大型ダンプには、どのくらい荷物を積んでいるかすぐに確認できるようにするため、自重計を取り付けることが義務付けられています。なお、自重計は1年ごとの点検が必要です。

土砂運搬の申請後許可の降りたダンプに対しては「ゼッケン」が交付されます。ゼッケンには「地域 営 数字」といった具合に、地名や事業内容、数字が記載されます。事業内容は7種類あり、たとえば運送事業の(営)や、建設業の(建)が有名どころです。ゼッケンは確認がしやすいように荷台の後方や側面に表示する決まりとなっています。

大型ダンプ走行時の過積載に注意

大型ダンプがもし事故を起こしてしまった際は、重大な事故になる可能性が高く、過積載をした場合の罰則が重くなる傾向があります。罰則は重量オーバーの割合が大きいほど重くなる仕組みです。超過重量が最大積載量の5割未満の場合は減点点数2点、反則金3万円。超過重量が最大積載量の5割以上10割未満の場合は、減点点数3点、反則金4万円です。

10割以上オーバーした場合は、違反点数6点で反則金はありません。その代わりに6ヵ月以下の懲役または10万円以下の罰金が課せられます。また、車両使用停止処分、事業停止処分などの罰則を受ける場合もあります。ドライバー以外にも運送会社や荷主に罰則があり、最悪の場合は閉業に追い込まれてしまうこともあるため、自重計で確認し過積載には十分注意してください。

<こちらの記事で詳しく解説しています>
過積載のダンプは危険!?各ダンプの最大積載量や寸法・細かな免許区分

中古大型ダンプ選び方のポイント


新車だと1,000万円から1,500万円ほどかかる大型ダンプ。コストを抑えるためにも中古での購入がおすすめです。ここでは、中古のダンプを選ぶ際の注意点を解説します。

年式

大型ダンプを含むトラックの寿命は一般的に10〜15年です。希望する利用年数を考慮して車の年式をみるとよいでしょう。
ただし、年式が新しい場合でも走行距離やメンテナンス度合いによっては、品質が劣るものもあります。年式はあくまで目安にし、年式以外の走行距離や整備度合いとともに検討するようにしましょう。
(引用元:全日本トラック協会「トラックの寿命」)

走行距離

中古ダンプ購入の場合、走行距離の目安はサイズによって変わってきます。小型は20万km、中型は40万km、大型は70万kmを超えていないかが目安です。また走行距離の長さに拘らず、10万km以上走行しているトラックは整備がしっかりされているかを確認します。

修復歴の確認

中古大型ダンプ購入の際は、修復歴の有無を確認することが重要です。修復歴のある車とは、「交通事故やその他の災害により、自動車の骨格等に修復歴のあるもの」と定義されています。一般的には、交通事故などで損傷を受けた車両は事故車と呼ばれていますが、自動車業界では「修復歴車」と呼んでいます。
(引用元:一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI) 「修復歴車の商品性」)
ちなみに、自動車の骨格にあたるパーツはおもに下記の8点です。
・フレーム(サイドメンバー)
・クロスメンバー
・インサイドパネル
・ピラー
・ダッシュパネル
・ルーフパネル
・フロア
・トランクフロア

修復歴のある車は、外装からは問題がないように見えても損傷が完全には修復しきれておらず、操作性に問題が残っている可能性があります。値段は安くつけられていることがありますが、故障するリスクを含んでいるということです。ただし、修復歴があるものでも損傷がわずかだったものを修理した場合にはほぼ完全に修復され、問題がないものもあります。修復歴に関しては業者の方への確認をおすすめします。

車検や点検整備

車検の期限や点検整備に関しては、フロントガラスのステッカーで確認ができます。過去の整備履歴は点検記録簿で確認できるため、業者の方に依頼して見せてもらうと安心です。

試乗をして確認

エンジンやアクセル、ブレーキなど車の駆動に大きな影響を与える箇所は試乗して確かめることをおすすめします。特にチェックしておきたいポイントを下記に挙げました。

・エンジンをかけたときに異音がしないか
・始動に時間がかからないか
・ブレーキの効きやブレーキ時の異音
・ハンドルの操作性
・ギアチェンジがスムーズにできるか
・マフラーから白い煙が出ていないか
・荷台の動作確認
・荷台は錆びていないか

<こちらの記事でも詳しく解説しています>
中古トラックの現車確認で必ずチェックするべきポイント

内装と外装

中古大型ダンプを購入する際は、内装と外装の確認も必須です。それぞれに確認しておきたいポイントがあるので、詳しく紹介していきます。

外装

外装で確認しておきたい点は以下のとおりです。

・タイヤ
・スペアタイヤ
・荷台
・ウィンドウやミラー
・ライト

大型ダンプは車体が重く、タイヤが摩耗していることも多いため、摩耗していた場合には購入時にタイヤ交換をしてしまうのがスムーズです。また、タイヤのバーストやパンクに備え、スペアタイヤがあるかの確認も忘れずにおこなってください。

内装

内装で確認しておきたい点は以下のとおりです。

・シートの汚れ
・遮音性
・エアコンの状態
・タバコなどのニオイ
・メーターパネル内の表示灯や警告灯の点灯

上記の他にもシートの座り心地や空間の広さなどは業務環境に直結する部分であるため、実際に乗って確認します。

大型中古ダンプのおすすめ車種

大型中古ダンプのおすすめ車種を紹介します。

いすゞ「ギガ」


いすゞ自動車は、1937年に創業し、国内で高いシェア数を誇る自動車メーカーです。大型のディーゼルエンジン開発で有名ですが、いすゞは産業用や船舶のエンジンも作っているため、ダンプにもパワーのあるエンジンが使用されています。

また、「ギガ」は、走り出しの加速や走行時の安定感があり、長距離運転に向いています。
長距離運転の疲労を軽減するためシートや操作性の高い空間が作られている点も特徴です。

日野「プロフィア」


日野自動車は、トヨタ自動車の傘下で、トラックやバスなどの製造をおこなっている自動車メーカーです。日野「プロフィア」のダンプは馬力があり、低振動かつ耐久性の高さが特徴になります。

荷台の形状は「強化・角底1方開」「強化・ロング角底1方開」の2タイプ、エンジンは3タイプから選べます。また、全国各地に支社が多くあるため、トラブル時やメンテナンス時に利用しやすいという点も魅力です。

三菱ふそう「スーパーグレート」


三菱ふそうは、トラックやバスの製作に特化したメーカーです。ドイツの自動車メーカーの連結子会社で、海外市場でも人気があります。

「スーパーグレート」は力強い走りと低燃費に特徴のある車種です。多段階のミッションシステムをもつため、低燃費が実現しており、長距離走行に向いています。乗用車と近い感覚で運転ができることから、大型ダンプを運転する経験が浅い方におすすめの車種です。

日産UDトラックス「クオン」


UDトラックスは、トラックをメインとした商用車を製造、販売するメーカーです。クオンはエンジン性能の高さが特徴的な車種です。全輪ディスクブレーキを標準装備しており、制動力の高さにも期待できます。環境性能と燃費性能の両方とも優れている車種といえます。

まとめ

一度に多くの荷物の輸送が可能な大型ダンプ。本記事では、大型ダンプに乗る際に気をつけるポイントや中古大型ダンプを購入する際の注意点を紹介しました。中古トラック販売のトラック流通センターでは大型ダンプの人気車種を多数取り扱っています。ぜひ本記事を参考に納得のいく一台を探してみてください。

  • 大型ダンプ運転には大型免許が必要だったり、土砂運搬時には申請が必要になるなど注意点がある
  • 大型ダンプ運転時の過積載には気をつけよう
  • 中古大型ダンプ購入の際には事前にチェックしておきたいポイントがある

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