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【徹底解説】三転ダンプとは?特徴・用途・メリットデメリット

三方向に荷下ろしできるマルチトラック!三転ダンプを掘り下げながら大紹介!
三転ダンプは、荷台を後方だけでなく左右にも傾けて荷下ろしができる特殊なダンプトラックです。
本記事では、三転ダンプの特徴や用途について詳しく解説していきます。くわえて三転ダンプのメリット、デメリットを説明します。

三転ダンプとは?

荷台部分のベッセルを持ち上げ一気に荷下ろしを行えるダンプカー
三転ダンプとは、荷台(ベッセル)を後方だけでなく左右の三方向に傾けて荷物を降ろせるダンプトラックのことです。
一般的なダンプは後方のみに対応していますが、三転ダンプなら横方向にも荷下ろしできるため、作業の効率化につながります。

この独自の構造は「ポールジョイント」と呼ばれる部品によって実現されており、接続部で複雑な動きを可能にしています。
三転ダンプは限られたスペースや特殊な現場で活用されるケースが多く、操作性の高さから幅広い用途に対応できる特殊ダンプの一種といえるでしょう。

三転ダンプの特徴

三転ダンプの最大の特徴は、荷台を後方、左右の3方向に傾けて荷下ろしができる点です。このマルチな荷下ろし機能により、通常のダンプでは作業が困難な狭い場所や高さに制限のある場所でも、スムーズかつ効率的に荷物を下ろすことが可能です。

三転ダンプのサイズ

三転ダンプは一般的なトラックと同様に、小型・中型・大型の3種類に分類されます。サイズは車両総重量や最大積載量によって異なり、用途に合わせて用途に合わせて選ぶことが重要です。
以下に代表的なサイズの目安をまとめました。

区分(三転ダンプ) 寸法
全長 全幅 全高
小型(2t~3t) 約4,680mm 約1,690mm 約1,970mm
中型(4t) 約5,400mm 約2,260mm 約2,450mm
大型(10t) 約7,670mm 約2,490mm 約3,300mm

実際のサイズはメーカーや仕様によって変動するため、導入時にはカタログや販売店で最新の情報を確認することをおすすめします。

三転ダンプの構造

三転ダンプの荷台が3方向に動くという複雑な動作は、「ポールジョイント」と呼ばれる特殊なパーツによって実現されています。
ポールジョイントは、荷台の接続部に採用されており、この部品があることで荷台を左右、後方に自在に傾けることが可能となります。

さらに、荷下ろしの方向を指定する際には「三転ダンプピン」を差し替える仕組みがあり、ピンの固定位置によって荷台を後方・左・右のいずれに傾けるかを制御します。荷台の側面や後方には蝶番が取り付けられており、不要な方向をリリースし、傾けたい方向だけを固定することでスムーズな排出が可能となります。

このような特殊構造を支える油圧装置や駆動部は日常的に負荷がかかるため、作動油や油圧ホースの交換、シリンダーの点検、蝶番やジョイント部分のグリスアップなどが定期的なメンテナンスが欠かせません。

三転ダンプが活躍する場所


三転ダンプは、荷台を後方だけでなく左右にも傾けられるため狭い工事現場や都市部の建設現場で特に重宝されます。通常のダンプでは作業スペースが限られる場所でも、三転ダンプなら効率よく荷下ろしが可能です。

また、交通量の多い道路工事でも、横からの荷下ろしができるため、安全かつスムーズに作業をおこなえます。
さらに、造園業や農業でも砂利や土、肥料の運搬・敷き均し作業に適しており、広い敷地でも三方向に荷台を傾けることで作業効率を高められます。

その他、足場材や産業廃棄物、除雪した雪などの運搬にも対応でき、用途の幅広さが三転ダンプの大きな特徴です。

三転ダンプのメリット


三転ダンプの最大のメリットは、その優れた汎用性にあります。通常のダンプでは困難な狭い場所や、特定の方向への荷下ろしが必要な現場でも、スムーズに作業が可能です。これにより、作業効率が大幅に向上し、工期の短縮にも貢献します。

また、現場の状況に合わせて柔軟に対応できるため、多種多様な資材運搬業務に活用できる点も大きなメリットです。
さらに、複数の種類のダンプを用意する必要がなく、一台で多くの現場に対応できるため、設備投資の削減にもつながります。

三転ダンプのデメリット

三転ダンプには多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットも存在します。
まず、車両価格が高額である点です。一般的なダンプと比較して複雑な構造を持つため、車両価格が比較的高めに設定されていることが多いです。
また、新車の場合、注文から納車までに時間がかかることがあります。

さらに、荷台を動かすジョイントなどの構造が複雑なため、一般的なダンプトラックよりも故障しやすいです。そのため、定期的なメンテナンスは、頻繁におこなう必要があります。
これらのデメリットを考慮し、導入を検討する際には長期的な運用コストも含めて慎重に検討することが重要です。

中古トラック販売店で三転ダンプをお得に導入できる


三転ダンプの導入を検討されているのであれば、中古トラック販売店を活用することでお得に導入が可能です。新車と比較すると、納車期間を大幅に短縮できるだけでなく、購入コストを抑えられるため、非常に現実的な選択肢となります。

中古市場では流通量が限られている希少な車種ではありますが、中古トラック販売店であれば現在の市場に出回っている車両情報を提供してもらうことも可能です。そのため、希望する車両区分の三転ダンプをすぐに購入し導入できる可能性もあります。

三転ダンプの価格相場

三転ダンプの中古価格相場は、年式、走行距離、車種によって大きく変動します。
いくつか例を挙げて、紹介します。

メーカー 車種 年式 走行距離 価格
いすゞ自動車 エルフ 2006年 15.0万km 169.8万円
デュトロ 2014年 5.7万km 247万円
日野自動車 フォワード 2012年 4.6万km 300万円
レンジャー 2017年 3.6万km 391.3万円

三転ダンプの購入は「トラック流通センター」へ


三転ダンプの導入を検討されているなら、「トラック流通センター」をご利用ください。弊社は中古トラックの豊富な在庫を取り揃えており、お客様のニーズに合った一台を提案させていただきます。三転ダンプは特に人気が高く、中古市場でもすぐに売れてしまう傾向にありますが、弊社では新着情報も随時更新しておりますので、お気軽にお問い合わせください。経験豊富なスタッフが、お客様の事業に最適な三転ダンプ選びをサポートいたします。

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三転ダンプに関するよくある質問


三転ダンプに関してよく寄せられる質問をまとめました。

どのような荷物を運ぶのに適している?

三転ダンプは、土砂や砕石といった建設資材をはじめ、砂利や肥料、伐採した枝葉などの運搬にも適しています。また、冬場には除雪で集めた雪の運搬・排出にも利用され、幅広い用途に対応可能です。
このように、三転ダンプは土木工事だけでなく造園や農業、さらには環境整備や除雪作業まで、多様な荷物の輸送に適した汎用性の高いダンプトラックといえます。

メンテナンスの頻度はどれくらいがいい?

メンテナンスについては、複雑な構造を持つため、一般的なダンプよりも定期的な点検や作動油の交換、グリスアップが推奨されます。
一般社団法人日本自動車車体工業会によると、三転ダンプを安全に使用するためには、作業前に必ず始業点検をおこない、異音や油漏れ、部品の緩みがないか確認することが重要とされています。また、給脂(グリスアップ)は毎週1回、もしくはダンプ動作100回ごとにおこなうのが望ましく、洗車後も必須です。さらに、作動油は1年に1度、または2,000回の使用を目安に交換する必要があります。加えて、ヒンジフックストッパーの掛かり具合など安全部品の点検も欠かせません。こうした定期メンテナンスを徹底することで、三転ダンプを長く安全に使用できる環境を維持できます。
(引用元:三転ダンプ車の点検整備でトラブルを未然に防止!!|一般社団法人日本自動車車体工業会)

新車と中古車のどちらが良い?

三転ダンプを導入する際に悩むのが、新車と中古車のどちらを選ぶかという点です。
新車の最大の魅力は信頼性の高さで、故障リスクが低く、燃費性能や最新の環境基準に対応した仕様を選べることです。またメーカー保証も利用できるため、長期的に安心して使用できます。一方で初期費用が高く、納車までに時間がかかるのがデメリットです。

中古車は費用を大幅に抑えられ、在庫があればすぐに業務に投入できるスピード感が強みです。年式や仕様の選択肢も多いですが、状態にばらつきがあり、メンテナンスコストが発生する可能性も考慮する必要があります。
長期利用や環境性能を重視するなら新車、短期的な運用やコスト重視なら中古車がおすすめです。

三転ダンプを運転するのに必要な免許は?

三転ダンプは特別な免許は不要ですが、サイズによって必要な免許が異なります。
具体的に必要になる免許を、下記の表にまとめました。

区分(三転ダンプ) 最大積載量 車両総重量 必要な免許
小型 3t未満 5t未満 準中型免許以上
※普通免許では条件が限られる
中型 6.5t未満 11t未満 中型免許が基本、増トン車は大型免許
大型 6.5t以上 11t以上 大型免許

このように三転ダンプはサイズごとに免許区分が分かれるため、導入前に必ず確認しておきましょう。

まとめ

三転ダンプは、荷台を後方だけでなく左右にも動かせるため、荷下ろしの方向を自由に選べるのが大きな特徴です。その結果、作業効率を大幅に高められる「汎用性の高いダンプ」と言えます。

効率的に活用するためのポイントは次の3つです。
三転ダンプは、荷台を自在に稼働させることで、荷下ろしの方向を自由に選べるのが大きな特徴です。その結果、作業効率を大幅に高められる「汎用性の高いダンプ」と言えます。
通常のリアダンプやサイドダンプは動きが一方向に限られますが、三転ダンプなら現場の状況に合わせて柔軟に対応できます。
三転ダンプの特徴や効率的な導入のポイントは次に挙げる3つです。

  • 三転ダンプはポールジョイント搭載で自在な荷下ろしを実現する
  • 三転ダンプは狭い工事現場や都市部の建設現場で特に重宝される
  • 三転ダンプ整備頻度を高くすることで深刻な故障を回避できる

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