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年式と走行距離、中古トラックの場合どちらを優先して選ぶべき?

中古トラックの年式と走行距離
中古車を購入するとき、ポイントになるのは主に「年式」と「走行距離」です。これは中古トラックでも同じです。
しかし実際に選ぶとなると年式、走行距離、あるいは価格、どれを優先するべきか迷う人も多いのではないでしょうか。ここでは年式と走行距離が車に及ぼす影響を解説するとともに、中古トラックならではのポイントについても解説します。

効率的なトラック導入を実現できる中古トラック販売店

多彩な取扱いで効率的なトラック導入を実現できる中古トラック販売店

貨物の輸送業務に欠かせないのが貨物自動車とも呼ばれるトラックですが、新車のトラックは受注生産に近い形で製造されるため車両価格が非常に高額である上に注文から納車まで時間がかかる傾向が強いのも事実です。

新たに輸送業務への参入を計画している方や、既に運送事業者として輸送業務に携わっていてトラックの乗り換えを検討している方にとってトラック購入コストの高さは頭の痛い問題であると予想されますが車両価格や納車期間の問題は中古トラック販売店の利用で解決できます。

既に使用歴のある中古トラックの車両コンディションには個体差がある

効率的なトラック導入が行えることで理想的なトラック導入計画を実現できる魅力的な車両調達先である中古トラック販売店ですが、中古トラック販売店の取扱い車両の多くが既に輸送業務で使用歴があるため車両コンディションに個体差が存在するのも事実です。

中古トラック販売店は導入コストを大きく抑えたトラック導入を行える車両調達先ですが、費用対効果の高いトラック導入のカギは購入する中古トラックの車両コンディションを正確に掴むことだと言えるでしょう。

失敗しない中古トラック選びのポイントとは

中古トラック販売店を利用して導入コストを抑えたトラック導入を行っても、車両コンディションの悪い中古トラックを引き当てるとせっかくの中古トラック販売店利用が台無しになってしまいます。

信用できる中古トラック販売店から購入することでプロのバイヤーが見極めた良好なコンディションの中古トラックを購入できる可能性が高まりますが、導入後実際にトラックのハンドルを握るドライバーが車両コンディションを掴んでおくことが重要です。

大前提は「自分の目で確かめること」

中古トラックはまず自分の目で確かめる

年式と走行距離についての解説に入る前に、中古トラックを選ぶときの大前提について理解しておきましょう。

それは「自分の目で確かめること」です。

年式や走行距離など、書類上の情報はあくまで判断材料の1つです。これらの情報からはその車が「どんなふうに乗られてきたのか」「どれだけ消耗しているのか」を正確に把握することはできません。

例えばインターネットオークションで、書類上は年式も新しく、走行距離も短く、かつ価格も予算内の中古トラックを見つけたとしましょう。年式と走行距離だけを基準に中古トラックを探している人は、十中八九この中古トラックを購入します。しかし、いざ手に入れてみたら「書類上の情報は間違っていないが状態が悪く、別途メンテナンスが必要だった」ということも十分あり得るのです。

自分の目で確かめていれば、こうした事態は未然に防止できます。わかりやすい情報に惑わされて、この大前提を忘れないように注意しましょう。

中古トラックの車両コンディションは経年劣化が大きく影響する

中古トラックの車両コンディション個体差は経年劣化が大きく影響する

長年トラックメーカーが研究・開発を続け製造技術も向上したことから、現在販売されているトラックは従来より遥かに高い耐久性を備えた頑丈な造りになっていますが、工業製品であるトラックには使用と共に経年劣化が発生します。

経年劣化の進み具合は使用する環境や状態、メンテナンスの頻度や内容などで大きく異なり、仮に同年式・同モデル・同走行距離の中古トラックでも経年劣化の進み具合は異なり車両コンディションには個体差が生じます。

製造直後から始まる工業製品の経年劣化!年式はトラック選びの基準の1つ

既述のとおり工業製品であるトラックは使用と共に経年劣化が生じますが、経年劣化は使用によって生じる摩耗などのタイプとゴム製パッキン類のように時間の経過で劣化するタイプが存在するため厳密には製造直後から経年劣化が始まると言えるでしょう。

正確にトラックのコンディションを掴むためにはトラックを解体し、点検する必要がありますが解体・点検でトラックのコンディションを図るのは現実的ではないのも事実ですので、他の方法で車両コンディションを推測するしかないのが現状です。

最も簡単にトラックのコンディションを図ることができるのが製造からどのくらいの時間が経過しているかを確認する方法で、トラックの年式を参考にある程度のコンディションが判断できます。

高年式車両は環境性能・経済性能に優れる傾向が強い

中古トラックのコンディションを図る際に最も簡単な方法が車両の年式からコンディションを推測する方法ですが、高年式車両は良好なコンディションが期待できる反面、環境性能・経済性能に優れる傾向が強く車両価格が高額であると言えます。

しかし現在は運送事業者に対しても環境問題対策が強く求められることや年間走行距離の大きなトラックは経済性能に優れる車両を選ぶことでランニングコストを大きく圧縮することも期待できるので一概に高額車両の購入が損であるとも言えません。

高年式、低年式、どちらを選ぶべき?

中古トラックは高年式か低年式か

「自分の目で確かめること」という大前提を踏まえたうえで、まずは年式の考え方やメリット・デメリットについて知っておきましょう。

年式は車検証で確認

中古トラックにおける自動車検査証

中古車の世界では年式が新しいものを「高年式」、古いものを「低年式」と呼びます。

購入を検討している中古トラックの年式は、車検証の初度登録年を確認するのが最も正確です。車種によっては製造年と初度登録年がズレているケースもありますが、そのトラックが走り始めたのがいつなのかは初度登録年で間違いなく確認できます。

高年式のメリットとデメリット

高年式のメリットとしては何より高性能が期待できる点です。エンジンのパワーや燃費、カーナビなどの付属品も高年式になるほど高性能になります。

一方デメリットは高価格が予想される点です。高年式というだけで劣化や故障の可能性も小さくなりますし、時代に合った高性能も期待できるからです。

しかし「高年式=劣化や故障の可能性ゼロ」ではありません。

トラックによっては適切なメンテナンスがされてないまま、何万kmも走行している「過走行車」が存在するからです。そのため年式だけで中古トラックの良し悪しを判断しないよう注意が必要です。

以上を踏まえてどんなものがあるかチェックしてみましょう!

低年式のメリットとデメリット

「高年式では予算オーバーになってしまう」という場合は、ある程度低年式の中古トラックも視野に入れた方がいいでしょう。低価格である点が低年式のメリットだからです。

ただしそのぶん性能は低くなります。そのため、どこまでなら妥協できるかを予め決めておき、予算と年式のバランスを取る必要があります。また、低年式の中古トラックを購入する場合は排ガス規制についても考慮する必要があります。

燃費性能によってはエコカー減税の適用が受けられて購入後の維持費が安くなる可能性もありますし、「自動車NOx・PM法」による車種規制の対象になる可能性もあります。車種規制の対象となる中古トラックを買ってしまうと、自動車NOx・PM法対策地域では登録も走行もできないため、特に注意が必要です。

以上を踏まえて重視すべき部分を押さえつつ低年式の車輌を見てみましょう。

エコカー減税については国土交通省の、車種規制については環境省の下記のページを参照ください。

参照元:国土交通省 エコカー減税について

参照元:環境省 自動車NOx・PM法の車種規制について

実は車の状態にはあまり関係ない?

中古トラックでは実は車の状態には余り関係ない

年式については「車の状態にあまり関係ない」という考え方もあります。

なぜなら高年式でも無茶苦茶な乗り方をしていれば状態は悪くなり、低年式でも丁寧に乗っていれば状態の劣化は抑えられるからです。年式という情報のこうした性質をよく理解したうえで、検討時の参考にするようにしましょう。

老朽化に直結する走行距離は中古トラック選びの重要情報

老朽化に直結する走行距離は中古トラック選びの重要情報

トラックの経年劣化を推測するための車両情報として車両年式が参考になることは既にふれましたが、トラックの搭載パーツは走行による摩耗で経年劣化が進行するものが非常に多いため、走行距離からも中古トラックの経年劣化を推測することができます。

同年式の中古トラックであれば走行距離が短い方が使用歴が浅いと考えられますし、走行距離の多い高年式車より走行距離の短い低年式車の方が経年劣化の進行が少ないのではないかと期待できます。

トラック搭載パーツは走行距離と共に摩耗し経年劣化が進む

トラックには非常に多くの金属製パーツが組み込まれており、トラックの走行中は金属パーツが高温・高圧・高速の状態で擦れ合いながら稼働します。トラックには耐久性の高い高品質な金属パーツが搭載されていますが過酷な環境下で擦れあうことで金属パーツが摩耗する経年劣化が生じます。

金属摩耗による経年劣化はどれだけの時間稼働している車両であるかで測ることができるため既述の車両年式を参考にする方法でも図れますが、同時に走行距離を確認することでより経年劣化を推測する精度が高くなりますので走行距離は非常に重要な情報だと言えます。

経年劣化が進んだトラックは基本性能の低下が発生する

走行時の摩耗によって経年劣化が進んでいるトラックは「老朽化したトラック」とも言え、エンジン出力の低下や動力伝導率の低下などが生じますし、制動力や操舵性能の低下が生じるリスクも存在しトラックの基本性能全体が低下している可能性が発生します。

走行距離の多い・少ない、どう考えるべき?

次に、走行距離の考え方や、メリット・デメリットを理解しましょう。

走行距離の目安はサイズによって異なる

中古トラックの走行距離の目安はサイズによって異なる

車の走行距離はメータパネルの「オドメーター」に表示された数字で把握できます。走行距離を見る目安となる数字は、トラックのサイズによって異なります。小型のトラックだと20万km、中型なら40万km、大型なら70万kmを超えたあたりで一気に価格が下がる傾向にあります。

このルールは高年式の車でも同じです。そのため高年式のメリットである性能の高さを重視するのであれば、低走行車を買うよりも高走行車を買った方がより安く高性能車を手に入れられます。

高走行車・低走行車のメリットとデメリット

このことから走行距離の長い車(高走行車)のメリットは価格の安さにあるといえます。

一方でデメリットはリスクの高さです。どんなものでも使用回数が多いほど劣化や故障のリスクが高まりますが、これは頑丈そうに見えるトラックでも同じです。

走行距離の短い車(低走行車)のメリットは、この故障リスクが低くなる点にあります。ただし必ずしも「あまり走っていない=状態がよい」ではないため、ここでもやはり自分の目で確かめることが重要となります。

また低走行車になるほど価格も高くなります。走行距離でも予算によって妥協点を考えておく必要はあるでしょう。

多彩なボディタイプが存在する貨物自動車のトラック

多彩なボディタイプが存在する貨物自動車のトラック

貨物自動車としてトラックには高い積載能力が求められますが、輸送業務に対するニーズが多様化することで取扱い貨物にマッチした機能がもとめられ特殊装置や架装を搭載することで輸送品質の向上が行われています。

搭載する特殊措置や架装によってトラックは特徴付けられさまざまボディタイプに分類されますが、同年式・同モデルのトラックでも搭載する特殊措置や架装が異なりボディタイプが異なると全く別の車両のように特徴が異なります。

トラックを特徴付ける搭載装置や架装は高額な傾向にある

トラックを特徴付け各ボディタイプに分類する搭載装置や架装ですが、トラック本体同様に高い耐久性が求められるため搭載装置や架装は非常に高額となる傾向にあります。

中古トラックは特殊装置や架装を既に搭載した状態で取り扱われるため、搭載装置や架装の価格が車両価格に加算されますが、特殊措置や架装を搭載していない車両に後付けする改造費用や構造変更手続き費用を考慮すると搭載車両を購入する方が現実的だと言えます。

特殊装置や架装の後付けは法的・技術的には可能ですが、逆に割高になるケースが一般的ですので特殊装置や架装の後付けはおすすめできる方法ではありません。

中古トラック選びには搭載装置や架装のコンディションも影響する

中古トラックの車両価格には搭載する特殊措置や架装の価格も含まれていますが、トラック導入コストを抑えるために搭載装置や架装が老朽化した車両を選ぶことはおすすめできません。

既述のとおり搭載装置や架装は高額な製品であり中古トラック購入後に不具合が生じ修理や交換が発生すると経済的負担が小さくありませんので、トラックの車両コンディション同様、搭載装置や架装のコンディションも良好な中古トラックを選ぶことをおすすめします。

トラックならではの問題にも注意!

中古トラックならではの問題にも注意

使用環境は過酷だが、耐久性も高い

乗用車で走行距離20万kmと聞くと「よく走っている」と感じますが、これと同じ感覚でトラックの走行距離を考えると大きな損をしてしまいます。

なぜなら一般的にトラックは乗用車よりも長距離を走るかわりに、耐久性も高く作られているからです。乗用車と同じ感覚で走行距離を判断してしまうと、必要以上に状態の良い高価格な中古トラックを購入することになります。

そのような事態にならないためにも「中古トラックは長距離を走っていて当たり前」という判断基準を持つようにしましょう。

「架装」と「車体」は別物

トラックには冷凍庫やタンクなど「架装」と呼ばれる部分があります。これは全て専門の架装メーカーによって作られており、中古でも売られています。そのためトラック全体を買い換えるのではなく、架装だけを買い換えて使うことも珍しくありません。すると「架装(上)は新しいけれど、車体(下)は古い」というケースが出てくるのです。

もちろん逆も然りで、車体は新しくても架装が古くて使い物にならない中古トラックもあります。

つまり中古トラックにおいては架装の使用時間や状態と、車体の年式・走行距離や状態との間には関係性がないということです。購入を検討する際は、この2つを切り離して考えるようにしましょう。

中古トラックの導入はリスクが高い?新車購入とどちらが効率的なのか?

中古トラックの導入はリスクが高い?新車購入とどちらが効率的なのか?

中古トラックに対して「すぐに故障するのではないか?」や「あっという間に寿命に達するのではないか?」というイメージを持つ方は一定数存在するようです。確かにかつて中古トラック市場に流入する車両のコンディションはお世辞にも良好とは言い難いものが多かったと言えますのでそのイメージを払拭できずにいるのではないかと推測します。

しかし、トラックメーカーの製造技術が飛躍的に向上したことから現在のトラックは耐久性が格段に向上し、中古トラック市場へ流入する車両コンディションは大きく向上したと言えます。

また消費者の意識が変貌したことから中古トラックと言えどコンディションの悪い車両は商品価値が付かなくなったことも影響し、現在の中古トラックは非常にきれいな状態のものが増えてきていると言えます。

新車購入は車両価格や納車期間などの問題が存在する

受注生産に近い形で自分のイメージどおりのトラックをオーダーできるのが新車のトラックの魅力ですが、既に紹介したとおり新車のトラックの車両価格は非常に高額で納車まで長い時間待たされる傾向にあると言えます。

予算や時間に余裕がある場合は新車を選択するのも悪くないと言えますが、車両トラブルなどでの緊急乗り換えなどには対応できないと言えます。また、低コスト・短納期でトラック導入が行えるのは輸送業務での機会損失を避けられる理想的な車両導入を行うのに効果的ですので、中古トラック販売店の利用は運送事業者にとって有意義で魅力的なのではないかと考えられます。

信頼できる中古トラック販売店の有効活用がトラック導入のカギとなる

失敗しない中古トラック購入のポイントにはいくつもの要件が該当しますが、最も肝心なのは信頼できる中古トラック販売店を利用できるか否かではないかと考えられます。中古とは言ってもトラックの購入価格は決して小さくはないため、中古トラック購入は信頼できる中古トラック販売店で行うことを強くおすすめします。

まとめ

良い中古トラックを見極めよう
中古トラック選びにおいては年式や走行距離といった情報はあくまで参考程度にとどめ、数字に惑わされないようにしなくてはなりません。またトラックならではの問題、特に架装と車体の関係性については見落としやすいので注意が必要です。大前提である「自分の目で確かめること」を肝に銘じ、間違いのない中古トラック選びをしましょう。
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  • 最も簡単な経年劣化の推測は車両年式から行える
  • 走行距離は車両コンディションを図る非常に重要な情報である
  • トラックに搭載する特殊装置や架装のコンディション確認も重要

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