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トラック事故予防策!事故の種類から学ぶ事故防止に繋がるトラック運転法とは!

トラック事故予防策!事故の種類から学ぶ事故防止に繋がるトラック運転法とは!
しかし全国トラック協会の発表では2018年度に発生した交通事故件数は約445,000件あり、依然として多くの事故が発生しています。事故発生時には重大事故に繋がる可能性が高いトラックですが、安全な運転法は事故の種類を知ることからヒントが得られると考えられますので、事故防止のために事故の種類から事故防止に繋がるトラック運転法を探りながら紹介します。

搭載する安全機能向上でトラックの安全性は飛躍的に向上している

搭載する安全機能向上でトラックの安全性は飛躍的に向上している
トラックに搭載される最も原始的な安全機能として挙げられるのがシートベルトですが、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)やエアバックがトラックに搭載されたのを皮切りにさまざまな安全機能が開発され、トラックへの搭載が推し進められています。

近年では運転支援システムや車線逸脱防止支援システムなど数多くの先端技術の実用化が進み、トラックの安全性能は以前と比べると格段に向上しており安全な運行の実現をサポートしていると言えるでしょう。

2008年以降のトラック事故発生件数は低下傾向にある

高度な安全機能がトラックにも搭載されたことで、全体的な交通事故発生件数は2008年をピークに年々減少傾向にありトラック事故防止に大きく貢献していると言えるでしょう。

しかし、死亡事故発生件数や死者数が5年ぶりに増加するなど憂慮すべき状況にあるのも事実で、さらなるトラックの運転防止の実現が求められています。

安全機能はあくまでアシスト機能!ドライバーの安全意識が重要

現在のトラックに搭載される安全機能は目を見張るほど高性能でトラックの安全な運行に大きく助力していると言えますが、安全機能はあくまでもドライブサポート機能でありトラックの事故防止の予防策の1つでしかありません。

高度な安全機能ではあるものの安全機能を過信することなく、「実際にトラックを安全に運転し事故防止を実現するのはハンドルを握るドライバー自身」であることを意識してトラックを運行することが最も効果的なトラック事故防止策となることは言うまでもないことです。

トラック事故防止は事故の傾向を掴むことが重要なポイント


効果的なトラックの事故防止対策を講じるためには、実際に、トラックのハンドルを握るドライバー自身がトラック事故の発生原因を理解することが、重要なポイントであると言えるでしょう。

トラックの事故発生原因を知るカギとなるのが事故の傾向であり、「トラックの事故にどのような傾向があるのか?」をしっかりと掴んでおく必要があります。

時代と共に変化するトラックの事故発生原因

以前は再生タイヤを使用したトラックがタイヤのバーストで事故を起こすという現代では考えられない事故原因が存在しましたし、ABSの搭載が普及してからパニックブレーキでトラックが制御不能に陥り発生する事故も減少しています。

トラックを取り巻く環境の変化や高性能な安全装置の搭載の影響で、トラック事故発生件数が減少していることは既にふれましたが、事故発生原因や事故の傾向も時代と共に移り変わる傾向にあります。

トラック事故の多くが追突によるもの

全国トラック協会が公表している資料内でも確認できるようにトラックの事故原因のなかで群を抜いて多いのがトラックの追突による事故だと言えます。

事業用貨物自動車の交通事故の発生状況(平成30年8月)
事故類型詳細区分別で発生件数が多い 10 項目は、追突-駐・停車中 6,316 件(44.4%)、出会い頭衝突 1,285 件(9.0%)、追突-進行中 974 件(6.9%)、左折時衝突 850 件(6.0%)、右折時衝突 790 件(5.6%)、進路変更時衝突 705 件(5.0%)、追越・追抜時衝突 635 件(4.5%)、横断中 582(4.1%)、後退時衝突 530 件(3.7%)、車両単独167 件(1.2%)で、このうち追突の合計は、駐・停車中と進行中を合わせて 7,290 件(51.3%)と、死傷事故全体(14,216 件)の半分以上を占めています。

トラックの事故発生件数が減少するなかで死亡事故発生件数や死者数の数が増加しているという点は深刻に受け止めるべきで、重大事故に繋がるトラックの事故防止対策は非常に重要な課題だと言えるでしょう。

トラックドライバーには運転技術や安全意識・メンテナンス技術が求められる

トラックドライバーには運転技術や安全意識・メンテナンス技術が求められる
トラックを運転するのには高い運転技術が求められることはイメージしやすいと言えますが、高い運転技術と共にトラックの事故防止に役立つのは安全意識やメンテナンス技術であり双方とも高いレベルが必要だと考えられます。

シートベルト着用率と死傷事故発生件数は反比例する

最も原始的だと言える安全装置としてシートベルトを紹介しましたが、シートベルトはトラック事故防止の基本でありドライバー自身の生命を守る「命綱」であると捉えるべきで、死傷事故発生件数はシートベルト着用率と反比例する関係にあります。

もちろん運転時はシートベルトの着用が義務付けられていますが、シートベルトには運転中のドライバーの姿勢を安定させるという効果もあるため、シートベルトが必要となるトラック事故防止に大いに貢献するアイテムでもあります。

車両の整備不良に起因する事故も少なくはない

トラックの事故はドライバーの運転技術が未熟であることや安全意識が低いことばかりで発生するものではなく、整備不良に起因して発生するケースも珍しくありません。特に制動装置系の整備不良では、深刻な事故発生に向かってトラックを走行させているのと同じ意味を持つ非常に危険な行為であると言えるでしょう。

運行前点検や定期的なメンテナンスの実施はトラック事故防止に非常に効果的であることを理解して、確実にしっかりと行うべきトラックドライバーの義務だと言えるでしょう。

巨大なトラックだけに運転は慎重に行うべき!

巨大なトラックだけに運転は慎重に行うべき!

さまざまなサポート機能が搭載され従来よりも運転が簡単になりつつあるトラックですが、一般的な乗用車よりも遥かに大きく車両重量も重たいことからトラックの運転には高い運転技術が求められることに変わりはありません。

レジャーに用いられることが非常に少ないトラックのハンドルを握るのは通常プロドライバーであることが多いため、トラックドライバーは一般ドライバーよりも卓越した運転技術を有していると考えられますが、事故防止のために慎重な運転が求められます。

プロドライバーとしてのトラック運転心得4箇条

高い運転技術を持つプロトラックドライバーに対して運転心得を紹介するのは釈迦に説法であることは十分理解したうえで、初心を忘れずトラック事故防止の実現のために敢えてトラック運転心得4箇条を紹介します。

トラックは急停車できません

車両重量が大きな走行中のトラックには慣性の法則が大きく働くため、トラックを停車させるためには強力な制動力が必要となります。トラックに搭載される制動装置は非常に高性能ではあるものの、特に荷物を積載しているトラックは、制動距離が長くなる傾向にあり急停車できないことを忘れず、十分な車間距離を確保することが事故防止に繋がります。

よそ見や脇見は事故のもと

運転中のよそ見や脇見を監視する運転支援システムを搭載するトラックも存在しますが、運転支援システムがドライバーの代わりにドラックを操作してくれるというわけではありません。トラック運転中のよそ見や脇見は事故のもとであることを忘れず、前方を確認しながら運転することは事故防止の基本です。

十分な減速で確実なコーナリングを

走行中のトラックが慣性の法則の影響を大きくうけることは既にふれましたが、カーブに侵入する前に十分減速しなければカーブを曲がり切れないリスクや荷崩れのリスクが発生しますので、カーブの手前で十分な減速を行い確実なコーナリングを行うことが事故防止に繋がります。

長いトラックは巻き込み事故に注意して

ホイールベースが長くなるトラックはコーナリングや右左折時に内輪差が発生し、巻き込み事故の原因となります。内輪差を意識したトラック運転が事故防止を実現する重要なポイントであると言えます。

事故防止のためにトラックドライバーが行うべきこととは?

事故防止のためにトラックドライバーが行うべきこととは?
実際にハンドルを握りトラックの運行に責任を持つのがトラックドライバーですから、トラックドライバーには運転中は常に事故防止に努めることが求められますが、トラックの運転は肉体的負担が大きく運転中は緊張状態が続くため非常に過酷であるのも事実です。

安全機能のアシストが充実したと言っても、過酷な状況で肉体的にも精神的にも大きな負担を伴うトラックの運行を安全に行い、>事故防止に努めるためにはトラックドライバーの徹底した健康管理が必要となります。

トラックドライバーには徹底した健康管理が求められる

車両のサイズが大きいことから内輪差が発生する上、重量が大きく慣性の法則の影響を大きく受けるトラックをコントロールするためには高度な運転技術と共に並々ならぬ注意力や判断力が必要となります。

万全な体調でトラックの運転に臨めばトラックの運転という困難なタスクをこなせるドライバーでも、体調不良では通常レベルの事故防止を意識した安全な運転を実現することが困難となるためトラックドライバーには徹底した健康管理が求められます。

過労運転は事故のもと!労働時間の管理も重要ポイント!

居眠り運転や判断力の低下などの原因となりかねない疲労は、トラックの事故防止にとって大敵であることは言うまでもありませんが、ドライバーが十分な休息を取りながらトラックを運行させることが困難であるのも現実です。

法的には24時間中の最長拘束時間は13時間に定められ8時間以上の連続休息が規定されていますが、トラック業界の人手不足が原因で厳守することが難しい側面も存在します。しかし、最終的にトラックの事故防止を行うのはドライバー自身であるため労働時間の管理に対する意識をドライバー自身が高く持つことも事故防止に繋がると言えるでしょう。

まとめ

トラックの安全な運行と事故防止の実現は、実際にハンドルを握るトラックドライバーの双肩にかかっていると言っても過言ではなく、トラックの運転業務には非常に大きな責任感が求められています。

トラック運転4箇条を厳守した運転を行うことはもちろんトラックドライバーは次に挙げる3つのポイントを重視しながら運転業務に従事するべきだと言えるでしょう。

  • 安全装置の過信は事故防止の妨げとなる
  • ドライバー自身の徹底した健康管理が事故防止に繋がる
  • 事故に繋がる過労運転は行わず適度な休息時間を設ける

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