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トラックのバッテリー交換の目安は?時期や兆候、バッテリー上がりの原因と対処法も解説!

ディーゼルトラックも走行不能に!バッテリー上がりの主な症状や発生原因・予防法とは?

トラックには、乗用車とは比べ物にならないほど大きなバッテリーが搭載されています。
なぜならばトラック全体の電気系統を安定して動かすためには、乗用車と同じ大きさのバッテリーでは役割を果たせないからです。

今回は、トラックの電気系統のリスク回避となる、バッテリー交換の目安時期と兆候についてお話します。
また、万が一、バッテリー上がりを起こしてしまったときの対処法もご紹介します。

筆者・太田さん

太田 りく著者のTwitterはこちら

整備士として現場で働いている現役整備士ライターです。
所有資格は整備士3級。

現役で働いているという強みを活かし、読みやすく読者の疑問を解決できるような記事になるよう心がけています。

トラックのバッテリーの役割は?

トラックのバッテリーの役割は?
トラックのバッテリーは、24Vが一般的です。
乗用車が12Vなので、純粋に2倍の電力を搭載していることになります。

トラックのバッテリーが果たす役割は、ヘッドライトやマーカーの点灯のほか、ワイパーの動力など、数ある部品の中でも重要な位置を占めています。
また、年式の新しいトラックは、さまざまな装置の制御を電気信号で行なうのが一般的です。
エンジン始動の合図や燃料供給量の決定も、搭載されたコンピューターが信号を送って管理しています。

車に詳しい方であれば、「トラックの燃料供給にバッテリーは関係ないのでは?」と思った人もいるでしょう。
ガソリン車と違い、スパークプラグの火花で燃料と空気の混合気に着火する方式ではないため、こう思っても仕方ありません。

しかし、現在の燃料供給を行なうインジェクターは、電子制御式が主流です。
つまり、燃料の噴射量コントロールもバッテリーが鍵を握っていることになるのです。

また、バッテリーの主な役割に、蓄電があります。
これは、エンジン部分にあるオルタネーターを回して発電した電気を貯めるための役割です。
こうして、使用した電力を、オルタネーターで作った電気で補うという形をとっているのです。
トラックのバッテリーが大きいのは、このオルタネーターによる発電量が大きいことが関係しています。

トラックのバッテリー交換の目安

トラックのバッテリー交換の目安
トラックに限らず、車に搭載されているバッテリーは消耗部品です。
充電式の乾電池やスマートフォンのバッテリーと同じように、くり返し使っていればいつかはダメになってしまいます。

しかし、普通にエンジンもかかるし、電装系等にも異常がないしとなると、なかなかバッテリーが不調だと知る方法はありません。
そこで、ここでは、バッテリーの交換時期や寿命の兆候についてお話します。

交換時期は2年ごとか2万キロ以上の走行

トラックのバッテリー交換の目安には、装着時期と走行距離の2種類の判断基準があります。
年月では2年、走行距離では2万キロが目安とされています。
メーカーによっては、もう少し寿命の長いバッテリーもありますが、おおよそこのぐらいだと思って間違いありません。

最近は「メンテナンスフリーバッテリー」というバッテリーも登場しています。
バッテリー液の補充が必要ないように設計されたものですが、これも交換が必要ないわけではありません。
時期が来たら、必ず交換が必要になります。

大型の長距離用バッテリーであれば、走行距離4万キロ交換のものもあります。
運送会社にもよりますが、1年間で10万キロを走るような事業者もあり、2万キロごとで交換していては高額な費用になってしまいます。

もちろん、ここで紹介したのはあくまでも目安のお話なので、必ずこれに従う必要はないでしょう。

エンジンがかかりにくくなったらバッテリー寿命を疑う

車が電力を一番消費するのは、走行中ではなくエンジン始動時です。
その理由は、エンジンの最初の爆発を起こすために必要な電力が高いためです。
専門用語では、これを「初爆」といいます。

この初爆が弱くなる原因として、バッテリー電圧の低下の可能性があります。
トラックなどのディーゼルエンジンは、初爆を得るために、グロープラグに電気を通し内部の混合気を熱さなければなりません。
電力が不足していれば、当然グロープラグの加熱が遅くなり、エンジンがかかりにくくなってしまいます。

このほかにも、いくつかの原因が考えられますが、寒いときにエンジンがかかりにくければバッテリーの不調でほぼ間違いありません。
突然かからなくことはまれですが、早めのバッテリー交換をオススメします。

トラックのバッテリー交換をしないとバッテリー上がりが起こる!

トラックのバッテリー交換をしないとバッテリー上がりが起こる
安全で快適な走行を実現するためには、トラックに安定した電力を供給する必要があります。
そのため、トラックの電力供給を担う大型の充電池であるバッテリーから電力供給が行われることで、トラックは走行できます。

しかし、バッテリー交換をしないままトラックを使い続けていると、ある日突然動かなくなってしまうこともあるのです。
これを、バッテリー上がりといいます。

バッテリーが安定した電力供給を行えなくなった状態を指し、さまざまな不具合の発生原因になります。
また、最終的には走行不能となるリスクも潜む厄介なトラブルなのです。

バッテリー上がりでトラックに生じる症状とは?

バッテリー上がりでトラックに生じる症状とは
バッテリー上がりで電気の供給能力が低下すると、バッテリーがトラックの稼働に必要となる電力を補えなくなり、不具合が発生します。
バッテリー上がりの症状として最も知られるのが、エンジンを始動させるセルモーターが作動しなくなる症状ではないでしょうか。
セルモーターには、大きな電流が流れます。

その電気が供給されないわけですから、当然エンジンがかからなくなってしまいます。

他にもヘッドライトが暗くなったり、エアコンの利きが悪くなったりするなどの症状も。
これらはバッテリーが上がりかけている、もしくはバッテリーが寿命を迎えかけている場合に発生します。
そのため、多くの電装部品が正常な作動を行えなくなるなどの症状が、バッテリー上がりで発生するのです。

バッテリー上がりの主な原因は?

バッテリー上がりの主な原因は
バッテリー上がりの原因は、トラックの電力消費量とバッテリーの電力供給量のバランスが崩れることで発生します。
トラックの電力消費量とバッテリーの電力供給量のバランスは、次に挙げる使用環境や条件で崩れるケースが多いです。

  • セルモーターの不調・経年劣化
  • エアコンやオーディオ等の使いすぎ
  • 低速走行による発電量不足
  • 未使用などで生じる自然放電と充電不足
  • バッテリーの容量不足
  • バッテリーの経年劣化

特に多いのが、夏場や冬場にエアコンをつけっぱなしで長時間駐車している場合です。
長距離トラックでは、1日の稼働時間が会社ごとに設けられていることが多く、それ以外の時間は車内で待機していることがほとんどになります。
この状況が続くと、走行中に発電する電気が十分でないままに、放電される電気ばかり増えてしまい、バッテリー上がりへとつながるのです。

バッテリー上がりの対処法と予防法とは?

バッテリー上がりの対処法と予防法とは

走行中にバッテリー上がりが発生しエンジンが停止した場合は、残念ながら応急処置では解決できません。
バッテリー交換をするために整備工場に持ち込み、電気系統の点検整備を行う必要があります。

しかしバッテリー上がりの代表的症状である、セルモーターが回らない場合は、「ジャンプスタート」と呼ばれる方法での応急処置が可能です。

バッテリー上がりはジャンプスタートでリカバリーできる!

ジャンプスタートは他のトラックのバッテリーターミナルから電気を分けてもらい、エンジン始動を行う方法です。
簡単に説明すると「自分のトラックに搭載されているバッテリーの電気ではセルモーターに送る分が足りない、じゃあ他から電気を借りてこよう」という発想です。

トラックの電圧は24Vのため12Vの乗用車ではスタートできません。
ですので、24V電圧の他のトラックから電力供給を行うことが条件です。
また、ジャンプスタートに使用するブースターケーブルは、24V用のものを使用する必要があります。

具体的な手順は、以下のようになります。

  1. 赤いケーブルを、救助車バッテリーのプラス端子(バッテリー連結を行っていない)に繋ぐ
  2. 赤いケーブルを自車のプラス端子に繋ぐ
  3. 黒いケーブルを救助車のマイナス端子に繋ぐ
  4. 黒いケーブルを自車のマイナス端子に繋ぐ
  5. 救助車のエンジンをかける
  6. 自車のエンジンをかける
  7. エンジン稼働を確認後、取り付けと反対の手順でケーブルを外す

この方法で、バッテリー上がりを起こしてしまったトラックも、エンジンを始動することができる場合がほとんどです。
しかし、この時に、キャビンの後ろあたりから「キュルキュル」という音がしなければ、バッテリー上がりが原因ではない可能性が出てきます。
セルモーターそのものの不調も考えられますので、もしジャンプスタートができなければ速やかに整備工場へ連絡を入れましょう。

バッテリー上がりの修理や予防方法とは?

バッテリー上がりはバッテリーの劣化によるものが大半です。
バッテリー液の量や比重確認などで、バッテリーのコンディションを点検し、必要に応じた対処を行うことで改善することもあります。
しかし、それでも改善が見込めない場合はバッテリー交換を行います。

バッテリー上がりの予防法はバッテリーコンディションの管理に尽きると言っても過言ではありません。
例えば、バッテリー液の量の確認を行うだけでもバッテリー上がりのリスクが大幅に減少します。
充電と放電を繰り返すバッテリーにおいて、バッテリー液の減少は致命的だからです。

トラックのバッテリーを自分で点検する方法

トラックのバッテリーを自分で点検する方法
「点検すれば、バッテリーの異常に気がつける」とはいうものの、どうやってバッテリーの点検をすればいいのかはわかりにくいところでしょう。
実は、点検自体はとても簡単で、誰にでも出来る作業になります。

その方法とは「バッテリー液の量」の確認です。
しかも、直接バッテリー液を触らなくても、取り出さなくてもできてしまうのです。

やり方は、作業灯のようなある程度光度のあるものを、バッテリーの側面からあてて、軽くバッテリーを叩くだけです。
バッテリーのケースには、バッテリー液の量を示すラインが、「HI」と「LOW」もしくは「UPPER」「LOWER」の2種類書かれています。

この2種類の線のあいだにバッテリー液の水面があればOK。
軽く叩くのは、水面の揺れ、もしくは気泡が見えるようになるので、より正確に水面の確認が出来るからです。

もし、バッテリー液が足りないと思ったときは、一時的にですが、精製水をHIのラインまで入れればいいでしょう。
本当は希硫酸がいいのですが、さすがに硫酸を常備しているような運転手や運送会社はありません。
あくまで応急処置ですが、これだけでもバッテリーにとっては負担が減るので、「やらないよりはマシ」程度に覚えておきましょう。
もちろん、あまりにもバッテリー液の量が少ない場合は、すぐに交換することをオススメします。

トラックのバッテリー交換は自分でできる?

トラックのバッテリー交換は自分でできる?
トラックのバッテリー交換を自分ですることはオススメしません。

よくDIY動画やブログなどで、普通車やバイクのバッテリー交換の方法を挙げている人もいます。
実際のお話、バッテリーを「交換するだけ」なら、手順がわかれば誰にでもできます。
しかし、実はトラックを含めた車両のバッテリー交換を自分でやることはあまり得策とは言えないのです。

その理由について、3点に分けてお話します。

ショート・感電の可能性がある

トラックのバッテリーは、12Vのバッテリーが2つ積んであることがほとんどです。
これを直列につないで24Vとしています。
切り離し方は簡単で、ターミナル部にある10ミリ径のナットを反時計回りに緩めて、バッテリー端子から外すだけです。
ただ、この「外すだけ」の作業に注意がいります。

それは、ショートと感電の危険性です。
例えば塗れた手でバッテリーのプラス端子を触り、もう片方の手でボディの鉄部分を触ると感電する可能性があります。
24Vなので重篤な症状になる可能性は低いですが、ビックリするくらい電気が流れます。
人によっては感電したことで健康状態に影響がでるかもしれません。
そのためバッテリーを取り扱う時は、塗れた手で触らない、端子が濡れていた場合乾かすといったことを心がけましょう。

またナットを緩める工具が、車体の金属部分に接触すると、一瞬ですが電気がバッテリーから車体に向けて流れます。
この状態がショートであり、ショートするとバッテリーに取り付けられているフューズが飛びます。

車体に大きな電流が流れてショートすると、電気系統が一斉に止まってしまうためバッテリー交換どころではありません。
無知な状態でバッテリー交換をすることは、人体にもトラックにもいいことはないのでできる限りやめた方がいいでしょう。

やけどの危険性がある

先にお話したショートの危険性と同じく、自分でバッテリー交換をする際にやけどする可能性もあります。

ひとつは、バッテリーの端子と車体が工具でつながってしまい、放電した時に起こる事故です。
工具には、大きな電流が流れます。
その影響で、金属製の工具は一瞬で高温に熱せられ、焼けただれるほどの熱を持ってしまうのです。
当然、一瞬の出来事なので、「パチッ」という音がしたらもう手遅れ。
作業者の手はやけどしてしまいます。

もうひとつは、バッテリー液でやけどをしてしまう事故です。
バッテリー液は、純度の高い硫酸を精製水で薄めた希硫酸と呼ばれる液体が入っています。
硫酸は、金属をも溶かすほど強力な酸性を持つ物質であり、いかに薄めてあるといえども、肌に触れればただでは済みません。
よくあるのは、バッテリーを積み下ろしする際に、バッテリーを傾けた拍子に希硫酸がこぼれて手にかかるというもの。

ゴム手袋の着用で防ぐことはできますが、あくまで気休めにすぎず完ぺきに防ぐことはできないのです。

トラックの電気系統が動かなくなる可能性がある

トラックのバッテリー交換を自分でしない方がいい一番の理由は、電気系統に異常がでるかもしれないからです。
ショートややけども怖いのですが、うまくいったとしてもおそらくこのトラブルに見舞われてしまうでしょう。

トラックは、ECUと呼ばれるメインコンピューターで車体のすべてをコントロールしています。
エンジンの始動はもちろん、照明やブレーキ、パワーウインドウの動作からカーナビの起動まで、電気に関わるすべてにバッテリーは関わっています。
実は、バッテリーを一度でも外してしまうと、これらのデータがECUから削除されてしまう可能性があるのです。

カーナビのデータが飛んでしまったぐらいなら、手動で何とでもなります。
しかし、パワーウインドウが使えない、エンジンがかからないとなってしまえば、ディーラーでデータの書き換えをしなければ修復は不可能です。
そうなれば、数万円からの修理代がかかるのは言うまでもありません。
バッテリー交換を自分で行って節約するつもりでも、逆に高くなってしまうこともあり得ます。

整備工場ではどうやってバッテリー交換をしているの?

整備工場ではどうやってバッテリー交換をしているの?
では、ディーラーではない整備工場はどのようにショートややけどのリスクを回避し、データを守ったままバッテリー交換をしているのでしょうか。
一般の整備工場には、ECUのデータはないのですが、このデータを守りながらバッテリー交換をすることができるようになっているのです。

まず、バッテリー交換で使う工具については、「絶縁工具」と呼ばれる特殊な工具を使用しています。
これは、普通の工具を絶縁物質でできたカバーで覆ったもので、さまざまな種類のものがあります。
しかし専門工具であり一般のホームセンターでは、まず見かけることのない工具なので、手に入れるのは難しいでしょう。
絶縁工具を使うことで、万が一車体と直接端子があたってしまっても、通電しないようにできているのです。

そして、バッテリー交換時には「バックアップツール」と呼ばれる外部電源で、常に車体に電気が流れるようにしています。
ECUのデータ消去回避のためにするもので、ハンドル下側の接続端子から電気を供給します。

これらの道具と環境を整えたうえで、普通の整備工場もトラックのバッテリー交換を行っているのです。
不測の事態が起きないように、トラックのバッテリー交換を自分でするのは、極力避けた方がいいでしょう。

トラックのバッテリー交換の費用は?

トラックのバッテリー交換の費用は?
自分でしないほうがいいなら、残された選択肢は整備工場で交換してもらう方法しかありません。
ディーラーや整備工場では、バッテリー交換の設備が整っているので、自分でやるよりも圧倒的に安全で、トラブルなく交換もできます。

気になる費用ですが、整備工場によりバッテリー交換の費用は変わります。
大体の相場ですが、工賃だけで4,000~5,000円前後と考えておきましょう。

バッテリーそのものの値段は、2,000円~で、大型のトラックの高性能バッテリーであれば5万円前後することもあります。
もしバッテリー代を節約したいのであれば、自分で安いものを探してきて工場に持ち込むといいでしょう。

ただし、安すぎるバッテリーを購入すると、長く持たないこともあります。
蓄電・放電能力に大差はなかったとしても、バッテリーの寿命は値段相応だと思っておくといいでしょう。

また、大型トラックの場合、バッテリー交換の内訳に「バッテリーカバー脱着工賃」が含まれる場合があります。
これは、日野やいすゞの10トン車のバッテリー周りがステーとフェンスで固定されていることが多いからです。
また、UDトラックスの場合だと、年式や車両形状によってはサイドバンパーの脱着が必要になる場合もあります。
バッテリー交換に追加で、このような費用がかかる可能性があることを覚えておきましょう。

まとめ

トラックのバッテリー交換について、交換の目安や予兆、バッテリー上がりの危険性についてお話しました。
また、トラックのバッテリー交換をするのは、安全面やトラックのコンピューターを守るためにも自分でやらず、整備工場でお願いすることをオススメします。
ただ、悪くなったら積みかえて終わりというわけにはいかないのがバッテリーです。

時代の進歩とともに、トラックも電気によるコントロールが普通になりました。
そのため、昔以上にバッテリーのコンディションには目を向けておくべきでしょう。
バッテリー交換が、なかなか自分でしにくくなってしまったのは弊害ですが、それでも安心してトラックに乗れることの方が大事です。
日常の点検で、今一度バッテリーに注目してみてもいいのではないでしょうか。

バッテリーの交換目安はおおよそ2年、距離で言えば2~4万キロ

バッテリー上がりは起きると厄介だが、ジャンプスタートで解決できることもある

バッテリーの日常点検をしておくことで、バッテリー上がりはある程度回避できる

バッテリー交換を自分でやると、思わぬトラブルに見舞われる可能性もあって危険

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