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フォークリフト免許の取得手順・費用・日数とは?あれば便利な資格取得までの流れを徹底解説!

高収入ドライバーへの登竜門!フォークリフト免許の取得手順・費用・日数とは?
トラックに荷物を積むときに役立つフォークリフト。パレットに乗った貨物の下にフォークと呼ばれるツメを差し込み、貨物を持ち上げて運ぶ車両のことをこう呼びます。
ただ、フォークリフトの運転や操作にはフォークリフト免許と呼ばれる資格が必要です。物流業界にとって、フォークリフト免許はあった方がいい免許ともいわれています。
今回は、フォークリフト免許の取得手順や費用、日数、申請に必要な書類、業界についてご紹介します。

フォークリフトとは?


貨物が積み込まれたパレットにツメを差し込み、トラックの荷台に貨物をパレットごと積み下ろしをする車両のことを「フォークリフト」と呼んでいます。
ひと口にフォークリフトと言っても、多くのタイプが存在しています。
国内で活躍するフォークリフトは全部で12種類存在しますが、多くはカウンターバランス式と呼ばれるタイプで、これが一番広く普及しているのです。

燃料もフォークリフトによって少し違い、ガソリンで動くものもあれば、軽油で動くディーゼルエンジンのものもあります。
また最近では環境問題に配慮し、水素式のフォークリフトや電子式フォークリフトも登場し、環境保護の波がこんなところまでやってきていると思い知らされますね。

活躍の幅はとっても広い!

フォークリフトは、普段見かけるよりも活躍の幅が広いことで有名です。
特に活躍できる業種は、鉄工業、木材業、食品業界の3つです。
食品業界というと意外かもしれませんが、食品は箱に詰められて運ばれます。
そのため、小型であってもフォークリフトが活躍できる業種なのです。

また、そのほかにも解体や造園、産業廃棄物処理といった重量物を扱う業種でも、必須ではありませんが、免許を持っていれば便利なことに変わりはありません。
重量物を運んだり、たくさんの箱詰めされたものを積み下ろししたりするのであれば、フォークリフトの免許はあった方がいいでしょう。

フォークリフトの運転・操作に必要な免許や資格とは?


フォークリフトの運転・操作を公道で行う場合は道路交通法が適用されます。
また、私有地内で運転・操縦する場合も労働安全衛生法が適用されるため、いずれの場合も無免許では操作を行うことができません。
ここでは、フォークリフトの運転・操縦に必要な免許や資格についてお話します。

公道走行には特殊免許が必要

フォークリフトで公道を走る場合は国土交通省や市区町村への登録を行い、ナンバープレートの交付を受ける必要があります。
車両なので、この点は、ほかの車やバイクと変わりません。
そしてフォークリフトの運転には小型特殊免許・大型特殊免許を持っている必要があります。
「あの大きさで大型特殊がいるの?」と思った人もいるでしょう。
これは、フォークリフトの最高速度によって違います。

最高速度15km/hが大型小型の境界線!

フォークリフトの最高速度が15km/h以下のものは、小型特殊免許が必要です。
といっても、この免許自体は、普通~大型までの各種免許のいずれかを持っていれば運転できる分類なので、わざわざ小型特殊免許だけ取りに行く必要はありません。
逆に、なんの運転免許も持っていない場合には、小型特殊免許を取る必要があります。

しかし、15km/h以上のスピードが出るフォークリフトについては、大型特殊免許が必要になります。
これは、普通の自動車免許には含まれていない分類になるので、教習所などで免許を取らなければなりません。
そのためフォークリフトを運転する時には、持っている免許に注意が必要です。

操縦にはフォークリフト免許が必要

フォークリフトの操縦は労働安全衛生法が適用されるため、<フォークリフト免許と呼ばれる操作資格の取得が必要です。
走るだけなら、普通の運転免許だけでいいのですが、荷物を積み下ろしするのであれば、フォークリフト免許は必須です。
この免許は、私有地・公道に関係なく必要になるものであり、運転免許とは別物なので、決められた教習所で講習を受ける必要があります。

まずフォークリフト免許には2種類あります。
ひとつは積載量1トン未満のフォークリフトを操縦できる「フォークリフト運転特別教育修了証」、もうひとつは1トン以上の積載量のフォークリフトを操縦できる「フォークリフト運転技能講習修了証」です。
名前がよく似ていますが、別物の資格なので間違えないようにしましょう。

フォークリフト免許を持っていても荷物を積んだままの公道走行はNG!

運転免許・フォークリフト免許を保有していても、貨物を積載した状態での公道走行は禁止されています。
その理由は、フォークリフトには「最大積載量」の設定がないからです。
つまり、荷物を積んで公道を走ることそのものがNGな、少し変わった車なのです。

もしうっかり公道を、パレットを載せたまま走っているところを見つかれば、道路交通法違反になってしまいます。
つまりナンバープレートが付いているからと言って油断は禁物なのです。

無資格でのフォークリフトの運転や操作は違法行為として処罰される

フォークリフトの運転・操作は危険が伴うことからフォークリフト免許を持っていることが運転・操縦の条件です。
無資格でフォークリフトの運転・操縦をすることは違法行為となり、処罰されます。
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処罰対象と処罰内容は以下のとおりです。

処罰対象 処罰内容
・無資格でフォークリフトを運転・操作した本人
・フォークリフトの管理を行う会社(フォークリフトの保有者)
・フォークリフトの管理を行う会社の代表者
・無資格運転・操作を行った本人:50万円以下の罰金または6ヶ月以下の懲役
・フォークリフトの管理会社と代表者:50万円以下の罰金または6ヶ月以下の懲役

フォークリフト運転資格の取得方法や取得手順・日数・費用は?

ダンプカーの運転に必要な免許取得条件や取得費用
フォークリフトの運転・操作に必要なフォークリフト免許は物流業界にとって必要不可欠な資格であると言えます。
そこで、フォークリフト免許の取得方法・取得手順、取得にかかる日数・費用を紹介します。

取得する資格で取得手順・日数・費用は異なる

フォーリフト免許には2つの資格が存在し、取得方法・取得手順、取得にかかる日数・費用は次に挙げるように違いがあります。

【最大積載量1トン未満のフォークリフト】
・受講資格:18歳以上
・教育科目:学科(6時間)及び実技(6時間)
・教育日数:最短2日
・取得費用:約15,000円

最大積載荷重1トン未満のフォークリフト免許である「フォークリフト運転特別教育修了証」の講習は、フォークリフトメーカーや一般社団法人で行われています。

実施している団体に申し込み、修了すれば1トン未満のフォークリフト免許である「フォークリフト運転特別教育修了証」を取得できるのです。
期間も短く、フォークリフトの操縦に関わる資格で、普通免許があればさらに日数が少なくなるといったメリットもあります。

【最大積載量1トン以上のフォークリフト】

保有免許や資格 講習時間 講習日数 取得費用
無免許・無資格 35時間 平均約5日 約50,000円
自動車免許・大型特殊自動車(限定)免許 31時間 平均約4~5日 約40,000円
運転特別教育修了証取得者(実務経験3ヶ月以上) 15時間 平均約2~3日 約25,000円
大特車免許及び自車免・大特車(限定)免許と
転特別教育修了証取得者(実務経験3ヶ月以上)
11時間 最短2日 15,000円

最大積載荷重1トン以上のフォークリフトの操縦に必要な「フォークリフト運転技能講習修了証」は少し内容が異なります。
こちらの取得は、各都道府県の労働局長の指定を受けた教習所などで行われています。
受講資格は18歳以上で同じですが、基本講習科目は学科(11時間)・実技(24時間)です。
また、持っている免許や資格によって運転技能講習が免除され、修了証取得までの日数や費用も少しずつ違ってきます。
加えて、講習最後に行われる試験に合格する必要があるため、講習が終わったから資格がもらえる、というわけではありません。

テキスト代はどちらも1,500~2,000円前後で、そんなに高いものでなく、このほかに証明写真代が、最大でも1,000円ほどかかってきますが、自分で撮影したものでもサイズ規定に合っていれば使うことができます。
ただし、運転免許証と違い、フォークリフト免許には更新がありません。
一度提出した写真は、一生そのままなので、こだわりたい人は選び抜いた1枚を準備しておきましょう。

地域によって免許取得費用が違う

車の運転免許と同じく、実は教習所や地域ごとに講習にかかる費用が少しずつ違います。
住んでいる地域の、家や会社の近くでないと受けられないわけではないので、安い教習所を選んで講習を受けに行くのもありです。
以下に、地域ごとのフォークリフトの免許が取得できる教習所の金額をまとめてみました。
あくまで目安ですが、参考にしてみてください。

地域別講習コース・費用一覧
北海道・東北 11時間コース 10,000円~ 関西 11時間コース 17,000円~
15時間コース 22,000円~ 15時間コース 20,000円~
31時間コース 23,000円~ 31時間コース 36,000円~
35時間コース 41,100円~ 35時間コース 42,000円~
関東 11時間コース 20,000円~ 九州・沖縄 11時間コース 21,000円~
15時間コース 22,000円~ 15時間コース 29,000円~
31時間コース 47,000円~ 31時間コース 36,000円~
35時間コース 50,100円~ 35時間コース 40,000円~

こうしてみると、地域によって全く費用が違うのがわかりますね。
この表の金額はあくまで平均値なので、すべての教習所がこの金額で募集しているわけではありませんので、ご注意ください。

教育訓練給付金でさらに安く!

フォークリフトの免許取得には、厚生労働省が行っている「教育訓練給付金」が使えます。
あまり聞き馴染みのない制度かもしれませんが、実はこの制度を使うことで、さらに安くフォークリフト免許を取得できるかもしれないのです。

この制度は、厚生労働省が定めた資格の取得をするときに受けられる給付金で、フォークリフト免許のほか、大型免許、中型免許の取得でも使えます。
受けられる条件は、現在雇われている人と離職中の人で少し違います。
現在雇われている人は、雇用保険の被保険者期間が3年以上経過している人です。
一方の離職中の人は、雇用されていた期間が3年以上で、かつ離職から1年以内となっています。
審査が通れば、免許取得にかかる費用の税抜き価格から20%の額の給付金を受けることができるのです。

受け付けはハローワークで行っています。
同時に、対象となる教習所の指定がある場合もあるので、気になる人は一度地域のハローワークまで問い合わせてみましょう。
なお、この給付金を受ける場合は教習所に申し込む前に申請がいります。
順番に注意して申し込むようにしましょう。

フォークリフト免許の申し込みから合格発表までの流れは?


では、具体的にフォークリフト免許を取りに行くときの必要書類や講習の流れ、試験についてのお話をします。
また費用の次に気になるのが合格率ではないでしょうか。
その点についてもご紹介していきます。

申し込み・予約は期限内に迅速に!

まずは通いたい教習所で、入校手続きをしましょう。
必要なものは申込用紙と住民票原本、それに講習料金の3点セットです。
申し込みは、直接訪問してもいいですし、電話、FAX、郵送のいずれでもいいですが、書類は必ず提出できるようにしておきましょう。

なお申し込み予約ですが、フォークリフト免許は人気が高いため、遅くても1週間前までに予約を入れておきましょう。
もし期日を過ぎてしまうと、もう一度申し込み手続きからやり直しになってしまうので注意してください。

学科試験は講習をきちんと聞いていれば難しくない!

申し込み後、講習が始まります。
まずは、その内容にまつわる学科試験です。
持っている免許によって、時間数が違いますが、ここでは一番長い35時間コースの例をご紹介します。

学科の内容は、細かく分けると7つに分けられており、どれもフォークリフトの操縦には欠かせない内容です。
力学や油圧装置など、難しそうなイメージですが、きちんと学科講習を受けていればそれほど難しいものではありません。
ただし、試験では項目ごとに必要な正答率が決められていますので、注意が必要です。
学科試験の必要な正答率は以下のとおりです。

【学科試験の内容と配点、必要な正答率】

内容 配点 必要な正答率
フォークリフトの走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 30点 4割(12点)
フォークリフトの荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 30点 6割(18点)
フォークリフトの運転に必要な力学に関する知識 20点 4割(8点)
法および規則中のフォークリフトについての規則に関する知識 20点 4割(8点)

実技試験の方が重視される!

学科試験に合格すると、次は実技試験です。
学科講習が11時間だったのに対し、実技講習はその倍以上の24時間あります。
ここから分かるとおり、フォークリフト免許では、学科よりも実技の方が重視されるのです。

実技講習の内容は、点検、乗車、発進、周回走行の4点。
一見すると簡単そうですが、実は即失格になるミスがあり、いくら上手に操縦出来ていても失格規定に触れてしまえばその時点で講習はやり直しになります。
また持ち点100点のうち、70点が残っていることが合格の条件です。

また、この講習は、全体を通じて1日でも休むとその時点で不合格になります。
遅刻早退も同じ扱いなので、注意をしてください。
講習をすべて終了し、試験に合格して始めて免許が交付されるのです。

気になる合格率は低くない!

実技重視で、難しそうな内容の学科を講習で勉強するわけですが、実はフォークリフト免許の合格率は非常に高いことでも知られています。
その合格率は驚異の98%以上。年によっては99.9%の合格者を出すこともあり、それほど難しいものではないのです。

講習を休まず、きちんと受けていれば、フォークリフトの免許取得は難しいものではありません。
リラックスして受講しましょう。

まとめ

荷物の積み下ろしや運搬を劇的に向上させることができるフォークリフト免許についてお話しました。
積載できる重量によって取得する免許は違うものの、持っていれば便利な資格であることは間違いありません。
トラックドライバーでフォークリフト免許を持っていれば、積み込みや積み下ろしまで自分ですべてできてしまうので、重宝されるでしょう。
もちろん、フォークリフトの免許を持っていれば、それ以外の業種でも十分に活躍できます。
取得は時間と費用こそ必要ですが、とても難しいものではないので、キャリアアップのためにもぜひ受けてみましょう。

  • 必要となる業種や持っていると便利な業種は幅広い
  • 公道走行時には最高速度で必要な免許が変わる
  • 最大積載重量1トン未満の運転資格は運転特別教育修了証
  • 最大積載重量1トン以上の運転資格は運転技能講習修了証
  • 最大で5日間の講習を休まず受けなければいけないが、試験自体は難しくない

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