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作業効率化を実現するウイングボディ!おすすめメーカーと代表モデルは?

作業効率化を実現するウイングボディ!おすすめメーカーと代表モデルは?トラックの荷室側面を大きく開放することで荷物の積み下ろし作業の効率を飛躍的に向上させるのがウイングボディです。またウイングを閉めればアルミボディのように荷室が密閉され、積み荷を風雨に晒すことなく万一荷崩れをおこした場合も飛散させることなく安全に搬送できるため物流業界での需要が年々高まっているボディタイプのトラックだと言えるでしょう。
中古ウイング車の購入を検討している方のために、ウイングボディの特徴やおすすめメーカー・代表的モデルや中古トラック販売店での購入時のチェックポイントなどを紹介します

作業効率を向上させるウイングボディとは?

ウイングボディは、荷室の側面が上部に向かって大きく開放されるタイプのボディタイプで「側面開閉車」や「ガルウイング車」、多くのウイングボディがアルミ製のため「アルミウイング」とも呼ばれています。

ウイングを閉じているとアルミバンと外見の区別が難しいウイングボディですが、その名のとおり荷室側面を大きく開放できるのがウイングボディの特徴で、荷室後方や側面のドアしか開放できないアルミボディよりも遥かに高い荷物の積み下ろし作業効率を実現しています。

ウイングボディのメリットとデメリットは?

ウイングボディのメリットとデメリットは?
ウイングボディのウイングを開放しアオリを切った状態にすればフォークリフトが直接荷室にアクセスできるため、平ボディのトラック同様パレット積み・パレット下ろしで効率よく荷物の積み下ろしができるのが最大のメリットです。

またウイングを閉じればアルミバンと同様荷室を密閉できるので積み荷を風雨に晒すことなく搬送できる上、万一荷崩れを起こしても積み荷の飛散が防止できるのも魅力で、ウイングボディは平ボディとアルミバンのメリットを併せ持つボディタイプだと言えます。

しかし、荷台が露出する平ボディならクレーンでの積み下ろしに対応できますが、ウイングボディは天井が障害となりクレーンでの積み下ろしが難しい点やウイングのタイプによっては天井の低い場所でウイングを開放できないデメリットも併せ持っています。

機械式開閉装置を搭載するウイングボディは開閉装置の重量分、最大積載量が少なくなるのもウイングボディのデメリットとして捉えられることもあります。

架装として需要のあるウイングボディはどのようにして生産される?

架装として需要のあるウイングボディはどのようにして生産される?
荷室側面が大きく開口するウイングバンは荷物の積み下ろし作業を飛躍的に向上させるボディタイプとして広く普及しています。ウイングを格納した状態ではアルミバン同様に荷物の汚れや濡れを防止し、荷崩れのリスクも軽減する機能的なボディタイプだと言えます。

ウイングボディは荷室の機密性とウイングの稼働部の耐久性や操作性が求められる特殊なボディで、ウイングボディ自体はトラックメーカーではなく提携架装メーカーが製作しています。次項ではウイングボディを製作する架装メーカーについて紹介します。

ウイングボディはトラックメーカー提携の架装メーカーが製作する

ウイングボディはベース車両となるトラックのメーカーではなく、提携する架装メーカーによって製作されています。またウイングボディの車両に搭載されるパワーゲートもトラックメーカーではなくパワーゲートを製造するメーカーによって車両への取り付けが行われます。

ウイングボディの人気メーカーと代表モデルは?

現場からの需要に対してトラックメーカーもカタログモデルにウイングボディを設定して応えています。カタログモデルの設定があるウイングボディの人気メーカーと代表モデルを紹介します。

日野自動車

日野自動車
日野自動車はウイングボディのカタログモデルとして「VQシリーズ」を用意しており、VQシリーズがラインナップされる代表モデルとしてレンジャーとプロフィアが挙げられます。

レンジャー

レンジャー
最大積載量4.0~11.5トンの5車両区分で展開する日野の中型トラックシリーズ「レンジャー」には、4トンショートキャブ・ベッド付キャブにウイングボディのカタログモデルVQシリーズが用意されています。

プロフィア

プロフィア
最大積載量8.0~15.0トンの5車両区分で展開する日野の大型トラックシリーズ「プロフィア」にも車両総重量20~25トンの車両にウイングボディのカタログモデルVQシリーズが用意されています。

いすゞ自動車

いすゞ自動車
いすゞ自動車はウイングボディのカタログモデルは「モデル名の頭文字+カーゴ」で表記されています。ウイングボディのカタログモデルがラインナップされる代表モデルとしてフォワードとギガが挙げられます。

フォワード

フォワード
最大積載量2.65~5.5トンで豊富なラインナップを展開するいすゞの中型トラック「フォワード」にはFカーゴの名称でウイングボディの設定があり、Fカーゴには標準仕様・融雪剤対策仕様・テールゲート仕様・床下ゲート仕様が用意されています。

ギガ

ギガ
車両総重量16.0~25トンの7車両区分で展開するいすゞの大型トラック「ギガ」にはGカーゴ・Gカーゴ省エネパッケージ・スーパーGカーゴ(マキシルーフ有り・無し)の4つのウイングボディが用意されています。

三菱ふそう

三菱ふそう
三菱ふそうはウイングボディのカタログモデルとして「D WINGシリーズ」を用意しており、D WINGシリーズがラインナップされる代表モデルとしてファイターとスーパーグレートが挙げられます。

ファイター

ファイター
三菱ふそうの中型トラックシリーズ「ファイター」のD WINGには標準仕様・軽量仕様・幌仕様の3つの基本仕様と軽量仕様なみの軽量化を行った高い荷室高とバックアイカメラ・LED車幅灯・200L燃料タンクなどを加えたLIMITEDパックの4種類のウイングボディが用意されています。

スーパーグレート

スーパーグレート
三菱ふそうの大型トラックシリーズ「スーパーグレート」のD WINGには低燃費を追求したLIMITED WING ECO PLUSと PRACTICAL・TOUGH・ LIFTの3つのパックが選べるLIMITED WINGの2つのラインナップで標準仕様・防錆仕様・軽量型が選べます。・

日産UD


日産UDはウイングボディのカタログモデルの設定はあるものの他社のようにウイングボディをシリーズ化していません。ウイングボディがラインナップされる代表モデルとしてコンドルとクオンが挙げられます。

コンドル

コンドル
日産UDの中型トラックシリーズ「コンドル」は車両総重量7.5~11.0トンクラスMK・LKモデルにアルミウイングボディが用意されています。

クオン

クオン
日産UDの大型トラックシリーズ「クオン」にはアルミウイングボディのカタログモデルとして「パーフェクト Quon」が用意され、標準仕様かシャーシの軽量化を行った高積載仕様かを選ぶことができます。

ウイングボディは中古で購入するのがお得!購入時のチェックポイントは?

ウイングボディは中古で購入するのがお得!購入時のチェックポイントは?
荷室側面を大きく開放できるため荷物の積み下ろしの作業性が高く、積み荷を汚さず安全に搬送できるウイングボディは非常に魅力的なボディタイプですが、残念ながら新車価格は高価になってしまいます。

しかし需要の高まりと共に中古トラック市場へのウイングボディ流入台数も増加しウイングボディを中古でお得に購入するのは珍しいことではなくなっています。また既に完成車である中古ウイングボディは納車までの期間も短く、急な乗り換えにも対応できるのが中古トラック販売店の魅力だと言えるでしょう。

中古トラック販売店でウイングボディ購入する際のチェックポイントを次項で紹介します。

ベース車両のコンディションは重要

中古ウイングボディの購入ですから荷室に注意が向きますが、ベース車両のコンディションや車両区分は維持費用に影響するので重要なチェックポイントです。

ベース車両の車両区分

探しているモデルのウイングボディ車が求めている車両区分でないケースもあります。車両区分は維持費用や保有免許によっては運転できない場合もあるので十分確認する必要があります。

最大積載量の確認

一般的にウイングボディは軽量なアルミで作られていますが、荷室重量の増加やゲートなどの装備の影響で最大積載量は減少します。同じ車両区分でもウイングボディは平ボディよりは積載量が少なくなるので確認が必要です。

ウイングボディのチェックポイント

ウイングボディの荷室寸法

最大積載量の確認と共に荷室の全長・全幅・全高の確認はしておきたいものです。また天井一体型ウイングは開放時に天井部分が持ち上がるので、開放時の高さの確認もしておきましょう。

ウイングボディの外装

荷室の側壁が稼働するウイングボディは、可動部分の確認をしておくべきだと言えます。可動部分の防水が破損や劣化している場合は荷室内部に雨水の侵入が予想されるので、購入前に中古トラック販売店と協議する必要があります。

搭載する装備の動作確認

ウイングや荷室後部の扉の開閉、リフト搭載車はリフトの昇降などを確認します。ウイングを開放したまま放置し油圧シリンダーの劣化でウイングが自重で閉まらないことも確認します。

ウイングボディもメンテナンスが重要!

ウイングボディもメンテナンスが重要!
ウイングボディは車両側面を開放し荷物の積み下ろしの作業性を向上させますが、万が一ウイング部分が故障すると積み込み後にウイングが閉まらないことや荷下ろし前にウイングが開かないなどのトラブル発生の可能性があります。

またウイングの開閉操作中に油圧ホースが破裂し積み荷が油まみれになるなど最悪のケースも予想されますので、定期的なウイングのメンテナンスは重要だと言えるでしょう。

ウイングのトラブルは作動油粘度が高くなる寒い時期が多い

ウイングボディのウイング稼働方式で最も一般的なものが電動モーターで油圧を発生させる油圧電動式で、作動油粘度が高くなる冬場などはウイングボディのウイングトラブルが発生しやすくなる季節だと言えます。

油圧システムの作動油は経年劣化しますし、稼働部分の油圧シリンダー内は開閉を繰り返すことで摩耗し作動油に混ざった鉄粉でフィルターの目詰まりが発生するとウイング操作ができなくなるケースがあります。

またシリンダー内の油圧を保つソレノイドバルブに異物が付着することで油圧が保てなくなり開放したウイングが自然に下がるなど、様々なトラブルの可能性があるのでウイングも定期的なメンテナンスが必要です。

まとめ

フォークリフトで効率よく積み下ろしが行え、積み荷を風雨に晒さずに搬送できるウイングボディは非常に魅力的なボディタイプのトラックですが、新車価格が高額であるのが難点です。
購入コストを抑えるためには次のポイントを押さえるべきだと言えるでしょう。

  • ウイングボディの購入は中古トラック販売店がお得
  • 購入前にベース車両のコンディション・車慮区分の確認を
  • ウイングの可動部分や搭載機能のチェックも確実に

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