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アームロールコンテナ(箱)の中古品価格や主要メーカー・修理の流れを解説


​​運送業界の仕事に欠かすことのできないアームロール車のコンテナ(箱)。「いま使っているコンテナが古くなったから新たに購入したい」と考えている方に向け、コンテナの主要メーカーや中古コンテナ情報をご紹介します。また一般的な修理の流れも解説していますので、ぜひご覧ください。

アームロール車とは?

アームロール車とは、車体のシャシーにコンテナが装備されており、アームによって着脱ができる車のことです。アームの先端にはフックがついており、コンテナの前部分にフックを引っかけてシャシーに乗せます。なお、シャシーとは車体の足回りの機構(フレーム)のことです。

アームロールの名前の由来は、新明和工業株式会社が開発した商品名がもととなっており、正式名称は「脱着ボディシステム車」といいます。アームロール以外にも同じ機構を指す言葉として、極東開発株式会社が開発した「フックロール」やヒアブ(Hiab)製造が開発した「ロールオン」があります。

アームロールの特徴は、コンテナに積むことで砂利や液体・産業廃棄物から食品・商品などあらゆる運搬に用いることができる点です。そして、コンテナはダンプカーのように後ろに傾かせることができるため、積荷を効率的に降ろすことも可能です。

アームロールのコンテナの入れ替え方

アームロールのコンテナの入れ替え方は、基本的に以下のとおりです。

1. PTOを作動させ、リモコンに電源を入れる
2. ジャッキを出す
3. アームを降ろし、コンテナにフックを引っかける
4. アームでコンテナを引き上げる
5. コンテナが積まれたのを確認し、ジャッキを格納する

アームロールのコンテナの主要メーカー

ここまで、アームロールの基本的な概要をご説明してきました。

では、アームロールのコンテナを製造・開発する国内メーカーにはどのような企業があるのでしょうか? 次は国内の3つの主要メーカーをご紹介します。

新明和工業株式会社

新明和工業株式会社とは、兵庫県に本社を構える輸送用機器製造をおこなう会社です。「航空機事業」「特装車事業」「流体事業」「産機システム事業」「パーキングシステム事業」の5事業を運営しています。

このうち「特装車事業」の一部として、業界トップシェアの高品質・高機能なコンテナを製造・開発しています。カチオン電着塗装とウレタン塗装をほどこし、錆(さび)に強く、耐久性に優れたコンテナを実現。また、一体深曲げ成形のメインフレームによって高強度が保たれています。

各コンテナの価格は商品カタログに記載されていないため、お問い合わせする必要があります。以下は商品カタログより抜粋した「一般用コンテナ」「天蓋付コンテナ」「環境用コンテナ」「輸送用コンテナ」「特殊コンテナ」の画像です。

【一般用コンテナ】大型用:角舟底オープントップコンテナ

【天蓋付コンテナ】手動式ガススプリング付天蓋コンテナ

【環境用コンテナ】ごみ中継施設用:密閉式コンテナ

【輸送用コンテナ】アルミバンコンテナ(写真は保冷バン仕様)

【特殊コンテナ】農畜産用:マニアスプレッダーコンテナ

極東開発工業株式会社

極東開発工業株式会社は兵庫県に本社を構え、「特装車事業」「環境事業」「パーキング事業」を運営している会社です。そのなかの「特装車事業」の一つとして、アームロール車のコンテナを製造・開発しています。
極東開発工業が標準仕様で製造しているコンテナは、「2t用オープンコンテナ(52型専用)」「2t用オープンコンテナ(53型・他社互換性タイプ)」「4t用オープンコンテナ」「GVW22t用オープンコンテナ」です。その他にも、オプションである特殊コンテナとして「密閉型コンテナ」「建築用コンテナ」もカタログには載っています。

なお、極東開発工業もコンテナの価格等の詳細の仕様はカタログに掲載されていないため、詳しくはお問合せをして確認する必要があります。以下は会社ホームページより抜粋した各コンテナの画像です。

【2t用オープンコンテナ(52型専用)】

【2t用オープンコンテナ(53型・他社互換性タイプ)】

【4t用オープンコンテナ】

【GVW22t用オープンコンテナ】

【密閉型コンテナ】

【建築用コンテナ】

株式会社協伸製作所

株式会社協伸製作所は神奈川県横浜市に本社を構え、「脱着コンテナの設計」や「各種特装自動車の車体及び部品の設計・制作」などをおこなっている会社です。創業は昭和29年(1954年)であり、コンテナの製造には40年もの歴史があります。

コンテナは「標準コンテナ・シート」にはじまり、スウェーデン鋼で製造された「スウェーデン鋼コンテナ」や林業で活躍する「林業用脱着コンテナ」、耐衝撃性にとても優れた「鉄スクラップ運搬用コンテナ」、そして建築現場や解体現場などで重宝される「建廃用・解体作業現場向けコンテナ」などが用意されています。

こちらも会社ホームページには、細かい仕様や価格は記載されておりませんので、詳細を知りたい方はお問合せをして聞く必要があります。以下は会社ホームページより抜粋した各コンテナの画像です。

【標準コンテナ・シート】

【スウェーデン鋼コンテナ】

【林業用脱着コンテナ】

【鉄スクラップ運搬用コンテナ】

【建廃用・解体作業現場向けコンテナ】

アームロールのコンテナの中古価格

アームロールのコンテナを国内の主要メーカーから購入する場合、前章でも述べたように、具体的な金額やスペックは問い合わせて質問しなければ知ることはできません。一方で、中古で購入ができるコンテナはインターネットで検索するとおおよその金額を知ることができます。

以下はインターネット検索でヒットした中古のコンテナのデータをもとにした参考価格です。数件の中古コンテナの価格をコンテナの種類別に平均した価格になります。

実際に購入する中古コンテナの価格は、以下金額より変動している可能性もありますが、ぜひ購入の検討時にご参考にされてみてください。

コンテナの種類 参考価格
産業廃棄物用コンテナ 4トン用 350,000円前後(送料別)
アームロールコンテナ 12立米 4トン用 370,000円前後(送料別)
アームロール用 コンテナ4トン
板厚床4.5mm
500,000円前後(送料別)

上記のように、中古でコンテナの価格を比較してみると、コンテナの種類にもよりますが販売時の状態によって価格には差が生まれます。今回はサンプルとして3点の価格をご紹介させていただきましたが、総じて中古で購入する際でもあまり具体的な情報はオープンになっていませんでした。

そのため、新品・中古のどちらを購入する際も、確定しているコンテナの要件を満たす会社や中古販売サイトに複数相見積もりをおこなうのが効率的かと思います。相見積もりをおこない、新品・中古それぞれのメリットとデメリットを認識したうえで最終的な購入先を決めましょう。

アームロールのコンテナの修理の流れ


最後にアームロールのコンテナを修理する際の一般的な流れをご説明します。

コンテナは屋外での使用により錆が出たり、重い積載物によって変形してしまった場合、なるべく早く修理に出すことで費用を抑えることができます。

あくまで一般的な流れですが、まずコンテナ全体の変形をチェックし、特に扉のロック機構を中心に修繕をおこないます。次にロールフックをかける面の交換をします。最後に底板の弱くなっている部分に鋼板を貼り付け補強します。

もちろん、個別のコンテナの状態に合わせて修理の流れは異なりますが、一般的な流れはこのようになります。<

まとめ

運送業界や建設現場など幅広いシチュエーションで需要のあるアームロール車。そのアームロール車の荷物を積めるコンテナの概要や主要国内メーカーの商品を紹介してきました。

雨風に打たれるコンテナは、素材や使用年数などによって劣化の仕方に違いがあります。自社で使っているコンテナは必ず定期的に状態をチェックするようにして、積載の事故を未然に防ぐように気をつけてください。

そして、コンテナの交換が必要だと判断される場合には、記事内でご紹介した国内主要メーカーでの新品購入や中古のコンテナ購入をご検討されてみてください。

  • アームロール車とは、車体のシャシーにコンテナがついており、アームによって着脱ができる車のこと
  • コンテナの国内主要メーカーには、「新明和工業株式会社」「極東開発工業株式会社」「株式会社協伸製作所」がある
  • コンテナの新品・中古価格の詳細はウェブ上に公開されていないので直接問い合わせること

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