トラックのバッテリー上がりの対処法をわかりやすく解説します!


トラックのバッテリー上がりでお困りではありませんか?
この記事では、トラックのバッテリーが上がったときの対処法と、手順を説明しています。説明をよく読み、焦らずに対処してみてください。また、バッテリー上がりの原因や、予防法も説明しているので、今後の参考にしてみましょう。

本当にバッテリー上がり?まずは症状を確認

トラックのエンジンがかからなくなったときは、焦らずに症状の確認をしましょう。バッテリー上がり以外にも、エンジンがかからなくなる原因があるからです。

もしも原因がバッテリー以外のところにある場合、むやみにバッテリー上がりの対処法を試すと、かえって危険です。まずは落ち着いて、症状を確認してください。

簡単な症状のチェック項目としては、以下の2つです。

①キーを差し込んでセルが回るか
②警告灯が点灯していないか

以下で、それぞれのチェック項目について詳しく説明します。

セルが正常に回らなければバッテリーが原因の可能性がある

キーを差し込み、セルが正常に回転しない場合は、バッテリーが上がっているか、弱っている可能性が高いです。
キュルキュルと音を立てているが、エンジンが始動しないときは、バッテリーが弱っている可能性があり、カチカチと音を立てている場合は、バッテリーがすでに上がっている可能性があります。

一方で、セルが快調に回っているにも関わらず、エンジンが始動しない場合は、バッテリー以外の箇所に原因がある可能性があります。具体的には、点火系や水温センサー、燃料噴射装置などが考え得る原因です。
これらが原因の場合は、修理の必要があるので、以下で紹介するバッテリー上がりの対処は行わないでください。
この場合は、すぐにJAFや損害保険のロードサービスを使って救援要請をしましょう。JAFと損害保険のロードサービスの使い方については、後述します。

警告灯が点灯していれば修理が必要な場合がある

トラックのエンジンがかからないとき、警告灯が点灯していないかどうかの確認が必要です。
警告灯とは、運転席のメーターパネルに表示され、危険を知らせるマークのことです。赤色の警告灯は危険を意味し、黄色は注意、緑色は安全を意味しています。
これらの色は、国際規格(ISO)で定められているため、どの車も共通です。エンジンがかからないときは、「警告灯が点灯していないか」また「何色の警告灯が点灯しているのか」に着目しましょう。

警告灯について気をつけたいことは、車種によってマークと意味する内容が微妙に異なる点です。色は国際規格で定められていますが、マークのデザインは統一されていません。
どの警告灯が何を意味するのかは、車の説明書に記載があります。点灯した警告灯の意味がわからないときは、説明書を参照しましょう。
また、こういったトラブル時に困らないためにも、車内のわかりやすい場所に説明書を保管することが重要です。

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トラックのバッテリーがあがったときの5つの対処法と手順


ここまでで説明した手順で症状を確認し、エンジンがかからない原因がバッテリー上がりだと判断できたら、これから説明する対処法を試してみましょう。

トラックのバッテリー上がりの対処法は、主にこちらの5つです。

①救援用トラックとブースターケーブルを使う(ジャンプスタート)
②ジャンプスターターを使う
③JAFを呼ぶ
④保険のロードサービスを使う
⑤押しがけをする(MT車の場合)

①と②は、その場でバッテリーを充電する方法です。③と④は、自力で対処せず、ロードサービスを使ってプロに救援を求める方法です。
MT車にのみ有効な方法として、⑤も紹介していますが、⑤は危険をともなう可能性があるため、あくまで最終手段として参考にしてみてください。

救援用トラックを呼んでブースターケーブルをつなぐ手順(ジャンプスタート)

救援用トラックを呼んでブースターケーブルをつなぐ方法を、ジャンプスタートといいます。以下で、手順を詳しく解説します。

必要なもの
・ブースターケーブル
・同車格の救援用のトラック
・軍手

<手順>

準備① ブースターケーブルの状態を確認する
準備② バッテリー上がりのトラックのキーをOFFにし、パーキングに入れる
手順① 救援用トラックをバッテリーが上がったトラックに近づける
手順② トラックのバッテリー同士をブースターケーブルでつなぐ
手順③ 救援トラックのエンジンをかける
手順④ バッテリー上がりのトラックのエンジンをかけ、ブースターケーブルを外す

ブースターケーブルを持っている場合や、人から借りられる場合、救援用のトラックからバッテリーを給電できます。注意点は、手順を間違えるとやけどをする恐れがあることです。
安全に作業するために、次で解説している手順を正しく守り、素手では作業しないようにしましょう。

準備1:ブースターケーブルの状態を確認する

まずは、ブースターケーブルの状態を確認し、安全に使用できるものかどうか判断しましょう。断線していたり、著しく老朽化しているものは、危険なので使用は控えてください。

準備2:バッテリー上がりのトラックのキーをOFFにし、パーキングに入れる

バッテリー上がりのトラックのキーをOFFにし、確実にエンジンが切れていることを確認してください。また、シフトレバーをパーキングに入れておきましょう。

手順1:救援用トラックをバッテリーが上がったトラックに近づける

救援用トラックをバッテリー上がりのトラックに近づけます。このとき、救援用トラックとバッテリー上がりのトラックは同じ車格のものでなければなりません。具体的には、バッテリーが上がってしまったトラックのバッテリーが24Vであれば、救援用トラックも24Vのトラックが必要です。通常、乗用車のバッテリーは12Vなので、乗用車ではトラックの救援はできません。

また、トラック同士を近づけるときは、ブースターケーブルが届く距離でなければなりません。多くのトラックは、車体の側面にバッテリーが設置されているので、トラック同士を横付けするとよいでしょう。

手順2:トラックのバッテリー同士をブースターケーブルでつなぐ

トラックのバッテリー同士をブースターケーブルでつなぎます。

(引用:株式会社ジーエス・ユアサバッテリー公式サイト 『車用バッテリーの知識』)<br>
ブースターケーブルをつなぐ順番
バッテリー上がりのトラックのプラス端子に赤色ケーブルをつなぐ
救援トラックのプラス端子に赤色ケーブルをつなぐ
救援トラックのマイナス端子に黒色ケーブルをつなぐ
バッテリー上がりのトラックのエンジンの金属部に黒色ケーブルをつなぐ(どうしてもつなぐ場所がなければマイナス端子につなぐ)

手順3:トラックのバッテリー同士をブースターケーブルでつなぐ

救援トラックのエンジンをかけます。5分ほどエンジンをかけた状態を保ちましょう。

手順4:バッテリー上がりのトラックのエンジンをかけ、ブースターケーブルを外す

救援トラックのエンジンをかけたまま、バッテリーが上がったほうのトラックのエンジンをかけましょう。エンジンがかかったら、切らずにブースターケーブルを外します。ケーブルを外す手順は、つないだときと逆の手順です。

ブースターケーブルを外す手順

①バッテリー上がりのトラックの黒色ケーブル
②救援用トラックの黒色ケーブル
③救援用トラックの赤色ケーブル
④バッテリー上がりのトラックの赤色ケーブル

救援により一時的にエンジンがかかります。しかし、一度エンジンを切ると、再始動しないことがよくあります。すぐにエンジンを切らず、そのまま1時間ほど走行して、バッテリーを充電しましょう。

ジャンプスターターをつなぐ手順

ジャンプスターターとは、カーバッテリー用のモバイル充電器のような装置です。ブースターケーブルと違って、救援車を用意する必要がなく、充電しておいたジャンプスターターをバッテリーに接続するだけでバッテリーの充電ができます。
24Vバッテリーのトラックの場合、乗用車に比べて救援トラックを見つけるのが難しいため、ジャンプスターターを用意しておくとよいでしょう。ただし、事前のジャンプスターター自体の充電をしておかないと使えないというデメリットがあります。

必要なもの
・充電されたジャンプスターター
・軍手

手順

準備① ジャンプスターターの状態を確認する
準備② エンジンをOFFにしてシフトレバーをパーキングに入れる
手順③ ケーブルを接続する
手順④ ジャンプスターターの本体を接続し、給電を開始する
手順⑤ ジャンプスターターを外す

準備1:ジャンプスターターの状態を確認する

まずは、ジャンプスターターが安全に使えるものかどうか確認します。故障や破損がある場合は、危険なので使用は控えてください。

準備2:エンジンをOFFにしてシフトレバーをパーキングに入れる

次に、トラックのエンジンが確実に切れていることを確認し、シフトレバーをパーキングに入れます。

手順1:ケーブルを接続する

ブースターケーブルをつなぐときと同じように、トラックのバッテリー端子にケーブルをつなぎます。このとき、ケーブルを本体から外した状態で作業をしましょう。
ただし、使用するジャンプスターターによって使い方が異なる可能性があるので、実際の作業時には、付属の説明書に従って作業してください。

ケーブルのつなぎ方
①赤色のケーブルをプラス端子につなぐ
②黒色のケーブルをマイナス端子につなぐ

手順2:ジャンプスターターの本体を接続し、給電を開始する

ジャンプスターターの本体をケーブルに接続し、給電を開始します。そのまま数分放置し、エンジンを始動させます。

手順3:ジャンプスターターを外す

エンジンをかけたまま、ジャンプスターターを外します。作業はこれで終わりですが、エンジンを切らないように気をつけましょう。
ブースターケーブルで対処したときと同様に、エンジンを切ってしまうと再始動ができない場合があるからです。エンジンがかかったら、そのまま切らずに1時間ほど走行し、バッテリーを充電しましょう。

電話でJAFを呼ぶ方法

電話でJAFを呼ぶ方法を紹介します。JAFは、ブースターケーブルやジャンプスターターが用意できないときに頼りになるロードサービスです。JAF会員はもちろん、JAFに入会していなくても、お金を払えばサービスを利用できます。

バッテリーが上がったとき、JAFに連絡すると隊員が救援に来てくれます。ジャンピングによる応急処置のほか、その場でバッテリー交換をしてもらうことも可能です。

ただし、JAF会員でない場合は費用が高額になることがあるので、気になる場合は電話で費用の確認をしてみましょう。

JAFの連絡先

ナビダイヤル 0570-00-8139
短縮ダイヤル #8139(語呂合わせ:ハイサンキュー)

こちらは全国共通の電話番号で、24時間年中無休で利用できます。

バッテリー上がりの救援時のJAFの料金

JAF会員であればバッテリー救援は無料ですが、非会員の場合、作業工数によって料金が異なります。時間と場所ごとの料金を表にまとめたので、参考にしてみてください。

一般道での救援料金

時間 非会員 会員
昼間(午前8時〜午後8時) 13,130円 無料
夜間(午後8時〜午前8時) 15,230円 無料

高速道路のSA・PA内での救援料金

時間 非会員 会員
昼間(午前8時〜午後8時) 15,230円 無料
夜間(午後8時〜午前8時) 17,320円 無料

高速道路のSA・PA外での救援料金

時間  非会員 会員
昼間(午前8時〜午後8時) 21,520円 無料
夜間(午後8時〜午前8時) 24,650円 無料

現地でバッテリーを交換する場合は、上記の料金に追加で部品代が必要です。
参考:JAF公式サイト『ロードサービスの料金を調べる

保険のロードサービスの使い方

加入している損害保険の加入条件によっては、無料でロードサービスが使えることがあります。バッテリーが上がってしまったトラックの保険が、ロードサービス付きかどうかは、保険の証券を見ればわかります。ロードサービスが使える場合、証券に連絡先の記載があるので、電話で連絡してみましょう。

参考までに、3大損保が提供しているバッテリー上がり救援サービスをまとめてみました。

3大損保のバッテリー上がり救援サービス内容

三井住友海上 東京海上日動 損保ジャパン日本興亜
対象 『ロードサービス費用特約を契約している車両 『車両搬送・応急対応・レンタカー費用等補償特約(15日)を契約している車両 『THE 車の保険に契約している車両
内容 保険期間中1回のみジャンピング無料

(長期契約の場合は年1回)

バッテリーのジャンピングなどの費用を最大15万円まで負担 バッテリーのジャンピングなどの費用を最大15万円まで負担
参考 三井住友海上公式サイト『ロードサービス・事故対応 東京海上日動公式サイト『ロードアシスト 損保ジャパン日本興亜公式サイト『ロードアシスタンス

MT車で押しがけをする手順

MT車の場合、押しがけという方法もあります。押しがけは、エンジンを停止し、人力でトラックを押すことでエンジンをかける方法です。
ただし、押しがけはブレーキやパワーステアリングの誤作動による、事故発生の可能性がある方法なので、おすすめとは言えません。ましてや、車体が重いトラックの場合、人力で車を押すにはかなりの人手が必要です。
参考までに手順を簡単に紹介しますが、ブースターケーブルやジャンプスターターがない状況の場合、ロードサービスを利用するのが得策です。

押しがけの手順

①周囲の安全を確保する
②エンジンを切り、ギアを2〜3即に入れる
③クラッチを踏んだまま、後ろからトラックを押してもらう
④トラックが進み始めたらアクセルを踏み、進む

繰り返しになりますが、押しがけは危険な方法です。よほどの理由がない限り、やめておきましょう。

MT車で押しがけをする手順

できることなら、トラックのバッテリー上がりは防ぎたいものです。ここからは、トラックのバッテリーが上がる、主な原因を紹介します。原因を知り、バッテリーが上がらないように日頃から注意しておきましょう。

過放電によるバッテリー上がりの時間

バッテリー上がりの原因として多いのは、ライトの消し忘れや半ドアなど、ドライバーの不注意によるバッテリーの過放電です。過放電の原因と、バッテリーが上がってしまうまでの経過時間を表にまとめました。

バッテリー上がりの原因 上がるまでの時間
ACCモードでテレビ・オーディオを使用 30分〜
ヘッドライト消し忘れ 3〜4時間
ACCモードで放置 4〜5時間
ハザード・ウインカーの消し忘れ 5〜10時間
半ドア・室内灯消し忘れ 12〜24時間

エンジンを停止し、ACCモードでテレビやオーディオ機器を使いすぎると、たった30分でもバッテリー上がりの原因になってしまいます。そもそも、車のバッテリーは走行することで充電されています。停止した状態で電源を使用すれば、その分バッテリーに負担がかかり、バッテリー上がりの原因となります。

また、エンジンを切っているときでも、車にはバッテリーの電源を使って作動しているものがあります。例えば、駐車監視モード付きのドライブレコーダーやETC、イモビライザー(停車時にメーターパネルで点滅する安全装置のランプ)などです。日常的にトラックに乗っているなら問題ありませんが、トラックに乗る頻度が低い場合は、これらがバッテリー上がりの原因となることもあります。

(参考:一般社団法人日本自動車整備振興会連合会『My Car Hand Book』)

日常点検でトラックのバッテリー上がりを防止

トラックのバッテリー上がりを防ぐには、日常点検が不可欠です。日頃から、バッテリーの状態に気を配り、トラブルを未然に防ぎましょう。

バッテリーの日常点検方法

(引用:公益財団法人日本トラック協会『事業用トラックの点検整備ハンドブック』)

・バッテリー液の量がUPPERとLOWERの間にあるか確認する
→LOWERより下の場合はバッテリー液を補充しましょう。
・バッテリーの電圧を測る
→ガソリンスタンドや整備工場などでは、テスターという機械でバッテリーの電圧を測定してくれます。

バッテリーの状態確認で簡単にできるのは、バッテリー液の量を目視で確認する方法です。トラックの車体を揺らしてみて、バッテリー液の量がLOWERよりも下であれば、バッテリー液の補充をする必要があります。

また、バッテリーの電圧測定も大切です。ガソリンスタンドや整備工場などでは、テスターという機械を使って無料でバッテリーチェックをしてくれるところがあります。バッテリーチェックで電圧が弱っていると言われたら、バッテリー自体の交換も視野に入れましょう。

メンテナンスフリーのバッテリーは液の補充が不要

バッテリーには、『メンテナンスフリー』というバッテリー液の補充が必要ないものがあります。一般的なバッテリーと比べると値段が高い傾向がありますが、放電しにくく長持ちしやすいため人気です。

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トラックのバッテリーの寿命は2〜3年!定期的な交換が必要

トラックのバッテリーは、2〜3年ごとに交換する必要があります。バッテリーは消耗部品であり、古いバッテリーを使い続けることはバッテリー上がりの原因になるからです。
少しでも長持ちするよう、日常点検をするとともに、定期的な交換もしておきましょう。

(参考:株式会社ジーエス・ユアサバッテリー『よくある質問』)

まとめ

トラックのバッテリー上がりの対処法は5つあります。

①救援用トラックとブースターケーブルを使う(ジャンプスタート)
②ジャンプスターターを使う
③JAFを呼ぶ
④保険のロードサービスを使う
⑤押しがけをする(MT車の場合)

バッテリーが上がったときは、まずはジャンプスタートを試み、難しい場合はJAFや保険会社のロードサービスから救援を呼ぶのがおすすめです。また、日常生活でもバッテリーが上がらないように、気をつけておきましょう。

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