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2トントラック(2tトラック)の特徴|サイズ・積載量・代表車種・価格

2トントラックとは、車両総重量5トン未満、最大積載量2.0トン~2.9トンの小型トラックを指します。小回りの良さと十分な積載力を兼ね備えた小型トラックで、配送業や建設現場など幅広い業種で活躍しています。
本記事では、2トントラックのサイズ・積載量・架装の種類・代表的な車種・価格相場を詳しく解説します。導入を検討時の参考になるよう、基本性能から選び方のポイントまでわかりやすくまとめました。

2トントラック(2tトラック)とは?


2トントラックとは、最大積載量が約2トンの小型トラックです。普通免許や準中型免許で運転できる車種が多く、建設現場や配送業務、農業など多様な業種で使用されています。
全体的にコンパクトなサイズで小回りが利き、市街地や狭い道路でも走行しやすいのが特徴です。また、平ボディをはじめ、バンや冷蔵冷凍車、クレーン付きなど、業務内容に合わせて多様な形状が選べます。

2トントラックのサイズの目安は、次のとおりです。(※車種やボディ形状、架装内容によって変動あり)

全長:約6〜6.5m
全幅:約1.9〜2.2m
全高:約2.3〜2.7m
車両総重量:5t未満

必要十分な積載力と扱いやすいサイズ感のバランスが魅力のトラックです。

2トントラック(2tトラック)のボディ形状一覧


トラックは、運転席とタイヤを指すシャシー、上物(荷台)で構成されています。
主な上物の種類は、次のとおりです。

・平ボディ
・バン
・クレーン付き
・ダンプ
・冷蔵冷凍車

ここでは、2トントラックの代表的なボディ形状とメリットデメリット、どのような用途で使われているかを解説します。

平ボディ

(引用元:日野自動車)

「平ボディ」と呼ばれるタイプのトラックは、フラットな荷台と荷台の周りにあるアオリで構成されている形状です。トラックの最もベーシックなボディ形状です。
小型トラックから大型トラックまでさまざまな大きさでラインナップされています。積載する荷物の形状に左右されないこと、また荷物の種類に影響されにくいことからさまざまな業務で活躍しています。

2トントラック平ボディのメリット

平ボディのメリットは次のとおりです。

・積荷の形状に左右されにくい
・荷物の積み下ろしがスムーズになる
・高さ制限のある現場に入りやすい

平ボディタイプのトラックは、積荷の形状に関係なく積載しやすいのがメリットです。トラックとして定番な形で、荷上げや荷下ろしがスムーズにおこなえます。小さな荷物や荷台から少しはみ出てしまう大きな積荷でも積載できるので、業務の幅が広がります。
他のボディ形状でも対応できますが、フラットな荷台で屋根がないので、クレーンやフォークリフトを使って荷物の積み下ろしも可能、かつ現場に影響されにくいです。
高さ制限がある現場に入れる「低床」や「超低床」タイプのトラックもラインナップされており、用途に合わせて選択しやすくなります。

2トントラック平ボディのデメリット

平ボディのデメリットは、次のとおりです。

・雨天時に荷物が濡れたり汚れたりする
・積荷を囲えないので荷崩れの恐れがある
・防犯性が低い

フラットな荷台が使いやすい一方で、屋根がないので積荷が濡れたり、汚れたりしやすいデメリットがあります。

天候が悪いとき箱車であれば突発的な雨を心配する必要はありませんが、平ボディは防水シートの使用が必須です。

また箱車は、ラッシングベルトで荷物を縛りやすいですが、平ボディは、荷崩れしないよう配慮したり、積荷が露出した状態のため防犯性も低いため十分注意する必要があります。

箱車のように施錠できないのもデメリットです。

バン

(引用元:トヨタ自動車)

2トントラックの「バン」は、荷台部分が箱型で覆われた構造をしており「アルミバン」「ドライバン」とも呼ばれます。雨風やほこり、衝撃から荷物を守ることができるため、平ボディと比べると天候の影響を受けないことが特徴です。
荷台の両側面の扉が鳥の翼のように大きく開くウイングタイプもあります。家電製品・精密機器・引っ越し荷物など、破損や汚れに弱い荷物の運搬に適しています。

2トントラックバンのメリット

バンのメリットは次のとおりです。

・荷物を天候や外気から保護できる
・防犯性が高く、貴重品や精密機器の輸送に向いている
・荷崩れが少なく、安全に輸送できる
・車両の外観に広告や社名を掲載しやすい

バンタイプは、荷室が完全に囲まれているため雨や風、粉塵の影響を受けずに荷物を運搬できるのが特徴です。また、側面や屋根がアルミで保護されていることで、防犯性が高まり、夜間の駐車中でも盗難リスクを低減できます。
荷物が固定された状態で運ばれるため、運搬中の荷崩れや破損リスクも低く、安全な配送が可能です。

2トントラックバンのデメリット

バンのデメリットは次のとおりです。

・開口部が後方のみで、積み降ろしに時間がかかる
・高さ制限のある場所では通行できないことがある
・積み下ろしにフォークリフトが必要な場合がある
・本体価格が平ボディより高め

アルミバンは、構造上、側面からの積み下ろしができません。効率よく荷物の出し入れをするにはフォークリフトやパワーゲートとの併用が求められる場面があります。また、全高が高くなる傾向にあるため、立体駐車場や低い高架下の通行には注意が必要です。

クレーン付き

(引用元:九州日野自動車)

クレーン付きトラックは、荷台部分に小型のクレーン(ユニック)を搭載したタイプです。 重機や資材など、重量物の積み下ろしを1人でおこなえるため、建設現場や資材搬入の多い作業現場で重宝されています。 クレーンの種類には、後方に取り付けられる「後方型」、荷台中央に設置される「センター型」があります。

2トントラッククレーン付きのメリット

クレーン付きのメリットは次のとおりです。

・重量物の積み下ろしが1人でできる
・フォークリフトやリフト設備がない現場でも作業が可能
・高所や狭所でも荷物の出し入れができる
・荷役作業の人員を削減できる

クレーン付きトラックの最大の強みは、荷役作業を車両単体で完結できることです。たとえば、プレハブ資材や大型機械など、数百キロを超える重量物でも1人で積み下ろしができます。
また、リフトなどの設備がない現場でもクレーンのアームを伸ばして高所や狭い場所に荷物を運べるため、現場の柔軟性も高まります。荷役作業に人手が不要となるケースもあるため、人員削減によるコスト削減にも貢献します。

2トントラッククレーン付きのデメリット

クレーン付きのデメリットは、次のとおりです。

・車両価格が高くなりやすい
・荷台スペースが狭くなる
・クレーン操作に技術・資格が必要
・メンテナンスコストがかかる

クレーン付きは、標準車に比べて製造コストや装備が複雑になる分、車両価格が高めです。また、クレーン装置が荷台スペースを占有するため、積載可能な荷物の量や大きさが制限されることも考慮しなくてはなりません。
操作には、技能講習修了などの法的資格や操作経験が求められるケースもあり、安全面での配慮も必要です。さらに、クレーン部分は定期的な点検や油圧装置の整備が必要で、通常のトラックより維持コストが上がる傾向があります。

ダンプ

(引用元:九州日野自動車)

ダンプは、荷台を油圧で傾けられ、荷物を自動で一気に荷下ろしできます。 主に土砂・砕石・産業廃棄物などの運搬に使用され、建設業や解体業などで多く導入されています。 作業現場での効率的な荷下ろしを可能にするため、積載や排出のスピードが求められる現場に最適です。

2トントラックダンプのメリット

ダンプのメリットは、次のとおりです。

・荷下ろしを自動で短時間におこなえる
・労力をかけずに大量の荷物を排出可能
・土砂・砕石・廃材などの輸送に最適
・作業時間を短縮でき、人手不足対策にもなる

ダンプは、荷台を持ち上げて重力で荷物を一気に排出できるので、手作業の負担を大きく減らせます。
これにより、1回の作業にかかる時間を大幅に短縮でき、日中の現場作業の効率化に貢献します。

2トントラックダンプのデメリット

ダンプのデメリットは、次のとおりです。

・荷台の形状が限られ、積載物が偏りやすい
・荷崩れやこぼれ落ちに注意が必要
・車両価格が高めで、定期的な整備が必要
・傾斜動作により駐車・積卸場所に制限がある

ダンプは、荷台に傾斜構造を持つため、荷物の種類によっては安定しづらく、走行中に荷崩れやこぼれ落ちが発生することもあります。
傾けて排出するため、荷下ろしのスペースには十分な奥行きや高さが必要となり、現場環境によっては対応が難しいです。

冷蔵冷凍車

(引用元:九州日野自動車)

冷蔵冷凍車は、荷台に断熱材や冷却装置を備えた車両で、食品や医薬品など温度管理が必要な荷物の輸送に適しています。 荷室内は冷蔵(0〜5℃)や冷凍(−18℃以下)に保たれ、荷物の品質を維持したまま配送できます。

2トントラック冷蔵冷凍車のメリット

冷蔵冷凍庫車のメリットは次のとおりです。

・生鮮食品や冷凍品を適正温度で輸送できる
・食品衛生法に準拠した輸送が可能
・品質保持によって顧客満足度の向上につながる
・温度管理システムによって管理体制を強化できる

冷蔵冷凍車は、温度記録機能がついた車両であれば、配送履歴や品質管理の記録を残せます。衛生管理体制の強化にもつながるのはメリットです。

2トントラック冷蔵冷凍車のデメリット

冷蔵冷凍庫のデメリットは次のとおりです。

・冷却装置の分だけ荷室が狭くなる
・燃料や電力の消費が多く、ランニングコストが高い
・装置の故障時には荷物が全損するリスクがある
・車両本体価格が高めで、メンテナンスも専門性が必要

冷却ユニットや断熱材の厚みの分だけ、同サイズのバン車に比べて実際の積載スペースがやや狭くなります。また、冷却機能を常時稼働させるため、アイドリング時や走行中でも燃料やバッテリーの消費が増えます。車両価格自体も高額になりやすく、修理や部品交換に専門知識が求められる点も注意点の一つです。

2トントラック(2tトラック)の長さの種類


2トントラックは、全長や荷台の長さによって複数の種類があります。 ここでは、2トントラックで代表的な「ショート」「ロング」「ワイドロング」の3タイプのサイズや特徴を解説します。

それぞれのサイズを比較した表は、以下のとおりです。

全長 全幅 積載量
ショート 約4.7〜5m 約1.7〜1.9m 約2t
ロング 約6〜6.5m 約1.9〜2.1m
ワイドロング 約6〜6.5m 約2.1〜2.2m

ショート

ショートタイプは、2トントラックの中でも最もコンパクトなサイズで、住宅街や狭い現場でもスムーズに走行できます。都市部での配達や現場間の頻繁な移動が多い作業に適しており、運転のしやすさと小回りの良さを重視するユーザーに選ばれる車両です。

荷台の長さは限られるので、長尺物やかさばる荷物の運搬には不向きですが、短距離かつ小規模な配送業務には非常に効率的なモデルです。

ロング

ロングタイプは、ショートに比べて荷台が長く設計されていて、積載可能な荷物の長さや量が増加します。長尺物(木材・鉄パイプなど)やかさばる資材を効率よく積載できるため、「建築」「内装」「設備工事」などの業種で活躍します。都市部と郊外をまたぐ中距離配送にも最適です。

ワイドロング

ワイドロングは、ロングボディに加えて荷室の幅が広く取られている仕様です。荷台の横幅が広いため、パレット積みの荷物や大型の機材などを効率よく並べることができ、積載の自由度が高まります。
反面、全幅が広くなることで、狭い道路や駐車場では通行や停車に注意が必要です。

2トントラック(2tトラック)の荷台の高さの種類


2トントラックは、荷台の高さも3つのタイプが設定されています。荷台の高さも3つのタイプが設定されており、荷物の積み下ろしや積荷に合わせてタイプを選択できます。

全低床

小型のタイヤが装備されており、荷台までの高さが抑えられているのが全低床です。低い荷台高なので、手降ろしをおこなうときに作業の負担が軽減されます。ドライバーの負担が少なくなるため、近距離での配送などに活用されています。

低床

荷台までの高さは全低床よりも高くなるものの、小型タイヤが装備されているので、積み下ろし作業効率は比較的高いです。小型タイヤが装着されているので、振動吸収の面では高い床タイプよりも劣ります。ただ、雪道や山間部などを走行する予定がない場合は、低床が人気で選ばれています。

高床

3つのタイプのなかで、最も荷台までの高さがあります。地上高が高いので手で積み下ろしをするなら作業効率が悪くなりますが、大きなタイヤが振動を吸収してくれるので、長距離運送に適しています。

代表メーカーの2トントラック(2tトラック)の特徴


国内の代表メーカーの2トントラックをご紹介します。
本章で紹介する車両の一覧表は次のとおりです。あわせて参考にしてください。

メーカー モデル 型式 車両寸法 荷台寸法 最大積載量
全長 全幅 全高 長さ 高さ
日野 デュトロ TKG-XZU600M 6.04m 1.88m 2.13m 3.62m 1.79m 0.38m 2t
いすゞ エルフ TPG-NPR85AN 6.15m 2.18m 3.63m
三菱ふそう キャンター TPG-FBA20 6.05m 1.87m 2.14m 3.62m 1.78m
トヨタ ダイナ TKG-XZU605 6.04m 1.88m 2.13m 1.785m
マツダ ボンゴトラック EBD-SKP2T 4.28m 1.63m 1.86m 2.65m 1.48m 1〜1.15
日産 アトラス SKG-AKR85AN 6.1m 1.88m 2.14m 3.62m 1.79m 2t
UDトラックス カゼット BKG-AKR85A 5.7m 1.88m 2.1m 3.5m

日野デュトロ

(引用元:日野自動車)

大型トラックを販売していた日野は、1999年から小型トラックも製造しており、デュトロを販売しています。デュトロはコネクト化されており、データに基づいてコンディションを判定してくれる機能が搭載されているのが特徴です。

先進安全装備が搭載されており、歩行者や車との衝突を回避してくれます。夜間の歩行者にも対応しているので、万が一の被害を軽減してくれます。

2トントラックの平ボディも、さまざまなバリエーションが展開されており、以下から選択可能です。

【標準幅キャブ】標準長/セミロング/ロング
【ワイドキャブ】セミロング/ロング/超ロング/超超ロング
【ダブルキャブ】標準長/セミロング/ロング/超ロング

搭載されるパワーユニットは、ハイブリッドの他にディーゼルエンジンがあります。ハイブリッドであればモーターによるアシストにより低燃費で走行できます。

また荷台のバリエーションもあり、アルミブロックや強化木製平ボデーがラインナップされているので、業務に合わせて選択可能です。

いすゞエルフ

(引用元:いすゞ)

長年にわたり小型トラックの販売台数でトップ(いすゞ調べ)を誇っているのがエルフです。遠隔モニタリングの機能「いすゞPREISM」が搭載されていて、トラック自体が不調や故障などを自己診断し修理や整備の必要性を教えてくれます。

車のコンディションはスマートフォンで簡単に見られるだけでなく、車検や点検のタイミングのお知らせもしてくれます。オペレーターにもつなげることができるなど、安心して業務に集中できる機能が搭載されているのが特徴です。

いすゞのエルフの平ボディも、複数のバリエーションがラインナップされており、次のとおり4ナンバー小型車と1ナンバー普通車があります。

標準キャブ

【4ナンバー車】標準ボディ
【1ナンバー車】セミロングボディ、ロングボディ

ハイキャブ

【1ナンバー車】標準ボディ、セミロングボディ、ロングボディ

ワイドキャブ

【1ナンバー車】標準ボディ、ロングボディ、超ロングボディ

ボディ幅だけでなく高床タイプやフラットロー、フルフラットローなど床面地上高の違いも選択できます。

三菱ふそう キャンター

(引用元:三菱ふそう)

キャンターは、50年以上ものロングセラーの小型トラックです。稼働中のトラックの情報はリアルタイムでチェックできる機能が搭載されており、運行状況をどこでも把握できるのが特徴です。
エンジンの信頼性向上に努めているので、特定の部品は8年/18万kmまで保証してくれるプランがあります。

また、安全装備として、車両を検知したときに知らせるアクティブ・サイドガード・アシストも搭載されています。さらに、標準キャブの他にワイドキャブ、標準ダブルキャブやワイドダブルキャブとラインナップも豊富です。地上高が高く、高床パートタイム4WDもあるので、悪路でも活躍します。

トヨタダイナ


ダイナは、トヨタが展開する小型トラックで、全国的に多くの事業者に利用されています。整備性や部品供給体制に優れており、長期間の運用する場合も安心です。

「ディーゼル」「ガソリン」「ハイブリッド」の多様なパワートレインが用意されており、業務内容や燃費性能を重視して選択できます。特に、エンジン制御はトヨタ独自の技術が使用され、排出ガスや騒音の低減にも貢献します。

また、車両寸法や荷台サイズのバリエーションも豊富です。「ショートボディ」「ロングボディ」「ワイド」までを揃え、運搬物の種類や積載量に合わせて選定できます。

頑丈な車体構造や全国に広がるメンテナンスネットワークもトヨタならではです。視界の広い運転席やプリクラッシュセーフティ、VSC(車両安定制御装置)などの安全装備も搭載され、業務用車両としての使いやすさと安全性を兼ね備えています。

マツダボンゴ


(引用元:マツダ)

マツダは、小型車や軽商用車の開発に長年取り組んでおり、限られたサイズの中で最大限の実用性を引き出す設計に強みがあります。ボンゴにはそのノウハウが活かされ、軽快な走行性能と取り回しの良さを備えます。この特徴から、引っ越し業、設備工事、小口配送などで活躍中です。

また、価格も比較的抑えられており、初期費用を重視する事業者にも適します。長年商用車として利用されてきた実績があるので、部品供給の安定性や整備のしやすさも魅力です。

日産アトラス


(引用元:日産)

日産アトラスは、耐久性と信頼性の高さに定評のある中小型トラックです。商用車としての実績が長く、建築資材や重量物の運搬など、ハードな現場でも安心して使える設計です。日産は、長年にわたり商用車開発に力を入れており、頑丈な車体構造とバランスの取れた足回りに強く、収納力も高いです。

エンジンは、主にディーゼル仕様で、トルク性能が高く、坂道や長距離の輸送にも適します。荷台のバリエーションやボディサイズも豊富で、配送業から建設現場まで幅広い用途に対応可能です。

UDトラックス カゼット


(引用元:UDトラックス)

カゼットは、UDトラックスが展開していた小型トラックで、主にいすゞエルフのOEMモデルとして提供されていた車種です。エンジン・車体構造ともに高い信頼性を持ち、積載性能や走行安定性に優れた実用性重視の設計となっています。

UDトラックスは、もともと大型トラックに強みを持つメーカーですが、カゼットでは都市部や中小規模の運搬業務向けに小回りのきく設計が取り入れられており、乗り心地が良く利便性の高い1台です。

ディーゼルエンジンを中心にラインナップされ、力強いトルクと安定した燃費性能により長距離走行や坂道走行にも対応します。また、OEM元であるいすゞエルフの基本設計がベースとなっているため、整備性や部品供給の安定性も確保されています。
なお、カゼットは2020年をもって国内販売が終了し、現在は中古車市場で流通しています。

2トントラック(2tトラック)の運転免許は準中型免許


2トントラックを運転するためには準中型免許以上が必要です。2トントラックを運転できる免許は以下のとおりです。

免許区分 準中型免許 中型免許 大型免許
車両総重量 7.5t未満 11t未満 11t以上
最大積載量 4.5t未満 6.5t未満 6.5t以上
乗車定員 10人以下 29人以下 30人以上

免許を取得した時期により運転できる車両が異なります。準中型免許で運転できる準中型自動車は、平成29年3月11日までに取得した普通免許でも運転可能です。
この期間に取得した普通免許は、準中型5トン限定という名称になり、2トントラックの平ボディなど一部小型トラックなら運転できます。

2トン(2t)トラックの運転時に注意すること

2トントラックは、普通自動車に比べて車体が大きく、運転席の位置や車両感覚も大きく異なります。 特に初めて運転する方は、視野の変化や死角の多さに戸惑うことも少なくありません。
事故やトラブルを防ぐためには、2トントラック特有のポイントを事前に把握しておくことが大切です。

キャビンの高さ

2トントラックのキャビンは、乗用車よりも目線が1.5〜2倍ほど高くなります。 この高さによって、交差点や先の信号、前を走る車の動きなどを広範囲に確認でき、見通しは良いのが特徴です。

一方で、車体のすぐ前方や左右の足元付近には死角が生じます。小さな障害物や歩行者や自転車などの見落としに注意してください。

とくに子どもや高齢者は死角に入りやすいため、発進や右左折の際は、前後左右を必ず目視で確認し、サイドミラーやサイドガラス越しのチェックを習慣化しましょう。

車両のサイズ(長さ・幅)

2トントラックは、全長約4.7〜6.5m、全幅約1.7〜2.2mと、乗用車と比べて大きいです。このため、曲がるときや狭い場所での走行時には自分の感覚以上に車体が膨らんだり、後部が障害物に接触しやすくなる点に注意しなくてはなりません。

特にカーブや交差点では、内輪差によって後輪が大きく内側に入り込むため、曲がるタイミングやハンドル操作の工夫が必要です。後部の張り出しや、荷台に積んだ荷物の重量バランスも考慮しなければ、曲がり切れず縁石に接触したり、荷崩れを起こす原因にもなります。

また、狭い道を通行するときや駐車する際にはミラーだけでなく、事前に車両サイズを把握し、通行可能な道幅かどうかを判断してください。大型車両とのすれ違いや、歩道・ガードレールとの距離にも気を配りましょう。

後ろの視認性

2トントラックは、後部が荷台になっていて、乗用車のようにバックミラーから直接後方を確認できません。 さらに、荷物を積んだ状態だと視界が完全に遮られるケースも多く、バックや車線変更時の安全確認にはサイドミラーとバックモニターの活用が不可欠です。

また、サイドミラーの死角にはバイクや自転車が入りやすいため、ウインカーを出す前にミラーの範囲外までしっかり確認してください。

バック駐車の際は、ハンドルを切る方向と車体の動きが直感的につかみにくい場合もあります。焦らず一つ一つの動作を確実に行いましょう。

可能であれば、誘導者を配置することで事故リスクを大幅に減らせます。夜間や雨天など視界が悪いときは、ライトの照射範囲やミラーの反射具合も確認しながら慎重に操作してください。

2トン(2t)トラックを運転するときのコツ


2トントラックは、普通車よりも全長と全幅が大きく、後方視界や内輪差に注意が必要です。安全に運転するためには、基本的な注意点だけでなく状況に応じた操作のコツを理解しなくてはなりません。
ここでは、「走行」「カーブ」「バック」「積載」その時々に意識したい運転のコツを紹介します。

走行のコツ

2トントラックで安全に走行するためには、「車両の重さ」「長さ」「視野」の違いを理解することが大切です。特に荷物を積載している状態では、ブレーキの利きや走行の安定性が大きく変化します。安全に走行するための手順をまとめました。

①発進時はゆっくりと加速する
積荷がある場合は、急発進をすると荷物が動いたり、車体が揺れて不安定になります。
アクセルはゆっくり踏み込み、スムーズな加速を心がけてください。
② 車間距離は広めに取る
2トントラックは、乗用車に比べて制動距離が長いです。
前の車との車間距離は、最低でも乗用車の1.5倍を目安に取り、急ブレーキは避けましょう。
③ エンジンブレーキを活用する
下り坂ではフットブレーキだけで減速しようとすると、ブレーキに負担がかかりすぎて効きが悪くなることがあります。適切なタイミングでギアを落とし、エンジンブレーキを併用することで、安定した減速が可能です。
④ 視線を遠くに向け、広く周囲を確認する
運転中は車体の大きさに惑わされず、常に先を見て走行ルートや信号の変化を予測することが安全につながります。また、交差点や歩行者の多いエリアでは、サイドミラーや死角に注意を払いましょう。

カーブのコツ

2トントラックでカーブを曲がる際は、車体の長さと内輪差を意識して操作します。 とくに左折時は後輪が内側へ大きく入り込むため、狭い道や縁石の接触に注意する必要があります。
安全にカーブするための手順をまとめました。

① 事前に十分に減速する
カーブに入る直前ではなく、少し手前で速度を落としておくことがポイントです。
曲がりながらブレーキをかけると荷崩れや車体の不安定につながるため、減速は早めに済ませておきます。
② 大回りを意識してハンドルを切る
左折時は、やや外側から膨らむようにハンドルを切ることで、後輪の巻き込みを防ぎます。
右折時も、後部が内側に入り込みやすいため、ハンドルを戻すタイミングをゆっくりにするのがコツです。
③ ハンドル操作は一定・ゆっくりと行う
急な操作は荷台の荷物が動く原因です。できるだけ滑らかに、一定速度でハンドルを操作しましょう。

バックのコツ

2トントラックのバックは、死角が多く感覚もつかみにくいです。 ミラーやモニターを活用しながら、周囲の安全を常に確認する必要があります。
安全にバックするための手順をまとめました。

① 周囲と後方の安全を確認する
バックする前に、車両の周囲を一度降りて目視確認してください。
「障害物」「歩行者」「子ども」などがいないかをしっかり確認します。
② ハンドルを切る方向を明確にイメージする
トラックのバックでは、進行方向とハンドル操作が反対になるため、最初に動く方向をイメージしてから操作を始めます。
③ サイドミラーを中心に確認しながらゆっくり後退する
車体の左右後方をミラーで見ながら、常に車輪と障害物の距離を意識して少しずつ進めます。
荷台が長い分リアが振れやすいため、スピードは抑え、こまめな修正操作を意識してください。
④ 誘導者がいれば必ず指示を受ける
可能であれば、誘導者を立てて周囲の確認をサポートしてもらいましょう。
とくに倉庫や狭い駐車場では、連携が事故防止につながります。

2トントラック(2tトラック)の価格【新車・中古・レンタル】


2トントラックの「新車」「中古車」「レンタル」の価格相場を解説します。

新車

2トントラックの新車価格は、標準キャブや平ボディタイプで約300万円〜450万円です。メーカーや仕様、搭載装備によって差があり、ロングボディや冷蔵冷凍車、ダンプ仕様などになると500万円を超えるケースもあります。

また近年は、燃費性能や排出ガス規制への対応や安全装備の搭載が進んでおり、その分価格は高騰します。ハイブリッドモデルや先進安全装備を搭載した車両は、さらに高額です。
新車のメリットは、故障リスクが低く、保証期間が長い点にあります。また、事業用途に合わせて架装やカスタマイズがしやすく、長期的に安定した運用を見込む場合に適しています。

中古

2トントラックの中古車価格は、年式・走行距離・車両の仕様によって異なります。 一般的には、10年落ち・走行10万km前後の車両であれば80万円〜150万円が相場です。比較的新しいモデル(5年以内・走行5万km以内)であれば、200万円〜300万円台の価格帯も存在します。
また、ダンプやクレーン付きなどの特殊車両は、稼働状況や装備によって価格が上下しやすいため、相場をこまめに確認してください。

中古車のメリットは、初期費用を大幅に抑えられる点にあります。ただし、購入後に修理や車検整備が必要となるケースもあるため、整備記録や車両状態をしっかり確認することが大切です。

レンタル

2トン平ボディのレンタル料金は、以下のとおりです。

レンタカ-会社 種類 レンタル時間
3時間 6時間 12時間 24時間
オリックスレンタカー 2トン 9,350円 12,650円 15,400円
2トンロング 12,650円 15,950円 19,800円
日産レンタカー 2トン 7,370円 9,020円 12,320円 14,520円
ニッポンレンタカー 2トンショート 7,590円 9,350円 12,650円 15,400円
2トン 10,450円 12,650円 15,950円 19,800円

(参照元:「オリックスレンタカー」「日産レンタカー」「ニッポンレンタカー」)
上記の料金のほかに免責補償制度が設定されているので、必要に応じて加入しておくと万が一の事故の際に安心です。いくらかかるかの詳細費用は、各業者へお問い合わせください。

2トントラック(2tトラック)の購入とレンタルは業務状況を比較して判断

2トントラックを事業に導入するとき、購入かレンタルか迷っているかもしれません。判断するポイントを紹介します。

購入するなら資産となる

トラックを購入すれば、自分や会社の資産となります。業務に必要な架装にカスタマイズしたり、車両保険を自分で選択できるのもメリットです。
会社のロゴやマークを取り付けて、自分だけのトラックにカスタマイズできます。トラックを長く乗り続ける予定であれば、資産にできる購入がおすすめです。

2t(トン)トラックの購入は「トラック流通センター」


2トントラックの購入を検討しているときは、トラック流通センターの利用がおすすめです。全国の在庫車両をオンラインで一括検索でき、希望の条件に合ったトラックを効率的に探せます。
掲載車両には、年式・走行距離・車検の有無・価格などの詳細情報を明記しており、比較検討のしやすさが強みです。
また、専門スタッフによるサポート体制も万全です。トラックの選定や購入に関する疑問にも丁寧にお答えしています。

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リースやレンタルは費用計上しやすい

短期間だけトラックを利用したいならレンタル、さらに長期間にわたる場合はリースとなります。これらの方法でトラックを運用するなら、経費計上する項目が分かりやすくなるのがメリットです。
税金や自賠責などの費用も含めてリース料金が設定されているので、経費形状する項目が単純になります。また契約内容によってはメンテナンスも含まれているので、リース会社の負担で車検などのメンテナンスもおこなえます。

デメリットは、リースの場合には資産にならなかったり、長期間の契約の場合には総支払額が高くなってしまう点です。
費用計上しやすい方法を選択したいならリース、総支払額を抑えるなら購入する、など状況を判断して決めることをおすすめします。

2t(トン)トラックのリースは「トラック流通センター」

トラック流通センターでは、与信に自信のない方も審査がとおりやすいリースをご用意しています。
さらに、提携会社へ一括で査定依頼するので、一番金利の安いリース・ローンを選べます。
受付は年中無休で2時間以内にご返信しています。急な要請で資金調達が間に合わない方もぜひご検討ください。
<とことんリース>

2トントラック(2tトラック)の車検


車検とは、ミニカーや小型特殊自動車を除くすべての自動車や、排気量250ccを超えるバイクを対象に、国の安全と環境基準に適合しているかを定期的に確認する制度です。
2トントラックは、長距離、長時間の運転や、重量物の積載も日常的です。 そのため、安全性と耐久性を維持するための車検は重要な工程です。

この章では、車検時に確認される項目や相場価格、費用を抑えるための工夫について詳しく解説します。

2トントラックの車検項目

2トントラックの車検は、「エンジン」「ブレーキ」「灯火類」「排ガス」「足回り」「下回り」など、乗用車と同様の基本項目に加え、商用車ならではのチェック項目も加わります。

特に、以下の点が重点的に確認されます。

・ブレーキの制動力やパッドの摩耗状態
・ステアリング装置のガタつきや異音の有無
・灯火類(ヘッドライト・ウインカーなど)の光量・配置・色の適合
・排気ガスの濃度(黒煙・白煙などの排出量)
・タイヤの残溝・偏摩耗のチェック
・荷台・フレームの損傷・腐食の有無
・車両の最大積載量・車両総重量の表示と一致の確認

2トントラックは、荷台を含めて酷使されるケースが多いため、荷台部分の腐食やシャーシの錆、ボルトの緩みなども見逃されないよう丁寧に検査されます。

2トントラックの車検の相場価格

2トントラックの車検費用は、80,000円〜150,000円が目安です。
軽整備のみで済む場合は、10万円以内に収まることもありますが、10年以上経過した車両は高額になる傾向があります。

車検費用の内訳は、次のとおりです。

【法定費用:必ずかかる固定費】
自賠責保険:約27,770円(24か月)
重量税:約16,400円〜24,600円(車両重量・経過年数により変動)
印紙代:約1,600円〜2,000円
【法定費用:必ずかかる固定費】
点検・検査料:約20,000円〜40,000円
部品交換・整備工賃:0円〜50,000円以上(必要な整備内容次第)

費用を抑えるコツ

車検費用を少しでも抑えたい場合は、日頃のメンテナンスと車両管理が欠かせません。
以下を意識することで、車検時の交換部品や修理箇所を減らせます。

費用を抑えるコツ 詳細
① 定期的なオイル交換・タイヤ空気圧の点検 ・エンジン保護や燃費改善につながり、部品劣化を防ぐ
② 洗車・下回り洗浄による錆防止 ・荷台やフレームの腐食を防ぐことで、交換や溶接修理を回避できる
③ 整備記録を残しておく ・整備履歴がはっきりしていれば、不要な部品交換を勧められるリスクを減らす
④ 信頼できる整備工場を選ぶ ・民間整備工場とディーラーで料金が異なるため、複数見積もりの比較も有効
⑤ ユーザー車検を検討する ・ユーザー自身が陸運局で車検を受ける「ユーザー車検」という選択肢もある
・点検・整備・申請・検査をすべて自己責任で行う必要があるが、整備費や中間マージンがかからず、法定費用のみで済むため費用は3〜5万円

2トントラック(2tトラック)の燃費は?燃費アップのコツ


2トントラックは、業務用として日常的に走行するため、燃費性能は維持費に直結する重要なポイントです。
同じ距離を走るにも運転のしかたや積載状態によって、燃料消費量には大きな差が出ます。
ここでは、2トントラックの平均的な燃費と日常の運転でできる燃費改善のコツをご紹介します。

2トントラックの燃費

2トントラックの平均燃費は、エンジンの種類やトランスミッション、積載状況、走行環境などによって異なります。 目安は次のとおりです。

車両タイプ 燃費の目安
ディーゼル車(MT) 約9〜12km/L
ディーゼル車(AT) 約7〜10km/L
ガソリン車(AT) 約6〜9km/L
ハイブリッド 約11〜14km/L

ただし、積載量が最大に近い状態で坂道を走行するような条件では、カタログ燃費よりも2〜3割程度下がるのが一般的です。

燃費を抑える運転のコツ

燃費をよくするには、運転の工夫が欠かせません。
3つのポイントをおさえて運転するだけで、燃費の悪化を防ぎ、結果的に経費削減につながります。

① 急がない
・発進時にアクセルを強く踏み込むと、燃料が一気に消費されます。特に2トントラックは車重があるため、急加速はエンジンへの負荷が大きくなり、燃費が悪化します。

・「ふんわりアクセル」を意識して、滑らかに発進・加速する。
・信号が多い市街地では、「先を読んで加速・減速」を心がける

② 高速段(高いギア)を多用しすぎない
・燃費を良くしようと高いギアを無理に使うと、トルク不足でエンジンに負担がかかり、逆効果になることもあります。とくに登り坂や積載時は、低いギアでしっかり回転数を維持し、必要な出力を保つ方が効率的です。

・ギアはエンジン音とスピードに応じて使い分ける無理なシフトアップは避け、トルク重視の運転を心がける

③ アイドリングを避ける
・エンジンをかけたままの長時間の待機(アイドリング)は、何の移動もしていないのに燃料だけを消費します。
環境負荷だけでなく、燃料費のムダにもつながるため、荷下ろしや待機時は可能な限りエンジンを切ることが望ましいです。・「5分以上のアイドリング=エンジンオフ」の意識を持つ。
・エアコン使用時も、必要最低限の運転に抑える

これらの運転の工夫は、エコドライブだけでなく安全運転にも直結します。燃費と安全の両立を意識しながら、日々の運転に取り入れてみてください。

平ボディは2トン、4トン、増トン、10トンがある【予備知識】


平ボディは複数のサイズ、積載量があります。
それぞれの具体的なサイズや重さを見てみましょう。

■目安となる平ボディトラックのサイズや積載量

種類 全長 全幅 全高 最大積載量
2トン車 4,700mm 1,700mm 2,200mm 2トン未満
4トン車 6,200mm 2,130mm 2,200mm 4トン未満
増トン車 9,440mm 2,290mm 2,485mm 6トン・8トン
10トン車 11,900mm 2,300mm 2,860mm 11トン以上

2トン車のサイズや特徴

2トン車の荷台サイズは以下のとおりです。

種類 荷台長 荷台幅 荷台高
2トン車 3,120mm 1,620mm 380mm
2トンロング車 4,300mm 2,050mm 380mm

2トン車といっても、標準ボディの他に2トンロングと呼ばれるサイズがあります。また同じ2トン平ボディのトラックでも、メーカーや車種によって荷台サイズが異なります。

目安となるのは、標準ボディで約3.1m、2トンロング車の場合には約4.3mほどの荷台長です。また車幅を左右する、標準ボディの他にワイドボディも設定されています。2トンロング車の場合には、ワイドボディになるため荷台幅も広くなります。

既述したように、2トン平ボディは建設資材などの運搬に用いられるため、頻繁に運ぶ資材の長さによって荷台サイズを検討できるでしょう。

4トン車のサイズや特徴

4トン車も各メーカーによってサイズは異なるものの、目安となる荷台寸法は以下のとおりです。

種類 荷台長 荷台幅 荷台高
4トン標準車 6,200mm 2,120mm 400mm
増トン車 7,200mm 2,170mm 400mm

4トン車になると、小型トラックよりも荷台寸法が大きくなるため、大型の積荷も積載しやすくなります。工業用の機械や大きな荷物の引越しにも利用されることが多いです。

4トン車の場合には、寝台をオプションで装備できますが、その分荷台が標準より小さくなってしまいます。そのため、近距離での配送であれば寝台無しで荷台サイズを最大限大きくすることが多いです。

事業内容によっては、中距離から長距離の配送も考えらえるため、寝台があるタイプを選択するのもよいかもしれません。

10トン車のサイズや特徴

10トン車の荷台サイズは以下のとおりです。

種類 荷台長 荷台幅 荷台高
10トン車 9,670mm 2,490mm 267mm

10トン車になると、荷台サイズが大きくなるので、巨大な積荷を積載できるのが特徴です。長距離運送もしやすくなり、大きな工業用機械や重機の回送に用いられることがあります。

重機は箱車には積載できないので、平ボディがあればさまざまな運送に対応できるので、幅広い業務に使えます。

2トントラック(2tトラック)に関するよくある質問


2トントラックに関するよくある質問に回答します。

2トントラックは引越しに使えますか?

2トントラックは、個人や小規模オフィスの引越しに適したサイズのトラックです。引越し用途としては、以下のケースに適します。

・1〜2人暮らしの荷物量(家具・家電・段ボール20〜40個程度)
・ワンルーム〜1LDKの引越し
・自転車や洗濯機、冷蔵庫などの大きな家電をまとめて積みたいとき

幌付き・箱型トラックであれば雨天でも安心して運搬できます。荷崩れを防ぐためにも、ロープやラッシングベルトでの固定は欠かせません。

2トントラックはAT限定免許でも運転できますか?

オートマ(AT)仕様の2トントラックであれば、AT限定普通免許でも運転可能です。
現在では、多くのメーカーでAT車のラインナップがあり、配送業務や引越し用途でもAT車が主流になりつつあります。
ただし、AT仕様かどうかは車両ごとに異なるため、レンタルや購入時には必ず確認が必要です。

2トントラックの維持費は年間どのくらいですか?

2トントラックの年間維持費は、走行距離や使用環境によって差がありますが、おおよそ25〜40万円です。内訳は、以下のとおりです。

項目 年間目安費用
自動車税 約16,000円
車検(2年ごと) 約100,000〜150,000円
自賠責保険 約14,000円
任意保険 約50,000〜80,000円
メンテナンス・消耗品 約50,000〜100,000円
燃料代(年1万km想定) 約100,000〜120,000円
(燃費10km/L、軽油150円/L前後)

業務使用で走行距離が多い場合や、メンテナンス頻度が高い車両では、それ以上になることもあります。

2トントラックと4トントラックにはどのような違いがありますか?

2トントラックと4トントラックは、主に積載量や容量・車両サイズ・運転に必要な免許区分などに違いがあります。 以下に比較表を用意しました。

2tトラック 4tトラック
最大積載量 約2t 約4t
車両総重量 約3.5〜5.5t 約7.5〜8.0t
全長 約4.7〜6.5m 約6.5〜8.5m
全幅 約1.8〜2.1m 約2.1〜2.3m
用途 ・市街地配送
・引越し
・小規模現場
・中〜大規模配送
・建設資材輸送など
必要な免許 準中型免許以上 中型免許(8t限定解除)以上

2トントラックは、小回りが利き、狭い道でも運転しやすい点が特徴です。
一方で4トントラックは、積載量が倍以上になり、大型の荷物や長距離輸送に適しています。

4トントラックは車体も大きく取り回しに慣れが必要なうえ、より上位の運転免許が求められます。
事業規模や運搬する荷物の量に応じて、どちらが適しているかを検討しましょう。

2トントラックのドライバーが年収を上げる方法はなんですか?

2トントラックのドライバーが年収を上げるには、仕事内容や勤務先の選び方、スキルの向上がカギになります。 同じ車両を扱っていても、働く業種や雇用形態によって収入には大きな差が生まれます。以下は、年収を上げるために意識したい主な方法です。

① 長距離や夜間配送の仕事を選ぶ
2トントラックは基本的に地場配送が多いですが、夜間便や中距離〜長距離便を扱う企業では、手当が上乗せされるケースがあります。
時間に融通が利く方は、夜勤や早朝便を選ぶことで月収・年収アップが見込めます。
② 資格や運転免許をステップアップする
準中型免許以上を保有していれば、4トン車やユニック車(クレーン付き)も運転できるため、より単価の高い仕事にチャレンジしやすいです。
③ 固定給より歩合給の比率が高い会社を選ぶ
運送会社によっては、配送件数や運んだ量に応じてインセンティブが支給される歩合制を採用している場合があります。
「がんばった分だけ稼ぎたい」という方は、給与体系を確認してから転職先を検討するのも一つの方法です。
④ 独立開業・業務委託で働く
経験を積んだドライバーの中には、軽貨物や2トントラックを使って独立し、委託ドライバーとして働く方もいます。リスクはあるものの、取引先を確保し、自分で仕事量を調整できれば年収500万円以上も目指せます。

 

まとめ

2トントラックは、扱いやすいサイズ感と十分な積載性能を備えた車両として多くの事業者に選ばれています。 車両タイプやボディ形状、積載量によって活用シーンが異なるため自社の用途に合った1台を選ぶことが大切です。
また、購入方法によっても導入コストや維持費は変わります。「新車」「中古」「レンタル」それぞれのメリットを踏まえながら、長期的な視点で検討しましょう。

燃費や車検、運転の注意点など、実際に運用するうえでの情報も事前に押さえておくことで、より安全かつ効率的な運用につながります。

2トントラックの導入を考えている方は、ぜひ本記事を参考に、自社に最適な選択を進めてください。

  • 2トントラックは最大積載量が約2tで、普通免許または準中型免許で運転可能な車両もある
  • 代表的なボディ形状には「バン」「ダンプ」「クレーン付き」「冷蔵冷凍車」などがあり、目的に応じて選定が必要
  • 代表的なメーカーは「トヨタ」「日産」「マツダ」「いすゞ」「三菱ふそう」「UDトラックス」など
  • 価格相場は新車で約300〜450万円、中古で約80〜300万円、レンタルも活用可能

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