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放置すれば走行不能の可能性も!クラッチジャダーの主な症状や予防策とは?

放置すれば走行不能の可能性も!クラッチジャダーの主な症状や予防策とは?
発進時や登坂など駆動系への負担増加のタイミングで足回りから発生する異音と共に、トラックのボディが激しく振動するのを経験したことがある方が居るのではないでしょうか?これはクラッチジャダーと呼ばれるもので、クラッチトラブルの初期症状と捉えるべき症状です。放置して進行することで自走不能となるリスクが潜むクラッチトラブルの前兆として現れるクラッチジャダーの主な症状や発生メカニズム、予防策などを紹介します。

走行不能リスクも潜むクラッチジャダーとは?

走行不能リスクも潜むクラッチジャダーとは?
トラックを発進させようとクラッチを繋いだ瞬間にギィギィやジャアジャアなどという金属の擦れ合う音と共に、トラックのボディに激しい振動が生じることがあります。この異音と振動はクラッチジャダーと呼ばれるクラッチのトラブルによって引き起こされています。

Judder(ジャダー)は激しく振動するという意味を持ち、クラッチで発生する振動はクラッチジャダーと呼ばれます。

クラッチジャダーが発生しても気付かないケースもある

トラックのボディを激しく振動させるほどのエネルギーがクラッチから発生していることを考えれば、クラッチジャダーがクラッチのトラブルであることが理解できます。しかし実際にはクラッチジャダーが主に発進時などの短期間に発生することや、走行性能に大きな影響を及ぼさないことから気付き難いトラブルでもあると言えます。

既述のとおりクラッチジャダーはトラックのボディを激しく振動させるだけのエネルギーロスが生じるため、クラッチジャダーの発生によってトラックのダメージが進行する厄介で看過できないトラブルだと言えます。

クラッチジャダーの発生原因や予防策

クラッチジャダーの発生原因や予防策
クラッチジャダーはスティックスリップ現象がクラッチに生じて発生します。スティックスリップ現象は本来密着しているべき可動部分が滑ることでビビりを発生させる現象で、ミート時に密着しているべきクラッチが滑ることがクラッチジャダーの発生原因となります。

しかしクラッチジャダーを発生させている状態ではクラッチが完全に滑っているわけではなく、トラック発進時や登坂などクラッチの負荷が大きくなった際に、小さな滑りが発生してクラッチが不規則に切れたり繋がったりすることで振動を発生させます。

クラッチトラブルでクラッチジャダーが発生する

クラッチジャダーはクラッチトラブルの初期症状だと言えますが、クラッチジャダーの具体的な発生原因となるのはクラッチカバーの摩耗やフライホイール・クラッチディスクの焼けや摩耗などが挙げられます。

クラッチジャダーを放置するとクラッチトラブルが進行し、最終的には深刻なクラッチトラブルの発生に繋がるのでクラッチジャダーの発生は回避したいものですし、発生した場合は早期に察知し対処を行うべきだと言えるでしょう。

クラッチジャダーを引き起こすクラッチトラブルの原因とは?

エンジン出力をトランスミッションに伝達するクラッチには非常に大きな負担がかかるため、クラッチは使用と共に減っていく消耗部品の1つだと言えます。既述したクラッチカバー・フライホイール・クラッチディスクの焼けや摩耗などが生じるとクラッチジャダーが発生しますが、半クラッチの多用が焼けや摩耗の原因となります。

半クラッチはクラッチを意図的に滑らすことでエンジンとトランスミッションの回転差を調整しますが、この調整時にクラッチがすり減りクラッチカバー・フライホイール・クラッチディスクで大量の熱が発生します。

クラッチジャダーはクラッチ操作が必要となるMTのトランスミッションを搭載するトラック特有のクラッチトラブルだと言えるでしょう。

クラッチジャダーの予防策

クラッチ操作時に必ず行う半クラッチがクラッチジャダーの発生原因となりますが、半クラッチを使用せずに急激にクラッチミートを行うのもクラッチやトランスミッションへの負担が増加してしまいます。

クラッチジャダーの発生原因となるのはあくまで「半クラッチの多用」であることから、半クラッチを多用しない運転を心がけることがクラッチジャダーの予防策だと言えるでしょう。

丁寧なクラッチワークがクラッチジャダーの最大の予防策

半クラッチはエンジンとトランスミッションの回転差の調整には欠かせない運転テクニックですが、大きなトルクで高速回転する2つの機関を摩擦で調整するためクラッチが発熱し大きな負担がかかります。

クラッチジャダー予防策として効果的なのは丁寧で素早いクラッチ操作だと言えるでしょう。変速時に衝撃やストレスの発生しないクラッチワークを身に着けることでクラッチジャダーの発生を回避することができるので、丁寧なクラッチワークを心がけることをおすすめします。

クラッチジャダーが進行するとどのような状態に陥るのか?

クラッチジャダーが進行するとどのような状態に陥るのか?
発生当初は気付き難いクラッチジャダーですが、クラッチジャダーを放置すると思いがけない深刻な事態に発展しかねません。
クラッチの摩耗によって発生するクラッチジャダーは簡単に言えばクラッチが不規則に滑っていることを意味しますので、クラッチジャダーが進行するとクラッチが完全に滑るようになり、結果的にトラックが走行不能の状態に陥ります。

軽度の摩耗の場合はクラッチ調整で走行可能な状態に修復できるケースもありますが、クラッチ調整では摩耗で物理的に消失した部分を復活できるわけではありませんので、あくまで応急処置としてとらえるべきだと言えるでしょう。

クラッチジャダーの対処法や修理費用は?

物理的に消失したクラッチを完全に修理するためにはクラッチの交換を行う必要がありますが、クラッチはディスク・カバー・レリーズ・パイロットベアリングなどで構成されるため、これらのパーツを全交換しなければ再びクラッチジャダーが発生しかねません。

またクラッチの構造は複雑なため分解しパーツ交換を行う作業工賃も安いものではなく、トラックのクラッチ交換費用の目安額は15~20万円前後と決して安価ではなく経済的負担は小さくありません。

クラッチジャダーが発生したトラックは乗り換えを検討するべき

クラッチジャダーが発生したトラックは乗り換えを検討するべき
トラックの駆動力コントロールに欠かすことができないクラッチのトラブルは、走行不能リスクを秘めた深刻なトラブルでありクラッチトラブルの前触れといえるクラッチジャダーは、看過できない症状だと言えるでしょう。そこで使用中のトラックでクラッチジャダーが発生した場合は、乗り換えを検討することを提案します。

クラッチジャダーは経年劣化の目安?修理では経年劣化は取り戻せない!

クラッチはエンジン出力を駆動系に伝達する重要部品であるため、丈夫な構造で耐久性の高い部品に含まれます。一般的にクラッチの使用限度は車両登録から約7~8年で到達する走行距離10万kmだと言われていますが、使用状況によってクラッチの耐用年数は大きく変化します。

しかしクラッチジャダーが発生するほど半クラッチを多用したトラックは、通常使用よりも大きな負荷が車両にかかっていると考えられるため車両の経年劣化が進んでいることが予想されます。

経年劣化はトラックのクラッチ以外発生するため、重要部品であるエンジンやトランスミッションなど丈夫な構造ではあるものの高価なパーツでも経年劣化が進んでいると考えるべきでしょう。

経年劣化が進んだトラックは各部のトラブルが頻発する

経年劣化が進んだトラックの場合、仮にクラッチ交換などでクラッチジャダーの問題を解決しても既にふれた他の重要部品などさまざまな部分からのトラブルが頻発することも考えられます。

全てのパーツを新品に交換し続ければトラックを永遠に使用することは可能ですが、非現実的であると言えるでしょう。工業製品であるトラックは耐久消費財の1つですので、使用年数と共に経年劣化が進むのは、残念ながら致し方ないことだといえますので、クラッチジャダーが発生したトラックは乗り換えを視野に入れるべき時期が来たと考えることをおすすめします。

短納期で予算に合わせた車両が選べる中古トラックへの乗り換えとは?

短納期で予算に合わせた車両が選べる中古トラックへの乗り換えとは?
クラッチジャダーが発生した場合、維持費や運航スケジュール管理の面からトラックの乗り換えがおすすめですが、いざ乗り換えとなると乗り換えのコストやタイミングの問題が立ちふさがるのも事実です。

そこで注目したいのが中古トラック販売店で取り扱われる中古トラックへの乗り換えで、中古トラックであればトラック乗り換えのハードルを大きく下げることが可能です。

中古トラック販売店利用の魅力とは?

ひと口に中古トラックと言っても中古トラック市場に流入してくる車両には、>新車同然の未使用車や、低年式で低価格なものなどさまざまなものが存在します。また新車であれば追加搭載する必要のある架装が既に搭載されているものも非常に多いことから、中古トラック販売店では予算に合わせたトラックを自由に選ぶことが可能です。

また一般的にトラックは受注生産に近い形で製造されるため、購入契約を結んでから納車されるまでの期間が長めとなる傾向にありますが、完成車両を取り扱う中古トラック販売店では最短即日納車が可能な車両も存在するなど短納期で車両導入が行えます。

中古トラック購入が理想的なトラック乗り換えのカギとなる!

中古トラックに対して「車両コンディションの悪いポンコツなのでは?」というイメージを持つ方が一定数存在するようですが、中古トラック市場は数十年前と現在では全くの別物と言っても過言ではなく中古トラックのコンディションは年々向上しています。

希望する装備を搭載する良好なコンディションのトラックを短納期でお得に購入できるのが、現在の中古トラック販売店だと言えますので使用中のトラックにクラッチジャダーが発生した場合は、中古トラック販売店で取り扱われる車両を確認してみては如何でしょうか。

まとめ

発進時や登坂時などクラッチの負担が増えるシーンで発生するクラッチジャダーは、進行すると自走不能に陥るクラッチトラブルの前兆だと言えます。クラッチジャダーの予防策と発生した場合の対策は次のとおりです。

  • 丁寧で素早いクラッチ操作を行う
  • 発生したクダッチジャダー改善にはクラッチ交換が必要
  • 経年劣化でクラッチジャダーが発生した場合は乗り換えが効果的

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