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【MaaS】実装が進むヨーロッパのMaaS・スマートシティ【後編】

ITV 2019年7月号24
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界 󰚜
実装が進むヨーロッパの
MaaS・スマートシ ティ
【後編】
 胎動する次世代ビークルの世界では、The TruckからITVへと誌名変更されたこと
を記念して、フィンランドで急成長しているMaaSプラットフォーム・スタートアップ
企業であるKyyti社ペッカ・モットーCEOのインタビュー記事、そしてMaaSの実装
が始まった日本における先駆けともいえる東急JR東日本のIzuko体験記を掲載させて
いただきました。今回は誌名変更記念で先延ばしとなっていた「実装が進むヨーロッパ
の MaaS・スマートシティ」の後編として、フォルクスワーゲン系のMOIA、ダイムラー系
のVIAVAN、ドイツ鉄道系のClever Shuttleとの間で繰り広げられつつあるシェア
ドバンの話、2021年のITS世界会議の目玉となるであろうHafencityの様子、そして
MaaS先進国フィンランドの最新状況についてレポートしたいと思います。

図1:ドイツにて熾烈な競争が繰り広げられている
シェアドバンサービス
Clever Shuttle(上)、MOIA(中)、ViaVan(下)
ITV 2019年7月号25
熾烈な競争が始まっている
 シェアドバンサービス
 シェアドバンサービスとは、ユーザーのニー
ズに合わせて柔軟にルートやダイヤを決めて運
行するスマホ時代の新しいモビリティサービス
のことを指します。路線バスの場合、予め設定
されたルート、ダイヤ、料金表に基づき運行し
ます。そのため、乗客が少ない場合は空バスに
近い状態での運行となり、逆に定員よりも乗客
の方が多い場合は乗車拒否することもありま
す。それに対してシェアドバンサービスでは、
出発地・目的地・乗車人数・到着希望時間をユー
ザーが申告し、複数の申告を下に最適なルート
を決めて車両を運行させますので、オンデマン
ド型のバスサービスのようなものと言えます。
 シェアドバンサービスの代表的企業がイスラ
エル発のスタートアップ企業であるVia社で
す。同社はオペレーションの本社をNYとし
ていますが、全てのR&D拠点をイスラエルに
置き、様々な移動ニーズを効率的に満たす最適
なルートを生み出すアルゴリズムの開発を続け
ています。同社の技術はイスラエルの軍事研究
の知見を背景にしているとも言われています。
 実はこのシェアドバンサービスの熾烈な競争
が始まっているのがドイツです。シェアドバン
サービスの駆け出しとなったのが2014年に
ベルリンにおいて設立されたスタートアップの
Clever Shuttleです。同社には2017年にド
イツ鉄道が出資し、現在は79%の株式を保有
しています。鉄道から先のラストワンマイルを
補完するための交通手段として同社のサービス
が有力であると考えたことが子会社化の目的で
あるといわれています。
 このClever Shuttleと競合関係にあるの
が、フォルクスワーゲングループの100%
子会社として2016年12月に設立された
MOIA、前述のイスラエル発スタートアップの
Viaがダイムラーとの合弁で設立したViaVan
です。モビリティ分野に詳しい現地の専門家に
よると、熾烈な競争が行われているシェアドバ
ンサービスの中で、Clever Shuttleが最もシェ

図2:ハンブルグで体験したClever Shuttle
アプリ(上左)、車両(上右)、社内の様子(下)
ITV 2019年7月号26
アを広げているそうです。その理由はViaVan
が「バーチャルバス停」というスマホの地図上に
指定された場所まで移動しないとピックアップ
してくれないのに対して、Clever Shuttleは
Door to Doorであるからだそうです。
モビリティスタートアップの
 メッカとなっているベルリン
 これらのシェアドバンサービスについて興味
深いのはいずれもベルリンを拠点としているこ
とです。前述の専門家によると、ドイツの中で
ベルリンには比較的若い人が多く、モビリティ
分野でスタートアップを立ち上げるのに適した
環境になっているそうです。そのことを象徴す
るように、ダイムラーとBMWが両社のモビ
リティサービスを統合するサービスとして今年
2月に設立した新会社もベルリンを拠点として
います。
Clever Shuttleを体験してみた
 3月に訪れたハンブルグではClever
Shuttleがサービスを提供していましたので
乗車体験することとなりました。アプリで
呼び出すと5分程度で車両が到着しまし
た。実はハンブルグのClever Shuttleで
はトヨタ自動車の燃料電池自動車Mirai
が使われているため、Mirai版のClever
Shuttleに乗車できることを期待していた
のですが、実際に来たのは中国Geely傘
下のLondon EV Company(LEVC)が製
造したTX eCityでした。このTX eCity
はロンドンでタクシーとして使われている
車両と同じものでして、両開きのドアと
なっており、乗客席は3人席が向かい合う
ように配置されています。(図2)
 ハンブルグ駅周辺のオフィスから前編で
ご紹介したベルリン門駅まで乗車してみま
したが、タクシーと変わらず非常に快適と
いうのが乗ってみた感想でした。
 専門家によると、ハンブルグにおける
Clever Shuttleのサービスは2017年9
月から提供されていますが、今年4月に
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界 󰚜
VW系のMOIAがハンブルグ市内でサービス
提供する予定となっていることから既にドライ
バー確保に向けて熾烈な競争が始まっている
そうです。100台規模でシェアドバンサービ
スを提供する計画を立てているMOIAはドラ

図3:4月15日からハンブルグでサービス提供を開始したMOIA
ITV 2019年7月号27
イバーに対してかなり高賃金を提示している
ため、ドライバーの転職を防ぐためにClever
Shuttleも賃上げに応じざるを得なかったよう
です。その後の情報ですが、実際にMOIAは
4月15日からハンブルグ市内において彼らが
開発した専用の電気自動車バンで100台規模
のシェアドバンサービスの提供を始めていま
す。MOIA社のホームページによると月曜日か
ら水曜日は午前5時∼深夜1時、木∼土は24
時間稼働しているようです。また、サービス開
始から10日間で15,000もの予約乗車があっ
たと報告しています。 
まだ何も始まっていなかったHafencity
 ドイツの中でも最もモビリティプロジェクト
が盛んなハンブルグでどうして訪れてみたかっ
たのがHafencityです。Hafencityとはハン
ブルグ市内における豊洲や晴海エリアのよ
うなエリアであり、(図4)の写真にあるよ
うに現代的な建物が並んでいる先進的な場
所です。このHafencityにおいて4月か
ら自動走行シャトルのサービスが提供され
る予定と聞いており(図5参照)、サービス
開始前に新しいモビリティサービスのハブ
となるこの地を訪れてみたかったのです。
 ところが実際にHafencityを訪れてみ
ると建設工事が行われている場所が複数あ
りましたが、新しいモビリティサービスの
導入が行われる予感がするような工事はなく、
サービス導入前の実証実験なども特に行われて
いないようでした。その後、ハンブルグ市交通
局Hockbahnのサイトを確認してみると、サー
ビス提供が行われるのは2020年初頭となっ
たようです。2021年のITS世界会議はハン

図4:訪れたHafencityの様子
図5:4月から導入される予定だった自動走行シャトル(第16回にて紹介)
ITV 2019年7月号28
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界 󰚜
ブルグ市で行われる予定となっていますので、
自動走行シャトルはITS世界会議に間に合わ
せるべく全体のスケジュールを後ろ倒しにした
のかもしれません。実際にHafencityを訪れ
てみて何もなかったことに少々がっかりしまし
たが、海外では「すごいことが起きている」と過
剰に想像力を膨らましていた自分たちが反省す
るきっかけにもなったので、現地現物で実際に
見に行ってみることの重要性を改めて認識した
次第です。

図6:セクターごとの縦割りからMaaS推進対応した4局へと再編した運輸通信省
ITV 2019年7月号29
大胆な規制改革後の
 フィンランドはどうなったか ?
 ハンブルグの次に訪問したのは約1年ぶり
となるフィンランドのヘルシンキです。最初に
意見交換をお願いしたのは大胆な規制改革を断
行し、2018年から交通サービス法の施行を始
めたフィンランド政府の運輸通信省です。同省
ではMaaSの推進に向けて、自動車、航空、
通信などセクターごとに縦割りとなっていた部
局を2016年頃に再編し、現在では(図6)
ように官房、サービス、データ、ネットワーク
の4局体制で運営しているそうです。このよう
に横割りの体制に変更してしまうと、逆に自動
車特有のテーマについての対応がおろそかにな
らないのかと気になりますが、運輸通信省自体
は150名程度の小規模の組織なので柔軟性が
高く、自動車や航空などのセクター別のテーマ
については省内にワーキンググループを設置す
ることでしっかりと対応できる仕組みを作って
いるそうです。
 本題である規制改革後の状況について伺い
ましたが、量的規制をしていたタクシー業へ
の緩和が行われ、昨年7月からはUberなど
のライドヘイリング事業者(ライドシェア)
タクシー免許を比較的容易に得られるように
なったそうです。また、MaaSの推進に向け
たデータのオープン化やAPI化については、
昨年12月時点でフィンランド国内に存在する
約6,000社の交通サービス事業者が提供して
いる約25,000のサービスのうち8割がオー
プンデータ化とAPI化に対応したとのことで
あり、中でも大規模な交通サービス事業者につ
いては大半が対応済みとのことでした。役所の
担当者の話を聞く限り、フィンランド政府が断
行した規制改革は順調に進んでいるように感じ
ました。

ITV 2019年7月号30
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界 󰚜
大胆な規制改革後も実際には
 既得権益の反発が存在?
 役所の担当者によるとうまくいっているよう
に聞こえた規制改革ですが、MaaS事業者やそ
れに近しい人から話を聞いてみると、実態はも
う少し複雑であることが分かってきました。政
府が求めているデータのオープン化やAPI化
に対して、フィンランド最大の交通事業者であ
るHSL(ヘルシンキ交通局 ※ヘルシンキ市
内の地下鉄・路面電車・バスを運営)が全然協
力的ではないというのです。HSLとしてはヘ
ルシンキ市内の交通サービスは自分たちがコン
トロールしたいという強い意向を持っており、
自社が保有している交通データは有料でなけれ
ば提供しないと言っているそうです。また、
MaaSオペレーターがHSLのサービスをパッ
ケージに盛り込む際には一般ユーザーと同様の
価格を支払わざるを得ないため、システム構築
費などを勘案すると赤字になってしまうそうで
す。そのため、ヘルシンキ市内におけるMaaS
サービスの提供はビジネスとしてのフィージビ
リティ(成立可能性)がないというのです。
 また、昨年7月に緩和されたタクシー免許
ですが、一般客(BtoC)の利用が圧倒的に多い
日本のタクシー市場とは異なり、フィンラン
ドでは公的補助(BtoG)や法人利用(BtoB)
一般客(BtoC)を大きく上回るため、思ったよ
りも規制改革の効果が出ていないというので
す。これはどういうことかというと、日本で
は公的補助される移動サービスというと公共
交通である鉄道やバスが一般的であるのに対
し、フィンランドでは公共交通が整備されて
いない地方や郊外において、通院、通学、介
護施設への送迎などにタクシーを利用し、そ
の利用料の大半を公的機関が補助するという
仕組みをとっているそうです。これらの公的
補助に関しては公的機関がタクシー会社と契
約を締結し、契約に基づいて補助相当分を支
払う形になっているため、規制緩和後も契約
関係が見直されないのであればBtoGの市場
に新規参入することは難しくなります。実際
にフィンランド厚生省のKelaは保険適用のタ
クシーサービスについて交通サービス法の規
制緩和が行われた7月よりも前にタクシー会
社と契約を更新したとのことで、これによっ
てヘルシンキ市内のタクシー需要の約1/3が
固定化されたというのが実情だそうです。
 MaaS先進国を目指し、運輸通信大臣によ
る強力なリーダーシップによって大胆な規制改
革を実現したフィンランドですが、規制改革後
の実態を聞くと新しいモビリティサービスの導
入やMaaSの実装がどれほど困難であるかを
思い知らされました。
渋滞税や電動スクーター導入を
 目指すヘルシンキ市
 ヘルシンキ市の担当者からスマートシティ化
を進めているヘルシンキ市の取り組みについて
伺うことができました。ヘルシンキ市はヨー
ロッパにおけるスマートシティランキングに
おいてロンドンに次ぐ第2位となっており、
現在もCity as a testbedとしてスマートシ
ティ化に向けた様々な実証実験を行えるテスト

図7:テストベッドを目指す取り組みについて講演したヘルシンキ市副市長
ITV 2019年7月号31
ベッドとしての取り組みを強化しているそうで
す。特に2年前に就任した新市長によるリー
ダーシップの効果は大きく、様々なトライアル
が行いやすくなったそうです。
 後述するGachaの公開イベントにおいて講
演したヘルシンキ市の副市長は、ヘルシンキ市
は2030年を目標にCO
排出量を6割削減、
2035年を目標にCO
排出量ゼロ(カーボン
ニュートラル)にすることを目指しており、そ
のために企業・アカデミア・市民と連携してス
マートシティ化に向けて取り組みを進めている
と述べていました。副市長のプレゼンテーショ
ンはTestbed for Smart Mobilityと題され
ており、実際に様々なモビリティの導入に向け
てヘルシンキ市が取り組んでいることを強調し
ていました。
 私がヘルシンキを訪れるのが毎回冬なので分
かりませんでしたが、春から夏にはヘルシンキ
市内に自転車シェアサービスが展開されており
市民からは好評でかなり利用されているそうで
す。前述の担当者によると、中国の自転車シェ
ア大手であるofoやmobikeがヘルシンキ市
への参入を検討したそうですが、既存の自転車
シェアに対抗するのが難しいと判断し、参入を
断念したそうです。
 ヘルシンキ市では今夏にe-scooter(電動
スクーター)シェアリングの導入を検討してお
り、7社と協議を開始しているという話があり
ました。また、ロンドンのような渋滞税の導入
についての議論も始まっているそうです。この
ような新しいモビリティサービスの導入やス
マートシティ化については、ヘルシンキ市が
100%出資している会社が中心となって取り
組んでいるようです。ポイントとなるのはこの
会社のメンバーの大半が民間企業出身というこ
とです。ヘルシンキ市がその会社に権限を付与
し、民間から得られた様々な知見を都市交通政
策に活かすという仕組みが実現しているものと
思われます。

図8:ヘルシンキ市民が愛用する
自転車シェア
(副市長プレゼン資料より)
図9:お披露目された自動走行シャトル
Gacha
ITV 2019年7月号32
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界 󰚜
良品計画と大学発ベンチャーが開発した
 自動走行シャトルの発表会に参加
 今回のヨーロッパ視察の最終日となるヘルシ
ンキ最後の日はSensible4という大学発ベン
チャーが日本の良品計画と提携して開発した自
動走行シャトルGachaのお披露目会に参加
しました。Sensible4とは2017年に創業し
たヘルシンキ大学発の自動運転ベンチャーであ
り、大雪や道路の氷結など悪天候になることが
多いフィンランドの気候条件を強みにして悪
天候でも問題なく走行できる自動運転技術を
確立すべく取り組んでいる企業です。同社は
Level4(エリア限定の無人運転)技術において
世界トップとなることを目指しており、あくま
で自動運転のソフトウェアを提供することをビ
ジネスモデルにしようとしていますが、その技
術を確立するために良品計画(=無印良品のブ
ランドを展開している企業)と提携して自動走
行シャトルを開発しました。
 お披露目会には良品計画を代表して専属デザ
イナーの深澤直人氏がプレゼンテーションを行
いました。Gachaというネーミングはガチャ
ガチャを由来にしているそうで、住民の移動課
題を解決する自動走行シャトルだからこそ流線

ITV 2019年7月号33
著者紹介:
伊藤慎介
株式会社rimOnO 代表取締役社長
(兼)KPMGモビリティ研究所 アドバイザー/
有限責任 あずさ監査法人 総合研究所 顧問
(兼)ミズショー株式会社 非常勤取締役
(兼)亜細亜大学都市創造学部都市創造学科 非常勤講師
1999年に旧通商産業省(経済産業省)に入省し、自動車、IT、エレクト
ロニクス、航空機などの分野で複数の国家プロジェクトに携わる。2014
年に退官し、同年9月に工業デザイナーと共に超小型電気自動車のベン
チャー企業、株式会社rimOnOを設立。2016年5月に布製ボディの超
小型電気自動車rimOnO Prototype 01を発表。現在は、MaaS(モ
ビリティ・アズ・ア・サービス)の推進などモビリティ分野のイノベーション
活動に従事。
形ではなく愛らしい丸っこいデザインを目指し
たとのことで、その結果ガチャガチャをデフォ
ルメした形になったとの説明がありました。
 また、このプロジェクトに良品計画が協力し
た理由としては、高齢化や過疎化が進む日本の
地方において自動走行シャトルが何らかの解決
策になってほしいとの願いがあったからとのこ
とでした。フィンランドと日本、大学発ベン
チャーと大手小売りチェーンという異質な企業
同士がこのモビリティ分野においてコラボレー
ションしたことは、モビリティの世界において
イノベーションの可能性がまだ十分にあること
を意識させられました。
公民による巧みな連携と着実に
 実装の進展を感じた欧州視察
 1週間にわたってブリュッセル、ハンブル
グ、ヘルシンキの各都市の視察とモビリティ分
野における様々な関係者と意見交換を行うこと
ができました。
 全体を通して印象に残ったことの一つ目
は、ヨーロッパにおいてMaaSやスマートシ
ティに向けての実装がより一層進んでいると
いうことです。特にベルギーやフランスにお
いてUBERなどのライドシェアやLIMEなど
のe-scooterシェアリングが浸透し始めてい
ることは、規制の壁が無くなれば米国発モビリ
ティサービスが高い競争力を持ちうる可能性を
示唆していると感じました。また、ブリュッセ
ル市において車道を無くして歩道や広場へと大
工事が行われている様子やハンブルグ市内にお
いてMaaSの拠点となる乗り換えハブが整備
されている様子を見ると、モビリティ発のス
マートシティ化が着実に進んでいることを実感
させられました。
 二つ目に印象に残ったことは公民による
巧みな連携がMaaS推進やスマートシティ
化のエンジンとなっているということで
す。ハンブルグ市では公的機関からの資金を
活用して民間企業の視点で取り組んでいる
HySolutionsという企業がハンブルグ市のモ
ビリティイノベーションを進めている実態が
分かりました。ヘルシンキ市では市が100%
所有する公設民営会社がMaaS推進やスマー
トシティ化のテストベッドを目指しているヘ
ルシンキ市の実装に協力していることが明ら
かとなりました。公的機関だからこそ実施し
うる規制(緩和を含む)や権限を背景にしなが
ら、実装については民間出身者に委ねること
で着実に交通分野のイノベーションを進めて
いくという手法は、日本においても実現しう
る手法であり、国内におけるMaaSやスマー
トシティの実装へのプロセスにおいて大いに
参照すべきと思います。

6月8日、盛大に開催された開園祝賀会
国産初のハイブリド連節バスの
いすゞ「 エルガデュオ」
ITV 2019年7月号34
 昭和の森 芸術文化振興会(福持克之助会長=昭和飛行機工業・専務取締役)
6月9日、昭和飛行機工業が所有する東京都昭島市の昭和の森に、昭島市の協力
を得て「昭島・昭和の森 武藤順
󱢙󱣆󱣔󱢍󱣆󱢅
九彫刻園」を開園した。前日の8日には、関係者
約450名を集めて盛大に開園祝賀会を行った。
 この彫刻園は、リゾートホテル「フォレスト・ イン 昭和館」の北側に隣接する樹林地に
開園したもので、イタリアを拠点に世界で活躍する彫刻家で画家の武藤順九氏の大理
石彫刻作品のマスターピース9点を展示、無料公開するもの。
『昭島・昭和の森
昭和飛行機工業

世界的に著名な彫刻家・画家の武藤順九氏と夫人の典子さん(一般社団法人「風の環」理事長)
ITV 2019年7月号35
 昭和の森芸術文化振興会は、JR青梅線昭島駅北口を中心とした昭島 昭和の森と 歴史・芸術・芸能・文化に彩られ
た愛すべき郷土あきしまを内外に発信し、未来を担う子ども達が誇れる環境を整備して地域の活性化を図ることを目的に
社会貢献活動を続けている。今回の「昭島・昭和の森 武藤順九彫刻園」も、その活動の一環として取組んだもの。
 東京都昭島市の昭和の森に、世界的に著名な彫刻家・画家の武藤 順九氏の彫刻作品を展示し、来園者に自然とアートの
調和を楽しんで頂くと共に、作品に込められたメッセージを体感してもらうのが狙い。
 イタリアに拠点を置いて世界に活動の場を広げる武藤順九氏は、これまでに数々の受賞歴を有している。1997年には、
世界的に知られるイタリア・トスカー ナ 州 の 彫刻の 街ピエトラサンタの国際賞、ヴェルシリア賞グランプリを受賞。その作品である
CIRCLE WIND-PAX2000-(風の環・PAX2000)は、世界平和を象徴するモニュメントとして2000年にバチカン市国の
ローマ法王公邸に永久設置されることになった。
 ローマ法王公邸に抽象彫刻が永久設置されるのはバチカン史上初のこと。以降、この風の環の作品群は、世界平和を
象徴するモニュメントとして、2006年には仏教発祥の地インド・ブッダガヤのマハボティ大寺院(世界遺産)においてもCIRCLE
WIND-PAX2005-(風の環・PAX2005)して設置され、さらに2009年には、ネイティブアメカンの聖地であるワイオミング州
デビルスタワー国定公園に、CIRCLE WIND-PAX2008-(風の環・PAX2008)が永久設置されている。
 これらの一連の彫刻の作品群が永久設置されることは、世界芸術史上初めての偉業とも言われており、昭島・昭和の森 
武藤順九彫刻園では、これら永久設置されているモデルの二分の一サイズの作品の他、ニューヨークの9.11慰霊モニュメント
など、全9点のマスターピースが一堂に会している。
■自然と調和する武藤順九氏の作品群
武藤順九 彫刻園』が開園

󱈠
󱈤
󱈢
󱈦
ITV 2019年7月号36
󱈠タリア ピエトラサンタ 永久設置モデル CIRCLE
WIND-PAX2003-(Exhibition work: 1/2 size)
󱈢 CIRCLE WIND
󱈤 ネイティブアメリカンの聖地 ワイオミングデビルス
タワー 永久設置モデル CIRCLE WIND
-PAX2008-「聖なる煙」(Exhibition work: 1/2
size)
󱈦 MALE AND FEMALE 男と女
󱈨 キリスト教の聖地バチカン 永久設置モデル
CIRCLE WIND-PAX2000-(Exhibition work:
1/2 size)
󱈪 DISK WIND
󱈬 MALE AND FEMALE 男と女
󱈮 仏教の聖地インド・ブッタガヤ 永久設置モデル
CIRCLE WIND-PAX2005-(Exhibition work:
1/2 size)
󱈰CIRCLE WIND-PAX2011-「N.Y.9.11 慰霊モ
ニュメント」-For all victims of 9.11th
■展示されている武藤順九氏の作品

『昭島・昭和の森 武藤順九彫刻園』を実現に活動した昭和の森 芸術文化振興会
の福持克之助会長(昭和飛行機工業・専務取締役)
󱈨
󱈪
󱈬󱈮󱈰
ITV 2019年7月号37

ITV 2019年7月号38
昭和飛行機工業
電動アシストキャリアカー
『ラクスト』を開発
女性労働力の確保、
ドライバー不足に貢献
 普段歩いていると気づかないが、都心でも意外に勾配
のある道路は多い。本誌の事務所が入居しているビルは
東京・銀座の昭和通り沿いに面しているが、辺りは全面
的に駐停車禁止で、郵便を含めて配達の多くが台車を使
用している。
 台車に重い荷物を山積して勾配を登ろうとするとかな
りの労力がいる。また、下りになると勢いがついて人力
では止められない場合もあって、故意に路肩にぶつけて
止める様子も見かけるが、台車に積み上げた荷物が崩れ
て路上に散乱することも少なくない。
 台車は様々な荷役作業の現場で使用されているが、昭
和飛行機工業(田沼千明社長、東京・昭島市)は、この
ほど「電動アシスト」のキャリアカーを開発して注目を集め
ている。

ITV 2019年7月号39
 一般に「電動アシスト」で広く知られているのは自転車
である。この充電したバッテリーで補助的にサポートすれ
ば、急勾配の坂道も難なく上り切ることができる。昭和
飛行機工業が開発した電動アシストキャリアカーは、ハン
ドルについているレバーを握るとブレーキが解除され、
人力に比例してアシスト機能が作動し、安全に坂道をの
ぼる事ができる。逆に坂道の途中でも、レバーを離すと
その場で停止する。従って、作業員が誤って台車のレバー
から手を離したとしても、台車が勝手に動く事はないの
で安全である。
 アシスト付き自転車が発売されたのは1993年11月
なので、既に25年も前のことであるが、これまで人力
で押す台車に電動アシストが無かったのが不思議なくら
いである宅配物の集配送や工場や倉庫などでの荷物移
動、工場の生産現場など、女性や高齢者も含めて労働
軽減への貢献は図り知れないものがある。
 ●ページにも掲載の通り、昭和飛行機工業は創立当
時から「新しいものに挑戦するチャレンジ精神」が社風と
して根付いている企業である。この電動アシストキャリ
アカー『ラクスト』もチャレンジ精神から開発されたもの
であるが、性能的にも使う現場を徹底的に研究して性能
を向上させ感覚的操作はそのまま、ヒトの動きに合わせ
て電気がアシストする仕組みとなっている。言わば、運
搬時間、人員不足、坂道での負担軽減など多くの課題
を解決する機能がてんこ盛りとなっている。
【主な特徴】
① モーターでパワーアシスト
240Wの強力なモーターで、荷物の運搬をアシスト。
カセット式バッテリーは家庭用100V電源で充電。
② 歪センサー
ハンドル内のセンサーがヒトの操作を感知。進みたい
方向、速さ(強さ)に比例してモーターを駆動。
③ 電磁ブレーキ
不使用時は常にブレーキがONになっている。また、
運搬時にはハンドルのレバーを握ることでブレーキが
解除されるので安全。
型 式
寸法㎜(全長×全幅×全高)   1,140/640/990 1,440/805/990
車両重量/最大積載量(㎏) 90㎏/600㎏ 130㎏/1,000㎏
最高速度(㎞/h) 0∼5
センサー形状 センサーハンドル
バッテリー(AC100Vで充電) 24V×124V×2
モータ出力 240W×1 240W×2
制動方式 電磁ブレーキ
制御方式 人力比例アシスト
LUXSTLUXST-1000
LUXST主要諸元表

ITV 2019年7月号40
自動車が関係する事故による犠牲者を減らす
ことは世界共通の課題だ。併行して、自動車
の運用に伴うエネルギーのクリーン化と削減、
高度技能を持つ運転者の不足傾向への対策
などを総合的に解決しよという構想に基づ いて
『ASV[Advanced Safety Vehicle 先進安
全自動車]推進計画』が進行している(出所:
国交省ASV推進検討会資料)
日野車、安全システム進化2題
大型バス及び中型トラックで、
衝突予防自動停止システム搭載
西 襄二
(文と写真)
 トラックとバスの運用に伴う事故発生の危険をシステムとして軽減、
或いは排除する技術開発が次々と進化している。日野自動車が6月
に行った発表・試乗会から、自動化が一段と進んだ二つのシステムを
紹介する。
自動車の安全対策研究
ASV推進計画
 自動車が関係する交通事故による死傷被害を〝ゼロ
を目指して〟軽減する目的で進められているのが〝ASV
[Advanced Safety Vehicle先進安全自動車]推

ITV 2019年7月号41
『ASV推進計画』の国内関係機関の検討体制はご覧のように 民 ・ 学 ・ 官挙 げ て 総力 で 取り組 む 巨大 プ ロジェトだ。ハード及びソフト技術開
発は勿論、制度開発、普及の為の様々な啓蒙活動など広範かつ重層的な取り組みが求められる(出所:国交省ASV推進検討会資料)
『ASV推進計画』は国内に留まらず、世界的な調和と合意に基づく展開が求められている。ASV開発に関連する技術基準の調和を図る「国
連自動車基準調査世界フォーラム(WP29)」や「ITS [Intelligent Transport System]」等の分科会組織活動との連携にもわが国はつとめてき
た(出所:国交省ASV推進検討会資料)
進計画〟だ。わが国の場合、国土交通省の所管で第
1期(1991年∼1995年)がスタートし、現在、第
6期(2016年∼2020年)まで進展している。本稿
で採り上げている日野車の二つの先進安全システム
も一連のASV推進計画の一環として関係者が取り組
んで来た成果だ。

ITV 2019年7月号42
日野自動車は交通死亡事故のゼロへ向けた技術開発は車両メーカーの最優先責務として、開発に成功したものは
速やかに市販車に搭載して提供することを優先してきた。各種技術の英語表記が図の下部に解説されている
2019年モデルの日野車にも代表車種に先進技術を搭載した。図中、〝ドライバーモニターⅡ〟とあるの は、先代の〝ド
ライバーモニター 〟の進化版でその内容は(図24)に説明されている
商用車市場で世界を
リードしてきた日野
 大型トラックで長年に亘り日本国内販売のシエア
No.1を記録し続けている日野車は、交通事故死傷者
ゼロの実現に向けてASVの市販車投入で先陣を切っ
た実績が多い。開発した技術を速やかに市場に投入
し、積極的な標準装備化を行うことを社を挙げて推進
してきた結果だ。トヨタ自動車グループにある日野の
立ち位置にも関係しているといえよう。
 2019年モデルでも、車種毎にそうした積極姿勢
が反映されている。
自動車の安全対策研究

ITV 2019年7月号43
ドライバーの健康状態に起因する事故事案の報告件数の推移をみると、トラックよりバスで2.5倍程度多い傾向を示しており、2017年以降
にもそうした傾向が続いているとみられている
世界初、大型バスで運転者
異常時自動停止、実車搭載
 公共交通機関としてのバスは定時定期性が何より
の信頼の側面で、都市部に於いては比較的高速で大
量輸送の機能を負う鉄道の線の動きを補完して、路
線バスなら面的路線展開で住民と通勤・訪問者の交
通需要に対応することが求められている。郊外なら集
落を結ぶ生活の足としての期待が大きい。都市間で
は鉄道より速度は遅いが安い料金での移動手段を提
供している。
 観光バスは目的地への直行機能から路線バスとは
異なる需要があるが、両者に求められる共通機能は
安心と安全であることは変わらない。
 そうしたバスへの当たり前の期待が運転者の健康
上の事由で正常な運行が突如出来なくなり、事故を
引き起こす事態が近年発生し増加傾向にあることで社
会問題化している。
 国土交通省は平成28(2016)年、世界で初めて
運転者に異常が発生した際にその運行中の車を安全
に停止させるシステム「ドライバー異常時対応システ
ム」について導入を目指すシステムの技術基準を策
定した。
 これによれば、①異常を感知するところから停車ま
でを自動で行う場合、②異常を自覚した運転者が自
分でシステムの起動ボタンを押し、それ以降はシステ
ムが停車させる場合、③異常を察知した乗客等の第
三者がボタンを押して以降はシステムが停車させる場
合、の三通りのケースを想定した。対称は2輪を除く
全ての自動車とした。
 本誌6月号で紹介した運転者異常時停止システム
は上記の②及び③のケースだった。今回紹介するの
は①のケースで、一連の動作を自動化したものである。
 単に運行管理上の注意に留まらず車両側にシステ
ム的対策が必要として開発が進められてきたが、いよ
いよ実用化の段階に入った。日野車の場合、市販車
向けで世界初のシステムだ。

ITV 2019年7月号44
EDSSの作動イメー ジ。①ドライバーモニターⅡは運行中常時作動しており、②ドライバーに異 常が 生じたことを検出し、レーンキープ状態にも異常が生じ
ていることを感知すると自動停止システムをオンにする。すると、③先ず弱い制動が作動するが、発生減速度は0.1Gにセッされており継続時間は3秒
だ。次の段階では ④強い制動に移行するが、この時の減速度は0.25Gに設定されている。システムが①∼④の経過を辿って停車に至るが、その間
の距離は①段階の車速により変動する。試乗時は①が約100㎞/h、停止までの距離は目測で約100mであった。車外ではクラクションが断続吹鳴し、
ストップランプが点滅する
試乗車モニターに映し出された〝異常姿勢のドライバー
一連の動作はメータークラス
ター内の右側モニター(画面
では表示なし)に表示される
車室内ではADSSが作動
して緊急停止中であること
を知らせるブザーオンが断
続吹鳴され、赤色ランプが
点滅する
乗降口の脇にEASS搭載車であることを示す絵表示が掲
示されている
[EDSSの作動と車速変化のイメージ]
1 定速走行区間
2 ドライバーモニターⅡ異常検出区間
3 弱い減速度(0.1G)作動区間
4 強い減速度(0.25G)作動区間
距離
1234
(筆者作図)
自動車の安全対策研究

ITV 2019年7月号45
ドライバーモニターⅡ〟は先代のドライバーモニター〟よりAI活動を高度化したものだ。異常を検出したら自動停止システム
EDSSのスイッチをオンにする機能へつなげることもできる。大 型バスに組み込まれている
運転中の姿勢や視線の異常
AIで検出しシステム起動
 半自動停止システム(乗員又は乗客が起動ボタンを
押す操作でシステムが起動する)は既に市販車に搭載
されている。これを、一定の条件下で自動起動させ
るのが今回の世界初のシステムだ。
 具体的には、運転者の目蓋の開閉状態と運転姿勢
を常時カメラで監視し、予め決めた条件と一致するこ
とをAI的に検出すると、運転者に健康上の異常が生
じたとして自動停止システムの起動条件の第一段階

ITV 2019年7月号46
試乗の当日、小型トラック「日野デュトロ」に装備されていたのは、1前
進誤発進抑制機能、2低速衝突被害軽減機能、3クリアランスソナー
等だった。いずれも2019年モデルの市販車に搭載されている
自動車の安全対策研究
が整う。この時、運転者がマスクを着用していても異
常を検出するアルゴリズムが採用されている。こうした
〝運転操作が停止した〟状態では一般に車線キープが
出来なくなる。これを検知したところで第二段階の起
動条件が整ったとして、自動停止システムが起動して
一定の過程を経て車両が停車する、というのが今回
の世界初のシステムだ。
 自動停止システムはホィールブレーキの動作による
が、第一段階では減速度0.1Gの〝緩い減速〟が凡そ
3秒間作動する。次いで、減速度0.25Gの〝強い
制動〟が作動子停車するまで継続する。これは乗員の
多少に関わらず同じ経過が停車するまで作動する。
 この間、車内では断続警報音と赤色信号灯が点滅
する。一方、車外に対しては後続車に非常ブレーキ
が作動していることを知らせるべくブレーキランプが
点滅しホーンが断続吹鳴する。
 実際に中ころの客席に乗車して一連の過程を体験し
たが、異常検知の第一段階(姿勢の乱れ、目蓋の閉
じ)の検出と車線キープ不能による運転席での警報音
の発音までは意識出来ない場合もあったが、緩い制
動→強い制動は車室前方の赤色警報灯の点滅と断続
警報音でハッキリと異常が感知された。
 復帰操作が無い車線逸脱状態のハンドル切れ角、
路線上のRの有無・大きさなどによりガードレール等
の道路施設との接触などが避けられない事態もありう
るとの印象を受けたが、先ずは停車して最悪事態を
回避することがこのシステムの目的と理解した。
2019年モデル・小型
トラックの安全装備
小型トラックに搭載された安全装備は・・
󱌮 前進誤発進抑制機能
󱌰 クリアランスソナー
󱌲 低速衝突被害軽減機能
の三つがセットに搭載されている。
1) はアクセルとブレーキ各ペダルの踏み間違いによ
る事故の抑制が目的だ。前方に障害物が検出さ
れる場面で、エンジン出力のトルクカットを行う
ことと前後してブレーキも作動させる。
2) は左右前方に死角のある狭い交差点などで、歩
行者や自動車の有無を検出して断続警報音をキャ
ビン内に吹鳴する。
3) は前方に障害物があるのに接近した場合に、障
害物との距離に従って警報を鳴らし、最低でも
15cm程度の隙間のある地点で強制停止する機
能だ。
 キャブ前面4か所設置されたソナーセンサーのいず
れか隣接2箇所が障害物を検知すると、このシステム
が作動する。障害物が透明なガラスであっても作動
する。
 国土交通省は6月21日、令和元年版「交通安全
白書」を閣議に諮り決定された。この中で、免許保
有者10万人当たりの年齢別死亡事故原因者の割合
は、75歳未満の平均が3.5件であるのに対し75
歳以上では2.4倍に達していることが報告されてい
る。また、アクセルとブレーキのペダル踏み間違いが

ITV 2019年7月号47
前面には障害物検知用のセンサーが合計5箇所に埋め込まれている。内、バ
ンパー中央には〝ミリ波レーダーの送受信器〟が設置された関係で、ナンバープ
レートは向かって左 側 にオフセッされ た。クリル内左右 とバン パ ー左右角の系4
箇所には〝超音波(ソナー)センサー〟が埋め込まれている。〝ミリ波レーダー〟は単
独で前面の障害物に対して機能し、〝超音波(ソナー)センサー〟は隣接2箇所の
いずれにも障害物を感知すれば減速システムへ作動開始の信号を送る
前方の障害物まで45㎝程度に接近すると図形が
現れ断続警報音が発せられ、・・
・・次いで 30㎝程度のところで図形で更に接近し
たことが表 示され・・
・・最後に15㎝程度のところで停止する
6月21日、国土交通省は令和
元年版「交通安全白書」を閣議に
諮り決定された。それによれば、
免許人口10万人当り年齢帯別
の死亡事故の原因者の割合は、
75歳未満より75歳以上が2.4
倍を示したという。また、ブレーキ
とアクセルのペダル踏み間違い
原因では、75歳以上は75歳未
満の5 倍を示しているという
カメラ
超音波ソナー
リ波レーダー
原因とされる事故は75歳未満の5倍に達することが
明らかにされている。
 こうした実態からも、日野小型トラックに標準搭載
されたASV機能は時機を得た措置というべきだろう。

ITV 2019年7月号48
ASV技術による交通事故削減は技術進度と共に加速度的に減少するものと期待されている。運転者の不完全さ、そこから生ずる認識・感
知の欠如、などが事故に結びつくことを考えれば、運転支援技術の重要度が理解されよう(出所:国交省ASV推進検討会資料)
日野自動車が市販車にADS技術を積極搭載するイメージ
自動車の安全対策研究
ASV開発商品化
のロードマップ
 日野自動車が目指すASVの完全自動運転の実現
までのロードマップはご覧のようなイメージで進めると
いう。今後の動向を注視したい。 
(本稿おわり)

ITV 2019年7月号50
イラストレ ーション
「キープオン トラッキン」 第3回
絵と文:
佐原輝夫
イギリスの国内選手権シリーズを走るマシン。
 人がふたり寄れば「競技」が生まれる。日本開
催まであと1年のオリンピックはその最たるもの
で、走る、投げる、跳ぶなどありとあらゆる種目
の壮大な「腕試し」の場だ。同様にクルマが二台
あれば当然ながらレースが生まれ、100年も前から世界中でさまざまなレースが開催されて
きた。モータースポーツの本場ヨーロッパでいま人気急上昇中なのがトラクターヘッドによる
レースだ。近年国際的な規定が整備され、ヨーロッパの主要メーカーが参戦することで一
挙にメジャーになった。
 規定では、総重量18トンクラスの 大型ラクター用で、全幅2550㎜以下、全高2500㎜
以上、重量5300㎏以上、排気量13000㏄以下などとなっている。運転席フロアの最低高
規定があるのも面白い。エンジンは市販車ベースで後輪駆動、デフは完全にロク、ホイール
は主要メーカー製の一般用となっている。安全性のため最高速はリミッターで160㎞/h
に押さえられる。
 まちで見かけるトラックと同じ外 観
を持つことも重要なルールだ。
旧東欧諸国でも大人気という
このシリーズ、キャブを右に左
に揺すりながらコーナーに突
進するさまはほかのクラスで
は味わえない大迫力という。

ITV 2019年7月号51
FIAヨーロッパ・トラックレース選手権。フレー
ライナー、IVECO、MAN、メルセデスと、主要
メーカーはこぞって参戦している。フレ ートライナ ー
のみフロントエンジンで異彩を放っている。

ITV 2019年7月号52
テール toノーズのデッドヒートがあちこちで展開。
昨年、連戦連勝のフレートライナーを破ったこと
で名を馳せたシュテフィ・ハルム選手ドイツ・
35歳)。女性ドライバーも多く、 彼
女のチーム移籍はドイツのレース
メディアでは大きく取り上 げら
れた。現在はIVECO陣
営の有力チームに所属
し、さらなる好成績が
期待されている。
ピンクのバックミ
ラーが目印だ。

ITV 2019年7月号53
 ETRC(ヨーロッパ・トラックレース選手権)のレーシングカー
はブレーキは常時2系統が稼働すること、ヘッドライトは いつ で
も点灯できることなど安全への配慮のほか、カプラー必着、周
囲半径2040㎜内の車体上に障害物があってはならないなど、
ラクター ヘッドの本来あるべき姿を守ろうとする努力が払われ
ている。
 近代のレースではピトのチームとドライバ ーがマシンの様子
を共有しピトから無 線でセッティングを変えたりといった 高 度な
戦略が当たり前になっているが、このレースではそうしたテレメ
トリックなどは 禁止。ドライバーとピットとの音声交信のみが許さ
れる。カタチはトラックだが、古き良き時代のシン プルなレース
がここに再現されているような気がする。
 ドライ バーの ラインナップは独特で、 ヨーロッパ全域から参加
しており、お腹の出た中年ドライバーも多い。転戦するヨーロッパ
各国のサーキットのグランドスタンドがぎっしり埋 まる ほ どの人気
だ。自国での開催のときには家族、親戚、友人総出で「わが
町のヒーロー」を応援しに、ランチと国旗を持って観戦に行く
ちがいない。
トラクターヘッドとは思 えない ほど徹底したレース 仕様。 ギヤボックス
は電子制御などのサポートが禁止され、完全マニュアル。

ITV 2019年7月号54
大型トラックの隊列走行
開発はどこまで進んだ?
西 襄二
 隊列走行の実用化に向けた実証試験が繰り返されている。
技術開発の現状と課題、法規制の考え方、運用面の狙いと
課題など内外の最近の進展をみてみよう。
大型トラック隊列走行研究
国内実証試験の経過
と2019年度の計画
 隊列走行技術の開発は、自動車の自動運転化の一
環として国内では1990年代後半に民間で着手され
てから、既に20年以上の歴史がある。近年の動き
としては、科学技術基本法(平成7年11月15日
法律第130号)の施行があり基本的には5年毎の見
直しを重ねて今日に至っている。第 5 期(2016年度
から2020年度の期間)の見直し時点で〝ソサエティ
5.0〟なる呼び方でIT(情報技術)やAI(人口知能)の
進展を見込んだ未来社会を表すことが提唱された。
その中に上記の隊列走行の開発も織り込まれたので
ある。2018(昭和30)年の閣議決定事項の中に記
載がある(図表1)。なお、ごく最近の動きを含めて
整理したのが(図表2)である。
隊列走行実用化の狙い
 隊列走行の開発の狙いは、物流業界の深刻な運
転者不足に最大の動機がある。わが国は世界でも先
端をゆく人口の高齢化と人口減少が指摘されている
が、これと共に全産業の平均と較べて賃金の格差が
あることが二重の人手不足を招いている要因である。
 物流の構成機能中でも運転職の場合は、長時間労
働、不規則労働、神経をすり減らす環境下での労働、
そして前述の賃金レベルの低さなどから若い労働力の
参入が減少している業種である。政府が旗を振る〝働
新東名高速上り方向を走行するトラックの隊列(平成30年1月23日、静岡県磐田市)
2018年版「日本のトラック輸送産業・現状と課題2018(全ト協)より

ITV 2019年7月号55
最右欄のKPIは、KPI(Key Performance Index:主要業績評価指標)を表しており、年度の区切り毎に行う施策の効果を示している
(図表1)
年 次
開発の狙い 組織体制など
2008年∼2012年
NEDO エネルギー ITS プロジェクト
NEDO:国立研究開発法人新エネルギー·産業技術総合開発機構
ITS:Intelligent Transport Systems 高度道路交通システム
・運輸部門のエネルギー・環境対策として、省エネルギー効果の高いITSの実用化を促進するための研究開発の1つとして、
列走行
技術の研究開発を実施
2015年∼
自動走行ビジネス検討会
・経産省製造産業局長と国交省自動車局長の検討会として2015年2月に設置。
我が国自動車産業が、成長が見込まれる自動走行分野において世界をリードし、交通事故等の社会課題の解決に貢献するため、
必要な取組を産学官オールジャパンで検討。
・実現すべき価値、社会的課題解決のための
具体的なアプリケーションの1つとしてトラックの隊列走行を設定し、具体的な取
組の検討を開始。
2016年∼
トラックの隊列走行の社会実装に向けた実証事業
・トラックの隊列走行の社会実装に必要となる技術開発や実証等を委託事業として開始。(委託先=豊田通商㈱)
2017年∼
未来投資戦略2017
・政府全体の目標として、後続車無人隊列走行を新東名において2020年に実現、2022年度以降商業化のロードマップが決定。
2018年∼
未来投資戦略2018
後続車無人隊列走行実現に向けたステップとして、後続車有人隊列走行を2021年に実現することを明確化するため、公道(新
東名道路、北関東自動車道、上信越自動車道)で実証試験を実施。
2019年∼
高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発
・実証事業:トラックの隊列走行の社会実装に向けた実証を新東名道路で行う
2020年∼
高速道路(新東名)での後続無人隊列走行の実現
・新東名道路の想定区間の両端に直結した隊列走行ターミナル(仮称)を整備し、後続無人隊列走行の乗り入れ/離脱や運転者
交替の便を計る
2021年∼
・隊列走行走行の商業化を実現する
環境条件の整った地域・区間の自動車専用道路での実用化を目指す
出所:経済産業省製造産業局資料(H30年12月21日付・別図「政府目標」)を参考に、筆者が整理作成 
(図表2) 図表1に示された各期の目標と近年の実績を再整理した

ITV 2019年7月号56
き方改革〟の重点業種の一つとされている所以だ。こ
こに最新の技術を注ぎ込んで改善することが隊列走
行実用化の狙いである。
温度差がある実用化目的の背景
 〝隊列走行〟に対応する英語は〝Platoonプラテゥー
ン〟が使われており、ヨーロッパやアメリカでも開発
が進められている。本稿中でしばしば触れているとお
り、これが実用化される場合の利点は〝(ア)省人化(2
台目以後のトラックを無人運転化し、少ない運転者
で大量の貨物が輸送できる)〟と〝(イ)省エネ化(2台
目以降の後続車を直前車に近接して走行させ空力抵
抗の減少を利用した燃費向上効果)の二つに大別し
て考えられている。
 わが国の場合、(ア)を優先させ副次効果として(イ)
を目指しているのに対し、これまでの取材を通じてヨー
ロッパでは(イ)を優先させているように筆者は理解し
ている。アメリカもどちらかというと(ア)を意識して
開発と実証実験を進めているように観察される。
隊列走行を支える基盤技術
 基盤技術は大別してトラック単体としての自動化に
加え、隊列を組んで走行するトラック相互間で瞬時
に情報の交換が必要である。通信技術革新からみた
隊列走行は総務省が管轄する通信領域のいわゆる5G
(通信技術の進度を表す呼び方)の活用が自動運転・
隊列走行を可能にする要だといわれている。
 通信技術は、携帯電話(いわゆるガラケー)の普及
が始まった1980年代からほぼ10年毎に通信速度
とこれを利用する端末数が幾何級数的に向上すると
いう進化をとげ、現在、第5世代(5G)の実用化目
前とされている。
 5Gの通信速度は4Gの100倍となる10Gbps
に達する〝超高速性〟が特徴とされるが、その他に1
平方㎞当り100万台という〝多数同時接続性〟に加
え、従来の10分の1となる1ミリ秒(0.001sec)
程度の〝超低遅延性〟の三つの特徴を持つ。これが、
「IoT」と呼ばれるあらゆるものがインターネットにつな
がる基盤技術となることが期待されている。
 なお、法規制との関係については自動運転関連で
は道路交通法、通信関係では電波法などの改正と関
係するが、詳細については紙幅の関係で本稿では割
愛することをご了解願いたい。
ソサエティ5.0と隊列走行
 人類の長い歴史の各段階を象徴する呼び方に番号
を付して次のように呼ぶことがある・・狩猟社会―ソ
サエティ1.0、農耕社会―ソサエティ2.0、工業社
会―ソサエティ3.0、情報社会―ソサエティ4.0(ウィ
キペディア日本語版)。そして、これから大きく変革
を遂げると予想される社会を〝ソサエティ5.0〟とす
る。これはわが国発の呼び方で、その変革とは〝これ
からの世界はディジタル化をベースに広範な分野での
技術革新が進む〟ことの総称だ。
 物流分野に例をとれば、既に物流センターで実用
化が進む自動化が挙げられるが、大型トラックの隊列
走行も運転者不足や省エネ等に対する対応策の一つ
のカギとして開発が進められているのである。
実用化は何時から?
 隊列走行の実用化の時期だが、前述したが、政府
が平成30年6月5日の閣議で決定した『未来投資
戦略2018―「ソサエティ5.0」「データ駆動社会」
への変革−』による実行計画によれば、2019年度の
実証実験で技術的課題をクリアしたら、次の5年間
の内に商用運転を目指す目標がある。
大型トラック隊列走行研究
(図表3)ドライバー不足は先進国共通の物流業界の課題だ。ここに掲げた3国の場合、高齢化、若年者の参入が少ない、全産業の
平均より30%前後低い賃金レベル、長時間労・不規則労働時間など多少の違いはあっても共通の課題である。ドライバーの生産性を
上げる為、そして、安全性の向上を目指した自動化は共通の施策となっている。この表の数値は推定値を含むので必ずしも正確ではな
いが、傾向を理解する参考資料として筆者が作成した
国・地域
現 状(単位:万人)
調査時点     参考資料
必要人数    充足人数    不足人数
日本    (推定)84     83     不足感 強     2018年    脚注 1)
ドイツ   (推定)22.5     18      約4.5      2016年    脚注 2)
アメリカ     355      350       5       2018年    脚注 3)
注1)全ト協、国交省などの統計値、最近の有効求人倍率などから筆者推定
注2)大型トラックドライバー:独ウエブ マガジンtrans info英語版(女流ジャーナリストAgnieszka Kulikows-kaWielgus)記事より
注3)ATAアメリカトラック協会チーフエコノミストB.Costelloの見解(Transport Topics誌2019年6月)記事より
(図表3) 物流業界のドライバー不足問題 =主要国の場合=

ITV 2019年7月号57
(図表4)2019年度実証実験・後続車無人システム概要
出所:経済産業省・国土交通省

ITV 2019年7月号58
(本稿おわり)
大型トラック隊列走行研究
2019年度の実証実験の事務局は豊田通商㈱と日本工営㈱が受託して進められる。新東名道路の静岡県内浜松いなさIC∼長
泉沼津IC間約140㎞の区間で繰り返し実施される。この区間を走行中に隊列を見かけたら、図表中のQRコードからアクセ
スしてアン ケートに答えてみよう
(図表6)

仕様
項目
チップセッ
センサーデバイス
画角
ディスプレイ
供給電圧
動作温度範囲
記憶ディバイス
記録フレーム
カメラモード
記録内容
記録形式
マイク
時刻設定
加速度センサー
質量
内容
Ambarella H.264画像圧縮チップ
フルHD 5M CMOSセンサー
約105度
LCD 3インチ4:3モニター
DC10-30V
−10℃-+70℃
SanDisk SDカードClass10以上
読み書き速度15MB/s以上推奨
(最小容量:4G、最大容量:32G)
1920×1080(フルHD1080P/30F)
1280×720(HD720P/30F)
システム起動時に自動録画
解像度:3M、5M、8M
手動写真撮影、加速度センサー、セルフタイマー
日付、時刻、画像、加速度、GPSデータ(速度含む)
専用プレイヤー用独自フォーマット(記録モード)
内蔵デュアル高感度マイク
GPS信号による自動設定
GPSが無効の場合、内蔵時計を使用
内蔵
本体:192g、シガー電源アダプター:112g
これは凄い!
製造販売元:株式会社 日本ヴューテック http://www.nvt.co.jp/
営業本部:〒211ー0066 川崎市中原区今井西町93ー3 TEL.044ー722ー2211(代) FAX.044ー722ー8488
本社:〒211ー0063 川崎市中原区小杉町3ー239ー2 【サポート:TEL.044ー722ー2211】
常時録画
エンジン連動録画
イベント録画
センサー検知時録画
GPS搭載
Googleマップ連動
日付、時刻、速度を記録
音声録画
車内の音声を記録
VFーDVRー001
FULLHD 5メガピクセル
ドライブレコーダー
FULLHD 5メガピクセル
VIEWTECのドライブレコーダーVIEWTECのドライブレコーダー
FULLHD 5メガピクセル
こんな使いかたも
自分の運転をチェック
旅行の想い出に
レース走行を記録

The TRUCK News
Now
ITV 2019年7月号76
プラトホーム先端形状の変更で台車の乗込み性能を向上させているキャスタースッパ の 改良 で使 い やすさが向上
大幅な軽量化を実現「パワーゲート GⅡ1000」
 極東開発工業㈱は、後部格納式テールゲートリフタ
「パワーゲート GⅡ1000/GⅢ1000」(最大許容リ
フト荷重1,000㎏)をモデルチェンジし、2019年6月
3日に発売した。
 今回のモデルチェンジは、構造を根本から見直すこ
とで、剛性を確保しながら同社従来機種に比べGⅡ
1000 タイプのアルミ仕様で最大で約60㎏のキット重
量の軽量化をはじめ、プラットホーム先端形状の変更に
よる業界トップクラスの台車乗込み性能や、キャスター
トッパおよびプラットホーム(荷物搭載部)表面の改良
などで、さらなる安全性と使いやすさを実現させている。
 テールゲートリフタは 、トラック荷台の後部に取り付けたテー
ルゲートが地面と荷台の間を昇降する装置で、荷物の積み降
し作業の効率化・省力化を図るもの。極東開発では、垂直
昇降式(V型)、アーム式(S型)、後部格納式(G型)、床
下格納式(CG型)など 、様々な機種のテールゲートリフタをニー
ズに合わせて開発し、シリーズ化している。
■「パワーゲート GⅡ1000/GⅢ1000 」の特長
⑴ キット重量の大幅な軽量化
 プラットホームを構成するブロックの構造変更と、ブロック
同士の接続部を少なくすることによるプラットホームの軽量化
や、リトフレ ームとリフトアームの構造 変更によるリフトメカの
軽量化などにより、剛性を確保しながらも同社従来機種に比
べ、キット重量を最大で約60㎏(GⅡ1000タイプLアルミ
仕様)軽量化し、ワンランク上の積載量の確保を実現。
⑵ プラットホーム先端形状変更で業界トップクラスの台車
乗込み性能を実現
 プラットホームの先端形状を変更することで、同社従来機
種に比べ、荷積み時のカート台車押し込み操作力を最大約
24%低減するともに、荷卸し時におけるカート車輪接地時
ゲート…極東開発工業
話題のニュートラック新製品情報・新情報
テールゲートリフタ「パワーゲートGシリーズ」
大幅な軽量化を実現するなどモデルチェンジ
の衝撃を最大約30%低減させ、業界トップクラスの台車乗
込み性能を実現。
⑶ キャスターストッパの改良でさらに使いやすく
 プラットホーム後端部のキャスタースッパ の 形 状を根本から
見直し、キャスターの脱輪を防止する構造としたほか、 足で操

ITV 2019年7月号77
滑り止め効果を向上させたプラトホーム先端形状「K-DaSS」サービスツールシステムのイージ図
先進安全装置などが搭載された小型トラック「エルフ」
スイッチ パネル 内に 搭 載されたエラーランプ
作するレバーも変更し、接触部位を「点」から「線」とすること
で、さらに 使いやすくなった 。
⑷ プラットホーム表面の滑り止め効果向上でより安全に
 プラットホーム表面の形状を見直し、突起の高さを際立たせ
ることで、同社従来機種に比べ、ウェト時の場合で最大約
50%滑り止め効果がアップ。雨天時等においても安全な作
業を実現。
⑸ 独自のサービス支援システム「K-DaSS(Kyokuto
Data Sharing Service)」とスイッチパネル内のエ
ラーランプ搭載でサービス性を向上
 極東開発が専用に開発したスマートフォン用アプリ「サービ
スツールアプリ」と近距離無線通信機能での通信により、車
両メンテナンスやデータの収集を可能とする独自のサービス
支援システム「K-DaSS」サービスツールシステムを搭載する
とともに、点滅によって機器の状況を知らせるエラーランプを
スイッチ パ ネル に新設 することで、 サ ービススタッフ による 稼
動状況やエラー履歴の確認を可能とし、サービス性の向上
を実現。
■希望小売価格と販売目標
・4トン車級GⅡ1000タイプM(アルミ仕様オートターン )
ンボデー車取付の場合…販売価格:101.5万円∼(取付
費込み、消費税抜き)
・販売目標台数…2,400台/年(Gシリーズ全体)
 いすゞ自動車㈱は、小型トラック「エルフ」のハイブリド車
と車両総重量7.5 トンを超 えるディーゼル車を 改良し 、
2019年5月30日より全国一斉に発売した。
 今回発売した「エルフ」のハイブリド車に、平成 28
年度排出ガス規制に対応したエンジン「4JZ1」を搭載。
同時に国内小型トラック初 のステレオカメラを採用したプリク
ラッシュブレーキ等、先進安全装置を標準装備。さらに、 通
信端末を標準搭載することによりコネクテッド化し、車両コン
ディションの遠隔把握及び本データを活用した高度純正整備
「PREISM(プレイズム)」の実施が可能となった。
 また、車両総重量7.5トンを超えるディーゼル車には、安
全性能向上のために新たにブレーキ・オーバーライド・システ
ムを全車標準搭載。同時に、高度OBDに対応させている。
改良…いすゞ自動車
話題のニュートラック新製品情報・新情報
小型トラック「エルフ」の一部車型を改良し発売
ハイブリッド車に先進安全装置を標準装備

The TRUCK News
Now
ITV 2019年7月号78
最先端ハイパフォーマンスディーゼル4JZ1
エンジン
国内小型トラック初のステレオカメラを採用するなど先進の安全性のレベルを向上させている
■「エルフ」ハイブリッド車の主な特長
・クラストップレベルの燃費性能
 燃料噴射量フィドバック制御技術をはじめ、主要コンポー
ネントを一新し、フルリニューアルした最先端ハイパフォーマン
スディーゼル4JZ1エンジンを搭載。平成28年排出ガス規
制への対応と燃費の両立を実現し、平成27年度燃費基準
+15%を達成。結
果、低排出ガス車
認定取得となり、新
車購入時の自動車
重量税・自動車取
得税がともに免税と
なる。なお、特例
措置は自動車重量
税は令和元年5月
1日∼令和3年4
月30日までの登録車で、自動車取得税については平成31
年4月1日∼令和元年9月30日までの登録車が対象とな
る。なお、車両総重量7.5トンを超えるディーゼル車の重
量税については、令和元年5月1日∼10月31日までは
75%減税、令和元年11月1日∼令和3年4月30日まで
は 50%減税となる。
・先進安全装置を標準装備
 小型トラックの使用シチュエーションに応じて市街地など低
速域での事故を想定し、検知に優れたステレオカメラを国内
ラックで初めて採 用。これにより、昼夜を問わず車両歩行者
自転車といった障害物を立体的に検知し、万が一衝突の恐れ
があると判断した場合には警報および制動装置を作動させ、
衝突被害を軽減あるいは衝突回避を支援する。また、これら
の先進安全装置の搭載により、ASV減税の対象となる。
 新型エルフ搭載の先進安全装置は、①プリクラッシュブ
レーキ(衝突被害軽減/衝突回避支援)、②車間距離警
報、③誤発進抑制機能(スム―サーEx車のみ)、④車
線逸脱警報(LDWS)、⑤先行車発進お知らせ機能、⑥
電子式車両姿勢制御システム「IESC」、となっている。
・通信端末を標準搭載
 今回、「エルフ」のハイブリド車にコネクテットラックとして
通信端末を全車標準搭載。車両心臓部のコンディションを、
ンターネットを介してユーザー自身で把握可能。同時に、い
すゞも詳細データを把握。
 「PREISM」は、車両コンディションデータの活用により 未
然に防ぐ・すぐ直すをコンセプトとした高度純正整備で、休
車時間の短縮に貢献するサービスである。また、いすゞのキャ
プティブファイナンス会社であるいすリーシング サ ービ スとのメ
ンテナンス契約により、いすゞが責任を持っ て「PREISM」を
実施する「PREISMコントラクト」の提供も開始。車両の稼働
最大化に貢献している。
■価格と販売目標
▽車型(2SG-NJR88AN)、主な仕様(ディーゼルハイ
ブリッド車/平成28年度排出ガス規制適合/平成27
年度重量車燃費基準+15%達成/キャブ付きシャシ)
エンジン(4JZ1-TCS/110kW(150PS))トランス
ミッション(6速Smoother-Ex)…5,273,000円(消
費税抜/東京地区希望小売価格)
▽車型(2RG-NPR88YN)、主な仕様(平成28年
度排出ガス規制適合/平成27年度重量車燃費基準
+10%達成/木製平ボディ)、エンジン(4JZ1-TCS
/110kW(150PS))、トランスミッション(6 速
Smoother-Ex)…5,226,000円(消費税抜/東京地
区希望小売価格)
・目標販売台数… 44,000台/年(エルフ全体)

ITV 2019年7月号79
日本、香港、シンガポール、ニュージーランドに続きオーストラリア市場 に 投入さ
れたFUSOの新型大型トラック
 三菱ふそうトラック・バス㈱(MFTBC)は、2019年5月
16日、オーストラリアのブリスベンで開催された「Brisbane
Truck Show」で新型大型トラックを発表し、2019年6月1
日に発売を開始した。
 FUSO大型トラックは、オーストラリアとニュージーランドでは
「Shogun(ショーグン)の名称で呼ばれている。欧州排出ガ
ス規制「ユーロ6」に準拠し、コモンレールシステムを採用した
11Lの「OM470」型エンジンを搭載。従来車と比較して、燃
費向上を実現している。さらに、新型の12速機械式自動
ランスミション(AMT)「ShiftPilot(シフトパイロット)で、積
載量の変動や道路条件の影響に左右されにくいスムーズな
運転を実現。また、5万㎞近くに及ぶ走行試験をオーストラリ
ア国内で実施し、現地での運用においても、同車両の優れ
た燃費性能や先進的な安全機能は確認済みである。これら
の安全機能には、車間距離保持機能付オートク ルーズに自
動停止と自動発進機能をプラスした「プロキシミティー・コン
ロール・アシスト」、前方の停車車両だけでなく歩行者の動き
も検知できる改良型「アクティブ・ブレーキアシスト4(ABA4)」
が含まれる。
 同車種の開発にあたっては、ドライバーの快適性を最重視
した上で、シートベルトを 内蔵したベルトインシートを全車に採
用。前後移動やリクライニング時など、シートの位置に関係な
く、常に良好なフィト感が得らる。また、ブレーキペダルを離
オーストラリア…FUSO
話題のニュートラック新製品情報・新情報
日本、香港、シンガポール、ニュージーランドに続き
オーストラリア市場に新型大型トラックを投入
すことで始 動できるクリープ走 行機 能も新たに追加し、 渋滞時
の操作負担の軽減を図っている。オーストラリアおよびニュー
ジーランド向けの車両開発では、両市場のドライバーに特 有 の
シフト操作を考慮して、シフト・マッピングの 最 適化を実 施 。さ
らに、振動の軽減を強化するともに、エアサスペンションの
サポートでクッション性を高めたシートを採用し たことで、荒れ た
路面の長距離走行においても疲労が大幅に軽減される。
 新型大型トラックは2017年5月に日本で21年ぶりのフ
ルモデルチェンジとして販売を開始し、同年8月に香港で国
際デビューを飾っている。その後、同車両をシンガポールや
ニュージーランドなど、アジア太平洋地域の市場にも投入され
ている。
 日野自動車㈱は、モンゴルの現地パートナーKhishig
Arvin社を通じて、2019年4月12日にウランバートルに日
野の正規販売・サービス拠点を開設、モンゴル市場へ本格
参入した。
 日野は「Challenge 2025」において、ユーザーと社会へ
価値を提供していくための事業基盤強化の一環として、グロー
バル販売台数の拡大とユーザーの稼働を支援するトータル
モンゴル参入…日野自動車
話題のニュートラック新製品情報・新情報
日野自動車がモンゴル市場へ本格参入
正規販売・サービス拠点をウランバートルに開設
サポート」(2018年10月30日公表)の強化を掲げている。
 モンゴルにおいては、堅調な経済成長を背景に商用車の
需要が拡大している。同国のユーザーニーズに応えていく
めに、このたび住友商事の協力のもと、正規販売・サービス
拠点を設立。大型トラックの販売から始め、ユーザーのニー
ズにあった最適商品を提案していく。あわせて、ユーザー車
両の稼働時間の最大化を目指して、部品供給・サービス体

The TRUCK News
Now
ITV 2019年7月号80
IAA国際商用車ショーのカンズブース
カミンズ・インクのロゴマーク
モンゴル市場で販売される
「HINO700シリーズ」
制の基盤構築を進め、今後は資源採掘現場への出張サービ
スなども含め、車両一台一台を最適な状態に維持するための
サポートを展開し ていくこと に なる。
 今後、最適商品の提供とトータルサポート体制を強化し、
チームHINOとして一 丸となって取り組むことで、ユーザーの
パートナーとして共に成 長していくことを目指し、人 々の 暮ら
を支えるトラックの提供を通じて、モンゴル経済の成長と地域
社会の発展に貢献するとしている。
 日野は、「もっと、はたらトラック・バス」をスローガンに掲 げ 、
その実現に向けて「安全・環境技術を追求した最適商品の
提供」「最高にカスタマイズされたトータルサポート」「新たな領
域へのチャレンジ」の3つの方向性に注力している。ユーザー
や社会に継続的に価値を提供していくために、常にチャレンジ
を続けている。
■拠点概要
・運営会社…Khishig Arvin Industrial Co.,Ltd.
・所在地…モンゴル ウランバートル
 (Bayangol district, 20th khoroo, 5 shar
 Khishig Arvin Building)
・機能…日野車の販売・サービス
・販売車種…HINO700シリーズ
・対象エリア…モンゴル全域
・設立…2019年4月
 いすゞ自動車㈱とカミンズ・インク(本社:Columbus,
Indiana, United States)は、パワートレ イン事業に関する包
括的なパートナーシップを構築することに合意し、2019年5
月31日、Isuzu Cummins Powertrain Partnership(いす
カミンズ パワートレ イン パートナーシップ/ICPP)契約を締結
した。
 いすとカミンズは、幅広い用途を持つ商用車や産業用パ
ワートレ インに関しては、先進国市場での高負荷用途や社会
インフラ制約が厳しい新興国市場において、ディーゼルエンジ
ンへの期待も依然大きく、今後も有用なパワートレ インで あり
続けると認識している。その認識の下、2018年9月に次世
代パワートレ イン事業に関する提携を模索するための覚書を締
結し、協議を進めている。
 このたび、両社はICPP契約を締結し、効率的な開発
並びにコスト競争力の強化等を目的として、最適な次世代パ
ワートレ インのコモンアーキテクチャを目 指していくことに合意し
た。今後は、パワートレ イン事業に関する開発、調達、及び
生産等の両社のエキスパートで構成される専任組織、及び両
社の役員で構成されるアライアンスボードを設置し、協業を加
契約…いすゞ・カミンズ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
いすゞとカミンズがパワートレイン事業に関する
包括契約を締結し多様なユーザーニーズに対応
速していくことに な る。
 いすとカミンズは、両社が持つ技術を最大限に融合して、
各々のユーザーの多様なニーズにあったパワートレ インを提供
すると同時に社会的ニーズにも応えていくしている。
 なお、コモンアーキテクチャとは、製品に要求される性能を
実現するための「各要素機能及びその組み合わせ方の設計
思想」(アーキテクチャ)を「共通化」(コモン)することである。

ITV 2019年7月号81
クラス内で最も低燃費なトラクとして認定され2019年グリーントラク賞を受賞した
「Scania R450」
 Scania は、「Scania
R450」が2019年グリーン
トラック賞を受 賞したことを
発表。Scania R450は、
クラス内で最も低燃費で環
境に優しいトラックとして認定
された。Scaniaとしては 3
年連続での受賞となりハッ
トリックを達成し たこと に
なる。
 2019年グリーントラック
賞は、業界紙「Verkehrs
Rundschau」と「Trucker」がスポンサーとなるドイツの比較燃
料試験で、最も燃費の良い車を決めるもの。今回、13種の
トラックの 中 から、燃費 の 良さと高い経済価値を誇る車両が
選ばれた。
 受賞したScania R450の試験結果は、4.3㎞
/Lという最も低い平均燃料消費で、二酸化炭
素排出量(CO
)も738g/㎞と最も低く、353㎞の
テストコースを走行した参加車両の中 でも 、平均速
度は、最も早い時速80.42/㎞だった。
 ScaniaのAlexander Vlanskampトラック部門
長は、「Scaniaにとって今年の受賞は、特に3年
連続ということもあり、素晴らしい名誉です。2019
年グリーントラック賞は、世
界中のお客様がすでに体
験されていることを裏付ける
ものであり、Scania R450
は、並外れて燃費の良い
ラックであることが証明され
たでしょう」と述べている。
 欧州におけるScaniaの
市場シェアも、2019年第
1四半期に19.1%に達す
る伸びを見せ、これまでの
記録を更新している。
 また、R450に続いてScania G410は、環境ランキングに
おいて第3位となった。平均燃料消費は4.16㎞/Lで、二
酸化炭素排出量(CO
は762g/㎞だった。
 参加車両は、トラックの装備にもよるが、総重量
32トンを下回る範囲でテストトレーラーを牽引し、エン
ジン出力は500hp以下を使用することが定められて
いる。結果、450hp以下が輸送において最も効率
的であることが判明した。
 主催者のVerkehrsRundschauは、「環境賞は3
年連続でScaniaがスウェーデン・セーデルテリエに
持ち帰りした。次回の2020年にはまた競合他社
が賞を争いにくるでしょう」とコメントしている。
グリーントラック賞…Scania
話題のニュートラック新製品情報・新情報
Scania R450が2019年グリーントラック賞を受賞
同賞でScaniaがハットトリックを達成
 ㈱ブリヂストンは、横浜国立大学「交通と都市研究室」
/中村文彦教授)、公益社団法人日本交通計画協会、㈱ア
ドヴァンスと共同で、バス停バリアレス縁石を開発し、2019
年6月10日より岡山県岡山市にある後楽園のバス停で実
用化し、運用が開始された。
 バス停バリアレス縁石は、側面の特殊な形状等により乗
バリアレス縁石…ブリヂストン
話題のニュートラック新製品情報・新情報
バス乗降のバリアフリー化に貢献する
汎用性の高いバス停バリアレス縁石を実用化
降口と停留所の隙間を小さする正着性向上を可能とし、バ
ス乗降のバリアフリー化に貢献するもの。今回実用化した縁
石は、ブリヂストンと日本交通計画協会の知見を融合させ、
大型・小型のバスが共に正着性向上を達成できる汎用性の
高い形状となっている。これにより、「バスを安定的に縁石に
寄せる」「タイヤと縁石の接触時の影響を緩和する」というバ

The TRUCK News
Now
ITV 2019年7月号82
岡山市で実用化されたバス停バリアレス縁石
トヨタとSUBARUが共同開発するEV専用プラトフォー ムの イージ図
リアレス縁石実用化に向けた課題を解決し、岡山市が取り組
んでいる「バス利用者の安全確保と利便性向上」に貢献する
ことに な る。
 なお、今回の岡山市後楽園前に納入される個数は6個
で、サイズは全長12mとなる。
 都市化や高齢化、環境問題の深刻化が進む中、公共交
通は今後さらにその重要性を増すものと考えられている。特
に、バス輸送においては、高齢者、車いす利用者、ベビーカー
利用者を含むすべての人々が安心してスムーズに乗り降りする
ための バリアフリー化が大きな課題となっている。この課題を
解決すべく、ブリヂストン は個々のニ ーズに応じてカスタマイズ
可能なバリアレス縁石と共に、縁石に対応するバリアレスコン
セプトタイヤ につ いても研究を進 め 、縁石とタイヤを組み合 わ
せたバリアレス化システムとして様々な場所で展開する予定と
なっている。
 ブリヂストンは、CSR体系「Our Way to Serve」の中で、
「Mobility(モビリティ)」「People(一人ひとりの生活)を重
点的に貢献する領域と考え、今後もイノベーションと先進技
術を通じ、すべての人々が安心・安全、快適に移動し、生
活し、働きそして楽しむことができるバリアフリーな社会づく
に貢献するとしている。
トヨタ自動車㈱と㈱SUBARUは、中・大型乗用車向けの
EV専用プラットフォーム、およびCセグメトクラスのSUVモ
デルのEVを共同で開発することに 合意した。加えて 両社 は 、
共同で開発した車両を、各々のブランドで販売する予 定だ。ま
た、これらのプラトフォーム/車両の共同開発においては、
ヨタが仲間づくりに取り組んでいる電動化技術とSUBARUが
長年培ってきたAWD(全輪駆動)技術を活用するなど、両社
の持つ技術の強みを持ち寄ることで、EVならではの魅力ある
共同開発…トヨタ・SUBARU
話題のニュートラック新製品情報・新情報
トヨタとSUBARUが専用プラットフォームと
SUVモデルのEVを共同開発することで合意
商品づくりに チャレンジしていくとになる。
 トヨタとSUBARUは、2005 年に業務提携について
合意して以来、2012年には共同開発したFRスポーツ
カー「TOYOTA 86」「SUBARU BRZ」を販売し、2018
年にはトヨタの持つハイブリッド車技術に関する知見を活
用して、SUBARUオリジナルのプラグイン・ハイブリッド車
「CROSSTREK HYBRID(クロストレック ハイブリド)を米
国で販売するなど、開発・生産・販売など様々な分野での協
業を深めている。
 自動車業界は100年に一度といわれ
る大変革期の渦中にあり、両社はコネク
ティド、自動化、シェアリング、電動化
といった「CASE」と呼ばれる新しい領域
への対応をはじめ、これまで以上に広い
領域において、スピード感を持った技術
開発が求められている。今回の合意は、
これまでの両社が深化させてきた協業の
中でも、特に対応が急がれるCASE領
域の中の「E:電動化」への新たな協業
に合意したもの。

ITV 2019年7月号83
「ビジネスナビタイム動態管理ソリューション」が特定の配送先へ向かう作業者の絞り込み検索に対応した
 EVの商品化においては大容量電池の搭載が必要であり、
普及に際しては異次元の電池供給量が求められることに加
え、航続距離や充電インフラ敷設状況によるクルマの使われ
方の違いから、これまでのアプローチとは違った販売手法が求
られるなど、現時点ではコスト・供 給・売り方など様々な課題
が山積している。
 両社は、これら市場の多様化するニーズや様々な課題にス
ピード感を持って対応するためには、これまでの発想にとらわ れ
ない新しいビジネスモデル、業界の垣根を超えて様々な仲間と
もに取り組むことが必要だと考えている。 今回はその第一歩
して、両社がお互いの得意とする技術を持ち寄り、可能な部
分は協調することで、その製品化を加速させながら、EV 専用
プラトフォームを共同開発していくとになる。同プラトフォー
ムは、CセグメトからDセグメトクラス のセダン 、SUV等の
複数車種への幅広い応用や、効率的な派生車開発にも対応
できるよう開発していく。
 SUBARUは、従来独自開発で進めてきたEV開発を、今
回のトヨタとの 合意 に伴 い 、共同開発へシフさせ、技術開発
調達などの面で更なる効率化を図るとともに、ユーザーにとって
魅力あるEVの実現を目指すとしている。
 ㈱ナビタイムジャパンは、2019年5月31日より、法人
向け運行管理サービス『ビジネスナビタイム動態管理ソリュー
ション』の管理者/荷主用画面にて、特定の配送先へ向か
う作業者の絞り込み検索に対応させた。
 これまでの絞り込み検索では、出発地や作業ステータスを
指定するのみだったが、今回、特定の配送先(工場や倉庫)
名の入力に対応し、そこへ向かっている作業者に絞り込んだ
検索が可能となった。これは、幹線輸送など工場や倉庫のよ
うな複数の車両が集 まる場所で は荷待ちが発生し 、そ の こと
が長時間労働にもつながるため、荷待ち時間改善の一助を
目的として開発されたもの。荷主側が自社に向かう作業者の
情報だけを一覧できるため、到着順や混雑度合いを事前に
把握し、荷待ち発生有無の確認や待ち時間を想定した受け
入れ準備を行うことを可能にする。
 また、『ビジネスナビタイム動態管理ソリューション』は今年
度も経済産業省で実施される平成30年度補正予算「サービ
機能強化…ナビタイム
話題のニュートラック新製品情報・新情報
「ビジネスナビタイム動態管理ソリューション」
特定の配送先へ向かう作業者の絞り込み検索に対応
ス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)におい
て、補助金の代理申請を行う指定事業者に採択された。サー
ビス導入費用の最大2分の1(上限額150万円未満、下
限額40万円)が補助される。
 法人向け運行管理サービス『ビジネスナビタイム動態管理ソ
ューション』は、複数の社用車を保有している法人企業向け
に、スマートフォンを活用した動態管理と、カーナビゲーショ
機能を提供するクラウド型運行管理サービスである。パソコン
とスマートフォン 端末 が あれ ばすぐに利用を開始 できる特長を
持ち、社用車の配車計画の作成、作業ステータスの確認や
登録、メッセ ージの送受信なども行える。
 なお、「IT導入補助金」は、中小企業・小規模事業者等
が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の
一部を補助するもので、業務効率化・売上アップをサポー
する目的を持っている。

The TRUCK News
Now
ITV 2019年7月号84
高松港に入港するHOEGH TROTTER号
ユーザーの評価が高いタダノラフテレーンクレーン「GR-1200XL」
世界最大級の建設機械国際見本市「CONEXPO」に出展されたGR-1200XL
HOEGH TROTTER号へ船積みされるタダノのクレーン
船積みを待つ北米で販売されるタダノ社製品
 ㈱タダノは、高松港にて大型自動車専用船を利用した製
品の船積みを実施し、報道各社に公開した。
 2019年5月27日、Hoegh Autolinersの大型自動車
専用船「HOEGH TROTTER」号が高松港に寄港し、北米
向けに販売する120ショートン吊りのGR-1200XLをはじ
めラフテレーンクレーン19台を船積みした。
 大型自動車専用船の高松寄港は7年ぶりで、14層の
HOEGH TROTTER号は過去最大規模の自動車専用船と
なる。通常、タダノ製品の海外輸出は神戸港を経由してい
るが、災害等に備え、従来と異なる航路・手段を試行する
ための寄港となったもの。
 HOEGH TROTTER号は、総トン数約7万6千トン、
全長約200メートルで、最大積載は自動車換算で8,500台
(5月27日時点で世界最大)の自動車専用船である。高
松港で順調に船積みを終えたHOEGH TROTTER号は、
名古屋と川崎を経由した後、約1ヶ月かけて米国を目指した。
船積み…タダノ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
高松港において大型自動車専用船への船積み実施
北米向けに販売する製品を積載

ITV 2019年7月号85
日産自動車とカナディアン・ソーラー・ジャパンが協業するEVと太陽光発電の新たなソリューションのイージ図
 日産自動車㈱と太陽光発電メーカーのカナディアン・ソー
ラー・ジャパン(本社:東京都新宿区/山本豊社長)は、電
気自動車「日産リーフ」と太陽光発電商品による新たな協業を
行うことに合意し た。
 この取組の内容は、日産の電気自動車「日産リーフ」
カナディアン・ソーラーの次世代エネルギー蓄電パッケージ
「SOLIEV(ソリーヴ)を組み合わせた新たなソリューション
「SOLIEV RIDE(ソリーヴ ライド)の販売促進活動を、それ
ぞれの販売ネトワークにお いて 行うというもの。
 電気自動車と太陽光発電、専用蓄電池すべてを組み込
み、融合させた同ソリューションは、新たな試みであり、CO
を全く排出しないクリーンな社会の実現に向けての大きな一歩
となる 。
 このソリューション「SOLIEV RIDE(ソリーヴ ライド)での
両商品購入者は、太陽光発電で作られた電気を専用の蓄電
池だけではなく、「日産リーフ」に充電することが可能となり、
CO
排出ゼロ、エネルギーの自給自足を目指すことが可能と
なる。また、災害等による停電時においても、太陽光発電お
よび専用蓄電ユニットに蓄えられた 電 気 に 加え、「日産リーフ」
の大容量バッテリーに蓄電した電気を利用することができ、加
えて、電気代節約にも貢献する。
ソリューション…日産自動車
話題のニュートラック新製品情報・新情報
日産自動車とカナディアン・ソーラー・ジャパンが
EVと太陽光発電の新たなソリューションで協業
■協業の内容
▽日産は、同社の販売店において、同ソリューションの紹介
を実施し、顧客にカナディアンソーラーの販売店に紹介する。
▽カナディアン・ソーラーは、同社の販売店において、同ソ
ューションの提案活動を実施し販売促進活動を行う。
▽顧客は同ソリューションにより商品を購入した際、一定の
キャシュバックを 受け ることが可能 となる。
▽これらの販売促進活動は、2019年7月から開始を予定。
 なお、「SOLIEV(ソリーヴ)は、太陽光発電(SOLAR)
蓄電池(リチウム/LITHIUM)、電気自動車(EV)を同時に
コントロールできる蓄電パッケージとして、カナディアンソーラー
が2018年7月に発売。このパッケージでは、3種類のエ
ネルギーそれぞれを効率よく活用し 、 エネル ギー の 自家消費に
向けて太陽光による発電エネルギーを最大限利用できる。今
回の日産との協業により、このEVの部分に「日産リーフ」
組み込んだソリューションを「SOLIEV RIDE(ソリーヴ ライド)
として提供する。
 また、「日産リーフ」は、世界初の量産型電気自動車として
2010年に発売。2017年秋に自動運転支援技術を搭載し
「日産リーフ」の2代目モデルを発売して間もなく、2018
年4月に、国内累計販売台数が10万台を突破した。今年
1月には、バッテリー容量は62kWh、航続可能距離は初代
の約3倍となるJC08モードで
570㎞まで性能を伸ばした「日産
リーフe + 」をラインアップに追加
し、快適さと安心を提供している。
 日産は、電気自動車のパイオ
ニアとして、電気自動車の普及
によりゼロエミション社会を実現
し、社会の変革に取り組んでい
く活動、日本電動化アクショ「ブ
ルー・スイッチ」を推進している。
2018年5月より、この活動を
開始し、現在、多くの自治体や
企業と地域や企業が抱える温暖
化対策、観光、過疎、防災、そ
してエネルギーマネジメトなどの

The TRUCK News
Now
ITV 2019年7月号86
【概念図】各家庭や事業所、PHVからの入札情報が電力取引所に集約される
【概念図】電力取引所では売買条件のマッチングを行い取引を成立させる(図
上)。成立した取引情報に基づき送配電網を通じて電力の売買を実施(図下)
様々な課題に対し、電気自動車の価値を活用し解決する取
り組みを共に行っている。今回のカナディアン・ソーラーとの
新たなソリューションによる協業も「ブルー・スイッチ」活動を通
した、ゼロエミション社会の実現に向けた新たな取り組みと
なる。
 日産とカナディアン・ソーラーは、今回の協業を通して、環
境に優しい太陽光発電と電気自動車の価値をより多くのユー
ザーに提案し、ゼロエミション社会の実現に向け取り組みを
行っていくしている。
■カナディアン・ソーラー・ジャパン㈱
 カナディアン・ソーラー・ジャパンは、カナダに本社を持つ
カナディアン・ソーラーの日本法人として2009年に設立。
以来、住宅・産業向けに高品質・高効率な太陽光発電シス
テムを提供している。2018年3月には国内住宅設置累計
10万棟を達成し、2017年の国内出荷量は第2位(出荷
量ベース、日本経済新聞調べ)にランクイした。美しい日本
の国土と豊かな資源を次世代に残すため、世界での実績と
ウハウを活用し、快適なエコロジーライフを提案している。
 東京大学、トヨタ自動車㈱、TRENDE㈱は、ブロックチェー
ンを活用し、電力網につながる住宅や事業所、電動車間で
の電力取引を可能とする次世代電力システム(P2P電力取
引)の共同実証実験を、2019年6月17日からトヨタの東
富士研究所と周辺エリアでの実施を開始した。
 太陽光パネル・蓄電池・電動車などの分散型電源の普及
に伴って、国内の電力供給システムは、従来の大規模集約
型から個人や企業が電源を保有する分散型への移行期にあ
る。今回の実証実験は、分散型電源を保有する需要家(プ
ロシューマー)と電力消費者が、電力を売買できる市場を介し
て、需給状況に応じた変動価格で電力を売買することの経済
性と、プロシューマーが発電した電力を、他の需要家と直接
売買する双方向・自律型の電力供給システムの有効性を検
証することを目 的としている。
 具体的には、本実証実験に参加する家庭や事業所がアク
実証実験…東京大学・トヨタ・TRENDE
話題のニュートラック新製品情報・新情報
電力の効率的利用を目指し
次世代電力システムの共同実証実験を開始
セスできる電力取引所を新設するとともに、家庭や事業所ご
とにA Iを活用したエネルギー管 理システム(電力売買エージェ
ト)を設置。電力売買エージェトは、家庭や事業所の電力
消費と太陽光パネルの発電量予測に応じて電力取引所に電
力の買い注文・売り注文を出す。各家庭や事業所から電力
取引所に集約された買い注文・売り注文を一定のアルゴリズ
ムでマッチングさせ、電力の個人間売買を実施する。
 同実証実験は、太陽光パネルや蓄電池に加えて、世界で
初めてPHVを分散型電源として組み合わせた個人間電力売
買の実証実験となる。実証実験を通じて、電力消費者とプロ
シューマーが、市場取引を通じて電力を売買することの経済

ITV 2019年7月号87
MIRAにはIIOCのワールドワイドパートナーのロゴが 配されている
性を検証するともに、距離別託送料金のシミュレー ションや
航続距離に応じて電力消費量が変化する電動車の電力需要
予測アルゴリズムの検証を行う。
■実証概要
・実証目的…P2P(Peer to Peer)電力取引による電
力料金最小化と電力供給システムとしての有効性検証。
・実証期間…2019年6月17日∼2020年5月(1
年間)予定
・実施場所…トヨタの東富士研究所と周辺エリア
・実証に参加するモニター…①一般家庭【電力消費者
(PHV有り、PHV無しの2タイプ)、プロシューマー
(太陽光パネルのみ、太陽光パネル+蓄電池、太陽光
パネル+PHV、太陽光パネル+蓄電池+PHV、の
4タイプ)、②事業所(太陽光パネル+PHVチャー
ジャー)
・電力価格…需給量に応じた変動価格
・各役割…①トヨタ:車両用電力売買エージェントの開発
/②東京大学:電力取引所の構築、事業所用電力売買
エージェントの開発/③TRENDE:家庭用電力売買
エージェントの開発
 2019年6月4日、スイス・ローザンヌにて、国際オリ
ピック委員会(IOC)トヨタの燃料電池車「MIRAI」8台が
納車された。納車式は、IOCの新本部となるサステナビリ
ティを追求した「オリンピックハウス」(6月23日竣工)で行わ
れた。
 式典には、IOCのワールドワイドパートナーであるトヨタの
代表として、トヨタ・モーター・ヨーロッパ(TME)のマット・
ハリソン上級副社長をはじめ、IOCのティモ・ルメ マネージ
ング・ディレクター(テレビ&マーケティング部門)やマリー・
サロ デンブレビル ディレクター(サスティナビリティ部門)らが
出席した。
MIRAI納車…トヨタ自動車
話題のニュートラック新製品情報・新情報
IOCに燃料電池自動車「MIRAI」を納車
大会開催の都市や国で持続可能な移動を実現
 IOCのティモ・ルメ マネージング・ディレクターは、「今月末
のオリンピックハウス の落成、そして1年後に東京2020
オリンピックを控え、IOCはトヨタとのモビリティパートナーシッ
プを通じて 挑戦し続けます 。トヨタの 持続可能 なモビリティ・ソ
リューションは、オリンピックハウス の環境への取り組みを
支えるともに、スイス全国 はもとより、大会が開催される都市
国において持続可能な移動を実現します」と述べている。
 また、IOCのマリー・サロ デンブレビル ディレクターは 、「サ
ステナビリティはオリンピック・ムーブメトの核であり、未
来に向けた戦略的ロードマップであるオリンピック・アジェン
ダ2020の重要な柱です。同じビジョンを共有 するトヨタとの

The TRUCK News
Now
ITV 2019年7月号88
国際オリンピック委員会(IOC)に納車された8台の燃料電池車「MIRAI」
国際オリンピック委員会(IOC)に納車された8台の燃料電池車「MIRAI」
コラボレーションを通じ、オリンピック・アジェンダ2020を
強 力に推し進めてまいります。MIRAIの導入は、我々の日々
の活動の中での大きな節目であると同時に、将来のグリーン
なモビリティのあり方を具 現化しています」と語った。
 TMEのマット・ハリソン上級副社長は、「トヨタは、 東京
2020大会で水素社会の実現を核としたモビリティ・ソリュー
ションの提供を目標としており、IOCへのMIRAIの納車は、
当社の燃料電池技術普及への取り組みの強力なコミトメント
の現れです」とコメント。TMEのヨハン・ファンゼイル社長(兼
トヨタ自動 車執 行役 員)は、「水素は持続可能な低炭素社会
において、重要な役割を果たします 。そして、トヨタは、 誰も
が自由に移動を楽しむことができるモビリティ社会の実現に向
け、全力を尽くしています。トヨタ環境チャレンジ2050の
一環として、今 後も、ステークホルダーのみなさと協力しなが
ら、燃料電池車や水素に対する認知度の向上を図ってまいり
ます 」と説明した。
トヨタは 、2015年にIOC「TOP(The Olympic Partner)パー
トナー」契約を締結。「オリンピック・ムーブメト」における初
のワールドワイドなモビリティ領域のパートナーになった。「オリ
ンピック・アジェンダ2020」に則り、オリンピック大会の関

ITV 2019年7月号89
日産グローバル本社ギャラリーや 東京 モーターショーなどで 活 動 することになる「2019年度日産ミスフェアレ ディ」
 日産自動車㈱は2019年6月3日、日産グローバル本社ギャ
ラリー で勤務す る「日産ミスフェアレディ」に、2019年4月入
社の新人8名を加えた、総勢22名からなる新体制を発表した。
 日産ミスフェアレディは、「日産グローバル本社ギャラリー」
で、商品やブランドの魅力を来場者に直接伝えする日産の
PRスタッフである。今回、フレッシュになった新体制において
も、これまで同様、日産ブランドのアンバサダーとして、おも
てなしの心でギャラリーの案内や来場者のライフスタイルに合
わせたクルマの提案、販売店の紹介などを行っていく。また、
日産ミスフェアレディは、 国内 のモーターショーや 各 種イベン
係者の協力のもと、東京2020大会をはじめ、大会への持
続可能なモビリティ・ソリューションの 提供を目指している。
東京2020大会の公式車両としてゼロエミッシ ョン車であ る
「MIRAI」を提供するほか、燃料電池バス「SORA」や豊田自
動織機製の燃料電池フォークリトなどにより、大会全体を側
面支援する予定となっている。
 なお、TOPパートナーとは、オリンピックの最高レベルのグ
ローバルスポンサーシッププログラムで、夏季・冬季オリンピッ
ク大会および関連活動について、スポンサー企業がグローバ
PRスタッフ…日産自動車
話題のニュートラック新製品情報・新情報
2019年度日産ミスフェアレディの新体制を発表
日産グローバル本社ギャラリーなどで活動
会場でのナレーション、新型車発表会の司会、報道関係の
取材対応など、ユーザーと日産を結ぶ架け橋として多岐にわた
り活躍している。
 日産グローバル本社ギャラリーは、日産自動車のブランド発
信拠点で、国内の最新モデルをはじめ、海外でのみ販売して
いるクルマの展示や、日産オリジナルグッズを販売する日産ブ
ティック、飲み物などを提供するGALLERY CAFEなども併
設し 、多くの来場者が楽しめるギャラリーとなって いる 。また 、
新型車の情報や日産の企業情報を来場者に提供する他、さ
ざまなイベントの開催も行っている。
ルで支援を行うもの。
「オリンピックハウス」は、「MIRAI」の導入に加え、持続可
能な社会の実現に向けた取り組みとして、ユーザーの健 康を
最適化しながら、エネルギー、材質、水などの面で最も厳し
い基準が採用されており、最高クラスの国際サステナビリティ
認証を受けている。らに、スイス初となる水素 ステーションを、
一時的に導入する予定で、近隣に公共の水素ステーショ
が導入されるまで、再生可能エネルギー由来の水素を製造し、
「MIRAI」に水素を供給することになっている。

ITV 2019年7月号90
浅井隆会長小池百合子都知事
完成イージ パ ース
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
 三菱商事都市開発は、埼玉県鶴ヶ
島市富士見で開発計画を進めてき
た物流施設「MCUD鶴ヶ島」につい
て、このほど安全祈願祭を行い、
全棟賃貸借契約締結済みで着工し
た。竣工は来年春の予定。入居テ
ナントは東京ロジファクトリー 。
 MCUD鶴ヶ島は、鶴ヶ島市・川
越市・坂戸市3市にまたがる富士見
工業団地内に位置し、圏央道・関
越道が交差する鶴ヶ島JCTの利便
性を生かした首都圏およ
び北関東広域への配送
に便利な立地にある。
 先進的物流施設とし
ての汎用性の高い仕様
を備え、奥行12メー
トルの大型の庇を設置
することで雨天時の貨
物の積み下ろしにも対
応できるなど、より効率的な物流
サービス提供が可能。敷地面積1
万2159.0平方メートル、鉄骨造
地上3階建て、延べ床面積2万
2441.6平方メートルを予定。
MCUD鶴ヶ島に着工
全棟賃貸借契約締結済
三菱商事
都市開発
 東京都トラック協会は21日、都
内の帝国ホテルで2019年度通常
総会を開き、事業計画や収支予算な
どを議案通り承認した。
 浅井隆会長は、「昨年の東京都知事
ヒアリングで、労働力不足対策への
支援策や、東京2020大会開催時
の物流対策について要望を行った。
警視庁には貨物集配中の車両にかか
る駐車規制の見直し・規制緩和の要
望書を提出
するなど会員
の経営環境
改善に向けた
活動を展開し
た。今年度も
事故防止対
策の徹底、グ
リーン・エコ
プロジェクトを通じて環境対策を積極
的に推進する」とあいさつ。
 今年9月には代々木公園で「ト ラ ッ
クフェスタ TOKYO 2019000」
開催し、トラックの重要性を広く社会
に発信したいとした。
 来賓の小池百合子東京都知事は
「東京オリンピック開催まであと399
日。道路ネットワークの形 成により物
流効率化をしっかり進めていく。運転
手不足で大変な状況だが、皆さんの
協力をお願いしたい」と述べた。
 東京都から「東京2020大会輸送
と企業活動との両立に向けて」と題し
て、会場周辺の交通対策、TSMの
試行内容、スムーズビズ推進期間な
どについて説明がなされた。
会員の 経営環境改善を
9月にトラックフェスタ
東ト協
 ニトリホールディングスとホームロ
ジスティクスは13日、川崎物流セ
ンターで業界初の移動型納品訓練車
「モバイル・トレ ーニ ング・ユニット」
の導入に際し内覧会を実施した。
 同車両は、日野自動車のシャシー
をベースにオオシマ自工(本社=山
口県柳井市)がトラ ックボディ ーを開
発、油圧式で拡幅し2階建ての一般
家庭が自動的に再現されるしくみ。
スペースは40 平方メートルあり、吊
上げ、階段、部屋納品などの訓練シ
ミュレーションが可能で、設置された
7個のカメラとスクリーンで作業状況
をチェックできる。災害時には移動拠
点として利用できるように電源用バッ
テリーなども装備。
 同社グループでは現在、東京と大
阪の2拠点に研修センターを設け納
全国で〝納品〟訓練
業界初
移動型訓練車を導入
ホームロジ

ITV 2019年7月号91
拡幅した車両で吊上げ訓練
卓上型の「ユニボ」
車内には家庭が再現
吉野雅山会長
提供:運輸新聞
品訓練を実施している。全国78カ
所の営業所があり、レギュラー配送
員2000人が活動。これまで年間
400人ほどを対象に訓練していた
が、新車両が全国を回ることで年間
1000人ほどに拡大する。訓練のた
めの移動時間や経費も削減できる。
車両は7月から東北をスタートし、1
泊2日の研修で北海道、年内に九州
まで回る予定。
 ホームロジスティクスの五十嵐明
生社長は「リアルな移動式訓練車な
ので、納品技術や接
客スキルを同質レベル
で全国で実施できる
メリットは大 き い。約
140社のラストワンマ
イル配送を担うパート
ナー企業へ開放し、配
送品質の向上を通じて
お客様の再来店につな
げたい」と話す。
 日本貨物運送協同組合連合会は
17日に都内で記者発表会を開催、
新規事業として「AIロボット点呼機
器」「AED(自動体外式除細動器)
の販売を17日から開始する。
 トラック運送業界では深夜、早朝時
での点呼は対応しにくい状況にあるこ
とから AIロボット点呼機器を販売し、
運行管理者の労力を減らすとともに安
全運行の周知徹底を図るのが狙い。
 また、交通事故死より多い年間約
7万人が心臓突然死で亡くなってい
る。心肺停止の際に有効な手段の一
つがAEDであり、近くにある、すぐ
使えるということが重要として、その
販売に乗り出す。
 一方、業務用血圧計については、
昨年度から高度管理医療機器の販売
許可を東京都から取得し販売してお
り、今年度も同様に取り扱う(全ト協
一部トラック協会では助成を行う)
 吉野雅山会長は、「ロボッ
ト点呼を開発・販売する目的
は、今までの点呼以上に安全
を確保すること。1年前から
国交省、全ト協、開発メーカー
などと一緒に取り組み、 本日
ようやく先行販売となった。
多くの人が参加して問題解決
を図り、タブレットやスマホで
運行管理者が確認する。秋
には改善基準告示の管理、ド
ライバーの健康管理など、そ
の機能の進化と普及に期待し
ている」と話す。
 先行予約受付期間は6月
17日∼7月31日で、先着
100台に限り特別価格となる。取扱
機種はユニボ、ペッパー(ナブアシ
スト製)で、それぞれ通常価格8万
5千円(月額)、12万5千円(月額)
が7万5千円、11万5千円と安く
なる。主な点呼機能は、①本人確認
②アルコールチェック③免許証チェッ
ク④睡眠時間等体調管理など。
 AED(日本光電工業製、オムロン
ヘルスケア製)と血圧計(エルクエス
製など)はキヤノンマーケティングジャ
パンが販売代理店となる。

ITV 2019年7月号92
 ン
 ン
 ン
 ン
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
 国土交通月例報告によると、
2018年度の貨物輸送量は、特別
積み合わせトラック(大手24社)
JR貨物(車扱・コンテナの合計)
もに 4年ぶりの減少となり、国内航
(邦社2社)は5年連続の減少と
なった。外貿コンテナは輸出入とも
増、国際航空は大幅減。
 18年度の特積トラック輸送量
は、12カ月のうち6カ月は増加し
たが、12月と3月の繁忙期が大き
く減少したため、前年度より約70
万トン少なかった。
 JR貨物は、山陽線が止まった
7∼9月にかけて、特にコンテナ
は30%前後の減少を余儀なくされ
た。年度計では車扱が2.8%
減、コンテナ9.6%減。
 内航貨物船は2億1343
万トン(前年度比4.4%増)
2年ぶり増、同油送船は1
億1784万トン(同7.8%減)
で2年ぶり減となった。
 長距離フェリー(11航路
35隻)のトラック航送台数
は158万6415台(同2.4%
増)で4年連続の増、3年連
続150万台を維持。
 国内航空は減少が続いてお
り、18 年度は 82万3357
トン(同9.0%減)と90万ト
ンを大きく割り込んだ。
 国際航空(邦社3社)
は144万6565トン(同
18.0%減)。昨年7月以降、
2ケタを大きく上回る減少が
続いており、前年度より31
万トンも少なく、3年ぶり
の減少となった。
 普通倉庫の月間入庫高の
月平均は241万トン(同
2.4%増)と3年連続の増
加。ただし、今年2∼3月
は減少した。月末保管残高は
495万5000トン(同1.8%
増)で2年連続増加したが、
3月は6カ月ぶりに減少し
た。回転率は48.8%で3年
連続増加。
 外貿コンテナの輸出は
928万TEU(同0.4%増)、
輸入は951万TEU(同2.8%増)
で、輸出入ともに3年連続の増加。
 このほか、一般トラック輸送量
は1.5%前後の増加、宅配便取扱個
(14 社)は42億2342万個(同
1.2%増)。一部事業者の集計方法
に変更があったものの、4年連続の
増加となった。

ITV 2019年7月号93
トラー
完成・稼働イージ 図
調印式の様子。左から2人目が篠原康弘国土交通審議官
提供:運輸新聞
 エスラインの子会社であるスリー
エス物流は、愛知県一宮市に「第三
物流センター」を建設する。
投資額17億円、今年10月着工、
来年10月1日から稼働開始予定。
予想売上高は6億円(年間)。
スリーエス物流は、大手量販店を
中心とした商品の保管・構内作業・
店舗配送および家電・家具の配送、
セッティングなどの業務を展開中。
現状の施設の狭あい化に加え、新た
 ヤマトホールディングスは、
全国の小・中学生を対象に「東
京2020オリンピック・パラリ
ンピック競技大会」への応援メッ
セージを募集するキャンペーンを
実施する。
 期間は6月14日∼9月8日ま
で。受賞作品発表は11月下旬。
 上位入賞作品は、クロネコヤマ
トのトラックにメッセージを日本
語と英語で掲出し、特別デザイン
のトラック(約100台)として東京
 オークラ輸送機は、Grey
Orange(グレイオレンジ)社と販売
契約を締結し、自動搬送ロボット
「Butler」(バトラー)の国内での販
売を開始した。
 バトラーは、可搬式商品棚を下か
な物流サービス事業(3PL)の拡大
および一層の作業領域・業容の拡大
を図るため、建設を決めたもの。
 新物流センター
は、土地が1万
2761.25 平方 メー
トル、鉄骨造2階建
(事務所は3階建
て)、倉庫面積1万
1597.50 平方 メー
トル。保管能力のアッ
の街を走るほか、数百台のトラッ
クにメッセージステッカーを貼
付予定。さらに、入賞者(100組
200人)には東京2020大会のペ
ら持ち上げ、ピッキング作業者
の手元まで運ぶ搬送ロボット。
床面に貼られた2次元コードを
カメラで認識しながら、商品棚
と作業者が待機するステーショ
ン間をロボット同士がぶつかる
プと隣接する既設センターでの物量
波動による保管・加工業務などの対
応も想定しており、大量の在庫を持
ち需要に対応するセンター機能か
ら、クロスドックおよびディストリ
ビューションセンターとして質の高
い業務を行う。
アチケットをプレゼントする。
 応募はキャンペーンサイトか
ら。募集テーマは「東京2020大会
に集うすべてのアスリートへ向け
た、パワーを発揮できる応援メッ
セージ」(日本語または英語で50文
字以内)。メッセージ掲出期間は来
年1月下旬∼9月の予定。
ことなく自動走行する。
 バトラー本体(最大積載荷重600
キログラムと1600キログラムの
子会社のスリーエス物流
が新センターを建設
東京2020大会への
応援メッセージを募集
バトラーの国内販売を開始
エスライン
ヤマトHD
オークラ
輸送機

ITV 2019年7月号94
施設外観イメージ
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
2タイプ)、専用の商品棚、ピッキ
ングや棚入れを行うワークステー
ション、システムを制御するソフト
ウェアで構成。既存の倉庫でも導入
でき、物量の変化に応じて1台単
位で増設できる。
 グレイオレンジ社は2011年に
インドで設立された物流倉庫用のス
タートアップ企業。シンガポールに
本社を置き、新しい倉庫オペレー
ションを提供している。
 昨年急増した熱中症。その季節
が到来することから、厚生労働省
は7月を重点取り組み期間として
「STOP!熱中症クールワークキャ
ンペーン」(5∼9月)を展開し、対
策の徹底を図っている。
 2018年の国内EC市場規模は
17兆9875億円(伸び率9.0%)
うち物販系は9 兆2992億円(同
8.1%)で、EC化率は0.43ポイン
ト上昇し6.22%。
 一方 職場での熱中症による死傷
者数(死亡者および休業4日以上の
疾病者数)は毎年4∼500人台で
推移していたが、昨年は前年比2倍
強の1178人となり、死亡者数も2
倍の28 人に達した。
 うち運送業も、死傷者数は年々増
加傾向にあり、2017年は85人だっ
たのが、昨年は16人と倍増、死亡
者数は17年はゼロだったのが昨年
は4人にのぼった。
 厚生労働省が2018年に熱中症
で死亡した28人について調べたと
ころ、うち25人は作業場でWBGT
(湿球黒球温度)を把握する方法
を取っていなかった、14人は被災
者に対する熱順化が適切に行われて
いなかった、同じく14人は事業者
が水分や塩分の準備をしていなかっ
た、9人は労働安全衛生法に基づく
健康診断を適切に行っていなかった
ことが判明。
 WBGTは、人体の熱収支に影響
の大きい順に湿度(7):輻射熱(2):
気温(1)の3つを採り入れ
た指標で、屋外の場合は
0.7×湿球温度+0.2×黒
球温度+0.1×乾球温度で
算出される。
 熱に順化しているかどう
かで1∼2℃異なるが、
WBGTが31℃以上は皮
膚温より気温が高く原則作
業中止、28∼31℃は厳重警戒、
25∼28℃は警戒、21∼25℃は
注意、21℃以下はほぼ安全となって
いる。
 クールキャンペーンでは、暑さ指
数に応じて作業中止・休憩の確保が
行えるよう余裕を持った作業計画を立
て、簡易な屋根の設置、通風または
冷房設備、ミストシャワーなどの設置
により指数を下げる、冷房を備えた
休憩場所や日陰など涼しい休憩場所
を確保する、通気性の良い作業着の
着用などを呼びかけている。
 SBSリコーロジスティクスは、物
流不動産開発のESRが建設中の「名
古屋大高ディストリビューションセン
ター」(名古屋市緑区、S造地上4
階建て・延べ床面積約3万7400
平方メートル、9月竣工予定)
に、新拠点「名古屋大高物流セン
ター(仮称)(賃借面積約1万
7500平方メートル)を10月に
開設する。
同社は中部エリア内に3カ所
(名古屋市中川区、北名古屋
市、犬山市)の物流センターを稼働さ
せて3PL事業を展開しており、さら
なる拡大を目指し4 センター体制と
熱中症に注意
昨年は死傷者倍増
WBGT28℃で厳重警戒
名古屋市に大型物流
センターを10月開設
SBSリコー
ロジスティクス

ITV 2019年7月号95
子どもたちの 笑 顔のために
提供:運輸新聞
するもの。
 新センターは、自動車部品をはじめ
精密機器向け部品、電子部品などを
対象にしたVMI(ベンダー主導型の在
庫管理)の提供のほか、名古屋港や
中部国際空港で輸出入される完成品
半製品・部品といった貨物の貿易実務
の受け皿としても機能していく予定。
また、名古屋市はもちろん中部エリ
アの大都市圏へのアクセスにも優れ
ていることから、日常品やネット通販
商品などの消費財の出荷・供給拠点
とし ても 活用で き る 。
 さらに、AI や物流ロボットといった
最新テクノロジーを積極的に導入して
いくことで、作業の省力化を推進す
るとともに、庫内オペレーションの安
定稼働を実現する。
 日野自動車は、AIを活用した世界
初の勾配先読みハイブリッド制御を行
う大型ハイブリットラック「日野プロ
フィアハイブリッド」(写真)を18日か
ら発売する。
 合わせて、ハイブリッドシステム
の電力を冷凍機の電源に活用した
電動冷凍車「日野プロフィアCOOL
Hybrid」を全車型に展開する。
 大型車は、低速走行が中心で発
進・停止の頻度が少ないため、ハイ
ブリッドには不向きとされていたが、
下り坂での運動エネルギーが非常に
大きいことに着目。標高・勾配・位
置情報などをもとにルート上の勾配を
先読みし、AIが走行負荷を予測して
最適なハイブリッド制御を行うシステ
ムを開発。高低差による運動エネル
ギーを効率的に回生・活用すること
で、消費電力の最小化と燃費の最大
化を両立させた。
 燃費は1リットル
4.75キロメートル
で、2015 年度燃
費基準プラス15%
を達成。
 電動冷凍車は、
バッテリー容量の増
加により、エンジン停止後も冷凍機
に電力を供給することで庫内温度を
約2時間確保することが可能。モー
ター出力の向上により、予冷時間を
約90分短縮。
 日野プロフィアハイブリッド2SG-
FRIAWHHは車両総重量25トン、
フルキャブリアエアサスキャブ付シャ
シ、価格は2275万200円(消費
税込み)。
日野プロフィアHV発売
日野自動車
 センコーは、プロロジスが取り
組むボランティア活動「インパクト
デー」に協力し、アフガニスタンの
子どもたちに日本で役目を果たした
ランドセルを贈るための国内輸送を
ボランティアで行った。
 インパクトデーは、世界のプロロ
ジス従業員がオフィスを離れて教育
や福祉、環境などの各種NPO団体
と協力し、各国でボランティア活動
に従事する日。
 全国の家庭から集められた役目
を果たしたランド
セル約4000個
は、横浜市の倉
庫に集められ、大
型トラック3台 で
埼玉県川越市の
物流センターへ輸
送した。物流セン
ターで、汚れや
破損などがないか
検品し、5月18
日、 再度、 横浜
市の倉庫へ輸送し、発送する準備
を整えた。
 ランドセルは今秋、アフガニスタン
の子どもたちに配布される予定。
ランドセルを
アフガンに贈る
センコー

ITV 2019年7月号96
スヴェン副社長
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
 経済産業省、内閣府、NEDO(新
エネルギー・産業技術総合開発機構)
と楽天は、準天頂衛星システム「み
ちびき」の高精度側位情報を活用した
ドローンの自律飛行制御(ピンポイン
ト配送)の実証実験を行い着陸に成
功した。
 三菱ふそうトラック・バスは5月
22日、生産工場内のデジタル化を
 昨年11月にサービスを開始した
「みちびき」の物流用途での活用可
能性を検証することができた。
 実験は、埼玉県熊谷市の彩の国く
まがやドームで実施。屋外と比べて
電波強度が弱い反面、風による影響
を受けないため、着陸時の位置精度
推進する「Factory of the Future」
(未来の工場)の説明会と川崎工場
の見学会を実
施した。
 同社は
2017 年 より
川崎工場内で
同施策を進め
てきた。
 目的は、IT
技術を駆使す
ることで生産
のあらゆる側面
を結び付け、
のデータを取得することができた。着
陸位置制御は、カメラなどのセンサー
は用いず、みちびきによる位置制御
のみで行った。
 実験の結果、1メートル四方の枠
内をターゲットとして 、幅 数 ㌢の 白 線
上にピンポイントで着陸。画像認識
マットを省略し、ドローンポートを小
型化できること、同一空域で複数機
運航の実現性を確認できるなど、物
流用途での活用に道を開いた。
データを収集し分析を可能にす
る。工場内の自動搬送機、作業
ロボットの導入、IoTによるオン
タイムでの分析、および工場内
外の物流を管理するというもの。
 同社では①信頼できる製品②ムダ
ポートの小型化確認
みちびきを活用
物流用途に道開く
「未来の工場」目指す
インダストリー4.0に対応
ドローン
三菱ふそう
 国土交通省と経済産業省は、トン
ネルなどの道路環境や夜間走行も含
めた多様な自然環境下での技術検証
と信頼性向上を図るため、6月25
日から来年2月28日までの間、
新東名高速道路(浜松いなさIC∼長
泉沼津IC)でトラック隊列走行の公
道実証を行う。
 2∼3台の後続車無人システム
(有人状態)は車間距離約10∼20
メートルの車群を組んで走行。さら
に、4台の後続車有人システムは車
間距離約35メートルの車群を組ん
で走行する。時速はいずれも70∼
80キロメートル。
 CACC(協調型車間距離維
持支援)、先行車トラッキン
グ(GPSやLiDAR制御)、先
頭車運転支援(後続車の後側
方カメラ画像やミリ波レーダによる
検知情報、道路に設置したLED情
報板による一般車両の接近発報、合
流時安全確保支援)などのシステム
を搭載。
 異なる国内メーカー4社のトラッ
クによる4台隊列となる。
多様な自然環境下で
25日から8カ月間
新東名で公道実証
隊列走行

ITV 2019年7月号97
提供:運輸新聞
 鉄道貨物協会は、2013年度
に続き、営業用トラックドライバー
需給量の将来予測を行い、結果を
まとめた。2020年度には14万
4058人が不足(前回調査では10
万6211人の不足)が生じ、さらに
25 年 度 は 20 万 8436 人、28
年度は27万8072人が不足する
という、前回調査よりさらに厳しい
結果となった。
 デ  鉄道貨物協会は、2013
年度に続き、営業用トラックドライ
バー需給量の将来予測を行い、結果
をまとめた。2020年度には14万
4058人が不足(前回調査では10
万6211人の不足)が生じ、さらに
25年度は20万8436人、28年
度は27万8072人が不足するとい
う、前回調査よりさらに厳しい結果と
なった。
 将来予測の元となる国内貨物総輸
送量は、原単位(実質GDP100万
円当たり総輸送トン数)に実質GDP
を乗じて算出。原単位は年々減少
し、 実質GDP伸び率は2017∼
20 年 度 0.90 %、21∼25 年 度
0.71%、26∼28 年度0.74%と
想定。
 これに原単位を乗じた国内貨物総
輸送量の年平均伸び率は17∼20
年度が0.43%、21∼25年度が▽
0.18%、26∼28年度が▽0.05%
となる。
 うち営業用トラック輸送量は、14
∼17年度の年平均伸び率(9.43%)
で上昇していくものと想定した(具体
的な数値は上表参照)。
 営業用トラックドライバー需要量
は、国土交通省の交通関連企業景
気動向調査により2003年9月を均
衡点(人手不足感DIがゼロ)とし、
この時点と比較してドライバーの労働
時間は平均10%減少していることを
前提に算出。この結果、必要ドライ
バー数は20年度112.7万人、25
年度115.4万人、28年度117.5
万と予測。
 供給量は、各省庁の賃金構造基本
統計調査、経済センサス、トラック
事業従業員の推移により比率を乗じ
て推計。
 この結果、大型ドライバー数は17
年度33.4万人だったのが、20年
度32.7万人、25年度31.1万人、
28年度29.3万人と漸減。中・普通
ドライバー数は17年度65.4万人、
20年度65.6万人と横ばいで推移
するが、25 年度 63.4万人、28
年度60.4万人と漸減。ともに50
歳未満のすべての階級で減少する見
通しとなっている。
なお、17年度は全体で10万
3243人不足していたが、1事業者
当たりの不足数は2.6人に相当する。
 これをもとに、特にトラック輸送力
が不足している鉄道区間、具体的に
は東北↓近畿、関東↓中部、関東
↓近畿、中部↓近畿、中部↓九州、
中国↓中部、中国↓九州などに鉄
道コンテナ供給力を増やすよう提案
した。
のないプロセス③一流の工場④意欲
ある社員̶̶を生産における基本原
則として、その進化に取り組む。
 昨年9月には「コントロール室」
新規開設し、生産設備と生産の稼働
状況をリアルタイムで分析し、生産
効率の向上を図る。故障を未然に防
ぐなど予防保全によりメンテナンスコ
ストを抑え、トラブルによる休止時間
を削減する。
 今年1月には、川崎工場に5拠
点目となるトレーニングセンターを開
設、全従業員のスキルアップの徹底
化を進める。
 「インダストリー4.0を目指し、生
産体制を改善でなく革命的に変えて
いく。デジタル化、自動化、コネクティ
ビティなどに対応して考え方を変えて
いくことが重要。顧客により効率的に
高い品質の製品を届ける」(スヴェン副社長ン
グレーブレ副社長兼生産本部長)と話
す。
 工場内でデータを集めるセンサー
は400台、スマートフォンの提供で
生産アプリ使用者は700人、年間
1400万枚の紙を節約するなど施策
の成果が広がる。