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【MaaS】実装が進むヨーロッパのMaaS・スマートシティ【前編】

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神奈川県厚木市戸田2468-12/TEL:046-220-0500 FAX:046-227-6644/http://www.canvas-ishii.com/

一般社団法人
電気自動車普及協会
2019
次世代ビークル展
新しいトラックショー
主催事務局:次世代ビークル展運営委員会
開催ご案内
会場:幕張メッセ国際展示場
会期:2019年
10月1日(火曜日)
10月2日(水曜日)
10月3日(木曜日)
特装車とトレーラ展(TTSショー)改題
http://www.truck-x.com

TheTRUCK2019年4月号16
 全国の主要なトラック運送経営者約2000社が一年に一度集う「全国トラック運送事業者大会」
が2019年は10月2日、千葉県の幕張メッセで開催されます。昨年6月、私達はこの幕張メッ
セでトラック・トレーラを対象の『TTSショー』を開催しましたが、次回は、全日本トラック協
会が主催する第24回トラック事業者大会に合わせて、新しいトラックショーを、大会会場に隣接
する7ホールで開催することになりました。全国の主要トラック事業者が関東で集うのはほぼ10
年に一度です。新時代に向けた新技術を提案する絶好の機会です。
 第一次産業革命をもたらした蒸気機関の発明から僅か250年足らず、今日では自動車や列車、
船舶や航空機など、あらゆる移動体(ビークル)が加速度的に変化しようとしています。
 その要因のひとつがIoT(モノインターネット)です。あらゆるモノがネットワークにつなが
り、リアルタイムで情報をやり取りすると様々なデータを蓄積することができます。例えば、自
動車をネットワークにつなぐと渋滞や道路工事の有無、事故や路面の状況などのデータをリア
ルタイムで集め、他の運転者と情報を共有することが可能になります。
 更に、人知を超えた働きをするのがAI(人工知能)です。IoTで集めたデータを分析し、その
規則性を見つけたり、実際に機械の制御もします。例えば自動車、立体化された(3D)地図に周辺
車両や歩行者、信号、渋滞、事故、交通規制、路面などの情報をIoTから受け取り分析することで、
AIによる自動運転が可能になります。
 これらの新しい技術を搭載した移動体を私達はITV(アイ・ティ・ビークル)と呼ぶことにし
ました。ITVはIntelligentTransportVehicleの略称ですが、ITにはInformationTechnology
(インフォメーション・テクノロジー)、すなわち情報技術の意味も含まれています。
 私たちは1977年から約30年間東京トラックショーを開催しました。物流が劇的に変化した
この時代、ウイングボデーや冷凍車など様々な車両が開発され、このトラックショーで飛躍的
に発展した経緯があります。
 トラックも既に自動運転や追随走行の技術はほぼ完成のレベルに到達しています。ITVの時代
になれば安全も飛躍的に向上する筈です。さらに排出ガスを出す車両は世界的に生産・販売を禁
止する方向なので、動力は電気に移行せざるを得ません。
 2019年10月に開催する『ITV』では、トラック・バス、トレーラー、特装車などの展示と合わ
せて、加速度的に変化する次世代ビークルの諸問題をユーザーと一緒に考えたいと思っています。
 株式会社ベネッセホールディングスの福武總一郎氏の「未来の子供たちのために、美しい地球を残した
い」の趣旨で設立された一般社団法人電気自動車普及協会(横川浩会長)とは、今回も共同開催となります。
 この時期、最先端の技術を展示する「ITVショー」は必ずや世界に衝撃を与えることでしょう。
関係各位のご支援、ご協力を衷心より願い申し上げます。
         2018年11月吉日
株式会社日新
代表取締役社長横路美亀雄
2019年全国トラック運送事業者大会と同時開催
運送経営者が集う幕張で新しいトラクショー

TheTRUCK2019年4月号17
2019
次世代ビークル展 開催概要
【会期・会場】
1.名 称 2019
次世代ビークル展
(英文名:IntelligentTransportVehicle2019)
     《テーマ》時代が変わるビークルも変わる
2.会 期 2019年10月1日㈫、2㈬、3㈭の3日間
3.会 場 幕張メッセ 国際展示場 7ホール(6.750㎡)&屋外会場
4.主 催 ㈱日新・次世代ビークル展運営委員会
5.出展対象①国内および海外の自動車メーカー
②車体メーカー、トレーラーメーカー 
③電気自動車など各種ビークル(移動体)およびロボッ
④関連機器、部品、材料
⑤安全・環境機器およびシステム
⑥各種関連ソフト
6.来場者対象 トラック運送等物流関係者、自動車産業関係者、先端技術関係者、
       海外関係者、および報道関係者など(1万5000人を予定)
【講演会およびシンポジウム】
トラックメーカーの新時代への挑戦
自動運転技術の現状と将来展望に関する講演
次世代ヒークルに関するシンポジウム
■後  援:公益社団法人全日本トラック協会
公益社団法人新潟県トラック協会一般社団法人静岡県トラック協会
一般社団法人愛知県トラック協会
公益社団法人新潟県トラック協会一般社団法人静岡県トラック協会
一般社団法人愛知県トラック協会
■協  賛:関東トラック協会
一般社団法人東京都トラック協会一般社団法人神奈川県トラック協会
一般社団法人千葉県トラック協会一般社団法人埼玉県トラック協会
一般社団法人栃木県トラック協会一般社団法人群馬県トラック協会
一般社団法人茨城県トラック協会一般社団法人山梨県トラック協会
次世代ビークル展運営委員会
〒104ー0061 東京都中央区銀座2ー11ー9 三和産工ビル7階(㈱日新内)
TEL03ー6278ー8905 FAX03ー6278ー8906
直通090ー5538ー2007(横路)
http://www.truck-x.com
Eメールyokoro@nissin-news.co.jp

TheTRUCK2019年4月号18
展示ホール
展示ホール
③④⑥⑦⑧
中央エントランス
幕張メッセ空撮
7ホール屋外展示場
展示ホール
展示ホール
③①④⑥⑧

⑦ホール
会場
6,750㎡
屋外展示場
中央エントランス
幕張メッセ空撮
会場案内幕張メッセ
国際展示場
7
ホール(6,750㎡)
会場付近見取図
メッセ
駐車場
海浜
幕張駅
幕張イベントホール
国際
会議場
全国トラック運送
事業者大会会場

TheTRUCK2019年4月号19
●屋内展示場
5m
5m
25㎡
●屋外展示場
10m
5m
50㎡
*上記の出展料は税別です。ご請求時に消費税分を加算させていただきます。*「屋内・スペース渡し」は国際展示場7ホール(屋内会場)の設定とな
ます。*出展申込み受付期間は2018年(平成30年)11月1日から2019年(平成31年)7月31日(特割は2019年(平成31年)11月31日
締切)までとなります。*特別割引は出展料の10%引きとなります。*床面耐荷重は屋内・屋外とも5t/㎡です。*「基礎小間渡し」の出展料には基
本的なシステムパネルの施工費用が含まれています。*出展位置(会場レイアウト)は、使用面積、来場者動線及び消防規定等を考慮して主催者側で
決定します。*展示スペースが予定の規模に達した場合は、出展受付期間内であってもお申し込みをお断りする場合があります。
〈電車でご来場の場合〉
JR京葉線ー海浜幕張駅(東京駅から約30分、蘇我
駅から約12分)から徒歩約5分。
JR総武線・京成線ー幕張本郷駅(秋葉原駅から約
40分)から「幕張メッセ中央」行きバスで、約17分
〈バスでご来場の場合〉
高速バスで成田空港より約40分。
 京成バスURL:http://www.keiseibus.co.jp/
〈スペース渡し〉基本図
〈基礎小間渡し〉
基本図
出展区分 ペース 料金(円) 単価(円) 展示エ
A 屋外スペ 10m × 5 50 300,000 6,000 屋外展示場
B 屋内ペー 5m × 5 25 400,000 16,000
7ホ
C 屋内基礎小間渡 3m × 3 9㎡ 250,000
28,000 7
幕張メッセ アクセスガイ
【スペース渡し】は、仕切りパネルなど事務局側の施工はありませ
ん。複数のブロックを連続して利用する場合、屋外(50㎡/1ス
ペース)は長手10m面を接続する横付けが基本となります。屋外
(25㎡/1スペース)の組み合わせは原則自由ですが、会場レイ
アウトの都合上、ご希望に添えない場合もあります。(複数スペー
スを使用する場合は申込書に組み合わせ図をご記入くさい)
【基礎小間渡し】は、システムパネルを事務局が施工します。基
本的なパネル施工はバックパネルと左右のサイドパネルになりま
す。複数小間を利用する場合は中間パネルは施工しません。出
展料に基本的なシステムパネルの施工費用が含まれています。
2019
次世代ビークル展 開催概要

TheTRUCK2019年4月号26
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界⑱
実装が進むヨーロッパの
MaaS・スマートシティ
【前編】
 2月22日にBMWとダイムラーはそれぞれで取り組んできたモビリティサービス事業を統
合し、マルチモーダルのREACHNOW、充電サービスのCHARGENOW、タクシー配車の
FREENOW、スマートパーキングのPARKNOW、カーシェアリングのSHARENOW
という5つの合弁会社を設立し、全体で10億ユーロ以上を投資していくとの発表を行
いました。昨年3月に発表された方向性が1年を経過して具体化し、競合関係にあった
ドイツのビッグ3のうちの2社が手を取り合って本格的に新しいモビリティサービスに挑戦
していくことになったわけです。このことは、これまで取り上げてきたモビリティ革命
がどれほど大きなインパクトをもたらしているのかを象徴する出来事だと言えます。
 今回の胎動する次世代ビークルの世界では、自動車メーカーが主導するモビリティ
サービスvs都市交通政策が誘致するモビリティサービスvs米国から進出するモビリティ
サービスという3種類のモビリティサービスが複雑に絡み合う欧州のMaaS・スマートシティ
の最新事情についてレポートしたいと思います。EU委員会の拠点であり、足元で米国系
モビリティサービスの進出が始まるブリュッセル、ドイツにおける新しいモビリティ
サービスやスマートシティのフロンティアであるハンブルグ、MaaS先進国である
フィンランドの首都ヘルシンキの最新動向について二回にわたってレポートしたいと
思います。

図1:ブリュッセルの街中で普及しつつあるe-scooter
TheTRUCK2019年4月号27
Uberやe-scooterの本格普及が
 始まっているブリュッセル
 約5年半ぶりに訪れたベルギーのブリュッ
セルでしたが、到着後に市内を散策し始めて最
初に目に飛び込んできたのはアメリカの西海岸
で大人気となっているe-scooterのLimeで
した。2018年にサンフランシスコにて導入が
始まり、現在は全米主要都市に広がりつつあ
るe-scooterですが、欧州委員会の拠点であ
るブリュッセルで本格普及が始まっていること
には非常に驚きました。先にパリを訪れていた
出張メンバーによると、パリでは更に多くの
e-scooterが走っていたとのことでした。
 実際に試乗してみたのが(図1)の写真です
が、初めて乗ってみた感想は“楽しい!”の一
言です。小さい乗り物ですが電動モーターに
よる加速感は十分に感じられ、スピードも時
速20㎞近くは出せますので自転車よりも圧倒
的に速く快適に移動できると感じました。ま
た、ブリュッセルの街は若干の起伏があります
が、相当急な上り坂でない限りは問題なく登っ
ていける印象です。駅やバス停から目的地まで
をつなぐラストワンマイルの移動手段と捉え
ていましたが、地下鉄で2,3駅程度であれば
階段の乗降時間や列車の待ち時間を考えると
e-scooterの方が圧倒的に速くて便利ではな
いかと思いました。もちろん観光客が街中を散

図2:街中の所々で見かけたシェアカーとシェアサイクル
TheTRUCK2019年4月号28
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界⑱
策するための移動手段としても魅力的です。
 一方で少々気になったのは安定性や安全性で
す。タイヤの径が小さいことから路面の凹凸の
衝撃を受けやすく、日本と比べて舗装の状態が
悪く、石畳も多いヨーロッパの街ではタイヤが
路面にとられて転倒するのではないかという恐
怖感を少し感じました。また、足を前後におい
て走行することから左右の安定性が低く、路面
にタイヤをとられて車道側に倒れてしまうと走
行する自動車にひかれてしまうのではないかと
いう危険性を感じます。なお、本来はヘルメッ
ト着用が義務付けられているのでしょうが、ヘ
ルメットを装着して走行している人を見かける
ことはありませんでした。アメリカでもほぼ同
じだと聞きますので何となく自転車感覚の乗り
物としてとらえられているのだと思われます。
 e-scooter以外に街中で多く見かけたのが
シェアサイクルとワンウェイ型カーシェアリン
グでした。シェアサイクル(自転車シェア)は日
本でも定着しましたが、先行しているパリやブ
リュッセルでは当たり前の光景となっていまし
た。カーシェアリングについては、パーク24
などが提供している駐車場などの拠点で借りて
同じ場所に返却する方式のカーシェアリング
を”Station-basedCarsharing”と呼ぶ一方
で、路上で借りて別の場所で乗り捨てできるワ
ンウェイ型のカーシェアリングのことを“Free-
oatingCarSharing”と呼ぶそうです。ブ
リュッセルでもワンウェイ型のカーシェアリン
グが普及しているようですが、私が見かけたの
はZencarという電気自動車のみを活用した
カーシェアリングのサービスでした。(図2)
 市内の移動や空港への移動についてはUber
を利用しました。パリやブリュッセルでは既に
Uberが解禁されていますが、先にパリを訪れ
ていた出張メンバーによるとパリでもブリュッ
セルでもUberの方が確実に配車できるうえに
タクシーよりも2、3割安いとのことでした。
また、空港への移動の際にUberが便利だと感
じたのは車種が選べることです。3、4人がスー
ツケースを持って移動する際にトランクが小さ
い車種ですと2台必要となりますが、予め大き
めの車種を選べるUberはタクシーよりも圧倒
的に便利だと感じました。
 後ほどご紹介するドイツではe-scooterも
Uberも許可されていないため、街中で見かけ
ることはありませんでしたが、パリやブリュッ
セルなど、ヨーロッパの街によっては米国で成
功したモビリティサービスの進出が本格的に始
まっていることには非常に驚きました。

図3:広場化が行われているAnspach大通り(工事中:左上、完成後:左下、右)
図4:Anspach大通りを広場化
するプロジェクト(上)と完成後の
大通りのイメージ(下)
出典:ブリュッセル市ホームページ
http://centreville.
bruxelles.be/projets/
boulevards-du-centre/
infos-travaux
TheTRUCK2019年4月号29
  
幹線道路を“広場”化する工事が進む
 市内中心部
 もう一つブリュッセルの街で驚いたことは
市内中心部をほぼ南北に貫く幹線道路である
Anspach大通りを巨大な広場へと転換する大
工事が進んでいたことです(図3)。ブリュッセ
ルの中心部であり観光名所であるグランプラス
からほど近いこの通りから自動車交通を排除す
ることは、市内の交通渋滞に拍車をかけること
にもなりかねませんが、ブリュッセル市のホー
ムページによると、大気汚染、騒音、ストレス
を減らすことで住民及び来訪者の生活の質の向
上を目指すことを目的としてスタートしたプロ
ジェクトであり、2018年、2019年を通して
工事を進め、(図4)のような歩行者天国の広場

図5:ニューヨーク市交通局が進めるPlazaProgram
出典:https://www1.nyc.gov/html/dot/html/pedestrians/nyc-plaza-program.shtml
成長総局(DGGrow)
TheTRUCK2019年4月号30
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界⑱
を完成させるようです。
 前回の胎動する次世代ビークルでは、居住
地の徒歩10分圏内に生活の質を高める広場を
作るニューヨーク市交通局のPlazaProgram
についてご紹介しました(図5を参照)が、海を
越えたブリュッセルでも同じようなことが行わ
れていることには本当に驚かされました。
 東京でいうと東京駅近くの幹線道路である
「中央通り」「日比谷通り」、大阪でいうと「御
堂筋」を歩行者専用道路+広場に転換するよう
な取り組みに匹敵するといえますが、スマート
シティが叫ばれ始めている今の日本でこれだけ
のことが行われる日はいつ来るのだろうかと思
います。
欧州委員会の意向とは関係なく
 進められている各国・各都市の交通政策
 ブリュッセルでは欧州委員会の通信総局
(DGConnect)と成長総局(DGGrow)と面談
することができました。
 通信総局は日本でいう総務省の通信関係の部
署に相当する機関ですが、我々が面談したの
はITS(高度交通システム)やMaaSなどを担
当しているSmartMobilityandLivingとい
う部署の方でした。彼らとの意見交換で印象的
だったことは、通信総局の狙いがモビリティ
のデジタル化(DigitalizationofMobility)で
はなく、デジタルのモビリティ分野への進出
(MoblitizationofDigital)であると主張して
いたことでした。これまでは十分に浸透してい
なかった自動車やモビリティの分野にデータや
通信の世界を浸透させながら、同時に新しいビ
ジネスや市場の創造を行うことが目的だという
のです。日本ではモビリティ分野を担当する省
庁というと自動車産業や交通政策を担当してい
る経済産業省や国土交通省になりますが、欧州
委員会では既得権益の影響を直接受けないセク
ションもしっかりと関与していることが印象的
でした。
 成長総局では自動車産業を担当している部署
の方とお会いすることができました。現在は特

ERTICO
TheTRUCK2019年4月号31
に自動運転やコネクティッドの分野に力を入れ
ていてEU全体の産業競争力を向上するための
取り組みを行っているとのことでした。彼らに
ブリュッセルで普及し始めているe-scooter
についてはどう考えているのかと聞いてみたと
ころ、e-scooterはサドルがないため車両と
しての認証が必要となるLカテゴリーに当て
はまらないため、走行を許可するかどうかは各
国や各都市次第であるとのことでした。また、
自動車やオーナーカーを排除するような都市交
通政策が欧州各都市で展開されていることにつ
いては、欧州自動車メーカーによるディーゼル
不正(DieselGate)以降に始まった取り組みで
あり、ロンドン、パリ、マドリッドなどが代表
的とのことでしたが、欧州委員会としては各都
市が独自に進める交通政策については手を出す
ことができないと言っていました。実は通信総
局でもMaaSについてのInteroperability(相
互運用性)を担保するために技術・データ・決
済についていずれは介入したいが、都市別の取
り組みには介入しにくいと言っていましたの
で、中央省庁が大きな権限を持つ日本とは異な
り、ヨーロッパでは都市の独立性が担保されて
おり、欧州委員会としても限定的な影響力しか
与えられないということが良くわかりました。
MaaS人脈のハブとなりつつある
 ERTICO
 欧州委員会と合わせてブリュッセルで訪問
したのがヨーロッパのMaaS関連の業界団
体ともいえるMaaSAllianceです。昨年9
月のITS世界会議の際にMaaS関係者が一
堂に会するMaaSSummitが開催され私も
参加しましたが、その会議を主催したのが
MaaSAllianceです。事務局はITSヨーロッ
パの事務局でもあるERTICOが担当してお
り、そこでSeniorManagerを務めるPiia
Karjalainen氏とお会いすることができま
した。
 Karjalainen氏によるとMaaSAllianceに
は現在57の機関が加盟しており、企業メン
バーが24機関、公的機関メンバーが24機関、
業界団体メンバーが9機関という構成だそうで
す。モビリティ関連ではフィンランドのMaaS
Global、ダイムラー子会社のMoovel、米国
のUberとVia、自動運転シャトルを製造する
EasyMileなどが加盟しており、公的機関では
フィンランドの運輸通信省、ベルギーの運輸
省、オランダのインフラ水利管理省、アントワー
プ市(ベルギー)、コペンハーゲン市、ヘルシン
キ市、ウィーン市、タンペレ市(フィンランド)
などが名を連ねています。業界団体には欧州
自動車工業会であるACEAが加盟しています
が、興味深いのは欧州の自動車ディーラー・整
備工場の業界団体であるCECRAも加盟して
いることです(図6)
 Karjalainen氏の説明では、フィンランド
発でスタートしたMaaSはヨーロッパ中で広
がりつつあり、ベルギーのアントワープ市では
Pikawayというアプリが提供されており、企
業が通勤手当を支給する仕組みも提供している
とのことでした。また、イタリアでは駐車、交
通、観光、買い物などのあらゆるサービスを1

図6:MaaSAllianceの加盟メンバー(MaaSAllianceより)
TheTRUCK2019年4月号32
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界⑱
つのプラットフォームに統合したMyCicero
というアプリが提供されており、既に90万人
のアクティブユーザーが加入しているそうで
す。スペインのバルセロナ市ではRACCとい
うアプリがあり、Uberなどのライドシェア、
mytaxiなどのタクシー配車、鉄道、バス、ト
ラム、カーシェア、スクーターシェア、自転車
シェアなど、あらゆるモビリティサービスをワ
ンストップで利用できるようになっているとの
ことでした。
 MaaSについての世界動向についても聞いて
みましたが、ヨーロッパでは公共交通を主体と
した取り組みが中心であるのに対して、アメリ
カは自動運転やEVを中心となっており、一方
で中国ではもっぱら電気自動車によるカーシェ
アリングが中心であるとのことでした。
 ちなみにKarjalainen氏はフィンランドの
運輸通信省の出身とのことで、MaaSの分野で
はフィンランド人脈が世界とつながっているこ
とを強く意識させられたミーティングでした。
ドイツで最もモビリティプロジェクトが
 進んでいるハンブルグ
 ブリュッセルを離れて次に訪れたのがドイツ
のハンブルグです。ドイツ北部にあるハンブル
グは2021年のITS世界会議が開催される場
所であり、ドイツの中でも最もモビリティプロ
ジェクトが進んでいるといわれている都市で
す。ハンブルグ市で官民連携プロジェクトを推
進しているHySolutionsという会社の方とお
会いできる機会があったのですが、その方によ
ると、ハンブルグ市は自動車産業の拠点ではな
いことや、市全体の環境意識が高いことから
emissionfree(排ガス・CO
削減)に向けて
熱心に取り組みが進められているとのことでし
た。確かに地理的にはデンマークのコペンハー
ゲンやオランダのアムステルダムに近く、北欧

図7:地理的に北欧に近いハンブルグ
図8:市内で見かけたディーゼルハイブリッドバス(左)とプラグインハイブリッドバス(右)
TheTRUCK2019年4月号33
と近い環境意識を持つ住民が多いことは想像が
つきます(図7)
 ハンブルグ市交通局Hockbahnでは所有す
る1000台のバスを全てemissionfreeのも
のに切り替えていくとのこととで、2020年以
降はemissionfreeに限定して調達していく
とのことでした。実際に市内ではディーゼル
イブリッドやプラグインハイブリッドのバスを
見かける機会がありました。(図8)
 ハンブルグ市が環境対応に熱心であること
のもう一つの背景としては、大気汚染につい
てEUから厳しい規制を課せられていることが
あるとのことでした。北海に面したハンブルグ
はドイツ有数の港湾都市であり、物流拠点とし
て世界中からの船舶と国内外からのトラックが
集結するため、大気汚染が悪化しやすいそうで
す。昨年3月に環境派の新市長が就任してから
は、以前よりも熱心に環境問題に取り組んでお
り、2030年に向けて新しい地下鉄路線を建設
するとともに自転車利用を増やそうとしている
とのことでした。ただ、自動車産業を抱えてい
るドイツ政府の意向やクルマ好きのドイツ人の
嗜好もあることから、自転車利用や公共交通機

図9:市内で見かけたCar2Go(左)とDriveNow(右)
switchhアプリ
(公式サイトより)
TheTRUCK2019年4月号34
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界⑱
関の整備で先行しているコペンハーゲンやアム
ステルダムと肩を並べることは難しいだろうと
いうのがHySolutionsの方のコメントでした。
 ハンブルグ市では燃料電池自動車の試験導入
も始まっており、トヨタ自動車のMIRAIと現
代自動車のNEXOの2車種で合計60〜80
台が走行しているとのことでした。
かったのは、ワンウェイ型のカーシェアリング
の導入を認めるにあたってコペンハーゲン市で
は市が充電スタンドの整備を行うことを条件に
シェアカーは電気自動車に限定することを事業
者に義務付けたそうですが、ハンブルグ市では
同じような条件を事業者に提示しなかったとい
うことです。彼はハンブルグ市が電気自動車に
限定しなかったことは大きなミスだとコメント
していましたが、こういうところからも環境都
市として戦略的に取り組みを進めているコペン
ハーゲン市の徹底ぶりが伺えます。ちなみにコ
ペンハーゲン市の状況については第13回の胎
動する次世代ビークルをご参照いただければと
思います。
ハンブルグ版MaaSの
 switchhプログラム
 MaaSに関して、ハンブルグ市では鉄道、
バス、自転車シェア、カーシェアリング、タク
 モビリティサービスについてはワンウェイ
型のカーシェアリングが4,5年前から導入
されておりダイムラー系Car2goとBWM系
DriveNowのサービスを含む複数のサービス
が提供されているとのことでした。実際に街中
でも両方のシェアカーを見かけることができま
した(図9)。HySolutionsの方の話で興味深
シー配車を共通して利
用できるswitchhと
いう仕組みが導入され
ています。MaaSア
プリを通してカーシェ
アリング、自転車、タ
クシー配車を予約する
ことができるサービス
です。
 Switchhが他都市の
MaaSと異なるのは、
地下鉄・鉄道・カーシェ
ア・自転車の乗り換え
がスムーズに行えるよう地下鉄や鉄道の主要乗
換駅にSwitchhPointと呼ばれるMaaSの拠
点を設置し始めていることです。(図10)が実際
に訪れたSwitchhPointの一つであるベルリン
門駅ですが、駅前広場に自転車シェア、カーシェ
アリングのスポットが設置されており、確かに

図10:ベルリン門駅に設置
されたSwitchhPoint
(MaaSの拠点)
TheTRUCK2019年4月号35
乗り換えに便利であるという印象を持ちまし
た。MaaSというとアプリの話ばかりが取り上
げられがちであり、物理的な乗り換えやすさに
ついては後回しになっていますが、ハンブルグ
市のように実際に乗り換えしやすい場所を増や
していくことはユーザー視点に立った重要な取
り組みだと感じました。ブリュッセルが幹線道
路を広場化している例にも通じますが、MaaS
やモビリティサービスが社会に浸透していくた
めには駅や道路などの物理的な場所に対してど
こまで行政が手を加えられるかによるというこ
とを強く意識させられた事例でした。
後編はハンブルグのシェアドバンに
 まつわる話とフィンランドの最新事情
「実装が進むヨーロッパのMaaS・スマー
トシティ」ですが、前編はここまでとし、後編
ではフォルクスワーゲン系のMOIA、ダイム
ラー系のVIAVAN、ドイツ鉄道系のClever
Shuttleとの間で繰り広げられつつあるシェア
ドバンの話、2021年のITS世界会議の目玉
となるであろうHafenCityの様子、そして
MaaS先進国フィンランドの最新状況につい
てレポートしたいと思います。なお、後編は次々
回の第20回となる予定ですので少し先まで楽
しみにお待ちいただければと思います。
━END━
著者紹介:
伊藤慎介
株式会社rimOnO代表取締役社長
(兼)KPMGモビリティ研究所アドバイザー/
有限責任あずさ監査法人総合研究所顧問
(兼)ミズショー株式会社顧問
(兼)亜細亜大学都市創造学部都市創造学科講師
1999年に旧通商産業省(経済産業省)に入省し、自動車、IT、エレクト
ロニクス、航空機などの分野で複数の国家プロジェクトに携わる。2014
年に退官し、同年9月に工業デザイナーと共に超小型電気自動車のベン
チャー企業、株式会社rimOnOを設立。2016年5月に布製ボディの超
小型電気自動車”rimOnOPrototype01”を発表。現在は、MaaS(モ
ビリティ・アズ・ア・サービス)の推進などモビリティ分野のイノベーション
活動に従事。

内外の法規研究
〝モノ〟に限っての規格から
〝コト〟にも適用する規格へ
 JIS規格とJISマークは第二次大戦後の1949年
に新たに導入された。それまでは、1921年に制定
された日本標準規格JES制度に始まり戦前戦中に制
定された規格が乱立した状態であったが、これを整理
する意味合いもあった。
 わが国のビジネスの世界でJISマークを冠した製品
は信頼に足る一定以上の品質があるものとして、流
通上の選択の目安になって戦後の復興と産業振興を
下支えしてきた。一方で、欧州に於いては国際標準
化機構ISOが1947年に創設され、ISO規格の普
及により鉱工業面では欧州を起点として世界で広く機
能してきた。わが国も1952年に日本工業標準調査
会JISCがISOに加盟している。
 ISO組織は世の中のニーズをいち早く汲み取って、
1975年にマネジメント規格を表した。これにより
ISO規格の適用範囲をハード分野(形のあるモノ)
らソフト分野にも拡大し、世界に広める努力を惜しま
なかった。わが国では、形のあるハード分野にはJIS
規格、形の無いソフト分野にはISO規格を運用する
時代がその後長く続いてきた。
 経営のソフト分野、即ちマネジメント手法やビジネ
スモデルといった分野については1975年に英国で
規格化が始まった。貿易の発展に連れ製品の品質を
単にハード分野に限定せず、生産するプロセス全体を
通じて適切な管理が行われているか、という分野の尺
度として品質保証の国際規格ISO9001が1978年
に制定された。その後3回の改正を経て2008年に
〝品質マネジメントシステムISO9001-2008〟となっ
て現在に至る。対訳版はJISQ9001:2008として
日本規格協会から出版されている。しかし、JISは冠
されているがこれは形式上のことである。
 この品質保証規格の認証を取得することが世界を
舞台にビジネス展開を行う組織の必要条件となって、
わが国の企業も挙って認証取得に走ってきた。忘れて
ならないのは、この認証システムそのものもビジネス
モデル化されて、取得と定期的な更新手続きには費
用が伴い、その多くはISO管理組織に吸い上げられ
ていることだ。ここにも欧米社会のしたたかさの一面
を見ることができる。
 英国に起源をもち欧州で発展してきたISOは、前
後する1940年代に制度化され当初は鉱工業製品(モ
ノ)の品質基準を定めてきたが、1970年代に入りマ
ネジメントやビジネスモデルといったソフト分野(コト)
にも分野を広げた経緯がある。
 1940年代に導入されたJISマークは、形のある製品(モノ)
品質を保証する証として「日本工業規格」の名の下に、長年に亘りわ
が国の鉱工業製品の発展を支えてきた。この度、本2019年7月
1日を期して「日本産業規格・新JIS」と表記も替えて施行される。
ISO規格で先行されたソフト分野(コト)の規格も取り込む。
JIS
7
月に全面施行
文と写真 
西襄二
TheTRUCK2019年4月号36

JISハンドブック マネジメトシステムの目次では、JIS番号が表記されているが、内容は原英文の翻訳に過ぎない内容であった
(出所:JISハンドブックマネジメントシステム2001年版)
従来のJISを冠した刊行物にはマネジメントシステムについても見ることができたが、
内容はISO規格の翻訳版であった(撮影:筆者)
JISにマネジメントシステム
ハンドブックがあった・・
 筆者の手元に分厚いJISハンドブックが何冊か保存
されている。その中に「JISマネジメントシステム」と
表記されたものもある。つまり、旧JISの名の下にソ
ト分野に区分されるマネジメントシステムについても
規格が刊行されていたのだが、その中身はISO規格
の丸ごと邦訳版であり、JISとして企画段階から制定
されたものではなかった。
 個別ハンドブックの例でいえば、「対訳ISO9001
品質マネジメントシステムの国際規格」は2001年1
月に刊行されていることは前記経緯の具体例だ。
TheTRUCK2019年4月号37

内外の法規研究
〝現在〟の表記は、7月1日施行後の新JISの場合を示す。従来は形ある〝モノ〟の規格に留まっていたJISは、今後ソフトな〝コト〟
分野の規格も包含する。(出所:経済産業省「JIS法の抜本改正」)
〝現在〟の表記は、7月1日施行後の新JISの場合を示す。新しい製品やしみの検討段階から規格化を意識して作業を進める
ことに留意すべきことが示されている(出所:経済産業省「JIS法の抜本改正」)
JIS、70年ぶりの大改革
ソフト〝コト〟分野も規格化
 長い間、鉱工業分野に限定してわが国のモノの
形状や材質の標準化を通じてモノの品質を保証して
きた従来の〝日本工業規格JIS〟が、新たな時代に
即した内容に進化して本20197年7月1日に全
面施行される。JISは英訳JapaneseIndustrial
Standardsの頭文字をとって使われてきたが、7月
以降は〝日本産業(・・)規格〟と日本語名称を変更す
る。英語表示は頭に新を冠して新JISと表記するこ
とになる。同時に「工業(・・)標準化法」であった法
律名は「産業(・・)標準化法」と改正される。
TheTRUCK2019年4月号38

今回の改正は、JIS規格守備範囲を国際標準に整合させるところに主眼がある(出所:経済産業省「JIS法の抜本改正」)
最近報じられたJISマーク表示を認可された製品について、JIS規格を満足しない製品があったことが明るみにでて認可取り消し
を受けた素材メーカーがあったことは記憶に新しい。新たな罰則も果たして充分だろうか(出所:経済産業省「JIS法の抜本改正」)
新JISでは何が・・
 わが国で宅配便の元祖といわれるヤマト運輸は、
「クール宅急便」のビジネスモデルを海外展開する
にあたり、国際規格化を目論んだ。ところが従来の
JIS規格には馴染まないとして英国のPAS規格に
て規格化を申請し、2017年、BS/PAS2048:
2017として温度管理保冷配送サービスのビジネス
モデルを国際規格化した。これは2018年に日本規
格協会で邦訳され、JSAS1018:2017として発
刊されている。
 こうした動きに刺激されて、今回の新JIS「日本
産業規格」の誕生となった。これは遅きに失したとい
う面も否定出来ないが、ともあれ、今後の活用と展
開に大いに期待したい。
TheTRUCK2019年4月号39

内外の法規研究
写真は鉄鋼熱間圧延工程のイメージです
民間認定機関の活力を利用して審査プロセスに要する期間を大幅に短縮することも新JISの狙いの一つ
(出所:経済産業省「JIS法の抜本改正」)
罰則規定は厳しく
 近年、JIS規格に適合していることを謳いJISマー
クを表示する製品が、実は規格を満たさない製品で
あったとして糾弾され、JISマークの適用を剥奪され
る不祥事が相次いで報じられたことは記憶に新しい。
そうした不正な製品の製造者の中に日本を代表する素
材メーカーも含まれていたことは、長年かけて拡大し
てきた輸出先の海外諸国に於ける日本製品の信用を
失墜する深刻な事態となり。産業界にこれを深く憂う
空気が広がった。
 新JISにおいては、こうした事態も念頭に、罰則
規定も厳しく規定した。認証を受けずにJISマークの
表示を行った法人等に対する罰金計の上限は、従来
の100万円から1億円に引き上げる。過去に認証を
受けた製品がその認証を外れた品質であるにも関わら
ずJIS表示製品として流通する場合などもこれが適
要されると考えられる。筆者の私見ではあるが、最近
の事例に見られるわが国の産業界にとって広範囲にイ
メージを失墜するような悪質な場合は、これでも軽す
ぎるというべきではないか。
認証機関の民間活用
 新たに企画化を企画して認証取得を申請する場
合、従来は国の機関で審査するしくみであったがかな
り長期間を要する実態があった。諸外国の事例に照ら
してスピード感で見劣りすることが指摘されていた。
今後は民間活力のりようによって大幅に審査認証期間
を短縮する。厳格な運用は勿論だが、世界のビジネ
ス展開のスピードに遅れをとらない賢い制度運用に期
待したい。
TheTRUCK2019年4月号40

国際化の一層の進展と動きの速さに合わせてスピード感をもって広範な分野に視野を広げることを目指している
(出所:経済産業省「JIS法の抜本改正」)
(本稿おわり)
TheTRUCK2019年4月号41

TheTRUCK2019年4月号42
トラックユーザー訪問
山岡産輸株式会社(加藤運輸グループ)
デジタコを全車に
導入して点数制で運行管理
福利厚生の充実を目的に
婚活の支援
 トラック運送業界は、貨物輸送の規制緩和の一
環として制定(1990年12月1日)された物流二法
(貨物自動車運送事業法と貨物運送取扱事業法)に
よって“競争”の時代に突入、約30年近くが経
過した。規制緩和…言葉の響きは良いが、サービ
スレベルを上げるために運賃を始め、あらゆる分
野でしわ寄せを食らったのがこのトラック運送の
業界である。つまるところドライバーへの報酬が
行き届かなくて、魅力のない業界に陥ってしまっ
た。加えて、少子高齢化の影響でドライバーが集
まりにくく、荷主ニーズに応えられない状況が続
いている。
 このトラック輸送の危機的状況に対して国土交
通省は、女性労働力の活用や効率輸送に対する補
助金制度を設けるなど、対策に乗り出している
が、大きな成果には至っていない。
 更に、最近大きな負担となってのし掛かってい
るのが、働き方改革である。長時間労働の抑制に
加えて、法律で休みをとることを義務づけたこと
によって、運送の現場はより多くのドライバーが
必要になっている。
 宅配便や国際物流に関わる大手事業者は資本力
もあるので、この難局を乗り切る方策が立つかも
知れないが、大多数を占める下請け運送事業者は
途方に暮れていると言っても過言ではない。
 今回は、加藤運輸グループに入る一方で、ドラ
イバー対策にも取り組んで来た山岡産輸の渡辺秀
雄最高顧問を訪ね、現在の取り組みと今後の方針
など取材した。
求められて山岡産輸の経営改革に
 渡辺最高顧問が経営改改善に乗り込んだ当時、
山岡産輸は設立30年を迎える老舗であったが、
永年の膿が蓄積され累積損失を抱える会社になっ
ていた。
 渡辺最高顧問がまず取り組んだのは経営数値の
改善である。ドライバーの労働管理が確立されて
いない上に、報酬が無秩序に支給されているの
で、年々赤字が累積するパターンに陥っていたか
らである。
 同社は、ドライバーが集まりにくいことから、

TheTRUCK2019年4月号43
1日2万からら3万歩も歩くモダンな渡辺秀雄最高顧問
他の事業者よりも高い給料で募集していたのであ
るが、運賃が上がらないのに人件費の赤字が累積
するので、経営は破綻寸前に陥っていたのである。
 そこで、改革に乗り込んだ渡辺最高顧問は、社
内に事情を説明してドライバーの給料を一律10%
カットに踏み切る。当時、約100名のドライバー
がいたが、20人は辞めることを覚悟の決断であっ
たが、現実は10人に留まった。一方、運賃につ

TheTRUCK2019年4月号44
導入したたばかりの大型ウイング車。シャシは日野自動車、車体はトランテックス
トラックユーザー訪問
いても相手方の取引停止を覚悟で、交渉を粘り強
く展開して勝ち取ることに成功した。さらに、社
内に対しては挨拶の徹底から始業点検など、運送
事業の基本を徹底して作り上げていった。
 渡辺最高顧問は、山岡産輸の立て直しに取り組
む一方で、約35年勤務した佐川急便を退職した
のが6年前のこと。5年前から山岡産輸の経営に
専念することになったという。
 渡辺最高顧問が代表として山岡産輸の経営に専
念することになって最初に取り組んだのが、全車
両デジタコ(データ・テック)の導入である。デジ
タコはトラックの“ボイスレコーダー”のような
もので、ドライバーの運転状況を詳細に記録し日
報として報告される。急ブレーキ、急ハンドルな
ど所謂“危険運転”をいつ何処で行ったか、その
場所も時間も地図上に明記される。
 事故の発生は時に事業者の命取りになる程厳し
く罰せられる時代である。トライバーがその認識
を持たなければその回避は出来ない。渡辺最高顧
問はこのデジタコデータを元にドライバーの運転
を点数制で評価し、それをボーナスなど報酬にも
反映させることにした。
 最初は戸惑っていたドライバーも安全運転が
報酬にも反映されるので、安全運転を競う社風
が自然に構築された。現在、会社全体の平均目

TheTRUCK2019年4月号45
標値90点に限りなく近づいている。また、この
ドライブレコーダーによる運行管理は事故の減
少に加えて、燃料費の低減、車両修繕費の低減
にもつながり、大きな経営改善をもたらしてい
るという。
加藤運輸グループへの参入
 山岡産輸のホームページを開くと、会社概要の
最初の部分に、加藤運輸グループ代表取締役、加
藤善信氏の次のメッセージを掲載されている。
☆   ☆   ☆   ☆   ☆
 お客様には何時も加藤運輸を始め、弊社グ
ループ企業をご利用ならびに弊社製品をご愛
顧下さいまして、誠にありがとうございます。
 弊社は、昭和55年にトラック5台から営業
を開始させて頂き、現在は皆様に弊社をお使
い頂きトラック500台強にまで成長をさせて
頂く事が出来ました。これはひとえにお客様
と共に成長をさせて頂いた成果の何物でもあ
りません。
 昨今、特に物流に対する社会のニーズは常
に変化しております。お客様のお役に立つた
めにはお客様のニーズを素早く察知し更によ
り良いご提案させて頂くことが重要であると
考えております。
 弊社は常にお客様に耳を傾け何が困ってい
るのか、何を求めているのかを察知し我々
は何をどうすればお客様に喜んで頂けるかを
モットーにお客様の願い、要望、気持ちを考
え実現すべく体制を整え迅速により良いご提
案をさせて頂きより付加価値の高い、効率的
なサービスを提供させて頂き共に成長させて
行ける事を念頭に業務に励んで参りました。
 今後も加藤運輸グループは、お客様のお役
に立つ事でお客様と共に成長して行きます。
操業当時の精神を忘れる事なく、運輸・物流・
製造・販売企業グループとしての社会的責務
として、安全で安心な社会の実現に役立つプ
ロフェショナル集団を目指し、お客様から選
ばれるグループ企業を目指します。
☆   ☆   ☆   ☆   ☆

TheTRUCK2019年4月号46
車両は大小150台以上保有。全車にデジタコを搭載している 
トラックユーザー訪問
 加藤運輸グループは、加藤運輸有限会社を筆頭
に、株式会社山田運輸店、株式会社カトートレー
ディング、有限会社ナカジマ、NamDinhKato
Co.Ltd、KJTCo.Ltd、山梨配送有限会社、山岡産
輸株式会社が名を連ねている。
 事業は運輸事業、共同配送センター事業、イベ
ント事業、リサイクル事業など多岐にわたる。
 物流二法の制定以来、増え続けたトラック運
送事業者の数は全国で約6万3000社に膨らんで
いる。ドライバー不足だけでなく、様々な課題
がのし掛かる運送業界は競争から協調に転じる
時代を迎えており、大資本でも吸収合併が続い
ている。
 山岡産輸は永年経営改善に取り組んで来たが、
累積赤字が解消するには至っていないが、加藤運
輸グループ参入の影響もあって、この6月、35回
目の決算では、念願の累積赤字を解消する見通し
となっている。
若い時の佐川急便経験が基礎に
 現在、山岡産輸の売上の多くが大手宅配業者へ
の協力運送である。しかし、渡辺最高顧問は、売
上の多くを特定事業者に依存することは避けたい
と考えており、新たな事業を模索している。その
一つがリサイクル事業である。
 既に産業廃棄物収集運搬免許を取得し、資源リ
サイクル回収業務に力を注いでいる。国内で発生
する廃プラスチックや使用済み農業用シートなど
を買い取り、それを廃プラ製品の原料となるペ
レットに加工して提供する事業である。現在は加
藤運輸の小美玉工場(今年5月稼働予定)と北茨城
に工場(東北方面からのストックヤード)を確保し
て事業がスタートしているが、将来は加藤運輸グ
ループとして、廃プラを原料とする製品の開発、
製造も視野に入れている。
 また、今後のトラック運送経営で最も不安材料
となっているのが、ドライバー不足で、渡辺最高
顧問は「5年後には募集しても大型トラックはド
ライバーの応募は皆無となる。と予想している。
そこで、近年取り組み始めたのが、ドライバーの
社内育成である。
 少子高齢化で大型トラックの運転免許を取得し
ているドライバーは年々減っているのに、若年層
は大型免許を取得する傾向が少ない。しかし、軽
車両から小型トラックを運転できる普通運転免許
の取得者は少なくない。そこで、渡辺最高顧問は、
入社したドライバーに、先ずは小さい車両から乗
務してもらい、慣れてきたら中型車が運転できる
免許、更には大型免許も会社が経費負担して免許
を取らせている。勿論、運転する車両が大きくな
るに伴って給料も上がる仕組みになっているの
で、慣れてくるとドライバーは、より大きい車両
に乗る要望が強くなる。

TheTRUCK2019年4月号47
渡辺最高顧問お気に入りの大型トライク
 外部からドライバーを募集しても集まらないの
であれば、社内で育てるという発想であるが、こ
の制度は社内でも好評とのこと。今年は免許のな
い高校新卒者が入社することになっているが、早
速普通運転免許のスクールに通わせるという。さ
らに、ホームページにも笑顔で働く社員を動画で
発信、イメージアップも図っている。
 また長期的にもドライバー不足は避けられない
ので、女性労働力の確保に加えて、海外労働力の
確保にも乗り出しており、特に健康面に気を遣っ
ており人間ドック、SASの検診、MRI検診、普
通免許からの大型免許取得等の経費は会社全額負
担、又安全運転したドライバーには毎月お米の支
給と福利厚生には力を注いでいる。
 更に従業員が長く働いて貰う為に婚活支援を導
入、従業員が結婚できる様に会社でサポートし働
き易い働き甲斐のある会社を目指している。
 渡辺最高顧問は大学卒業後、都内の小さな運送
会社に就職するが、間もなく先輩に奨められて佐
川急便に転職する。この佐川急便でのドライバー
経験が、経営感覚を養う基礎になっているという。
 渡辺最高顧問が佐川急便に入社した昭和52年
当時、「佐川のドライバーは一生懸命働く」という
風評がトラック業界に流れていた。筆者が本誌に
参画して暫くして、一度だけ佐川急便創業者であ
る佐川清オーナーの話を聞く機会があった。「私は
入社してくる若い人に、いつまでも当社で働かな
くていい。10年間身を粉にして働き、お金を貯め
たらそれを資金にしてやりたい仕事で独立しなさ
い、と話している。という言葉を今でも鮮明に覚
えている。
 渡辺最高顧問が佐川急便で働き始めたのはその
当時で、車両と担当地区を充てがわれると、集荷、
配達、請求書配布から集金、全てを一人のドライ
バーがこなす。売上に比例してドライバーの収入
も向上するので,寝る時間を惜しんで佐川急便の
ドライバーは働いたのである。時代と共に労働環
境も改善されて、今日では、イケメンドライバー
追っかけ女子も現れるまでになっている。
 渡辺最高顧問が佐川急便で得たのはドライバー
の心理と運送経営のセンスだったのではないかと
思う。今年66歳の渡辺最高顧問は、休日には3
輪の大型バイクにまたがり、独りドライビングを
楽しんでいるという。
 本号の表紙の写真は、納車されたばかりの日野
大型トラックを背景にする渡辺最高顧問である。
車体はトランテックスのウイングボデーが架装さ
れている。

TheTRUCK2019年4月号54
 今月号の次世代自動車は、地球以外での稼働を想
定した未来のFCモビリティである。このような技術
開発は将来的には輸送用トラックにも応用されること
になるだろう。
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)とトヨタ自動車㈱
は、国際宇宙探査ミッションでの協業の可能性を検討
していくことについて、2019年3月12日に合意
した。
 その第一弾として、これまで共同で検討を進めて
きた「燃料電池車(FCV)技術を用いた、月面での有
人探査活動に必要なモビリティ『有人与圧ローバ』
について、さらに協力して検討を加速することに合意
した。月面まで輸送し得るエネルギーが限られる中、
この有人与圧ローバは、月面で1万㎞以上の走行を
可能にする。
 なお、有人与圧ローバとは、宇宙飛行士がシャツ
スリーブで一定期間居住可能な機能と空間を備え、
宇宙服による乗降が可能で、飛行士の操作、遠隔操
作及び自律運転により月・惑星表面上を持続的に移
動可能な機体のこと。。
JAXAとトヨタが国際宇宙探査
月面でのモビリテ
次世代自動車◇トピックス

TheTRUCK2019年4月号55
 国際宇宙探査ミッションでは、人類の持続的な繁
栄を目指し、「人類の活動領域の拡大」と「知的資産の
創出」を目的に、人類が大気圏を超え、月・火星を
目指すもの。その実現には、小惑星リュウグウへの
タッチダウンに成功した小惑星探査機「はやぶさ2」
のような無人探査と、ローバにより宇宙飛行士が月
面で活動するような有人探査の協調が必要不可欠と
なる。月や火星の探査というチャレンジングなミッショ
ンに、各国が競争しながら技術を高める一方、協調
した取り組みも進んでいる。
 JAXAとトヨタの協力合意に際し、JAXAの
山川理事長は、「JAXAでは、我が国の国際宇
ミッションへの挑戦に合意
ィ実現を目指す

TheTRUCK2019年4月号56
ます。今後の共同検討により、トヨタの優れた走行に
関する技術力を活用させていただき、有人与圧ロー
バの実現に向けて、技術検討が加速していくことを
期待しています」と語った。
 また、トヨタの豊田社長は、「自動車業界としては、
これまで『ホームタウン』『ホームカントリー』を念頭に
取り組んできましたが、これからは、地球規模の環
境問題への対応など、我々の故郷である『ホームプラ
宙探査への参画に向けて、国際調整や技術検討
を進めており、我が国として優位性や波及効果
が見込まれる技術で貢献することを目指しています。
今回、トヨタ自動車様が国際宇宙探査に挑戦する“仲
間”に加わっていただき、大変心強く思います。有
人与圧ローバは、本格的な月面の探査・利用におい
て重要な役割を担う要素であり、我が国の技術力を
結集して技術検討に取り組んでいきたいと考えてい
次世代自動車◇トピックス

TheTRUCK2019年4月号57
ネット』という概念が非常に大切になってきます。国・
地域といった枠を越えて、どのような役割を果たして
いけるのかを考え続けている私たちと、国際宇宙探
査は志を同じくするものだと思います。また、クルマ
は地球上のあらゆる地域で使われており、地域によっ
ては生きて帰ってくるための相棒として活躍してい
ます。今回のプロジェクトに求められることは、まさ
に生きて帰ってくるということだと思います。そうし
たプロジェクトに、これまで培ってきたトヨタの車両の
『耐久性、走破性』『FC』という環境技術に期待を
寄せていただいていることを大変うれしく思います」
と述べた。
 協力合意の日に行われたシンポジウムでは、
JAXAの若田理事とトヨタの寺師副社長によるトーク
セッションが行われた。
 トークセッションで若田理事は、「JAXAでは、我
が国の国際宇宙探査への参画に向けて、シナリオの
検討や具体的なミッションの技術検討を行っていま
す。有人与圧ローバは、2030年代に想定している
有人月面探査を支える重要な要素で、2029年の打
上げを目指しています。今回のトヨタとの連携をきっ
かけに、さらにチームメイトが増え、“チームジャパン”
として国際宇宙探査に挑戦し続けていきたいと思って
います」とコメントしている。
 また、寺師副社長は、「私たちのクルマづくり、更
に、燃料電池を始めとした電動車両、そして自動運
転の技術を通じ、今回の月面でのプロジェクトに参画
できることは、エンジニアにとってこの上ない喜びで
あり、非常にワクワクしています。特に燃料電池は、
クリーンな発電方式で、水だけを排出し、エネルギー
密度の高さから多くのエネルギーを搭載可能である
ため、今回のミッションに最適です。トヨタは、地上
での持続可能なモビリティ社会実現に向け、HV、
PHV、EV、FCVといった電動車が共存して広く使
われると考えており、燃料電池はそのために不可欠
な技術です」と語っている。
■JAXAとトヨタが検討を進める
 『有人与圧ローバ』の概要
・全長6.0m×全幅5.2m×全高3.8m
マイクロバス約2台分)
・居住空間13㎡(4畳半ワンルーム程度)
・2名滞在可能(緊急時は4名滞在可能)

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年4月号58
平成28年度排出ガス規制に対応した小型トラック「エルフ」
リーンディーゼル「4JZ1」
機能的なエルフの運転席
ステレオカメラ採用による優れた検知性能を搭載
 いす自動車㈱は、平成28年度排出ガス
規制に対応した小型トラック「エルフ」に追加
車型を設定し、2019年3月12日より全国
一斉に発売した。
 クラストップレベルの燃費性能で18年連
続国内販売台数No.1のエルフには、2018
年10月よりプリクラッシュブレーキをはじめと
した先進安全装置を標準装備した他、通信
端末を標準搭載することによりコネクテッド化
し、車両コンディションの遠隔把握及びこの
データを活用した高度純正整備「PREISM(プ
レイズム)」の実施が可能となった。
 今回の車型追加により、ますます豊富になったバリエーショ
ンで、ユーザーの多彩なニーズに応えることになる。
■追加車型の概要
・平成28年度排出ガス規制対応モデルに車型を追加…シン
グルキャブの標準キャブ(GVW7.5トン以下)、およびハイキャ
ブ・ワイドキャブの4WDを追加。
・高馬力帯(175PS)エンジン搭載車型にスムーサーExを追
加…従来はMTのみ展開していた高馬力帯エンジン4JZ1-
TCH搭載車型について、新たにスムーサーExを追加。
■新型エルフの特長
いすゞが持てる技術のすべてをつぎ込んだ高効率
 クリーンディーゼル「4JZ1」搭載
《クリーンディーゼル「4JZ1」》
 小型トラックでは初めての燃料噴射量フィドバック制御技
術や近接DPD+尿素SCR採用により、平成28年排出
ガス規制に対応しながらクラストップレベルの燃費性能をさ
に向上。平成27年度燃費基準+10%を達成し、エコカー
減税の対象となる。
追加車型…いすゞ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
いすゞ小型トラック「エルフ」
排出ガス規制に対応した追加車型を設定

TheTRUCK2019年4月号59
小型トラク荷台内架装用ユニッククレーン
クラス初の“つながる”トラクとなった
 ecostop装着車(4WDの3トン積車を除く)について平
成27年度燃費基準+10%を達成し、取得税と重量税が
75%に減税される。また、その他の車型も+5%を達成し、
取得税と重量税が50%に減税される。(2019年3月12日
現在)
◇夜間も、歩行者も、ステレオカメラ採用による優れた
 検知性能
 小型トラクの使用シチュエーションに応じて市街地など低速
域での事故を想定し、検知に優れたステレオカメラをトラックで
初めて採用。これにより、昼夜を問わず車両、歩行者、自転
車といった障害物を立体的に検知し、万が一衝突の恐れがあ
ると判断した場合には警報および制動装置を作動させ、衝突
被害を軽減あるいは衝突回避を支援する。また、これらの各種
 古河ユニック㈱は、小型トラック荷台内架装用ユニック
レーンの安全機能を強化し、厚生労働省による移動式クレー
ン構造規格の一部改正に対応した安全強化モデルとして、
2019年3月11日より販売を開始した。
 小型トラック荷台内架装用ユニッククレー
ンは、車両総重量5〜8トンの小型トラッ
クの荷台内に架装され、走行(格納)時はク
レーンのブームが車両上部に突出することな
く、車両全高内に収まるコンパクトクレーンで
ある。小型トラックの小回り性を損なことな
く、住宅が密集した市街地等の狭小地でも
スムーズに移動できるため、造園業や石材
業等を中心に幅広い業種で使用されている。
先進安全装置の搭載によりASV減税の対象となる。
 重量税については平成31年10月31日までは
75%減税、平成31年11月1日〜平成33年4
月30日までは50%の減税となる。また、取得税に
ついては平成30年4月1日〜平成31年3月31
日までの登録について525万円が控除される。な
お、ASV減税とエコカー減税の同時利用はできない。
◇クラス初の“つながる”トラック。見えない 
 車両のコンディション変化や情報を“見える化”
 車両コンディション情報やエコドライブ状況等の情報
を通信する機能を標準装備。稼働している車両の状況を把握
することでDPDなどの車両不調が起こった際もいち早い対応
が可能となり、路上トラブルの未然防止に寄与する。
■価格と販売目標
《東京地区希望小売価格》
・車型:2RG-NJS88A
・主な仕様:平成28年排出ガス規制適合、平成27年
度燃費基準+10%達成、標準キャブ4WDショート
ホイールベース、SGグレード、2トン積木製平ボディ
・エンジン:4JZ1-TCS110kw(150PS)
トランスミッション:5速MT
・消費税(8%)込価格:5,382,720円
《目標販売台数》44,000台/年(エルフ全体)
 2018年2月26日に告示された移動式クレーンの構造規
格の一部改正を受け、同社では、2018年10月に販売を
開始した安全強化型「ユニッククレーンG−FORCEシリーズ」
(小・中・大型トラック向け)をはじめ、2019年1月に超大
安全機能強化…古河ユニック
話題のニュートラック新製品情報・新情報
小型トラック荷台内架装用ユニッククレーンの
規格改正に対応した安全機能を強化

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年4月号60
主要諸元
 三菱ふそトラック・バス㈱(MFTBC)は、19年型大型観
光バス「エアロクィーン」「エアロエース」を発表した。19年型
大型観光バスは、2019年4月より全国の三菱ふそう販売
会社及び三菱ふそう地域販売部門から販売される。
 全車8速AMT(機械式オートマチックトランスミッション)
「ShiftPilotR」、軽量エンジン「6S10型」の搭載と、ドライ
バーを常時モニタリングする「アクティブ・アテンション・アシ
ト」、衝突被害軽減ブレーキ「アクティブ・ブレーキ・アシス
ト3(ABAR3)」、車線逸脱警報装置など数々の安全装備
を採用することで、高レベルの「安全性」「快適性」「経済性」
観光バス…三菱ふそう
話題のニュートラック新製品情報・新情報
安全機能を強化した19年型大型観光バス
「エアロクィーン」「エアロエース」を発表
を実現した17年型「エアロクィーン」「エアロエース」に対し、
19年型モデルは、国内の大型観光バスでは初となる、ドラ
イバーの死角となる左側方を監視し安全運転を支援する「ア
クティブ・サイドガード・アシスト」や、ドライバーに異常が発生
した場合に車両を自動で停止するドライバー異常時対応シス
テム」、歩行者検知機能を付加した衝突被害軽減ブレーキ「ア
クティブ・ブレーキ・アシスト4(ABAR4)」などの安全装備を
充実することで、安全運転の支援機能を向上させている。
 また、2018年発売のローザに続き、「ふそブラックベル
ト」デザインと新型LEDヘッドランプ&LEDフォグランプを採用
型ユニッククレーン、2月にミニ・クローラクレーンの本規格
改正への対応を行っている。今回、小型トラック荷台内架装
用ユニッククレーンの安全強化モデルとして定格荷重指示装
置を標準装備した『ML警報型』の発売を開始したもの。今
回の本規格対応をもって、対象となるユニック製品の安全強
化モデルのフルラインナップ化が完了したことになる。
 なお、移動式クレーンの構造規格の一部改正は、厚生労
働省告示第33号「クレーン又は移動式クレーンの過負荷防
止装置構造規格等の一部を改正する告示」のことで、定格
荷重指示装置とは、定格荷重を超えるおそれがある場合に、
当該荷の荷重が定格荷重を超える前に警音を発する機能を
有する装置である。
 規格改正による新機能としては、定格荷重を超えるおそれ
がある場合に2段階の警報で注意を促し、過負荷作業によ
るクレーンの破損や転倒事故を未然に防止。さらに、クレー
ンのつり上げ性能が低下する、アウトリガの最小張出や車両
前方領域を検知して自動で性能を切り換える安心機能付きと
している。
小型トラック荷台内架装用ユニッククレーンの特長
1.走行時は車両全高内に収まるコンパクトな格納姿
 勢で4ナンバー登録も可能。
2.つり荷の重さの影響を受けない、快適な操作性を
 実現する油圧制御システム。
3.ジョイスティック式と選択スイッチ式から選べる連
 動ラジコンを標準装備。(購入時にどちらか選択)
4.連動ラジコンには荷振れ緩和・乱巻き防止に効果
を発揮する『ショックレス機能』を搭載。
■機種の概要と主要諸元
・URP244RA1…業界唯一の「ポップアップコラム(起立式
コラムポスト)により、コンパクトな格納姿勢とクラス最大の作
業領域を実現。通常のキャブバッククレーン同様の全方位作
業ができ、高効率なクレーン作業が可能となっている。また、
スイッチひとつで安全確実な「クレーン自動起立・自動格納装
置」も搭載しており、作業開始終了時の効率化をサポートする。
・URU220シリーズ…荷台スペースを広く活用できる、コラ
ム内蔵式のデリック(起伏)シリンダを搭載。さらにフックを固定
したままブームの起伏が可能なため、狭い荷台内での取り回
しにも気を使うとなく簡単でスムーズなフク操作が行える。
■標準価格と販売目標
・URP244RA1…299万円(税別)〜
・URU220シリーズ…266万円(税別)〜
(シャーシを除く。また、仕様により異なる)
《販売目標》年間130台(全機種合わせて)

TheTRUCK2019年4月号61
ふそう大型観光バスの19年型「エアロクィーン」
新型「エアロエース」
しエクステリアデザインを刷新。この新デザインは「FUSO」ロゴ
を強調する「ふそブラクベルト」への統合と、これからの三菱
ふそうの新たなブランドアイデンティティを示している。
■19年型「エアロクィーン」「エアロエース」の特長
1.アクティブ・サイドガード・アシス
(ActiveSideguardAssistTM)
ドライバーの死角となる車両左側方を監視し、歩行者、自
転車、車両をレーダーで検知する。歩行者などの対象物を検
知するコックピット左とーター内のランプが黄色に点灯し、さ
らに左にステアリングを切る、または左ウィンカーを作動するとラ
ンプが赤色点灯に変わるともにシートバイブレー
ターが作動しドライバーに警告する。
2.ドライバー異常時対応システム
 (認可、申請中)
ドライバーに異常が発生した場合、運転席左
側と客席最前部にある非常ボタンにより車両を緊
急停止させる安全装置。システムが作動すると
車内外へ音と光で警告するともに、車両が徐々
に減速し、周囲に緊急停止を報知する。また、
システム作動時はバスコネク(BusConnect)
通じて運行管理者へ緊急連絡する。
3.アクティブ・ブレーキ・アシスト4(ABAR4)
 前方に走行車両、静止車両または歩行者が存在し、衝突
の危険性を感知した場合、段階的に警告と制動を行い、衝
突時の被害を軽減あるいは衝突回避を図る。(歩行者は動い
ている場合のみ検知)
4.新型LEDヘッドランプ&LEDフォグランプ
 ロービーム/ハイビーム、ポジションランプ、さらにフォグラ
ンプをLED化。夜間や濃霧時の視認性を高めたほか、ラン
プ寿命も向上させている。
5.バスコネクト(BusConnect)
 稼働中のバスのリアルタイムな情報(車両位置・軌跡、安
全運転、燃費等)を、遠隔の運行管理者へ提供。また、
ライバー異常時対応システムやアクティブ・ブレーキ・アシス
ト4(2次制動)作動時には運行管理者へ緊急連絡する。
車線逸脱警報装置、アクティブ・サイドガード・アシストの作
動情報履歴が記録できる。

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年4月号62
名鉄運輸に納車された電気小型トラック「eCanter」
名鉄「eCanter」のデザインイージ
6.流体式リターダーを全車に標準装備
 ユーザーからの装着要望が多かった流体式リターダーを全車
に標準装備。エンジン、トランスミッションとの協調制御により、
車速の制御や制動を補助する。流体式リターダーは補助ブレー
キとして液体を活用して減速度を発生させ、ジェイクブレーキや
シフトダウンブレーキと連動し安定した制動力を発揮する。
7.均等3スパン大容量トランクルーム
(夜行線を除くエアロエース)
トランクルームの各スパンを均等にし、スーツケースの効率
的な積載を可能にしている。
 三菱ふそうトラック・バス㈱(MFTBC)は、2019年3月
5日に名鉄運輸㈱に電気小型トラッ「eCanter」5台を納車
した。
 名鉄運輸は、中期経営計画と社会的課題へ
の取組みとして、地域との共生・共栄を目的
にグループ全体で環境負荷の軽減に取り組む
活動を行っている。その中で、騒音がなく、
排出ガスゼロの電気トラック「eCanter」が集配
用トラックとして選ばれたもの。また、環境
への負荷軽減だけでなく、従来のディーゼル
車と比較し、騒音がなく、振動が少ないこと
でドライバーへの精神的・身体的な負担を軽
減でき、労働環境のさらなる改善も期待され
ている。
 名鉄運輸の内田亙社長は、「私たちが全社を上げて取り
組む中期経営計画の重点課題として、企業としての社会
的課題への取り組みがございます。環境負荷の少ない車
両を導入し、利用価値を高め、さらに拡大することで地
球環境保持に取り組んでいきます。また、騒音や振動が
少ない電気トラックの導入により、ドライバーの労働環
境改善の一役を担えると期待しております」とコメント
している。
 また、MFTBCの松永和夫会長は、「CO
排出の削減
とドライバーの皆様の負担軽減という大きな社会的課題
を、車両のメーカーとユーザー様が手を携え取り組んで
いくことを発表したという、大変意義のある納車である
と信じています。こうした取組が今後日本全体に広がっ
ていくことを期待しております」と語った。
電気トラック…三菱ふそ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
排出ガスゼロの集配用トラックとして
名鉄運輸が電気小型トラック「eCanter」を納入

TheTRUCK2019年4月号63
自動運転バスの試験運行に利用される「ScaniaCitywideLF」
 Scaniaと北欧最大の公共事業
者であるNobina社は、共同でス
トックホルム地域の一般路線で自
動運転バスの試験運行を開始する
計画だ。
 Scaniaのカリン・ラドストローム
(KarinRadstrom)バス/コーチ
部門責任者は、「自動運転の技術
が十分に進歩した今、公道で実際
にバスの試験運行ができるようにな
りました。本プロジェクトは、この大きさのバスを用いたものと
しては、欧州でも初めての取り組みの一つです。プロジェク
を通じて得られる豊富な情報は、全面的な導入に向けた大型
自動運転バスのさらなる開発に活用します」と語っている。
 試験運行は2段階に分けて行われる。第1段階で乗客を
乗せずに試験した後、第2段階で通勤・通学客を受け入れ
る予定となっている。試験期間を通して、安全性を最優先す
るため、運転状況を監視し乗客を支援する安全ドライバー1
名がバスに乗り込むことになる。
 Nobina・スウェーデンのヘンリック・ダグナス(Henrik
Dagnas)マネージング・ディレクターは、「Nobinaでは、当社
の考える未来の公共交通の重要な一部を確立することに積
極的に取り組んでいます」と述べ、らに「この試験運行から、
自動運転バスの管理と運用、そして公共交通手段を用いた
より多くの人の移動の実現という、日常的な実用面の問題に
関連して、今後多くの洞察や経験が得られるでしょう。自動
運転バスの事業にも、他の交通事業と同じように信頼性や
安全性、利用しやすさといったニーズに応える必要があると
思っています」とコメントしている。
 試験運行に使用されるスカニアのCitywideLFモデルの
電気バスは2台で、ストックホルム中心部から約20㎞離れた
拡大中の新興住宅地バルカビイ(Barkarby)と近くの地下鉄
駅とを結んでいる。バスは、4つの停留所がある全工程5㎞
の新しい専用ルートで運行されている。当初は、約1kmに渡っ
て自律走行を行う予定で、試験運行の第2段階では、毎日
およそ300人の乗客がこのサービスを利用するものと見込ん
でいる。また、自動運転バス用の交通システムと制御システ
自動運転バス…Scania
話題のニュートラック新製品情報・新情報
大型自動運転バスの先駆的な試験運行を
NobinaとScaniaが共同で開始
ムは、ScaniaとNobinaが共同で管理する。
 開発プロジェクトはすでにスタートしており、試験運行は
2020年に開始の予定となっている。試験運行では、平均
速度や稼働時間、定時運行状況、逸脱時の反応、そして
乗客満足度といった各種データを収集することになる。 
 世界で最も近代的な都市交通システムを持つと言われてき
たバルカビイでは、複数の革新的公共交通プロジェクトがす
でに進行中だ。例えば、欧州初の定期運行自動電気バス
やバス高速輸送用のインフラと車両、さらに新たなデジタルソ
リューションなどのプロジェクトが、いずれもストックホルムとヤ
ルフェラ市で、Nobinaとの共同事業として進められている。
■バス情報
・モデル…ScaniaCitywideLF(低床)
・全長…12メートル
・動力伝達装置…電動
・充電方法…デポでの充電
・定員…乗客80名、内25名が着席
■Nobina社について
 Nobinaは、北欧地域で最大かつ最も豊富な経験を有す
る公共バス輸送サービスプロバイダーで、公共バス輸送契約
の見込み調査と入札、ならびに積極的な管理における高い
専門性に加え、長期的な運用クオリティの高さと、収益性、
開発、業界の健全化などを促進するイニシアチブに関して、
業界をリードする企業である。Nobinaは、スウェーデン、ノル
ウェー、フィンランド、デンマークで契約事業者として公共バ
ス輸送サービスを提供しており、毎日100万人近くの乗客を
職場や学校、その他の活動へと安全に送り届けている。

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年4月号64
海外向け新型ハイエースのワゴン。観光用
ニバスや乗合バスに利用できる
 TOYOTAは、2019年2月18日にフィリピンにおいてハ
イエースの海外向け新シリーズを世界初披露した。
ハイエース新シリーズは、刷新された専用プラットフォームを
ベースに、快適性を大幅に向上させるともに、優れた安全
性の実現をはじめ、乗車する人の日常生活やビジネスに活用
できる高い基本性能と耐久性を有している。
 昨今、自動車市場が拡大し続ける新興国・地域において
は、物流に加えて、観光用ミニバス、乗合バス等の乗客輸
送の需要が拡大している。ハイエースの新シリーズは、このよ
うな多様なニーズに柔軟に応えするために開発されている。
 今回のフィリピンでの発売以降、2020年にかけて、新興
国を中心とした国・地域に順次投入していく予定となってい
る。なお、市場環境が異なる日本においては、従来モデル
のハイエースを継続していく。
 フィピンでの世界初披露に際して、開発責任者を務める
海外向け新型車…TOYOTA
話題のニュートラック新製品情報・新情報
ハイエースに海外向け新シリーズを投入 
新興国を中心に人々の移動やビジネスをサポート
石川拓生チーフエンジニア(CE)は、「ハイエースは、『Hiace
Pride』をキーワードに掲げ、『持つ、使う、乗ることで安心
感・満足感と誇りを感じられるクルマ』をコンセプトに開発しま
た。ハイエースは、オーナー、ドライバー、そしてお乗り頂く
全ての皆様にとって、かけがえのないパートナーを目指してい
ます」と語った。
 ハイエースは、1967年に初代を発売して以降、世界約
150ヵ国で、累計624万台以上販売されているトヨタの代
表的なグローバルカーのひとつである。長年、高い耐久性と
信頼性を強みに、バンやミニバス、プライベートの移動手段と
して活用され、現在、海外では主にアジア、中東、アフリカ、
オセアニア、メキシコ、中南米地域で販売されている。
■ハイエース新シリーズの主な特長
◇エクステリア
「ショート・標準ルーフ」、「ロングハイルーフ」の2つのボデー

TheTRUCK2019年4月号65
ゆとりの積載スペースを確保したハイエースバンは物流用に貢献する
機能的な海外向け新型「ハイエース」の運転席
タイプを設定。
・セミボンネット化したパッケージを活かしながら、
ハイエース最大の特長である「信頼感・力強さ・
機能美」を継承・進化させ、快適かつ先進的な
空間を想起させる外形スタイルを実現。
◇インテリア
・用途に応じて、複数の座席および荷室のレイ
アウトを用意。乗合バス用途の「コミューター」
おいては、クラス最大の乗車人数17名を設定。
・新たに設定した「ツーリズム」では、快適装備と
専用インテリアを採用。
・バンは世界各国のパレットが搭載可能な荷室を
確保。
・大型ドアリムポケットや大型シート下収納等、
ドライバーや乗員のニーズに対応し、機能性を
高める一方で、人に安心感を与える快適な内装
デザインを採用。
◇走行性能
・環状骨格構造採用による優れたボデー剛性な
ど、TNGAの設計思想に基づくAllNewボデーを採用し、
乗り心地、静粛性を大きく向上させるとともに、優れた安全性
を実現。各国の様々な道路環境においても安心・安全を感
られる高い耐久性と長距離走行でも疲れない快適な室内。
エンジンは1GD(2.8リッター、ディーゼル)、7GR(3.5リ
ター、ガソリン)を設定。
・安全装備(対象国のみ)
・ToyotaSafetySenseを採用、EuroNCAP5★相当の
性能を実現。
■海外向け新型ハイエース主要諸元[現行型との差]
・全長…5,265㎜[+570](ショート・標準ルーフ)
 5,915㎜[+535](ロング・ハイルーフ)
・全幅…1,950㎜[+255](ショート・標準ルーフ)
 1,950㎜[+70](ロング・ハイルーフ)
・全高…1,990㎜[+10](ショート・標準ルーフ)
 2,280㎜[−5](ロング・ハイルーフ)
・ホイールベース…3,210㎜[+640](ショート・標準ルーフ)
 3,860㎜[+750](ロング・ハイルーフ)

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年4月号66
三菱ふそうの新社屋「プロダクト・センター」
 三菱ふそうトラック・バス㈱(MFTBC)は、川崎地区3拠
点に分かれていた事業を川崎工場第一敷地内に集約すると
もに、川崎工場内の既存設備の大規模リニューアルを実施
する。これにより、業務の効率化を図り、働く環境の改善を
目的としたプロジェクト「Campus+(キャンパスプラス)の完
了となる。
 2019年1月7日より業務を開始している「プロダクト・セ
ンター(新社屋)は、オフィス空間延べ床面積10,792㎡を
持つ5階建て社屋で、本社、開発部門および商品企画を
含む製品関連部門が集結されている。
 新社屋は、ユーザーの声を製品設計のプロセスに反映でき
るような構造となっている。5階には商品企画と計画、そして
本社が入っている。4、3階の開発部門ではコネクティビティ
や自動運転、先進安全技術と電動化に関する技術開発を担
当。2、1階にあるデザインセンターでは、ふそブランド、ダ
イムラー・トラック・アジア(DTA)としてMFTBCと協業する
ダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズ社のイン
市場向けブランドであるバーラト・ベンツの一部のデザインを
行っている。
 川崎工場内の既存オフスも同プロジェトの下、広々とした
作業スペースや従業員間のコミュニケーションを促すレイアウ
を取り入れるなどのリニューアルを行った。また、ジム設備を新
設し、シャワー、社員食堂の全面改装など、働きやすい環境と
従業員の健康促進も考えられている。新施設には、2017年
から2018年末までに総額94億円が投じられている。
 なお、ダイムラーAG取締役でダイムラー・トラック兼バス
部門代表のマーティン・ダウム氏と、ダイムラーAG取締役
でデザイン代表のゴードン・ワグナー氏が、新社屋の竣工と、
「Campus+」の投資完了を祝うために来日した。
 ダウム氏は、「川崎工場はDTAが展開するグローバル生産
施設の中心的な存在です。また当拠点はダイムラー・トラッ
部門の中で、技術のグローバル連携および製品開発ネトワー
クの重要な柱となっています。今回の投資完了により、川崎
工場は商用車業界で最高の職場のひとつになりした」とコメ
ントしている。
 またワグナー氏は、「革新的な製品を生み出すには、革新的
な作業スペースが求 められます。プロダクト・センターの中心
に位置する新しいデザインセンターは、ダイムラーの乗用車部門
が行なっていることと同様に、創造的な工程と包括的なデザイ
ンアプローチをトラックとバス部門にもたします」と述べている。
新社屋…三菱ふそう
話題のニュートラック新製品情報・新情報
「Campus+」プロジェクト完了
本社、開発、製品関連部門を新社屋に集結
 三菱ふそトラック・バス㈱(MFTBC)は、国内販売拠点
改良を目的とした「ミライ」プロジェトを発足し、2019年は最
大で50億円の投資を行なう。
 2025年末まで続く「ミライ」プロジェトは、国内販売拠点
の改善を目的に“お客様第一”を掲げるMFTBCの中核を
プロジェクト…三菱ふそ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
国内販売拠点改善を目的とした
7年間の「ミライ」プロジェクトを開始
担うプロジェトである。
 日本が直面する人口減少と急速な都市部への集中に伴
い、各地域で数十年前とは異なるユーザーニーズに対応する
必要がある。また、MFTBCが近年着実に展開を進めている
電動化やコネクティビティ等の新たな技術を多くのユーザーが

TheTRUCK2019年4月号67
電動化やコネクティビティ等の新たな技術への対応も(eCanter)
eCanterに搭載されている電気モーター(左)トランスミッショ(右)
全国の拠点に急速充電設備の導入も計画されている
利用することになる。これに伴う迅速かつ高品質なサービスを
提供するために、設備や施設の改良を推進する。
 このため、「ミライ」プロジェトでは「ソフト」「ハード」を組み
合わせたアプローチで対応する。ソフト面では、2017年に
国内販売拠点で開始した「リテールエクセレンス」活動の下、
整備業務のプロセス改善と販売部門社員への意識改革。
ハード面では、プロジェクトのコンセプトである「3R」(“改装”
Refurbish、“再建”Rebuild、“移転”Relocate)に基づき、
全販売拠点を対象に評価を行い、設備と施設の改良を実施
する。2019年内には、苫小牧(北海道)、郡山(福島)
北板橋(東京)、星崎(愛知)、姫路(兵庫)、松山(愛媛)
鳥栖(佐賀)の7拠点の改装が完了する。
■コンセプト「3R」の内容
・改装:内装の改修、整備設備の増設、駐車スペースの
拡大など。
・再建:選択した拠点を基準を満たすように建て直す。
・移転:国内販売ネットワークを見直し、ユーザーニーズ
に合わせて移転することで、拠点へのアクセスと対応時
間を改善。
 また、2017年に発表した量産型電気小型トラック
「eCanter」は既に日本、欧州、北米で販売されており、今
後国内でのさらなる電動化の発展を視野に入れ、全国の拠
点に急速充電設備等の電動車両対応設備の導入も計画し
ている。
 MFTBCのハートムット・シックCEOは、「“ミライ”プロジェ
トは、国内商用車業界でお客様へのサービスを最重要とす
る当社のコミトメトを明確に示すものです。新しい設備と施
設により、全国のお客様により優れたサービスを提供し、お
客様のビジネスを支援します」と述べている。
 日通商事㈱の長野新工場がこのたび完成し、2019年2
月27日に竣工式が執り行われた。
 落成披露パーティーでは、顧客、関係者を含め約60人
が出席。同社の新居社長が施主を代表して㈱守谷商会、日
通不動産㈱など関係各社に感謝を述べた後、長野新工場を
長野県下における中心工場と位置付け、同社の中規模工場
の基本的なモデル工場として、さらなるサービス充実に努めた
新工場…日通商事
話題のニュートラック新製品情報・新情報
中規模工場の基本的モデル工場として
日通商事の長野新工場が竣工
いと挨拶した。
 旧長野工場は、日本通運㈱の車両整備を行う認証工場を
前身とし、昭和49年に指定工場となっている。以来、一般
顧客にも範囲を広げ、車検・点検整備を行ってきた。
 長野新工場は、従来の工場の約2倍の広さの敷地に最
新のリフト機器を備えた4つの整備ドックと自動検査ラインを
有する整備工場棟となり、車両整備ドックでは、通り抜け可

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年4月号68
日通商事の基本的モデル工場として竣工した長野新工場
ナビタイムの危険物車両規制案内サービスのイージ
最新リト機器を備えたことで幅広い整備に対応
能で一方通行の安全な導線を確保するなど、大幅に作業効
率が改善されている。
 さらに、検査ラインは、トレーラの車検整備にも対応可能
な大きさを確保し、重機整備ドックには、50tクラスのホイー
ルクレーンが整備できるよう、揚重能力5tと2.8tの天井クレー
ンを新たに設置するなど、従来の工場と比較して格段に整備
能力を向上している。
 新たに事務所棟に入居した長野営業センターと日通エネル
ギー関東㈱長野支店北信販売所ともども、長野地区におい
て総合力を活かした地域貢献に努めていくとしている。
■新工場の施設概要
・住所:長野県長野市大字稲葉字上千田沖329番1
・敷地面積:4,152.12㎡
・整備工場:541.79㎡ (作業場床面積)
・事務所棟延床面積:536.56㎡
・主要業務:車両・建設機械の車検・点検・修理等
 ㈱ナビタイムジャパン(本社:東京都港区/大西啓介社長)
は、2019年2月28日より、トラック専用カーナビアプリ「ト
ラックカーナビ」の法人向け運行管理サービス『ビジネスナビタ
イム動態管理ソリューション』にて、危険物積載車両情報の
地図表示と考慮したルート案内ができる機能の提供を開始し
た。なお本機能は、トラックカーナビ」有料会員もしくは「ビジ
ネスナビタイム動態管理ソリューション」作業者用アプリで利
用できる。
 新たに提供された機能は、「危険物積載車」の設定をオンに
新機能追加…ナビタイム
話題のニュートラック新製品情報・新情報
危険物積載車両規制の地図表示とルート案内で
車両の通行禁止や制限区間を地図上に表示
すると、危険物積載車両の通行禁止・制限区間を地図上に
表示し、自動的に回避するルートを検索・ナビゲーションでき
る機能となる。危険物積載車両の規制情報を地図上に表示
する機能の提供は、カーナビアプリにおいて日本初のもの。
 今回の対応により、地図上に規制区間をアイコンとライン
で表示できるため視覚的に確認でき、迂回ルートを探したり、
運行計画を立てたりする際に便利である。また、初めてのルー
トでも安心して走行することができるため、より安全な運転の
サポートが可能である。
 今後もナビタイムジャパンでは、運送業・トラッドライ
バーに役立つ情報や機能の拡充を行い、安心・安全な
運転を支援できるよう、さらなるサービスの向上に努めて
いくしている。
 なお、危険物積載車両規制に対応したルート検索や
地図表示などの機能は、法人向け『NAVITIMEAPI』
も提供を予定している。例えば、本機能を運送業向け
の配送システムや動態管理システムなどに簡単に組み込

TheTRUCK2019年4月号69
危険物積載車両の走行には通行禁止や制限区間が設定されている
発売イベントでは2組のユーザーにクローナートラクが納車された
むことが可能となる。
◇トラックカーナビ
 高精度な到着予想時刻表示、車高・車幅・大型車規制
などを考慮したルート検索、複数の訪問先の最適訪問順の自
動計算、大型車が駐車可能な施設検索など、トラッドライ
バー向けに特化した日本初のカーナビアプリ。
◇ビジネスナビタイム動態管理ソリューション
 法人企業向けにスマートフォンを活用した動態管理および
カーナビゲーション機能を提供するクラウド型運行管理サー
ビス。
◇NAVITIMEAPI
 法人向けにルート検索や地図表示などの機能をAPIとして
提供するサービスで、ユーザーの業務システムやWebサイト、
スマートフォン向けアプリなどに簡単に組み込むことが可能。
 UDトラックスは新興国市場向け中型トラッ「クローナー」
のペルーでの販売を開始した。中南米屈指の経済成長率を
誇り、積極的な外交・経済施策により高い成長が見込まれる
ペルー市場に、高い耐久性を誇る中型トラッ「クローナー」
投入することにより、同国経済の発展に貢献するしている。
 新自由主義経済への転換と豊富な鉱物資源に支えられ中
南米市場でも有数の経済成長率を誇るペルーは、環太平洋
パートナーシップに関する包括的で進的な協定(TPP11協
定)に加盟するなど積極的な外交施策により貿易拡大を図っ
ペルー販売…UDトラックス
話題のニュートラック新製品情報・新情報
今後の経済発展が期待されるペルーで
新興国市場向け中型トラック「クローナー」を投入
ている。さらなる経済成長を図る現政権のもとで、道路などの
インフラ整備にも力を入れており今後、高成長が期待されて
いる。
 UDトラックスは中南米市場に参入して約50年で、高地
や未舗装の道路など厳しい環境でも耐えうる車両を提供して
いることから、現地ユーザーから高い信頼を得ている。クロー
ナー投入前には標高の高い場所での稼働を考慮し、ペルー
の標高5千メートルの地で耐久走行を実施し、品質の確保
に尽力している。高まる市内配送需要に応えるために首都リ
マを中心に、GVW(車両総重量)11トン
の「MKE」、同じく15トンの「PKE」を投
入する。また、ユーザーニーズにあわせ、
順次投入地域と車型を拡大していく予定と
なっている。
 新興国市場の販売を統括するジャック・
シェル氏は、「高い経済成長が見込まれる
ペルー市場には大きな期待を寄せています」

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年4月号70
新興国市場向けのUD中型トラック「クローナー」
スカニアがバンコクに新設したトラクとバスのシャーシ組立工場タイで活躍するスカニアトラック(総重量60トン超の大型トラク)
 Scaniaは、バンコク・フリー・トレード・ゾーン工業団地に
トラックとバスのシャーシ組立工場を新設する。これにより、
タイおよびアジアにおけるScaniaの存在感を強化することを
狙っている。この新工場には、トラックキャブの製造設備も備
えることになっており、Scaniaにとって欧州や中南米以外で
新工場…Scania
話題のニュートラック新製品情報・新情報
アジアにおける生産事業の拡大を狙い
機能横断型組織構造採用の工場をタイに新設
は過去最大の設備投資となる。
 ScaniaGroupThailandは、Scaniaの各部門(生
産・調達部門やR&D部門、購買部門、販売・マーケティ
ング部門)からのスタッフによる機能横断型の組織構成とな
る。施設の面積は33,900㎡で、工場への総投資額は8
億バーツ(約32億円)となる。Scaniaはアジア地域内で
の事業強化のビジョンを掲げており、バンコクフリートレー
ド・ゾーンの新工場は、こうした地域拡大計画の要となる
もの。
 ScaniaGroupThailandのグスタフ・サンデル(Gustaf
Sundell)マネージングディレクターは、「この新しい工業施設と
と、同国市場におけるUDトラックスの展望に期待を表した。
 また、UDトラックスの中南米市場を統括するマネージング
ディレクターのシルビア・ガーバー氏は、「ペルーは中南米市
場の中で最大の市場です。現地で多数稼動している中型
ラック『コンドル』が得ている高い評価を基盤に、UDトラック
スブランドおよび新型クローナーが更に飛躍してれることを期
待しています」と述べた。
 新型クローナーはタイで製造されており、ボルボ・グループ・
ペルーを通じて輸入・販売されることになる。
 ボルボ・グループ・ペルーはペルー市場において50年以
上の歴史をもち、ボルボトラック、ボルボ・バス、建設機械、
ペンタ、マックを取り扱っている。
 ミシェル氏は、「ボルボ・グループ・ペルーの優れたアフター
サービスと幅広いネットワーク、そして高い商品力を誇るクロー
ナーによって、ペルー市場のお客様のビジネスに貢献できると
確信しています」とコメントしている。
 なお、2018年11月8日には新型クローナーの発売発表
イベントを首都リマで開催し、多くの現地メディアで取り上げら
れている。

TheTRUCK2019年4月号71
5Gを用いた「Invisible-to-Visible」技術の実証実験車両
地元のサプライヤーとの連携により、タイ製のスカニアトラッ
クとバスをグローバルな仕様で製造できるようになりした。こ
れにより当社は、これまでにはない全く新しい前提条件で、
ASEAN自由貿易地域での成長と事業拡大を図れるようにな
ます」とコメントしている。
 さらに、サンデル氏は、「現地での存在感が増すことで、お
客様のご要望に迅速に対応し、お客様に合った最適な輸送
ソリューションをより確実に提供できるようになります」も述べ
ている。
 この新工場の他に、Scaniaはアジアおよびオセアニア全
域にあるスカニア製品販売店の各市場での事業展開を支援
するため、タイ国内にリージョナル本部を設けている。
 日産自動車㈱と㈱NTTドコモは、第5世代移動通信方式
(5G)を用いて、「Invisible-to-Visible(I2V)」技術を走行中
の車両で活用する実証実験を開始した。
 日産は、リアル(現実)とバーチャル(仮想)の世界を融合し、
ドライバーが「見えないものを可視化」するI2Vを「ニッサンイ
ンテリジェトモビリティ」を体現する未来のコネクテッドカー技
術のひとつとして研究開発を進めている。I2Vは、車内外の
センサーが収集した情報とクラウド上のデータを統合すること
で、クルマの前方や建物の裏側、カーブの先の状況など通
常では見えないものをドライバーの視野に映し出す。
 またI2Vは、人々がVR(仮想現実)によって思い思いの
姿に変身したアバターとして活動する仮想世界のメタバースに
つながり、タバースを介して様々なスキルや知識を持った人々
や遠隔地にいる知人や家族と現実世界のクルマとをマッチン
グさせ、AR(拡張現実)によって車室内に3Dアバターとして
登場させる。これにより、メタバースの人々と現実世界の人と
が実際に同乗しているかのような存在感を感じながら、これま
でにないドライブ体験を共有することができる。
 なお、メタバースとは、インターネット上に構築された人々が
様々な方法や形態で自由に交流できる仮想世界。AR/VR/
MR/XRなどの技術を用いることで、メタバースはデジタルの世
走行実証実験…日産・ドコモ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
日産とドコモが「Invisible-to-Visible」技術の
5G活用走行実証実験を開始
界と現実世界(リアルワールド)をつなぐこを可能にしている。
 この実証実験は、車内のユーザーと遠隔地にいるユーザー
が、互いにリアルな存在感や同乗感覚を得るために必要な
情報提供方法(ユーザーインタフェース)やインタラクティブなコ
ュニケーションの有用性などを評価、確認するもの。また、
車外から車内へのアバターの伝送、および車内の状況を車
外で確認する俯瞰映像の伝送をリアルタイムで行うために、
ドコモの「高速大容量」「低遅延」な通信品質を実現する5G
通信を活用する。
 今回の本実証実験は、日産のテストコース「グランドライブ」
(横須賀市夏島町)で実施され、日産の「NV350キャラバン」
をベースとした実験車両からドコモの5G通信によってメタバー
スへ接続し、「グランドライブ」内の離れた場所に実在するユー
ザーを3Dアバターとして走行中の車内に出現させ、車内の
ユーザーと会話しながら様々な情報の提供を行う。
 今後も両社は、「I2V」の様々な利用シーンを想定した実証実
験を共同で実施し、これまでにない新しいコネクテッドカー体験を
ユーザーに提供する技術の研究開発を推進していくとしている。

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年4月号72
MONETのプラトフォームを活用したオンデマンドバスの「おばら桜バス」
 ソフトバンク㈱とトヨタ自動車㈱の共同出資
会社のMONETTechnologies㈱(モネ・テ
クノロジーズ/本社:東京都港区/宮川潤
一社長」は、自動運転社会を見据えて、次
世代モビリティサービスに関する業務連携協
定を、2019年3月6日に豊田市と締結した。
 業務連携協定の概要は次の通り。
1.目的
 自動運転社会に向けて、次世代モビリティ
サービスに関する先進的な技術開発や実証
実験を通して、誰もが安全・快適に移動でき
るまちづくを推進すること
2.連携事項
⑴次世代モビリティサービスの実装に向けた実証実験の
 実施
⑵地域の発展に貢献する、次世代モビリティサービスの高
 度化の検討
⑶その他、前条の目的を達成するための事業
 なお、MONETと豊田市は豊田市小原地区で実施してい
る、MONETのプラットフォームを活用したオンデマンドバスの
実証実験の参加者(乗客)を3月6日から拡大し、小原地区
に住む全ての人がスマートフォンのアプリからオンデマンドバス
を予約することを可能にしている。また、今後、押すだけでオ
ペレーターから利用者へ電話がかかり、そのまま予約ができる
予約専用のボタン型デバイスや、クラウドベースの音声サービ
スであるAmazonAlexa搭載デバイスから音声で予約手続き
を行う仕組みを検証する予定である。
■オンデマンドバスの実証実験
 MONETのプラットフォームを活用したオンデマンドバスの
実証実験は、2019年2月27日から開始されている。
 豊田市(太田稔彦市長)とMONETは、MONETのプラット
フォームを活用して、オンデマンドバス「おばら桜バス」を運行す
る実証実験を行っている。活用されているプラトフォームは、
オンデマンド型交通向けの配車プラットフォームで、実証実験
では、豊田市小原地区に住む一部の人にバスの乗客として参
加してもらい、MONETのプラトフォームを活用したオンデマン
ドバスの運用方法や利便性を検証することになっている。
モビリティ…トヨタソフトバンク
話題のニュートラック新製品情報・新情報
MONETが次世代モビリティサービスに
関する業務連携協定を豊田市と締結
「おばら桜バス」は、乗降するバス停や日時、人数を指定し
て利用することが可能な、2009年4月から小原地区内を運
行するオンデマンドバス。これまでは電話のみで予約を受け付
けていたが、MONETのプラットフォームの導入により、電話
に加えて、スマートフォンから専用のアプリケーションで手軽に
「おばら桜バス」を予約することができるようになった。なお、
バス車内にはタブレットを設置し、予約状況に応じた最適な運
行ルートをドライバーに提示する。また、バスの運行管理者は、
専用の管理者画面から運行状況を確認することが可能となっ
ている。
 豊田市はこの実証実験の結果を踏まえて、今後、市民に
より便利に使ってもらえるモビリティサービスとして、オンデマン
ドバスの利便性を向上させる計画だ。
 実証実験の概要は次のとおりである。
1.開始日…2019年2月27日㈬
2.運行時間…午前6時〜午後7時(土日、祝日を除く)
3.運行車両…トヨタプリウスα2台(乗客の定員:4人)
4.参加者(乗客)…小原地区に住む一部の人
5.乗車料金…大人:200円、小学生:100円、未就学児:
 無料
6.実施主体…豊田市、MONETTechnologies株式
 会社
7.協力会社…小原地域バス運行共同企業体
 (幹事会社:豊栄交通株式会社)

TheTRUCK2019年4月号73
超小型電気自動車によるカーシェアリングサービス「Ha:moRIDE」
タダノグループが保有するバージ船
超小型電気自動車の運転席
 ユーピーアール㈱(UPR/本社:東京都千代田区/酒
田義矢社長)は、豊田市つながる社会実証推進協議会が
 このたびタダノグループは、新たにバージ船「やしま」とプッ
シャーボー「すいほう」を導入し、2019年2月21日に香川
県高松市のジャンボフェリー㈱高松港にてお披露目式を開催
した。なお、バージ(はしけ)船は、陸上輸送が困難な重い
貨物などを輸送する船舶の一種で、プッシャーボートは押船も
しくは曳船と呼ばれている。
 タダノグループは、「LE(LiftingEquipment/移動機
能付の抗重力・空間作業機械)を事業領域として定め、
「LE世界No.1」を長期目標に掲げている。また、コア
バリューとして「安全・品質・効率」を掲げており、ユーザー
実証実験…UPR
バージ船導入…タダノ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
話題のニュートラック新製品情報・新情報
豊田市つながる社会実証推進協議会と共に 
再生可能エネルギーの地産地消を開始
輸送能力の確保を目的にタダノグループが 
バージ船とプッシャーボートを導入
SDGs未来都市として取組む再生可能エネルギーの地産地
消の実証実験「SDGsとよた再エネチャレンジ」に中部電力
㈱、トヨタ自動車㈱、日本自然エネルギー㈱と共に参加する。
 UPRでは現在、愛知県豊田市において超小型電気自
動車によるカーシェアリングサービス「Ha:moRIDE」を運
営している。同サービスで使用する電気自動車に利用され
る電気を地域産の再生可能エネルギーで運用することによ
り、豊田市が取組む実証実験「SDGsとよた再エネチャレ
ンジ」に賛同すると共にUPRにおけるCSRの活動の一環
して地球の温暖化、CO
削減にも貢献することを目指し
すとしている。
へ製品を届けする際の安全・品質・効率の確保にも取り
組んでいる。

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年4月号74
国内シェア№1を誇るレーラなどの日本レクスの主要取扱商品
 建設用クレーンは通常、特殊車両の「通行許可」を取得
し、一般公道を走行させ納品している。しかし、海外向けの
販売が増加し、さらに近年、建設用クレーンの大型化も重な
り、タダノ志度工場(さぬき市)から高松東港(フェリーターミナ
ル)の一時走行も困難になっている。
 そのためグループ会社の㈱タダノ物流では、2008年3月
から、タダノ志度工場の南側に位置する志度港と高松東港と
の間で、バージ船を利用した海上輸送を開始した。2019年
8月には香西新工場も稼働予定で、製品の海上輸送がさ
に増加することになり、現在運航中のバージ船(1隻)だけで
は、輸送能力が足りななるため、このたび新たにバージ船を
導入したみの。
 バージ船「やしま」は、全長51m、幅12mで最大6台
まで製品を積載することが可能である。これにより、今後も
充分な輸送能力を確保できるともに、無理のない運航計画
を立てることにより、より安全な輸送を実現できる。同船はタ
ダノ物流が保有し(現行船は加藤汽船㈱が保有)、運航は
2019年6月までに開始する予定となっててる。
 日本トレクス㈱(本社:愛知県豊川市/中島光彦社長)は、
愛知県より平成30年度「愛知ブランド企業」して認定(認
定番号:1408)された。
 「愛知ブランド企業」とは、ものづくり王国と言われる愛知
を広く国内外にアピールし、愛知のもの作りを世界的ブラン
へ展開するため、県内の優れたもの作り企業を愛知県が認
定するもの。
 平成31年1月時点で全370社が「愛知ブランド企業」
認定されており、今年度は新たに同社を含む9社が認定され
認定…日本トレクス
話題のニュートラック新製品情報・新情報
優れたもの作り企業を愛知県が認定する
愛知ブランド企業に日本トレクスが認定
た。認定授与式は平成31年2月21日、大村愛知県知事
出席のもと、愛知県芸術文化センターにおいて執り行なわれた。
 同社は、愛知ブランド認定企業として、より一層企業の強
(コア・コンピタンス)に磨きをかけ、「お客様の信頼に応える
最高の輸送機器とサービス」の提供に努めていくしている。
 また同社は、平成30年度グリーン物流パートナーシップ会
議において、「27t改良アオリ型(ジャバラ付)フェリーシャーシ
を活用した海上輸送」の取り組みにより、国土交通省物流審
議官表彰も受賞している。

TheTRUCK2019年4月号75
愛知県にある日本レクスの本社工場
 同社は、物流を支える輸送用機械器具製造メーカーとして
昭和39年に創業。”開発・設計・製造・販売”に至るま
ですべてを自社で完結できる体制を整えており、国内シェア№
1の大型トレーラから小型バンボデーまで、多彩な製品群を
展開している。また、近年はタイに工場進出するなど、海外
展開にも積極的に取り組んでいる。
 主な製品としては、トレーラ、ウイングボデー、バンボデー、
コンテナ、シェルタ、各種部品等、輸送用機器がある。
■「愛知ブランド企業」について
 ものづくり王国と言われる愛知県では、県内製造業の実力
を広く国内外にアピールし、愛知のものづくを世界的ブラン
ドへと展開するため、県内の優れたものづくり企業を「愛知ブ
ランド企業」して認定している。
 認定の基準としては、「優れた理念、トップのリーダーシップ
のもと、業務プロセスの革新を進め、独自の強みを発揮し、
環境に配慮しつつ、顧客起点のブランド価値等の構築による
顧客価値を形成している製造企業」となる。
 なお、「独自の強み(コア・コンピタンス)とは、他社には提
供できないような利益を顧客にもたらすことができる企業内部
に秘められた独自の能力やスキルを意味している。
 また、「顧客起点のブランド価値等の構築による顧客価値
の形成」とは、顧客の望む製品やサービスをいかに提供してい
くのかという「顧客起点」の経営を行っ
ているかで、とりわけ「顧客との関係
性」において、商品価値、ブランド価
値、顧客維持価値、パートナー関係
価値といった「顧客価値」を高めること
を経営戦略としていることになる。
 このような「愛知ブランド」の条件の
もと、企業認定を行なうことにより、
愛知県の製造業に内在するバリューである集積のコア・コン
ピタンス(独自の強み)の探求を進め、本県製造業の集積の
ブランド・エッセンスとして、広く情報発信することにより、本
県の産業活力を維持し、国際競争力を高めて行くことを目的と
している。
■日本トレクスのコア・コンピタンス(独自の強み)
 日本トレクスは「荷物を運ぶ人、受け取る人、そして荷物
そのものが喜ぶ商品=暮らしを豊かにする製品」の提供を目
標として活動している。主力製品であるトレーラは、“ダン
ツNo.1”をスローガンに多品種を展開。2009年度からは
国内シェア№1を誇り、市場占有率40%を超える製品群に
成長させている。近年は、進行するドライバー不足解消のた
め、国土交通省に協力する形で実証実験を行った「ダブル連
トラック」や、女性や高齢者ドライバーに優しい「スワップボ
デー」、国内初導入のウレタン発泡設備で作られた「温度管
理車」など、たえず時代の変化に合わせた最先端の技術開
発にチャレンジしている。
■企業データ
・社是(企業理念):お客様の信頼に応える最高の輸送機
 器とサービスを提供する
・資本金:20億1,100万円
・従業員数:1,458名
 日野自動車㈱は、第65回(平成30年度)大河内賞にお
いてトラックモジュールフレームおよびロール成形技術を用い
た在庫ゼロの順序生産ライン開発」「大河内記念生産特
賞」を受賞した。
 賞を制定している、公益財団法人「大河内記念会」とは、
故大河内正敏博士が学界・産業界に残した功績を記念して
大河内賞…日野自動車
話題のニュートラック新製品情報・新情報
トラックフレームの順序生産ライン開発で 
日野自動車が「大河内記念生産特賞」を受賞
1954年に設立されたものである。
 大河内記念賞は、生産工学・高度生産方式の実施等に
関する顕著な業績を表彰する、伝統と権威のある賞で、今
回受賞した大河内記念生産特賞は、特に優れた業績をあげ
た事業体に贈呈される最高賞である。贈賞式は2019年3
月26日、日本工業倶楽部会館で行われた。

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年4月号76
サイドレール用の可変式ロール成形機
新開発の粉体塗装設備
可変式ロール成形機の成形品
フレーム組立工程
 このたび受賞したトラックモジュールフレームおよびロール
成形技術を用いた在庫ゼロの順序生産ライン開発」は、多品
種少量である大中型トラックの生産効率を飛躍的に向上させ
るもので、「理想の工場を目指して、世界に類を見ないトラッ
の生産システムを構築した」して、日野のものづくり力が高く
評価されたことになる。
 大中型トラックはユーザーの用途により多種多様の仕様が
ある一方で、車型ごとの生産量は少なく、多品種少量をい
かに効率的に生産するかが大きな課題となっている。特に、
最も大きな部品であるフレームのサイドレールは種類も多く、
大型プレス機によるロット生産を行っていたこともあり、中間
製品在庫や金型交換など段取りの多い非効率な生産方式と
なっていた。
 これを解決するために、開発と生産を一貫して見直し、フレー
ムのモジュール化開発を進めるともに、古河工場の新設に
あわせ、モジュール化したサイドレールの部材供給から車両完
成までを一本でつなぐ順序生産ラインを考案し、大型プレス機
によるロット生産に代えて、サイドレール用の可変式ロール成
形機を開発。車両の生産順序にあわせて、車型ごとに異な
る寸法・形状のサイドレールを1個ずつ生産することを可能と
した。成形されたサイドレールは、組立用グリドホールの穴
加工工程と自動検査工程へ進んだ後、新開発の高防錆塗
料と粉体塗装設備による塗装が施される。その後、フレーム
組立工程を経て車両組立ラインへ供給され、1台ずつ順序
生産されていく。
 この一連の高効率生産システムは、2016年10月から古
河工場で稼働を開始して以来、仕掛かり在庫を大幅に削減
するとともに、生産リードタイムの短縮や防錆性能の向上な
ど、大きな成果を挙げている。
 日野は、「もっと、はたらトラック・バス」をスローガンに掲げ、
その実現に向けて「安全・環境技術を追求した最適商品の
提供」「最高にカスタマイズされたトータルサポート」「新たな領
域へのチャレンジ」の3つの方向性に注力している。ユーザー
ニーズにあった最適商品をより早く届けるために、今後ももの
づくを追求しチャレンジを続けていくしている。
 なお、日野の過去の受賞歴としては、2004年に「大
型トラック用アクスルハウジングのFCD化-強度部品へ
の新鋳造同時拡散接合技術の適用」「大河内記念技
術賞」を受賞しており、大河内賞の受賞は今回で2例目
となる。

TheTRUCK2019年4月号77
省エネ大賞で経済産業大臣賞を受賞
3社共同開発体制
CFRPを使うとにより車両の軽量化を実現
従来の遠赤外線(輻射伝熱)と過熱水蒸気(対流+凝縮伝熱)の比較蒸気を使用した省エネルギー加熱システム
 トヨタ自動車は、平成30年度・省エネ大賞・省エネ
事例部門において、経済産業大臣賞を受賞した。「省エネ
大賞」は日本の産業、業務、運輸各部門における優れた
省エネの取り組みや、先進的で高効率な省エネ型製品な
どを表彰する一般財団法人省エネルギーセンターが主催
する制度である。
 今回の受賞は、中部電力㈱、㈱豊電子工業と3社で
共同開発を行った、テーマ名「熱可塑性CFRPの過熱水
蒸気を用いた急速加熱による省エネルギーの取り組み」
の事例が高く評価されたもの。
 トヨタ自動車では、「トヨタ環境チャレンジ2050」
掲げ、その中の工場CO
ゼロチャレンジにおいて、ク
ルマの製造過程で発生するCO
を低減する活動を継続
している。
 クルマの軽量化材料として拡大が期待されている
CFRP(CarbonFiberReinforcedPlastic)はMIRAIの
燃料電池フレームなどに使用されている。CFRPは熱
伝導率が非常に低く、加熱時に多くのエネルギーを必
要とする。従来の遠赤外線(輻射伝熱)に対して発想を
転換し、過熱水蒸気(対流+凝縮伝熱)を使った高効率
加熱工法・装置を開発した。また、加熱→プレスの連
続する両工程に同じ蒸気を使いシンプル・スリムな省
エネルギーシステムを実現。これにより熱効率を大幅
に改善し、同社従来比CO
排出量を70%減、加熱時
間を69%削減し、省エネ性と生産性向上を同時に達成
させている。
環境…トヨタ自動車
話題のニュートラック新製品情報・新情報
熱効率を大幅に改善する技術で
平成30年度省エネ大賞経済産業大臣賞を受賞

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年4月号78
日野レンジャー「ダカールラリー2018参戦車」と2019年市販車部門で1、2フィ
ニッシュを飾った「ランドクルーザー」
右から、サプライズ出演した豊田章男社長、チームランドクルーザーの三浦昂ドラ
イバーと日野レンジャーの菅原照仁ドライバー、菅原義正ドライバー
ブースでの日野レンジャーと、奥に見えるのは備品運搬車として活躍してた日野デュトロ
チームランドクルーザー三浦昂ドライバー(左)と、日野チームスガワラ菅原義正
ライバー(右)
鈴鹿サーキット本コースを駆け抜けるレンジャーの姿にファンからは驚きの声が上がった
ダカールラリー参戦車の運転席に座ることができる乗車体験には常に待機列ができていた
 日野自動車㈱は、2019年3月2日㈯〜3日㈰に鈴鹿
サーキットで開催された「モースポフェス2019SUZUKA〜
モータースポーツファン感謝デー〜」(共催:トヨタ自動車、本
田技研工業、モビリティランド鈴鹿サーキット)に初出展した。
 会場内のパフォーマンスエリアでは「ダカールエクスペリエン
ス」と題して「日野レンジャーダカールラリー2018参戦車」
登場。日野チームスガワラの菅原義正ドライバー、菅原照仁
ドライバーによる迫力のデモンスレーション走行が行われた。
 日野レンジャーとダカールラリー2019市販車部門で1、2
フィニッシュを飾ったランドクルーザー(349号車レプリカ)との
コラボパフォーマンスでは、トヨタ自動車豊田章男社長が実
況席にサプライズ出演する一幕もあり、会場は多くのモーター
スポーツファンの熱気に包まれていた。
 またブースでは、ダカールラリー参戦車の運転席に座ること
ができる乗車体験も行われ、朝から待機列が長く伸び、多く
の家族連れや小さな子供にも大人気となった。鈴鹿サーキッ
トではなかなか見ることができなかったダカールラリーの参戦車
両は、たさんの来場者の注目を集めていた。
フェス…日野自動車
話題のニュートラック新製品情報・新情報
日野レンジャーダカールラリー2018参戦車が
「モースポフェス2019SUZUKA」に初出展

TheTRUCK2019年4月号79
お詫びと追記
本誌2019年3月号掲載「トランスウェブ社の場合・何故ユーラシア大陸横断を規格したか」(34頁〜44頁)の記事中、36頁の
経路図の元図はグーグルマップを利用しましたが、これに関する説明(クレジット)が記入されていませんでした。ここに関係者にお
詫びして上記に関する説明文を追記した経路図を再掲します。
本経路図は、公開されているグーグルマップにトラ
ンスウェブ社が記入加工して作成した経路図を、
ランスウェブ社の提供により掲載しました。

TheTRUCK2019年4月号80
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
 トラックの隊列走行商業化を目指
し、国土交通省に設置された「新し
い物流システムに対応した高速道路
インフラの活用に関する検討会」
22日の第3回会合で、2月に新東
名で実施した実証実験の結果やとり
まとめ骨子などを報告したが、委員
から長期的視点が必要などの意見が
出され、とりまとめ時期を6月頃ま
で延期することにした。
 同検討会は新東名・新名神の6
車線化が実現した際に、時間によっ
て隊列走行の専用レーンを設けるこ
とが念頭にあった。今回の検討会で
も、冒頭池田豊人道路局長が「新年
度予算は防災3カ年計画の集中期間
で6車線化もかなり進み、隊列走行
の追い風になる。段階的な実施も含
め、年度内のとりまとめを予定してい
る」と発言していた。
 その後、先進モビリティの青木啓
二社長が2月に実施した後続有人の
実証実験結果と後続無人の開発状況
を、日本自動車工業会の小川博主査
が運送事業者からの隊列走行に関す
るヒアリング結果を報告。
 実証実験は車間距離10メートル
(一定)、時速70キロメートル走行
で行い、合流はすべて成功、制御異
常によるステアリング制御は3回(い
ずれもGPS受信異常)、一般車接
近など外部要因によるブレーキなどの
制御は6回発生。
 後続無人走行の開発は、自動ブ
レーキ装置など7項目のシステムで
構成(表参照)。同じく車間10メー
トル、時速70キロメートルで行い、
全長は60メートルとなる。
隊列トラックは、2021年までに後
続有人走行での商業化、22年度以
降に東京〜大阪間後続無人走行での
商業化を目論んでいた。
 しかし、運送事業者からのヒアリン
グのうち、実験に参加した事業者か
らは、後続有人による商業化は「連
結トラックやフェリーで対応できるた
め興味はない」「ただし、支援装置
があれば高齢者でも運転可能」、後
続無人商業化は「道路インフラの整
備は25年度ごろまでかかるのでは」
「個々の事業者で行うより、マッチン
グや運行管理を行う母体が必要」など
の注文が付けられた。
 このほかのヒアリングでも、後続
有人商業化は否定的で、後続無人は
「専用レーンが有用。西日本だと中
国道と山陽道があり、中国道に専用
レーンを設けてほしい」「東京〜大阪
間以外の幹線走行や地場の事業者は
使いにくい」「中継地点から先のドラ
イバー確保が困難」などかなり厳しい
意見が出た。
 中には「このシステムを使えば、
ターミナルでの荷待ちの際にトラッ
クを自動送りできる」との考えも出さ
れた。
 委員からも、「港頭でのトレーラ待
ちなどもなくすことができる。そうし
た技術の横展開も検討すべきだ」
さらに、「隊列走行が実現した後、運
送事業者がどう事業展開していくか
の長期的な視点も盛り込むべき」など
の意見や要望が出され、検討会はあ
と1〜2回開催されることになった。
 カンダホールディングスは22日、
東京都千代田神田三崎町の旧本社跡
地に建設していた新本社屋の竣工式
を行った。
 新本社ビルは、敷地面積499.38
平方メートル、建築面積334.64平
方メートル、延床面積2157.61平
方メートル、地上8階、RC造。
 照明のLED化・自動調光・熱交
換器などの省エネ技術に加え、建物
が受ける光と熱をやわらげ、自然光・
風を活かす設計により、CO
削減率
41.0%を達成。環境モデル都市千
新本社屋を竣工
神田三崎町
斬新な気持ちでESG経営
カンダHD

TheTRUCK2019年4月号81
あいざつする勝又社長
低炭素の新本社ビル
気分転換に中庭を利用
女子トイレには個人ロッカーも
提供:運輸新聞
代田区の低炭素建築物助成制度の適
用を受けるとともに、同区の特別優
良環境建築に選定。
 神事の後、あいさつに立った勝又
一俊社長は「企業の経営理念として
ESG(環境、社会、企業統治)を大
切にしている。新本社は低炭素建築
物で5割近くCO
を削減でき、企業
姿勢に合っている。社会のためにな
る施設づくりを竹中工務店から提案い
ただいたが、これからの物流センター
づくりにも取り入れていきたい。働く
人を大事にすることも会社の責任の
一つで、これまで取り組んだ物流セン
ターの食堂や女性のトイレのつくり、
企業内保育園などでの考え方がここ
でも活かされている。新しいビルで、
新しい中期経営計画を、斬新な気持
ちで取り組んでいきたい」と話した。
 来賓の石川雅己千代田区長は「人
手不足が言われる中、働く人への配
慮が行き届いた内容のある本社がで
きて多くの方がこの会社を希望される
と思う。区の公共施設づくりにも参
考にしたい点が多々あった。環境問
題に取り組む企業の拠点になってほし
い」とあいさつした。
 乾杯の音頭をとった原島藤壽専務
「今年で創業76年になる。運送
会社から物流会社、総合物流商社
と業務の内容もどんどん変わってき
た。新しいビルを新たな象徴の一つ
として、新しいカンダを歩んでいきた
い」と述べた。
 新本社ビルは、25日から業務を
開始した。
 間もなく2019年3月期決算時
期を迎える。「会社四季報2019年
春号」(東洋経済新報社刊)の証券
コードが「陸運」「倉庫・運輸」に分類
される物流企業106社は、人手不
足によるドライバーの待遇改善や、
外注費増によるコストアップを運賃是
正によって吸収することができてお
り、「海外強化」「M&A」「働き方改
革」をキーワードとした中長期的な戦
略を打ち出す企業が増えている。
 物流企業の2019年3月期決
算は、これまで進めてきた運賃値上
げが実を結び、増益を見込む企業
が多い。
 一方、「単価上昇も、燃料高や
採用費増が利益圧迫」(京極運輸商
事)「人手不足響き外注費増、価格
転嫁遅れる」(大運)など、値上げを
上回るコスト増加や価格転嫁が進ま
ない企業もある。
 来期は「建設の新規案件見込めな
いが倉庫が新規分上乗せ。貨物輸
送も数量増、燃料費上昇分は価格
転嫁でしのぐ」(南総通運)「貨物輸
送が堅調。前期足を引っ張った燃料
費高騰も落ち着く。人手確保に伴う
人件費の上昇をこなし営業益上向く」
(カンダHD)とみるところが多い。
 日本通運だけは「国内外の荷動き
安定。ただ同一労働同一賃金を軸と
した制度改革で100億円のコスト計
上。営業減益。減配も」と、厳しい
見方をしている。
 同一労働同一賃金の制度改革を見
据え、再度、労働制度改革への対
応をチェックする必要がありそうだ。
加えて、採算性の悪い荷主、依然
値下げを求める荷主は辞退するな
ど、今後増加が予想される人件費増
に対応する原資の確保を継続してい
く必要性がある。

TheTRUCK2019年4月号82
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
 郵船ロジスティクス(YLK)は、
顧客の長期的なサプライチェーンの
持続と事業成長に貢献することを目
指し、各国の関税率変化への対応な
ど、顧客が抱える複雑な物流課題を
解決し、より深くサプライチェーンマ
ネジメントを支援するための新たなソ
リューションの提供を開始した。
 新ソリューションでは、6つの機能
からなるデータベースを活用し、HS
コードや最新の関税率、原産地規則
■海外拠点設置が旺盛
 設備投資は、日新が「20年度平
和島(東京・大田区)に冷蔵物流セン
ター新設、食品物流増に対応」、川
西倉庫は「国内倉庫は改装で冷蔵、
定温などで温度管理強化」と、多く
が温度管理設備を備えた物流セン
ター設置を進めている。
 今回、海外拠点拡大の記載が増え
た。アルプス物流は「欧州」、日本
ロジテムは「国際物流」、丸全昭和
運輸は「海外拡大」、住友倉庫は「ア
ジア強化」日本トランスシティは「大
メコン」と、見出しに掲げている。こ
のほか、鴻池運輸はインド、東洋埠
頭はロシア、サンリツは米国と中国
での拡充戦略を示した。
 出生人口の減少が続く国内は、将
来的に物量拡大が見込めないことか
ら、ベクトルを海外に目を向ける企
業はまだまだ増えそうだ。
■M&Aさらに進む
 今期は、ハマキョウレックスが「旧
日本郵便子会社(現HMKロジサー
ビス)がフル寄与」、エーアイテイー
「完全子会社化した日新運輸上乗
せ」と、グループに迎えた会社が貢
といった情報の提供が可能。
 輸送費から関税、保険料なども含
めた総調達コストの試算や調達コスト
予測分析、マーケット
情報の提供など、顧
客の要望に応じた総
合的なサプライチェー
ン診断サービスも提
供する。
 この診断サービス
で分析されるさまざま
献した。
 来期も、サカイ引越センターが「付
随業務関連でM&A検討」、トナミ
HDは「輸入品取扱拡大のためM&
Aを積極活用」、丸八倉庫も「業界
内提携や創業以来まだないM&A
に意欲」と、軸の事業を太くするた
めのM&Aを検討している。
 楽天は2月、関通(本社=大阪府
東大阪市)と資本業務提携し、関通
から第三者割当増資を引き受けた。
大和ハウス工業は3月、若松梱包グ
ループを連結子会社した。
 今後、物流をアウトソーシングして
いた荷主企業が、物流企業をグルー
プに迎えたり、業務提携により自ら
物流を行うケースが出てくるかもしれ
ない。
■働き方改革の影響
 労働人口の減少を受け、南総通
運は「定年を60歳から65歳へ延
長、シニア活用で人手不足解消」
した。日本通運は「退職金支給の適
用範囲拡大など制度大幅刷新」、福
山通運も「日曜の集配は既存顧客か
らの受け付けも停止」と、待遇改善
を実行する。
な情報を元に最適なソリューションを
提供することで、関税額の削減に留
まらず、サプライチェーン全体の効
率化が期待できる。
 また、これらソリューションに加え、
世界550拠点以上を有する同社ネッ
トワークを駆使した輸送手配や在庫
 一方、カンダHDは「ドライバー不
足にはルールに沿った研修を課した
外国人を積極採用方針」と、外国人
の労働力を求める方針を打ち出す。
 セイノーHDは「荷受人に商品到
着時間を自動で知らせるWeb受取
商品状況照会サービス開始」し、
キューソー流通システムは「無人搬
送車、ロボット導入による省力化主
眼」として、顧客への対応にITを導
入したり、物流センターの自動化・
ロボット化を先行させる企業もある。
 人口減少により購買量は減るとい
う予測は、どの企業とも持っており、
ネット通販、宅配スーパー以外にも、
新たなサービスが生み出されてくるも
のとみられる。
 山九は「新設したインキュベーショ
ン戦略部で若手中心に10年後の成
長事業探求」と、社内起業制度を導
入した。
改めて企業内の若手と事業の創出
や創業を支援するビジネス・インキュ
ベーションに取り組むことで、企業の
新たな活力が創造されよう。働き方
改革を含めたソリューションが、そこ
から生まれてくるかもしれない。
関税率変化への対応など物流課題の解決を支援
新ソリューション提供開始
YLK

TheTRUCK2019年4月号83
お客様交流会の様子
作業者端末へ経路指示
提供:運輸新聞
管理などの各種物流サービスを利用
することで、最新の経済連携網や通
商政策に通じたパートナーとして、物
流課題解決の支援から実際の物流手
配まで、一貫したサプライチェーンマ
ネジメントの支援が可能になる。
 なお、利用事例として、同社が長
年、物流をサポートしている米国医
療用品メーカーに関する調査につい
て言及。米中貿易摩擦の影響を受け
る可能性が高い商品や追加関税額を
分析した結果、出荷商品の半数以上
が影響を受けることが判明し、追加
関税を最小限に抑えるための納期の
前倒しにつながったとしている。
 佐川グローバルロジスティクス
は、西関東支店東扇島SRCで、
サトーが提供する倉庫の経路案内ソ
リューション「VisuaiWarehouse」
を導入した。
 ピッキング経路の最短距離を「画
像」「音声」で指示するナビゲーショ
ンシステム。作業者が端末で宣言し
た現在地情報と在庫商品の座標情報
から、ゴールまでの最短移動経路を
仮想マップ上で割り出して指示する。
 経験の浅い倉庫作業者ほど効果
が高く、ベテランと同等の作業効率
を実現。短時間勤務、高齢者など
多種多様な人材の雇用を促進するこ
とができ、生産性の変
動がなくなることで効率
的な現場運営が可能に
なる。
 作業者1時間あたり
のピッキング行数は、シ
ステム導入前の平均60
行から導入後には74行
へと約23%の生産性向
上につながった。
 同社とサトーは、この成果をもと
に、導入区画の拡大やピッキング以
外の用途への活用に加え、さまざま
なIT/IoTツールを組み合わせて相
乗効果を高め、業務改善につなげて
いく。
ピッキングを効率化
経路案内ソリューション導入
 データ・テックは14日、東京・
大田区産業プラザで第28回SR
お客様交流会を開催した。
 冒頭、田野通保社長は「今日は
お客様同士の交流が中心で、その
中で機器導入などさまざまな情報交
換のきっかけになればと思う。弊社
としてもまだまだ不十分な点がある
が、結果を出すことを主眼に力を尽
くしていく」とあいさつした。
 ユーザー講演では日本ハムの永
島田充成フード・物流事業部マネー
ジャーが、セイフティレコーダー導
入の経緯と効果を述べた。配送を
担当するグループのニッポンフード
各社(4社)は、全国に113カ所
の拠点と1360台のトラックを保有
しており、昨年7月に同車載器の
一斉導入を完了した。「機器選定の
基準には安全運転の指導ができる
ことに加え、手間がかからないこと
も重要視した。さらに、燃料費削
減やCO
削減など
のプラス面が多い
ことから全社導入
を決めた」という。
 運転のクセを数
値データ化し、さ
らなる安全運転教
育を推進する。将
来的にはSRから
取得できる位置情
報、時間情報、走行情報を利用し、
働き方改革や売上拡大を見込んだ
配送効率アップにつなげていく考え
だ。
 北三運輸(本社=さいたま市)
畠山政勇人事・総務部課長は、「新
機種SRでさらなる安全輸送をめざ
して」と題して、同社の取り組みを
紹介。2016年7月から60台の
トラックをSRコネクトに載せ替え
SR活用の事例紹介
手間かけず安全運転指導
データ・
テック
佐川GL

TheTRUCK2019年4月号84
左から高橋氏、尾根山氏、田中氏
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
た。狙いは「デジタルタコグラフの
導入」「業務効率化」「さらなる安全
輸送」「客観的な映像や数値デー
タでドライバーの意識改革が進ん
だ。今後はバック診断のデータを上
手く活用し、バック事故予防に注力
したい」と話した。
 データ・テックでは「あおり運転
対策グッズ」としてRECステッカー
やダミーカメラなども併せて紹介し
た。その後の分科会では活発な意
見交換を行った。
 2019春季生活闘争は、14〜
15日にかけて大手組合のヤマ場を迎
え、運輸労連大手14組合中10組
合で解決した。賃金引き上げは6組
合、夏期一時金も6組合が前年実績
を上回った。この流れを4月中旬に
ヤマ場を迎える中小組合に波及でき
るかがカギを握る。
 賃金引き上げの解決10組合の単
純平均は4800円となり、前年の
4274円を526円上回った。トナミ
運輸、札幌通運、エスラインギフが
前年実績を1000円以上上回るなど
健闘が目立つ。加重平均は7329
円で、前年を下回ってはいるが、こ
れは前年に満額回答だったヤマト運
輸の影響が大きい。
 夏季一時金は、6月再交渉となっ
た全新潟運輸を除く9組合が解決。
うち6組合が前年実績を上回ったも
のの、目下は単純平均、加重平均と
もに前年を下回っている。
 年間一括で解決したのは全日通が
118万円、セイノースーパーエクス
プレスが前年実績+成果配分で、い
ずれも前年実績と同じ。
 働き方改革に伴う諸条件の改善も
進んでいる。例えば、ヤマト運輸は
①年間総労働時間計画を2320時
(前年差80時間)、年間公休数
を118日(前年差+1日)、年間所
定労働時間は1976時間(前年差8
時間減)、③年次有給休暇取得率を
80%以上(前年差+10%)のほか、
④夕方以降の配達業務を担うアン
カーキャストの積極的採用、⑤管理
者の働き方改革を進める、⑥60歳
以上の社員の賃金見直しを検討する
ことで合意した。
 今後、中小単組のヤマ場は4月第
2週を予定している。
 JR貨物は15日、2019年度
の新賃金について「ベースアップは
200円とする」(前年は100円)と
各組合に回答した。社員数5419
人、平均年齢39.0歳、平均勤続
17.7年。
 日本ミシュランタイヤは12日、東
京ビッグサイトで「2019NEW環境
展メディアセミナー」を開催した。
 高橋敬明B2Bタイヤ事業部常務
執行役員は「より良いモビリティを提
供していくことが当社の使命。年間
10億本の廃棄タイヤがあるが、30
年後には材料の80%を持続可能な
ものにし、タイヤは
100%リサイクルす
るという長期戦略を
立てている。並行
して3Rのコンセプ
トで経費削減と環
境保全に努めてい
る。わが社のタイヤ
は長持ちするのが特徴。さらに技術
革新を目指す」と述べた。
 尾根山純一マーケティング部マ
ネージャーは「業務効率の改善と循
環境負荷低減へ提案
5月から
サポートプログラム展開
日本
ミシュラン

TheTRUCK2019年4月号85
あいさつする荒木取締役と人事部シニアマネージャーの小林香織さん
「めんどさい」篇の一場面
提供:運輸新聞
環型社会の構築とミシュランからの提
案」と題して、5月から展開するワイ
ドシングルタイヤ「XOne」の導入サ
ポートプログラムや、タイヤの状態を
「見える化」することで若手や女性ド
ライバーの負担軽減を図るTPMSク
ラウドサービス、ロングライフとリグ
ルーブと再生タイヤの「3R」提案につ
いて説明した。
 田中禎浩同ダイレクターは「経営課
題と環境課題に応えるミシュランのソ
リューション」と題して、生産性、安
全性、コスト低減で高い実績を生み
つつ省資源など環境負荷低減にも貢
献する同社の製品を紹介した。
マツコさんを起用した
宅急便TV-CM開始
 ヤマト運輸は、マツコ・デラックス
さんを起用した宅急便の新TV-CM
を5日から放映開始した。CMは、
宅急便の「受け取る」「送る」をより
便利に利用できる無料の会員制サー
ビス「クロネコメンバーズ」「不在
票」篇、「めんどくさい」篇、「すっぴ
ん」(各15秒)の全3篇。
また、YouTubeヤマト運輸公式
チャンネルや特設WEBサイトで、
クロネコメンバーズのオススメサービ
スを紹介したWEB動画を
公開している。
新CMでは、自宅でく
つろぐマツコさんを主人公
に、宅急便受け取り時に起
こりがちな3つのシチュエー
ション(不在で受け取れな
い、再配達の依頼が面倒、
対面で受け取りたくない)
描いた。宅急便を受け取れない状況
が起こるたびに多くの人が抱える、
宅急便が届く際の困りごとを解決で
きる「クロネコメンバーズ」を紹介し
ている。
ヤマト運輸
 今、働き方改革の推進、とりわけ
女子力の活用が大きなテーマとなっ
ているが、NPO法人のJ-Win(内
永ゆか子理事長)は、2008年から
ダイバーシティ&インクルージョン
を推進している先進企業を表彰する
「J-Winダイバーシティ・アワード」
を毎年実施している。今年は14
日、ホテルイースト21東京でおよ
そ750人のダイバーシティ先進企業
のエグゼクティブと推進担当者が一
堂に会して開催された。
 同アワードで一昨年の個人賞、昨
年の企業賞入賞に続き物流業界で
初の企業賞「準大賞」を受賞したの
がSGホールディングス。男性中心
の業界で女性の活躍に先
駆的に取り組み、労働環
境の整備、職域拡大・管
理職登用、女性参画のビ
ジネス展開など、一歩踏
み込んだ施策を実施、加
えて男性社員の意識改革
にも取り組んでいる点が評
価され、ベーシック部門の
ベーシックアチーブメント
準大賞を受賞した。
 受賞あいさつで荒木秀夫取締役
(佐川急便代表取締役社長)「正
直、私どものような物流企業がこのよ
うな表彰を受けるとは、まったく予想
もしていなかった。2011年度に栗
和田会長が『女性の力で収益の30%
を上げる』というミッションを掲げた。
これを受けてグループをまたがって
『ワクワクウィメンズプロジェクト』が
できあがり、これを通じて各事業会
社の従業員、経営層を巻き込んで地
道な活動を続けてきた結果だ」と述
べ、「女性が活用できる働きがいのあ
る働きやすい職場づくりに取り組んで
きた結果、イコール男性社員も働き
やすい職場となり、今では長時間労
働も改善されている」と男子社員への
好影響も報告。
 そのほか、〈全日本空輸〉〈日本航
空〉〈デロイトトーマツグループ〉
受賞した。
企業賞「準大賞」に
ダイバーシティ先進企業で
SGHD

TheTRUCK2019年4月号86
GLP流山Ⅲ右・帖佐社長、左・日本ロジステック黒川社長
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
 日本GLPは5日、千葉県流山市
でマルチテナント型物流施設「GLP
流山Ⅲ」の竣工式を執り行った。同社
が590億円を投じ、2018年2月
から始動した「GLP流山プロジェク
ト」は、今回の竣工で計画されてい
た3棟すべてが完成。総延べ床面
積約32万平方メートルで、22年
完成予定のGLP相模原プロジェク
(約65万平方メートル)に次ぐ規模
となった。GLP流山Ⅲは、日本ロジ
ステックともう1社が2フロアずつ
賃貸、入居が決定しており、3棟と
も満床稼働となった。
 4階建て延べ床面積8万9385
平方メートル、1フロア当たりの床面
積は約2万平方メートル。幅員14メー
トルからなるランプウェイを2機設置
した。
 都心から25キロメートル圏内に位
置、常磐自動車道・流山ICから約1
キロメートル、外環自動車道と首都
高速自動車道へのアク
セスに優れる。東武野
田線・初石駅からは約
1.8キロメートルに位置
する。
 地層科学研究所が提
供する、クラウド型最新
地震モニタリングサービ
スを初採用した。震度
などを一元的に管理で
き、同社は新規施設への導入を計画
する。
 日本GLPの帖佐義之社長は「3
棟すべて満床となり、大変嬉しい。
千葉県は都心の消費圏からも近く、
潜在性のあるマーケット。流山は埼
玉県三郷に匹敵する物流集積地にな
るだろう」と自信を込める。
 3・4階に入居する3PL事業を展
開する日本ロジステック黒川尚悟社
長は「千葉県内に多数の営業所を構
えていることから、流山の立地面は
申し分ない。本日内部を仔細に見学
し、施設面での素晴らしさを改めて
実感した」と話した。
3棟とも満床稼働
流山プロジェクト 
総面積32万平方メートル
GLP
 経済産業省は、水素・燃料電池戦
略ロードマップを策定した。現在、
100カ所の商用水素ステーションが
開所しているが、稼働率向上の観点
からは既に投入されている燃料電池
バス・フォークリフトに加えトラックへ
の展開が重要として、小型・大型そ
れぞれの技術開発や課題を整理し、
2020年度中にアクションプランを
作成する。
 燃料電池自動車(FCV)に使用す
る水素はリチウムイオン電池などの蓄
電池に比べて単位重量および単位体
積あたりのエネルギー密度が大きい
ため、大型・長距離輸送分野で電気
自動車(EV)より優位性があり、燃料
電池の発電効率や出力密度の向上に
より航続距離の伸張や小型化も期待
される。
 FCV(乗用車)は2014年に市
場投入され、普及台数は2926台
(昨年末時点)と世界トップクラス。
水素ステーションは13年に整備を
開始し、18年には民間11社によ
る日本水素ステーションネットワーク
合同会社が設立され、現在100カ
所が開所している。今後、大型車
にFCVが導入されれば、平日休日
にかかわらず一定の走行を行うことか
ら安定的で大きな水素需要が見込ま
れ、ステーション経営の安定化にも
資する。
 ロードマップは、FCVとハイブリッ
ド車の価格差を現在の300万円から
70万円に低減、25年に20万台、
30年に80万台の導入を目指す。
 燃料電池バスは17年に路線バス
で導入開始され、現在首都圏で18
台稼働。今後は燃費・耐久性向上に

TheTRUCK2019年4月号87
停車して作業内容を確認
STR-100
提供:運輸新聞
 サカイ引越センターは今月から、
現場到着前にスタッフが顧客情報を
確認したり、作業後は完了サインをタ
向けた技術開発を行い、20年代前
半の車両価格を現行の1億500万
円から5250万円に半減し、30年
に1200台の導入を図る。
 燃料電池フォークリフトは、16年
から販売開始され、現在約150台
稼働。1車種のみだが、用途に応じ
て小型・大型といった車種を拡大し
ていくことが重要で、今後燃料電池
 パナソニックは、自律走行・低床
型搬送ロボット「STR-100」を2月
27日に発売した。
 同製品は高さ132ミリメートルの
低床型ボディで、既存のカゴ台車
を改造することなく潜りこむことがで
き、その後、天板部が昇降し、カゴ
台車ごと持ち上げ移動することが可
能。低床型でありながら、最大質量
800キログラムが搬送可能な高出力
を実現。
 床面の工事や磁気テープの貼付を
ブレット端末に記入してもらえるシス
テム「S-MOVE」を開発した。
 S-MOVEにより、現場スタッフが
依頼者宅への地図などの情報
をタブレットで取得し、到着ま
でに作業の段取りを打ち合わ
せできたり、依頼者からの申
し送り事項をタブレットに入力
することで、事務所スタッフ
がリアルタイムで把握・対応
できる。
ユニットの多用途展開、物流事業者
が整備できる簡素で運用の容易な充
填設備とし、30年に1万台の普及
を図る。
 燃料電池トラックは、コンビニエン
スストアの配送用車両として小型車を
今年春頃に2台導入し、実証を開始
する予定となっている。
 商用トラックの国内市場保有台数
必要とせず、電子地図を基に高精度
な自律走行を実施。搬送対象のカゴ
台車の位置を認識して自動的に台車
の下へ進入し、持
ち上げて固定する
機能(自動把持機
能)を有する。これ
らにより省人化/自
動化に大きな効果
が期待できる。
 さらに、専用の
群制御システムソ
 作業開始時、完了時をタブレットに
入力していくことで、事務所サイドで
移動時間や休憩時間がリアルタイム
に把握できるため、労働時間管理に
も役立てる。
 導入により、①生産性向上(効率
化)②個人情報の保護③ペーパーレ
ス化④情報の蓄積――などを見込
み、蓄積した情報を元に、効率的な
配車にまでつなげていく予定。
 最初に大阪府下に配置している
ラック約100台に導入。改良点を洗
い出した上で、2019年度中の全車
配備を目指している。
は320万台以上で、バス(23万台)
以上の水素需要が見込まれる。現
在、国内メーカーは大型トラックで近
距離(200キロメートル・高圧ガスタ
ンク)、長距離(500キロメートル・
液体水素タンク)それぞれの技術開発
を進めており、今後は国際展開を含
めた戦略を明確化していく必要があ
るとしている。
フト(NM-BTS100)を用いること
で、同社独自アルゴリズムによって
複数の分岐ポイントを同時制御し、
最大100台までの搬送ロボットを衝
突なく同時動作させることが可能。
PC上で簡単に制御対象の搬送ロ
ボット、走行ルート/エリアの設定・
変更もできる。
「S-MOVE」開発
カゴ台車ごと持上げ
低床型搬送ロボット
サカイ
パナソニック

TheTRUCK2019年4月号88
早川哲志会長
KGL大賞受賞者(中央は戸叶社長)
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
 日本物流資格士会は11日、東
京港湾福利厚生協会東京港サービ
スセンターで2019年総会を開催
した。
 冒頭、早川哲志会長は「法人化し
て3年目を迎え、この1年で我わ
れが最も注力したのは会員増強だ。
昨年から1000人の会員を目指し、
約800人まで増加してきた。引き
続き、新年度も推進していきたい」
と述べた。
 来賓あいさつで、日本ロジスティ
クスシステム協会の橋爪茂久専務は
「物流危機が叫ばれている中、最
終的にキーとなるのは、ロボットでは
なく人材だ」、東京海洋大学の黒川
久幸教授は「荷主が物流を重要視し
ている背景から、当大学で物流を学
んだ学生のメーカーへの就職が年々
増えている」と語った。
 総会は早川会長が議長を務め、
2019年度活動方針のテーマに「ロ
ジスティクス変革への挑戦」を据
え、①会員の拡大、②広報活動の
充実、③事業活動の充実、④委員
会活動への会員参加の促進、⑤会
財政の健全化ほか、すべての議案
が満場一致で承認された。
 その後、CBcloudの皆川拓也
CSOが「新しい仕組みと技術を使っ
た物流のカタチ」と題した講演を
行った。同社の物流版uberとなる
「PickGo」は、軽貨物自動車を業
務用で登録している個人事業主を
対象としたプラットフォーム。スマー
トフォンを活用するため、若年層ド
ライバーの登録が多く、30代・40
代で59%に達した。月間500〜
800人が新規登録しており、現在
の登録数は1万人以上になったと説
明した。
 当日開かれた記者会見で、早川
会長は「物流資格士の資格を持つ
方は累積1万5000人以上となる
が、多くの方に情報を届けるのが
我われの使命。ひとりでも多くの方
にご参加いただきたい。AIなどの
最新テクノロジーはこれまでにない
速度で進化しており、セミナーなど
を通して最新情報を共有していきた
い」と語った。
会員1千人目指す
最新情報の共有を
日本物流
資格士会
 キリングループロジスティクスは
2月27日、キリングループ本社で
「2018年度キリングループロジス
ティクス大賞(KGL大賞)」の事例発
表会を開催した。
 同大賞は、社会的功績により会社の
名誉となる行為、また、有益な創意工
夫、改革、チャレンジ、安全・衛生な
どの観点において業務遂行上著しい効
果をあげた案件を表彰するもの。
 18年度は、32の候補からグルー
プの部10案件、個人の部1案件が
受賞。当日は、キリングループ表彰
制度の「キリン社長賞」を受賞した案
件を含め、受賞案件の取り組み内容
や成果を発表した。
 発表後の祝賀会では、「ほかの事例
発表に刺激を受けた」などの声が多く
聞かれた。
KGL大賞に11案件が受賞
キリンGL

TheTRUCK2019年4月号89
提供:運輸新聞
 2019年度中に数件程度の商業
サービス実現にメドをつけるため、
国土交通省は「過疎地域等における
ローン物流ビジネスモデル検討会」
設置し、7日に初会合を開催。今年
度検証実験を行った関係者からヒアリ
ングを行った。今後、ビジネスモデ
ルを構築するための検討項目を具体
化し、6月頃に中間とりまとめを行う。
 過疎地や離島では、積載率の低い
輸配送や買い物弱者の問題があり、
新たな輸送手段としてドローンが期
待されている。昨年9月には目視外
補助者なし飛行に関する要件(審査
要領)が規定され、これを受け11
月には福島県相馬市でわが国初の目
視外補助者なし飛行による輸配送が
実施された。
 国土交通省は今年度、検証実験
の参加を公募し、申請のあった14
件から5件を選び荷物配送実験を実
施。初会合ではうち4件の関係者か
らヒアリングを行った。
 長野県白馬村では10カ所の山小
屋に食料などを届け、帰りにゴミを下
ろしている。従来ヘリで行っている
が、輸送費がかさむことや機体の老
朽化でドローンを代替に活用すること
を志向。検証の結果、飛行が禁止さ
れている高度150メートルを超えな
いようにわざと下げる必要があったた
め、情報共有が必要にはなる
が、高さ制限緩和に関して要
望があった。
 福島県南相馬市では、電波
を中継しているためスマホで使
用するLTE回線が使えないか
や、人手がかからず安全に受
け取れる措置が必要になるなど
の意見が出された。
 福岡市も、LTEの使用や着
陸の際のスタッフに課題がある
ことが認められた。
 埼玉県秩父市は、許可を取
らない、いわゆるノラドローン
との接触リスクがあり、機体の
登録制度が必要なこと、機体
の下に人がいるときはホバリン
グしなければならないルールが
あり、本当に必要か検証すべ
きなどの意見がみられた。
 検討会は今後もヒアリングを行うと
ともに、ビジネスモデル構築に必要
な検討項目、支援措置などを具体化
していく。
 今回、ビジネスモデルの構築を目
指しているのは過疎地などでの目視
外補助なし飛行(レベル3)。同省航
空局に設置された検討会は、有人地
(都市部など)の目視外飛行(レベ
ル4)を実現するための検討に着手し
ている。
 ヤマトグローバルロジスティクス
ジャパンは、海外と日本を結節す
る海上貨物の旗艦店となる「東京グ
ローバルロジゲート」を東京・大田区
平和島に竣工し、3月4日から稼働
を開始、6日にプレス向け見学会を
開催した。
 見学会で金井宏芳社長は、ネッ
トワークを最大の強みに、貿易物流
(フォワーダー)、海外生活支援(海
外引越)、美術品輸送の3つのサー
ビスを提供しており、東京グローバ
ルロジゲートは3つのサービスと、
隣接するヤマトパッキングサービスが
提供する輸出・特殊梱包を一体的に
提供できること、2キロメートルにあ
る羽田クロノゲートをはじめ東京港大
井コンテナ埠頭、羽田空港、東京貨
海上貨物の旗艦店に
東京グローバルロジゲート4
サービス
を一体的に提供
YGL

TheTRUCK2019年4月号90
金井宏芳社長㊨
ドックレベラー
梁の強固な構造にカッティングマシン
建物外観
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
提供:運輸新聞
物ターミナルがすべて4キロメートル
圏内にあり、施設は24時間有人で
「越境ECやアパレル、医療、化粧
品など高いセキュリティを必要とする
付加価値の高い商材を取り扱うお客
様にご利用いただきたい。サプライ
チェーンの川上から川下まで一体化し
たサービスを提供できる」と述べた。
 輸出入ともに、通関・入出庫・仕
分け・保管・流通加工などを一体的
に提供し、コスト・リードタイム短縮
に貢献する。
 敷地面積約1万平方メートル、延
べ床面積約2万平方メートル。耐火
建築物で地上4階建て(倉庫は3層
で全館保税エリア)。耐荷重も1階
は3トン、4階でも2トンある。梁
が強固な構造のため、揺れが少ない。
 1階の荷受けエリアは20台分の
ラックバースがあり、ドックレベラー
を10基備える。海外引越のオペ
レーション会社と作業会社2店が入
居し、マザーセンターとしての機能を
有する。外装梱包作業を行うエリア
があり、ヤマトパッキングサービスと
は連絡通路でつながっている。
 2階は美術品エリア。定温定湿空
調管理して美術品を保管
し、LEDは紫外線をカッ
ト、万一の火事の時も美
術品を守る不活性ガスが
放出される。一般空調倉
庫、製函室(完全オーダー
メイドの木箱を作成)が置
かれ、美術品梱包用段
ボールを作成するカッティ
ングマシンを備える。美
術品を展示・内覧できる
ビューイングルームも設置。
 4階は流通加工作業・保管エリア。
1800坪の保税蔵置場となってい
る。上階層でも30℃を超えないよう
空調管理し、空調横には監視カメラ
を備え、セキュリティを重視している。

TheTRUCK2019年4月号91