トラックのお役立ち情報

土日祝 営業 [営業時間 9:00-21:00]

0120-918-101

【MaaS】都2019 年はMaaS・スマートシティに 向けた実装元年となるか?

平成26年4月よりバイオオイル標準充填開始。
環境マネジメント対策に適しております。
万が一、自然界に排出されても、二酸化炭素と水になります。
パレットローラー
製造・発売元
車輌機器株式会社
〒252ー0003神奈川県座間市ひばりが丘5丁目1ー6
TEL046(257)8800(代) FAX046(257)8811
(営業品目)ウイング用油圧装置/各種スイッチBOX/リモコンスイッチ/油圧シリンダー/車輌用油圧機器/アウトリガー油圧装置
上昇時パレットストッパーが自動的に浮き上
がり、ローラーストッパー掛け忘れによる落下
事故を防止します。
ストッパーの解除はローラー上昇後にプッ
シュロットを押してワンタッチ操作で解除できま
す。解除後は自動積込も対応可能です。
軽量コンパクトなステンレス製BOXにセッ
ト。防雨・防錆も完璧。平成25年マーキン
グリニューアル。ユニットカバーを外さなくても
黒いゴムを外せば油量ゲージ確認が出来ます。
キャブ内警告ランプによりローラー下げ忘れ
を確認出来ます。
オーバーフローの油は戻り配管を通じてタン
クに戻ります。
気密性の高いシリンダーBOXが外部へ油
を漏らしません。黒いゴムを外せばBOX内清
掃が簡単に行えます。

一般社団法人
電気自動車普及協会
2019
次世代ビークル展
新しいトラックショー
主催事務局:次世代ビークル展運営委員会
開催ご案内
会場:幕張メッセ国際展示場
会期:2019年
10月1日(火曜日)
10月2日(水曜日)
10月3日(木曜日)
特装車とトレーラ展(TTSショー)改題
http://www.truck-x.com

TheTRUCK2019年2月号16
 全国の主要なトラック運送経営者約2000社が一年に一度集う「全国トラック運送事業者大会」
が2019年は10月2日、千葉県の幕張メッセで開催されます。昨年6月、私達はこの幕張メッ
セでトラック・トレーラを対象の『TTSショー』を開催しましたが、次回は、全日本トラック協
会が主催する第24回トラック事業者大会に合わせて、新しいトラックショーを、大会会場に隣接
する7ホールで開催することになりました。全国の主要トラック事業者が関東で集うのはほぼ10
年に一度です。新時代に向けた新技術を提案する絶好の機会です。
 第一次産業革命をもたらした蒸気機関の発明から僅か250年足らず、今日では自動車や列車、
船舶や航空機など、あらゆる移動体(ビークル)が加速度的に変化しようとしています。
 その要因のひとつがIoT(モノインターネット)です。あらゆるモノがネットワークにつなが
り、リアルタイムで情報をやり取りすると様々なデータを蓄積することができます。例えば、自
動車をネットワークにつなぐと渋滞や道路工事の有無、事故や路面の状況などのデータをリア
ルタイムで集め、他の運転者と情報を共有することが可能になります。
 更に、人知を超えた働きをするのがAI(人工知能)です。IoTで集めたデータを分析し、その
規則性を見つけたり、実際に機械の制御もします。例えば自動車、立体化された(3D)地図に周辺
車両や歩行者、信号、渋滞、事故、交通規制、路面などの情報をIoTから受け取り分析することで、
AIによる自動運転が可能になります。
 これらの新しい技術を搭載した移動体を私達はITV(アイ・ティ・ビークル)と呼ぶことにし
ました。ITVはIntelligentTransportVehicleの略称ですが、ITにはInformationTechnology
(インフォメーション・テクノロジー)、すなわち情報技術の意味も含まれています。
 私たちは1977年から約30年間東京トラックショーを開催しました。物流が劇的に変化した
この時代、ウイングボデーや冷凍車など様々な車両が開発され、このトラックショーで飛躍的
に発展した経緯があります。
 トラックも既に自動運転や追随走行の技術はほぼ完成のレベルに到達しています。ITVの時代
になれば安全も飛躍的に向上する筈です。さらに排出ガスを出す車両は世界的に生産・販売を禁
止する方向なので、動力は電気に移行せざるを得ません。
 2019年10月に開催する『ITV』では、トラック・バス、トレーラー、特装車などの展示と合わ
せて、加速度的に変化する次世代ビークルの諸問題をユーザーと一緒に考えたいと思っています。
 株式会社ベネッセホールディングスの福武總一郎氏の「未 来 の 子供たちのために、美しい地 球を残した
い」の趣旨で設立された一般社団法人電気自動車普及協会(横川浩会長)とは、今回も共同開催となります。
 この時期、最先端の技術を展示する「ITVショー」は必ずや世界に衝撃を与えることでしょう。
関係各位のご支援、ご協力を衷心より願い申し上げます。
         2018年11月吉日
株式会社日新
代表取締役社長横路美亀雄
2019年全国トラック運送事業者大会と同時開催
運送経営者が集う幕張で新しいトラクショー

TheTRUCK2019年2月号17
【会期・会場】
1.名 称 2019
次世代ビークル展
(英文名:IntelligentTransportVehicle2019)
     《テーマ》時代が変わるビークルも変わる
2.会 期 2019年10月1日㈫、2㈬、3㈭の3日間
3.会 場 幕張メッセ 国際展示場 7ホール(6.750㎡)&屋外会場
4.主 催 ㈱日新・次世代ビークル展運営委員会
5.出展対象①国内および海外の自動車メーカー
②車体メーカー、トレーラーメーカー 
③電気自動車など各種ビークル(移動体)およびロボッ
④関連機器、部品、材料
⑤安全・環境機器およびシステム
⑥各種関連ソフト
6.来場者対象 トラック運送等物流関係者、自動車産業関係者、先端技術関係者、
       海外関係者、および報道関係者など(1万5000人を予定)
【講演会およびシンポジウム】
トラックメーカーの新時代への挑戦
自動運転技術の現状と将来展望に関する講演
次世代ヒークルに関するシンポジウム
■後  援:国土交通省・経済産業省 
公益社団法人
全日本トラック協会
(予定)
■協  賛:一般社団法人東京都トラック協会一般社団法人神奈川県トラック協会
一般社団法人千葉県トラック協会一般社団法人埼玉県トラック協会
一般社団法人栃木県トラック協会一般社団法人群馬県トラック協会
一般社団法人茨城県トラック協会一般社団法人山梨県トラック協会
公益社団法人新潟県トラック協会一般社団法人静岡県トラック協会
一般社団法人愛知県トラック協会  
(以上、予定)
次世代ビークル展運営委員会
〒104ー0061 東京都中央区銀座2ー11ー9 三和産工ビル7階(㈱日新内)
TEL03ー6278ー8905 FAX03ー6278ー8906
直通090ー5538ー2007(横路)
http://www.truck-x.com
Eメールyokoro@nissin-news.co.jp
2019
次世代ビークル展 開催概要

TheTRUCK2019年2月号18
展示ホール
展示ホール
③④⑥⑦⑧
中央エントランス
幕張メッセ空撮
7ホール屋外展示場
展示ホール
展示ホール
③①④⑥⑧

⑦ホール
会場
6,750㎡
屋外展示場
中央エントランス
幕張メッセ空撮
会場案内幕張メッセ
国際展示場
7
ホール(6,750㎡)
会場付近見取図
メッセ
駐車場
海浜
幕張駅
幕張イベントホール
国際
会議場
全国トラック運送
事業者大会会場

TheTRUCK2019年2月号19
●屋内展示場
5m
5m
25㎡
●屋外展示場
10m
5m
50㎡
*上記の出展料は税別です。ご請求時に消費税分を加算させていただきます。*「屋内・スペース渡し」は国際展示場7ホール(屋内会場)の設定とな
ます。*出展申込み受付期間は2018年(平成30年)11月1日から2019年(平成31年)7月31日(特割は2019年(平成31年)11月31日
締切)までとなります。*特別割引は出展料の10%引きとなります。*床面耐荷重は屋内・屋外とも5t/㎡です。*「基礎小間渡し」の出展料には基
本的なシステムパネルの施工費用が含まれています。*出展位置(会場レイアウト)は、使用面積、来場者動線及び消防規定等を考慮して主催者側で
決定します。*展示スペースが予定の規模に達した場合は、出展受付期間内であってもお申し込みをお断りする場合があります。
〈電車でご来場の場合〉
JR京葉線ー海浜幕張駅(東京駅から約30分、蘇我
駅から約12分)から徒歩約5分。
JR総武線・京成線ー幕張本郷駅(秋葉原駅から約
40分)から「幕張メッセ中央」行きバスで、約17分
〈バスでご来場の場合〉
高速バスで成田空港より約40分。
 京成バスURL:http://www.keiseibus.co.jp/
〈スペース渡し〉基本図
〈基礎小間渡し〉
基本図
出展区分 ペー 料金(円) 単価(円) 展示エ
A 屋外ペー 10m × 5 50 300,000 6,000 屋外展示場
B 屋内ペース渡 5m × 5 25 400,000 16,000
7ホ
C 屋内基礎小間渡 3m × 3 9㎡ 250,000
28,000 7
幕張メッセ アクセスガイ
【スペース渡し】は、仕切りパネルなど事務局側の施工はありませ
ん。複数のブロックを連続して利用する場合、屋外(50㎡/1ス
ペース)は長手10m面を接続する横付けが基本となります。屋外
(25㎡/1スペース)の組み合わせは原則自由ですが、会場レイ
アウトの都合上、ご希望に添えない場合もあります。(複数スペー
スを使用する場合は申込書に組み合わせ図をご記入くさい)
【基礎小間渡し】は、システムパネルを事務局が施工します。基
本的なパネル施工はバックパネルと左右のサイドパネルになりま
す。複数小間を利用する場合は中間パネルは施工しません。出
展料に基本的なシステムパネルの施工費用が含まれています。
2019
次世代ビークル展 開催概要

巻頭
TheTRUCK2019年2月号20
「とるに足らない
些細なこと」
経済ジャーナリスト
大島春行
「時代を読む」󱄥
「朝ドラのタイトル」
 朝ドラの「まんぷく」はとても面白いので毎朝観
ている。長谷川博巳はさすがに上手いし、安藤サ
クラも女学生時代はゆっくりした喋り方で見辛
かったが、段々よくなって来ている。ところがタ
イトル映像が余りにも酷い。安藤が浜辺や山道を
歩くのだが、リズム感の悪い歩き方で音楽とまる
であっていない上に、スカート姿の安藤が突然で
んぐり返りをしようとしたりするので思わず目を
閉じてしまう。年寄りを怖がらせるものではない。
 それにドリカムの音楽が稚拙で聴くに耐えない。
メロディは悪くないのだが歌詞が幼稚でもらい泣き
しそうになる。詩的センスがないのだから歌詞は誰
かに書いてもらった方がいいのだが、大物すぎて
NHKなどからはとても言い出せないのだろう。
 実はタイトルでヒロインを歩かせたり走らせた
りするのはこれが初めてではない。例えば、近年
の失敗作だった「まれ」ではヒロインに白い木綿の
ワンピースに安物のショールを肩に引っ掛けさせ
た珍妙な格好で、海に面した野原を裸足で踊らせ
ている。これがまた劣悪極まる映像で、体操が得
意なこの女優が1回転半のジャンプに挑戦して失
敗しながらも平然と踊り続ける様は、「自分は悪く
ない」「今のは失敗ではなくて成功への一歩なん
だ」という自己肯定的な開き直りが露骨で耐えら
れない。
 以来この女優が出てくると、また厚かましく開
き直られるのではないかと思って一切観ないこと
にしているが、考えてみればこの女優には何の罪
もなくて、こんなことをさせたディレクターが無
能だということに尽きるのだ。幸いこの女優はそ
の後人気が出たから良かったが、とるに足りない
些細なことでも、まかり間違えば才能ある俳優を
一人潰しかねないのだ。
「反省しない体質」
 ヒロインにどこかを走らせたりするのはどうや
らNHK大阪局のドラマ部門の伝統のようなもの
なのかも知れない。更に想像を逞しくすれば、こ
ういうロケは一番若手のディレクターに任してい
るのではないか。だから任された方は張り切って
ヒロイン役の女優に色々やらせるのだが、こうい
う場合、得てして、一旦空回りが始まるともう手
の施しようがなくなる。
 だから安藤のような手練れの役者なんかには
すっかり舐められてしまって、あの歩き方から
は、「ちょっとこのお馬鹿ディレクター何とかし
てよ!」といった声なきメッセージが読み取れる
ではないか。
 何れにせよこの会社には、同じ失敗を平気で何
度も繰り返す体質がある。それはとりもなおさ
ず、このテレビ局が作り手の論理によって物事を
決め、視聴者の声からは遠く離れてしまっている
ことを如実に示している。
「トヨタの色」
 昔、といっても相当昔のことだが、1980年台
の半ばに1年間だけ自動車業界を担当したことが
あった。わたくしはかねがね日本車の半分位が白
い車体であることを奇異に感じていたので、欧米
では白い車は救急車くらいなのにどうして日本で
は白いクルマが多いのか、トヨタの人にその訳を
聞いたことがあった。彼は世論調査を引用しなが
ら日本人がいかに白いクルマを好んでいるかをと
うとうと説明してくれたが、どうもピンとこな
かった。
 問題は白だけにとどまらない。全ての色が24
色のクレヨンさながらに原色であることも気に入
らない。ヨーロッパのクルマに原色のままの色を
使ったものはほとんどない。同じ赤でも、色んな
色を混ぜ合わせて作っているから、それぞれの赤
にはえも言われぬ微妙なニュアンスがあるのだ。
かつてトヨタの奥田会長が経団連の会長になった
後、テレビ番組で建築家の安藤忠雄氏とヨーロッ

TheTRUCK2019年2月号21
パの街角で対談したことがあったが、この時安藤
氏が、「ヨーロッパのクルマは顔が全部違うが、
日本のクルマは全部同じ顔をしている」と指摘し
たことがあった。同じ顔に見える理由の一つは色
づかいにあるのではないか。
 色彩感覚が劣悪なことはトヨタだけでなく日本
車の大半に言えることかも知れないが、80年代
後半から90年台にかけて随分改善されて来た。
特に日産の色遣いは素晴らしいし、スバルもいい
色を使うようになって来た。
「ピンクのクラウン」
 ところがトヨタは相変わらず進歩しない。ピン
クのクラウンを売り出す冒険心はあっても、それ
が原色のピンクではシャレにならないのだ。そも
そもクラウンは50歳以上の裕福なおじさん層が
主要マーケットだから、市場調査をしたら、どう
転んでもピンクなどという色が出てくるはずがな
い。ウチの最高級車をピンクに塗ってあっと言わ
そうという魂胆は判るが、それは作り手の側にし
か通じないシャレであって、消費者はただ困惑す
るだけだ。
 そういうと、ピンクキャデラックが良くてどう
してクラウンはダメなのだと反論されそうだが、
あれはエルビス・プレスリーが母親にプレゼント
したというストーリーがあって、「いつか成功し
たら一番大事な人に贈りたい」というアメリカン
ドリームの一つのゴールとして、消費者の側の物
語になっている点で「シャレ」になっているのだ。
「トヨタのデザイン」
 トヨタのデザイナーだけが特別に色彩感覚が悪
いのだろうか。わたくしはそうではないと思って
いる。そうではなくて、彼らが使いたい色を使え
ないある種の空気が組織の中にあるのではない
か。組織が硬直化してしまって新しい色を使おう
とすると、ほとんど絶望的に高い壁があるという
ことなのではないか。
 わたくし自身はかれこれ20年間ずっとトヨタに
乗っている。近年は冬に長野方面に行くことがある
ために四輪駆動の機能を備えたハイブリッド車に
乗っている。いい年をしてスポーツタイプのクルマ
なのだが雪道を走るためには仕方がない。性能や乗
り心地についての満足度は極めて高いのだが、とる
に足りない些細な点で嫌悪感や不満がある。
 例えば最近のモデルでは時計をアナログ式に変
えているのだが、これが何とも見にくいのだ。ア
ナログ式の時計自体は悪くないアイディアで、日
産などは30年前に発売したBe-1(ワン)という名
車の時計をあえてアナログにして、当時主流だっ
た角張ったデザインにノーのシグナルを出してみ
せた。
 ただレクサスのアナログ時計は100円ショップ
で売っているような安っぽいものなので、折角の
斬新な試みも台無しになってしまった。ピンクの
クラウンと同じでやることが中途半端なのだ。
「トヨタとiPhone」
 それはiPhoneとの接続にも言える。最初にレ
クサスを買ったのは10年以上前だが、当時の装
置では、ベルディのレクイエムを聴こうとして
も、そこに辿り着くまでに次々に別の音楽が頭出
しされる仕組みだったので、いきなりツェプリン
が出てきたりジャズになったり落語が出てきたり
して聴きたい曲に行き着いた頃にはもううんざり
してしまったものだ。今その点はずいぶん改善さ
れたが、まだ不具合はたくさんある。
 アップルのスティーブン・ジョブズ氏がiPodを
開発した際には、ボタンを4回押して好きな曲に辿
り着かないと機嫌が悪くなり、作り直しを命じた上
で試作品を投げつけたというが、そういうものづく
りのこだわりや気迫はトヨタにはもうない。ダムの
決壊が小さな穴から生じるという例えを引用すれ
ば、ここに挙げた問題はいずれもとるに足りない些
細なことではあるが、わたくしには王国の黄昏がす
でに始まっていると感じられるのだ。

TheTRUCK2019年2月号22
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界⑯
2019年はMaaS・スマートシティに
向けた実装元年となるか?
〜海外で急速に進む新しい
モビリティサービスや
MaaSを改めて解説する〜
 MaaS元年といわれた2018年が終わり、2019年からはMaaSやスマートシティの実装が始まる
予感がしています。政府では内閣府地方創生推進事務局が昨年10月末よ日本版スマートシティ
構想である「スーパーシティ構想」についての検討を進めています。また、経済産業省では昨年6月
から開始した「IoTやAIが可能とする新しいモビリティサービスに関する研究会」が10月中旬に
中間整理を取りとめています。そして、モビリティサービスの所管省庁である国土交通省では昨年
10月よ「都市と地方の新たなモビリテサービス懇談会」が開始されており、12月中旬に行った中間
整理に続いて3月末には最終とりまとめを行う予定としています。
 そこで第16回の胎動する次世代ビークルで
は、MaaSや新しいモビリティサービスについて
改めて学びたい方にとっての参考書となるよう、
海外で定着しつつある新しいモビリティサービス
について解説するとともに、MaaSが台頭してき
た背景について述べたいと思います。この解説
書を読んでいただくことで第1回から続 け てきた
連載:「胎動する次世代ビークルの世界」につい
て理解を深めていただけるこを願っています。

(217'4&-305+$
(21'4&- !%6)8.*,"305
+$

64
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
5-40.,72/08&#(!"*% 






$


我が国のスマートフォンの普及(総務省平成29年度版情報通信白書より)
世界のスマートフォン及びフィーチャーフォンの出荷台数推移
出典:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/
whitepaper/ja/h29/html/nc111110.html 
TheTRUCK2019年2月号23
なぜMaaS(モビリティアズ・ア・サービス)
 が注目されるようになったのか?
 MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)
について語るうえで欠かせないのがスマート
フォンの急速な普及です。総務省の情報通信
白書によると我が国でも2010年頃からス
マートフォンが急速に普及し、2013年頃に
は既に6割以上の普及率となっています。国
や地域によって多少のばらつきはあるとは思
いますが、2014〜2015年頃には世界中の
多くの国でスマートフォンが一般的になって
います。
 スマートフォンがモビリティ
の世界を大きく塗り替えるきっ
かけとなったのが、スマート
フォンが備えているアプリ、
GPS、地図、インターネット接
続という4つの機能です。古く
から存在しているタクシーやレ
ンタカーなどの移動サービスで
は配車や車両管理を行うために
営業所と人員が必要でした。例
えば、タクシーを配車する場合に、乗客は営
業所に対して乗車場所と乗車時間を電話で伝
え、営業所は全てのタクシーの中から付近を
走行しているドライバーに対して指定時間・
指定場所への配車を指示する必要がありまし
た。しかし、スマートフォンがあればGPSで
の位置把握、地図上での表示、インターネッ
ト接続を介したアプリによる需給マッチング
(乗客と運転手)が容易に行えますので営業所
を介したマッチングが不要となります。また、

欧州で市民権を得た路上でのカーシェアリング(ミュンヘンで筆者
撮影)
アメリカで急速に普及する電動
スクーターシェアリング
(左:BirdScooters、
右:Lime)
出典:https://www.bird.co/
 https://www.li.me/
中国で急速に普及した自転車シェアリング(深センで筆者撮影)
TheTRUCK2019年2月号24
クレジットカード決済機能も持っていますの
で事前決済もできます。その結果、アメリカ
の西海岸を中心にウーバーやリフトなどのラ
イドシェアが急速に普及し、今では中国の滴
滴出行、東南アジアのGrab、インドのOIa、
欧州のmytaxiなど、スマートフォンでのマッ
チングを前提としたライドシェアやタクシー
配車が市民権を得ています。
ライドシェア・タクシー配車に加えて
 カーシェアや電動スクーターシェアリング
 が普及
 スマートフォンの普及は、路上や駐車場に
駐車されたクルマを借りて利用するカーシェ
アリング、歩道などに設置された自転車を借
りて利用する自転車シェアリング、そして米
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界⑯
国で急速に普及する電動スクーターシェアリ
ングなどの新しいシェアリングビジネスを生
み出し、従来のレンタカー、レンタサイクル
とは桁違いの勢いで普及を始めています。昨
年秋に訪れた中国の深センでは町中にシェア
リング用の自転車があふれかえっていて短期
間に急速に普及したシェアリングビジネスの
勢いを感じました。
路線バスに代わる存在となってきた
 シェアドバン・自動走行シャトル
 スマートフォンの活用によって路線バスに
対抗する新しいモビリティサービスとして台
頭してきたのがシェアドバンです。路線バス
のように事前に決まったルートを時刻表に従
い規定料金で運行するのとは異なり、“バー
チャルバスストップ”というウェブサイトの
地図上のみに表示される“仮想的なバス停”を
設定し、顧客の需要が見込まれるルートを自
由に設定して運行するというサービスです。

出典:https://ridewithvia.com/
MOIAがシェアドバンサービスで展開する予定の電気自動車(ITS
世界会議@コペンハーゲンで筆者撮影)
TheTRUCK2019年2月号25
路線、料金、運航時刻が固定ではないので需
要の変化に柔軟に対応ができ、運用コストも
大きく下げられるという特徴があります。シェ
アドバンの代表的な企業がイスラエル発のベ
ンチャーであるVia社です。同社はニューヨー
ク市から事業展開を始め、今ではシカゴやワ
シントンDCに展開しています。また、2017
年にはメルセデスベンツとともにViaVanと
いう合弁会社を設立し、欧州でのサービス展
開を始めています。日本では森ビルと提携し
て社員向けの無料シェアドバンとして昨年8
月1日より実証サービスを開始しています。
 西海岸を中心にViaと同様のシェアドバ
ンサービスを展開しているのがChariotで
す。2014年4月にサンフランシスコでサー
ビスを開始し、2018年末現在では米国9都
市とロンドンにおいてサービス展開していま
す。また2016年9月には自動車メーカーの
フォードに買収されています。しかし、2019
年1月10日にCEOからメッセージが発表さ
れ、米国については2月1日、英国について
は1月25日をもってサービス提供を終了し、
廃業することとなりました。様々なメディア
情報によると、廃業に至った理由としては空
席が目立つ形での運行が多かったこと、事業
として黒字化できなかったこと、既定のバス
路線と並行して運行することに対して交通当
局が規制をかけたことなどがあったようです。
(廃業のメッセージ:https://blog.chariot.
com/2019/01/10/important-update-
from-chariot/)
 欧州ではVWグループがMOIAという新会
社を2016年12月に設立し、シェアドバンの
取り組みを強化しています。2017年12月に
はシェアドバン専用の電気自動車が発表され、
15人程度は座れそうなスペースを6人席のみ
とすることで“走るビジネスクラス”のような新
しいシェアドバンの提案を行ったことが印象的
でした。同社は今年4月より独ハンブルグ市
のHanseaticCityにおいて100台規模で
サービス提供を開始する予定となっています。
 また、路線バスに代替するサービスとして
注目されるのが低速型の自動運転バスを使った
シャトルです。スイスのシオン市ではPostbus
という郵便と公共交通の両方を担う公的機関が
2016年6月より自動走行シャトルを無償サー
ビスとして導入しています。また、独ハンブル
グ市ではMOIAのシェアドバンと同じ今年4月
よりIAV社が開発した自動走行シャトルの走行
が開始する予定となっています。
 このようにスマートフォンの普及によって
ライドシェア、タクシー配車、カーシェアリ

2016年6月からスイスのシオン市で導入されている自動走行シャトル
2019年4月からドイツのハンブルグ市で導入される予定の自動走行シャトル
TheTRUCK2019年2月号26
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界⑯
ング、自転車シェアリング、シェアドバン、
電動スクーターシェアリングなどの新たなモ
ビリティサービスが登場し、国や地域によっ
ては不可欠なサービスとして定着するように
なりました。最近ではそこに自動走行シャト
ルが仲間入りし始めています。下記の表に示
すように、これらの新しいモビリティサービ
スはタクシー、レンタカー、レンタサイクル、
路線バスなどのこれまでのサービスと競合す
る関係にあるため、既存の事業者vs新規事
業者の対立や規制の壁に直面することが少な
くありません。そのため、新しいモビリティ
サービスを優遇する環境のある都市や国から
先行して定着していく傾向が強く、イノベー
ションの聖地であるアメリカ西海岸、新たな
都市交通政策の導入が進む欧州の主要都市、
特区を指定して国家プロジェクトとして導入
を進める中国などが先行しています。
既存サー 新たサー
タクシ シー配車サー
レンタカー シェアリ
レンタサクル シェア
路線バ
スクーターシング
動走行トル(主に実験走行)
スマートフォンの普及によって登場した新たなモビリティサービス






定額型MaaSを提供するMaaSGlobal
出典:https://maas.global/
TheTRUCK2019年2月号27
複数のモビリティサービスを
 統合するものとしてMaaSが登場
 新しいモビリティサービスはスマートフォン
のアプリから検索・予約・決済を行うことが一
般的となっています。しかし、利用者によって
は一つのモビリティサービスだけでなく、複数
のモビリティサービスを組み合わせて使うニー
ズが発生します。例えば、自宅から駅まではシェ
アドバンを活用し、そこから電車に乗って最寄
り駅に行ったのちに自転車シェアで最終目的に
行くといった場合、現状ではそれぞれのサービ
スや交通機関ごとのアプリを立ち上げて検索・
予約・決済を行う必要があります。
 そこで複数のモビリティサービスを一つのア
プリに統合し、まとめて検索・予約・決済を行
えることを目指したのがモビリティ・アズ・ア・
サービス=MaaSです。MaaSが実現すれば、
カーシェアリングや鉄道などの交通サービスが
別々の事業者によって提供されていたとして
も、ユーザーとしては“一つの(asa)”交通サー
ビスのように利用することができます。いわば
スマートフォンの移動サービスの画面を統合す
るような概念と言えます。
 このMaaSの世界で注目されているの
がフィンランド発のベンチャー企業である
MaaSGlobalです。MaaSGlobalのサービ
ス内容や誕生した背景については「胎動する
次世代ビークルの世界⑺ジュネーブ・モー
ターショーとMaaS先進国フィンランド出張
レポート」を参照していただきたいと思います
が、大きな特徴は半径5㎞以内のタクシー、
公共交通、カーシェアリング、自転車シェア
を全て利用可能なパッケージを月額499ユー
(約6万5千円)という定額料金で提供し
ているということです。同様のサービスはス
ウェーデン発のUbiGo、ダイムラーグループ
のMoovel、ドイツ鉄道系のQixxitなどが提
供しています。
 ここで申し上げたいポイントは、スマート
フォンを活用した新しいモビリ
ティサービスがある程度定着し
てきたからこそ、MaaSという
統合型のサービスが必要となっ
てきたということです。次ペー
ジの図は2010年以降に登場し
た主なモビリティサービスを示
していますが、海外ではスマー
トフォンが広く普及した2014
年頃から買収やM&Aなどが起
きるとともにMaaSのサービ
スが立ち上がっていることが分

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出典:daimler.com
TheTRUCK2019年2月号28
The Next Vehicle World
胎動する次世代ビークルの世界⑯
かります。日本においてMaaSという言葉が
昨年までほとんど聞かれなかった背景にはモ
ビリティサービスの立ち上がりが遅れている
ことが要因としてあるのです。
ダイムラーやウーバーは
 MaaS的アプローチを開始
 新たなモビリティサービスが世界各地で定
着し始めていることに合わせて、MaaS的
アプローチであらゆる移動手段を自社で統合
する動きを進めているのがダイムラーとウー
バーです。ダイムラーグループは自社でサー
ビス提供を始めたカーシェアリングサービス
のCar2Goを皮切りに様々なモビリティサー
ビスの提供やモビリティサービス・スタート
アップの買収を繰り返しています。2012年
にはタクシー配車サービスのmytaxiに出
資し2014年には同社を買収するともに、
2016年には同じく買収したタクシー配車
サービスのHailoをmytaxiに統合していま
す。MaaSサービスであるmoovelは2012
年に設立し、米国でMaaSサービスを提供し
ていたRidescoutを2014年に買収したのち
に2016年にはmoovelに統合しています。
 また、ライドシェア大手のウーバーは料理
宅配のUberEats、宅配サービスのUber
Freight、患者送迎のUberHealthなどの周
辺サービスを展開するとともに、自転車シェ

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TheTRUCK2019年2月号29
アリングや電動スクーターシェアリングを展
開するJump社を2018年4月に買収してい
ます。更に、公共交通機関のモバイル発券・
決済のサービスを提供するMasabiとの提携
を2018年4月に発表しています。
日本でのMaaSは実現するのか?
 海外において急速に定着し始めている新し
いモビリティサービスやMaaSですが、昨年
10月に発表されたトヨタ自動車とソフトバン
クによる提携などがきっかけとなり、日本でも
MaaSが急速に盛り上がり始めています。また、
冒頭でお伝えしたように経済産業省、国土交通
省の両省がモビリティサービスの導入に向けた
検討を行っており、来年度からはMaaSについ
ての国家プロジェクトが開始さ
れる予定となっています。
 その一方で、日本では海外
で定着している新しいモビ
リティサービスの多くが導入
できないため、それらを束ね
るMaaSの必然性が十分に
高まっていないという実態が
あります。右の表は海外で普
及している新しいモビリティ
著者紹介:
伊藤慎介
株式会社rimOnO代表取締役社長
(兼)KPMGモビリティ研究所アドバイザー/
有限責任あずさ監査法人総合研究所顧問
(兼)ミズショー株式会社顧問
(兼)亜細亜大学都市創造学部都市創造学科講師
1999年に旧通商産業省(経済産業省)に入省し、自動車、IT、エレク
ロニクス、航空機などの分野で複数の国家プロジェクトに携わる。2014
年に退官し、同年9月に工業デザイナーと共に超小型電気自動車のベン
チャー企業、株式会社rimOnOを設立。2016年5月に布製ボディの超
小型電気自動車”rimOnOPrototype01”を発表。現在は、MaaS(モ
ビリティ・アズ・ア・サービス)の推進などモビリティ分野のイノベーション
活動に従事。
サービスと日本での導入可能性を整理したも
のですが、ライドシェア、乗り捨て型カーシェ
アリング、シェアドバン、電動スクーターシェ
アリングなどについては現状では導入不可あ
るいは導入困難となっています。
日本における新しいモビリティサービス導入
の現状と課題、それに対する国や地方自治体
の動きについては改めて解説したいと思いま
すが、世界と比較して周回遅れになっている
ことを踏まえたうえで実装を急速に進めてい
く必要があるのです。 
既存サ 新たサー 本での導入可能性
タクシ シー配車サー
ライアは導入不可
シー配車サー導入開始
レンタカー シェアリ
路上にて型は導入困難
駐車場にカーは普及
レンタサクル シェアリ 主要都市で導入開始
路線バス 現行規制では導入困難
スクーターシェング
電動スーの走行が
許可れていため導入不可
動走行トル(主に実験走行) デモ走行しての実証実験は開始
海外で普及する新しいモビリティサービスと日本での導入可能性

TheTRUCK2019年2月号36
国際学生EVデザインコンテスト2019記者発表関係者。後列左から2人目が田嶋伸博APEV代表理事
 一般社団法人電気自動車普及協会(APEV)
は、2013年から東京モーターショーの開催に合
わせて「国際学生EVデザインコンテスト」を実施
しているが、2017年から対象を『EV全般』へと
変更し、次世代を担う若者の育成を主目的とし、
デザインの持つ創造力・企画力を遺憾無く発揮す
る事により、モビリティ社会の将来のあり方や環
境への新しい取り組みを世界に向けて発信してい
る。今年は東京モーターショーの開催年になるの
で、第4回目となる「国際学生EVデザインコン
テスト」を実施するにあたり記者発表会を1月25
日、東京大学・福武ホールで開催した。
「国際学生EVデザインコンテスト」の目的は、
EVの可能性を通して次世代を担う学生を育成す
ること。単にクルマ(EV)のデザインだけではな
く、社会・街・地域の人々・文化等との関わりも
含めた環境デザインを募集している。
 参加資格は、18歳以上の学生(2019年4月
1日時点)で、学校の種類は問わず、2名〜6
名のチームも可、1校で複数チームも可となって
いる。一般的なコンペとは違い、制作活動の進
捗をSNSを活用して共有することも特色。
国際学生
EVデザインコンテスト2019
の開催を発表

TheTRUCK2019年2月号37
挨拶する横川浩APEV会長(日本陸上競技連盟会長)
座談会の司会をする山下敏男APEV理事
(INTERROBANGDESIGN株式会社代表、
首都大学東京客員教授)
EVデザインコンテスト実行委員会
委員長:山下敏男氏
(APEV理事、INTERROBANGDESIGN株式
会社代表、首都大学東京客員教授)
副委員長:有馬仁志氏
(APEV理事、有馬マネジメントデザイン株式会社
代表取締役社長、横浜スマーコミュニティ代表)
■審査委員長
中村史郎氏
(CEO㈱SHIRONAKAMURADESIGNASSO
CIATES、元日産自動車㈱専務執行役員)
■審査委員
安藤忠雄氏(建築家、東京大学名誉教授)
奥山清行氏
(工業デザイナー、KENOKUYAMADESIGN代表)
長屋明浩氏
(ヤマハ発動機㈱執行役員デザイン本部本部長)
パトリック・ルケモン氏
(工業デザイナー、元ルノー副社長)
ジャン・ファン氏
(広州自動車グループデザイン担当副社長)
田嶋伸博
(一般社団法人電気自動車普及協会代表理事)
 この「国際学生EVデザインコンテスト」に対し
て、審査委員長の中村史郎氏は次のメッセージ
を寄せている。
「モビリティは歴史の中で社会と共に常に形を変
えてきました。現在私達が直面している地球温暖
化などの環境・エネルギー問題は、クルマの電動
化を促進し、また渋滞・過疎化・高齢化などの問
題には自動運転など新技術の導入が求められてい
ます。そしてこれら要素は今後のクルマの使われ
方や、そのデザインを大きく変えて行くことでしょ
う。このような時代の変化の中で、これからの
社会を担う若い世代に、未来をデザインし提案す
『場』として、2013年からAPEVにより、EV
デザインコンテストが開催されています。第3回
の前回から対象が超小型モビリティ限定から、
EV全般へと変更となり、将来のモビリティ社会の
あり方や環境へ配慮等、幅広い提案が期待され
ています。そして海外含めコンテストの目的に相応
しい方々が審査員として参加しており、コンテス
自体も新たな段階へ向かっていることを感じていま
す。また、このコンテストの特徴のひとつに充実
したワークショップがありますので、参加者はコン
テストを通じ、デザイン提案力のレベルを一段と
向上させることができるでしょう。デザインが持つ
想像力による新しい提案を世界に向けて訴求して
いただきたいと思います。是非多くの方々の意欲
的な参加を期待しています。」
審査委員

TheTRUCK2019年2月号38
パネラーの西村隆氏(左)と稲葉理夢さんパネラーの中部主貴氏(左)と林貴之氏
【審査方法】
下記の課題を審査する。
①.実際の使用シーンを想定し⑴ユーザー、⑵
インフラ、⑶パッケージング、⑷新しい技術を
駆使し何を実現するのかを文章や図・グラフで説
明する。使用シーンを含んだスケッチ(注):手書
き可
 一次審査通過チームにはワークショップに参加
する権利が与えられる。
②.二次審査(8チーム程度のファイナリストを選ぶ)
下記の課題を審査する
一次審査に同じ
・使用シーンを含んだスケッチ(注)のデータ:2D
データ又は3Dデータ。二次審査通過チームに
はワークショップ2に参加する権利が与えられる。
(注):スケッチは、外観(エクステリア)は必須、
内装(インテリア)はオプション
③.ファイナリストは、通知されてから表彰式まで
の間に、⑴ユーザー、⑵インフラ、⑶パッケー
ジング、⑷新しい技術を駆使し何を実現するのか?
を説明するポスター(B1サイズ1枚)を作成しな
ければならない。
 全てのファイナリストは、東京モーターショー会
期期間中に東京で行われる表彰式の場で作品の
プレゼンテーション(パワーポイントにより5分程度)
を行う。
 プレゼンテーション結果を含む最終審査によ
り、最優秀賞(グランプリ)を始めとする各賞が決
定され、表彰される。
【ファイナリストの作品展示】
 全てのファイナリストの作品は、東京モーター
ショー会期期間中に東京で、ポスター等が展示さ
れる。
☆エントリー費:無料
☆主催者が指定するSNSに登録し、各種案内に
タイムリーに回答できること。
☆所属する学校の教員がコンテスト参加を承認
し、参加者を指導できること。
☆応募要項の「注意事項」及び「個人情報の取り
扱いについて」に同意すること。
*応募作品やコミュニケーションに使用する言語は
英語とする(母国語を併記することは可能)
1)オリジナリティ
アイデアが独創的でコンセプトが明快であり、且
つ実現の可能性が感じられる。
2)デザイン
時代性・社会性を反映し魅力的である。
3)プレゼンテーション力
プレゼンテーションの表現力、説得力が高い。応

TheTRUCK2019年2月号39
記念講演の日野自動車㈱新事業企画部&コーポ
レート戦略部主査の松山耕輔氏
募者自身のオリジナル作品で、国内外で未発表
であること。
【賞品】
★最優秀賞、特別賞(経済産業大臣賞、国土交
通大臣賞を申請予定。賞の内容や金額は協賛金
により別途決定)
★協賛・協力企業が提供する賞(賞の内容は協賛
社により別途決定)
★東京モーターショー会期中のプレゼンテーショ
ン機会(東京都内で開催予定の最終審査及び表
彰式にて))
★トロフィー授与
★コンテスト2019年作品集冊子への掲載。す
べてのファイナリスト(8チーム程度)に与えられる
 今回の記者発表会では、電気自動車普及協会
の横川浩会長の挨拶に続いて、過去のコンテテ
ト過去のコンテストに入賞した若手デザイナー4
人を招いて、山下敏男実行委員長の司会で座談
会を行った。
座談会出席者は以下の4人。
■西村隆氏トヨタ自動車㈱東京デザイン研究所
(先進技術開発カンパニー・ビジョンデザイン部
/先進デザイン開発室先進デザイングループ)
■稲葉理夢氏/日野自動車㈱デザイン部デザイ
ン室・室内デザイングループ
■中部主貴氏/㈱本田技術研究所・四輪R&D
センター・デザイン室デクニカルデザインスタジオ
■林貴之氏/㈱ダイハツビジネスサポートセン
ター・商品事業部・商品事業室・事業企画G・
デザイナー
 この座談会では、当時、このコンテストに取り
組んだ学生時代の思い出や苦労談が話題になっ
たが、「この経験がその後社会に出てからの活動
の原点になっている。ことを、それぞれの立場で
語ったのが印象的であった。
 また、この座談会の後は、「モテるクルマから持
たないクルマ?暮らしたい社会と新しいモビリティの
役割」と題して、日野自動車㈱新事業企画部&コー
ポレート戦略部主査の松山耕輔氏が記念講演を
行った。
【問合せ先】
一般社団法人電気自動車普及協会(APEV)内
安嶋EVデザインコンテスト事務局長
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京
大学情報学環・福武ホール
電話050-3736-8325 
メールcontest@apev.jp

TheTRUCK2019年2月号40
最優秀賞 China広州美術学院
経済産業大臣賞 Japan千葉工業大学
カーデザインアカデミー賞 IndiaNational
InstituteofDesignNINJA
①②
国際学生EVデザインコンテスト2017の優秀作品

TheTRUCK2019年2月号41
国土交通大臣賞/ボッシュ賞
Japan首都大学東京大学院
NTN賞 Japan産業技術大学院大学
三菱ケミカル賞 Japan名古屋市立大学
④⑤
国際学生EVデザインコンテスト2017の優秀作品

TheTRUCK2019年2月号42
もう一つのラストワンマイル?‥‥「ラストワンマイル」フレーズは
電動化や自動化の兆候と合わせ最近の物流問題化用語となっている。▶▶
今では人手不足ですっかり
見られなくなった職人技の
「蕎麦屋の出前」!!

TheTRUCK2019年2月号43
石野 潔
 以前は住居の近くにあった蕎麦屋や酒屋。電話や
声掛けで用足しができる距離で人と戸口を結んでい
た。「最後の距離をどうするか」などの問題はなかった
が業態は思った以上に早く変化をもたらしたし、味
気ないサービスへと移っていった。
「郵便屋さん!」という人中心の郵便配達は民営化
となっても宅配物流の一方の代表でありサービスの
合理化や合流が進んでも残るであろう。
 ホンダスーパーカブに代表される専用二輪車が小
気味よく走り回るが直近では電動化があり自動化や
ドローン配達はごく一部地域や先の話であろう戸口
を介した人と人とのコミュニケーションは大事にした
い。最近では旧型郵便ポストが復活との話題もある。
▶▶一方我々の身近かな生活面では結局は最後は人に頼った戸口への集配達
がなくてはならない。(時代の変化で見られなくなった風景もあるが)
 最近では欧米などで無人車やドローン
での試験題材に利用されるピザ配達便。
 下の左絵はおなじみのスタイッシュで
格好良い「ホンダジャイロ3輪車」ピザ配
達仕様車。軽便で使いやすく街に溶け
込んで戸口へ急ぐ。当然電動化も研究
が進んでいる。
 欧米ドミノ他ピザチェーンでは色々と
無人自律配送車を試作している。その
一部として数年前英国ドミノで試作され
「ドミノドライバー」と呼称される暖房
付きピザコンパートメントを装備した自
律ピザ配送二輪車。ウエブサイトや携帯
アプリで注文し、GPS技術を備え顧客
への最短最速ルートを計算するオンボー
ドピザインターフェースを持つ。

TheTRUCK2019年2月号44
特に増加の一途をたどっている介護送迎など
の支援車。小型のワイドワゴンが主流。
ドライバーにとっては対象者や移動時の安全
性確保が必須である。
軽トラバンや小型トラック
ンでの食卓便。センターや
地域デポからの集配送。

TheTRUCK2019年2月号45
 ここ数年で特に都会や街で目立ってきた介護送迎車、食事宅配トラック、ボトルカー‥‥。
社会生活や高齢者にとって大事な車種であり人を介した戸口への隣接が必要である。しかしその
必要さで道路を否応なしにふさぐ場合が多いこともある。ラストワンマイルとして電動化や自律
化が必要な車種群ではあるが‥‥‥。
 いろいろな当該車両は全て自律化や自動化とはならずやはり最後は
係員やドライバーが必要な場所に出向き送迎や配達を行う。サービス
競争で安全性、丁寧さ、迅速性が求められているが人材不足、高齢化
が逼迫している。
 一方混雑している街中や狭い場所等ではこのような新参入の車種は
時として邪魔に見られる。近い将来自律化や自動化になった場合は環
境整備や使用時の「T・P・O」造りが必要。
 下の絵は本誌で数回記載された昨年にトヨタが発表した次世代の多
用途商用EV「e-PaletteConcept」。MaaS(モビリティサービス)
称されるまさに「CASE(接続性、自律化‥)等の次世代IT技術や広範
なソフトの活用で初めてものになる移動体。様々な使い方、車体仕様
が提案されており介護車両や集配車などは事例の一つとして描いた。
 宅食便等は常低温厨房や倉庫を備え又、食事配達単独作業からより
サービス拡大し一般小口集配も兼務できる効率性が必要となる。
 介護サービスPaletteは孤独な高齢者が単独行動出来る工夫が活
用の前提となる。

TheTRUCK2019年2月号46
ダカールラリー2019で
日野チームスガワラが

TheTRUCK2019年2月号47
クラス10連覇を達成
菅原義正氏は連続出場記録を36回に更新

日野の下社長とメカニックを乗せてフィニッシャーズゲートをくぐる10連覇達成の日野レン
ジャー2号車
クラス10連覇を祝う日野チームスガワラと応援に駆けつけた人たち
TheTRUCK2019年2月号48
 日野自動車㈱は、2019年1月6日〜17日に
ペルーで開催されたダカールラリー2019のトラッ
ク部門に、菅原義正氏が率いるチームスガワラと共
に、「日野チームスガワラ」として日野レンジャー2
台で参戦した。その結果、菅原照仁ドライバー(46
歳)が、同部門の排気量10リットル未満クラスで
優勝し、チーム史上最多となるクラス10連覇を達
成。また、排気量が10リットルを超えるエンジン
を搭載した大型トラックが上位を占める中、中型ト
ラックである日野レンジャーは、菅原照仁氏のドラ
イビングテクニックと豊富なラリーの経験を活か
し、総合9位を獲得した。
 菅原照仁ドライバーは今回のラリーを振り返り、
「今回は、新型車両で毎年上位の大型勢と戦いまし
た。新たな課題を感じる一方、この先、どうするべ
きか、見えたところもあります。コースがハードに
なったからといって、完走狙いでは勝負にならな
い。今後も、リスクを冒した走りをしていかないと
トップ争いに食い込むことは難しいと思います」
コメントした。
 また、「ダカールの鉄人」こと菅原義正ドライバー
(77歳)は、序盤のステージ2において、ステアリ

表彰台に登壇した菅原照仁ドライバーと羽村ナビゲーター
快走を続けクラス10連覇を果たした菅原照仁ドライバーの日野レンジャー2号車
TheTRUCK2019年2月号49
ングの車両トラブルで無念のリタイアとなった。菅
原義正ドライバーは、1983年にパリ・ダカールラ
リー(当時)の二輪部門に初参戦して以来、1992
年から日野のチームに合流して参戦を続けており、
今回、同ラリー史上最多となる連続36回出場の世
界記録を更新した。
 菅原義正ドライバーは「2年続けてのリタイアは
本当に悔しい。応援してくださった皆様には感謝の
気持ちと同時に申し訳なく思います。一方で2号車
が排気量10リットル未満クラスの10連覇を達成
出来て良かった。その点は安堵しています」とコメ
ントし、息子の成績を称えた。
 さらに今大会では、日野が1991年に日本の商
用車メーカーとして初めて同ラリーに参戦して以
来、連続28回目の完走も達成している。2019年
1月17日に、リマで行われたゴールセレモニーに
駆けつけた日野の下義生社長は、「タフなコースを
しっかり走り切り、クラス10連覇を達成。今回の
連覇はチーム全員の勝利でしょう。みなさんにお
疲れさまと言いたいです。1号車は残念でしたが菅
原義正ドライバーの次回の挑戦に期待しています。
2号車も来年に向けて、さらに磨きをかけていきた

下社長とダカールラリー連続36回出場を達成した菅原義正ドライバー
TheTRUCK2019年2月号50
い。また、こうした経験をより良い商品づくりに活
かしていきたいと考えています」と語った。
 日野はこれからも、世界最高峰のラリーに挑戦を
続けることで、世界中のユーザーやモータースポー
ツファンと感動を分かち合い、活動を通じて培っ
たチャレンジスピリットと技術力を活かして「もっ
と、はたらくトラック・バス」の実現に向けて、ユー
ザーの役に立つ商品・サービスを提供し続けて行く
としている。
 なお、日野自動車のダカールラリー参戦活動の詳
細については、公式ウェブサイトを参照いただきた
い。http://www.hino.co.jp/dakar/index.html
▼その他の参戦した各人のコメントは以下の通り。
・櫻井亜仁氏
(1号車ナビゲーター)…日野レン
ジャーの1号車のナビとしてリタイアは残念の一
言。多くの人たちの気持ちが込められた車両ですの
で、もう少しなんとかならなかったのかと、メカニッ
クの人たちに申し訳ない気持ちです。これからは日
野チームスガワラやダカールラリーを応援してくれ
る人を一人でも増やせるよう努力していきたいと考
えています。
・羽村勝美氏
(2号車ナビゲーター)…前半戦で1
台になってプレッシャーを感じながら走っていまし
たが、無事ゴール出来て、今はほっとしています。
ダカールラリーで初めて組んだ照仁さんの上位を狙
う走りは速いし、良い勉強になりました。
・鷹取英明氏
(メカニック・リーダー)…メカニッ
ク全員怪我もなく無事にゴール出来て安心しまし
た。1号車は残念でしたが2号車が良い結果を出
してくれた。個人的には今回はアフリカ時代のダ
カールラリーとの違いも印象的でした。
・鈴木誠一氏
(テクニカルアドバイザー)…初めて
ダカールラリーを走った新型2号車は素性は良い
もののサスペンションのセッティングなど、まだま
だ、煮詰めが必要なことが分かりました。とりあえ
ずトップ10内でフィニッシュ出来て良かったです。
・石崎史典氏
(メカニック茨城日野自動車)…ゴー

クラス10連覇を達成した菅原照仁ドライバー(右)と
羽村ナビゲーター(左)
熱戦を勝ち抜いた日野チームスガワラ
日野レンジャー・ダカールラリー2019参戦車
(左:1号車、右:2号車)
TheTRUCK2019年2月号51
ルを迎えて、これで終わりかと思うと寂しい気持ち
です。仕事は出来ましたが、上手くいかないところ
もありました。残念なのは1号車のリタイア。これ
で2号車にもプレッシャーが掛かったと思います。
・本田優氏
(メカニック愛知日野自動車)…車両
製作から携わらせて頂き、経験し難い良い一年間で
した。それだけに1号車には思い入れがあったの
でトラブル発生とセミマラソンを含めて2回のリ
タイアは残念。実力を高めた上で、もしもチャンス
があれば、また挑戦してみたいです。
・名和大介氏
(メカニック岐阜日野自動車)…ビ
バークはキャンプというよりサバイバルでした。競
技車を走らせるというひとつの目的に向かってみん
なが団結して仕事をするのは楽しかったです。過酷
の中に大きなやりがいを感じました。
・小田大伸氏
(メカニック三重日野自動車)…1号
車のトラブルは仕方ありませんが、内容は市販車に
も見られるものだったのが悔しい。自分は42歳に
なりますが、ダカールラリーのメカニックは素晴ら
しい経験でした。是非、後輩にも体験してほしいと
思っています。
・石田一輝氏
(メカニック日野自動車)…過酷な
ラリーの難しさは経験しないとわからないと思いま
す。体力的には休息日明けが一番厳しかった。ゴー
ルした今は乗り切った感じでほっとしました。でき
れば2台揃って完走させたかったです。
・北川親二氏
(メカニック日野自動車)…ゴール
まで、日にちの経つのが早かった。現場にいると今
日が何曜日かも分かりません。自分は日野自動車の
車両モジュール実験部の所属ですが、ラリー車を見
ていると市販車とは壊れ方が全く違う。予想以上に
重整備も多かったですし、過酷さの一端を見たよう
に思います。
・望月裕司氏
(メカニック日野自動車)…あっと
いう間でした。これで終わるのが残念なほどメカ
ニックはチームワークが良く、2号車のリーダーと
しても気持ち良く仕事が出来ました。ラリー車には
出来るなら一度乗ってみたいです。

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年2月号58
平成28年排出ガス規制に適合した新型「ボルボFH」セミトラクター
新型「ボルボFH」は“ドライバーを設計の中心にとらえた考え方”を理念に開発されている
 ボルボ・トラックは平成28年排出ガス規制
に適合した新型「ボルボFH」4×2、6×4
セミトラクターを2018年11月より販売を開
始した。パワフルで省燃費・クリーンな「D13
K」エンジンと、好評のオートマチットランスミッ
ショ「I−シフト」をさらに進化させたほか、新
たに導入するデュアルクラッチ機構や、超重
量物輸送に貢献するクローラーギヤがオプショ
ンで選択できるようになった。
 ボルボ・トラックは設立当初から“ドライバー
を設計の中心にとらえた考え方”を理念に、
ドライバーへ最高の職場環境を提供すること
で安全な輸送品質に貢献していくことを考えている。
 新しい「ボルボFH」が唱える「Thetruckofthefutureis
nowevenmorecapable(革新的なテクノロジーを搭載したト
ラックがより身近に)は、ボルボ・トラックの長年にわたる安
全性能や運転性能の知識や経験の積み重ねが、トラック造り
の礎となっていることを意味している。
■新型「ボルボFH」セミトラクターの特長
◇ボルボ・ダイナミク・ステアリングを商用車としては日本で
初めて導入。ステアリング操作が容易にな
り、積荷量や路面状況に左右されない一貫
性のある安定したステアリング感覚を実現。
◇2種類のEURO6エンジンを導入。平成
28年排出ガス規制へ適合。それぞれのエン
ジンは現行車比20PSの出力を向上。日本
市場におけるプレミアムモデルとしての魅力を
らに高めた。
◇オートマチックトランスミッション「I-シフト」
が更に進化。許容トルクが広がり、重量物
の牽引性能を向上。また、よりスムーズでパ
ワフルな走行を可能にするデュアルクラッチ
と、厳しい条件で超重量物を積んだ状態から
始動するときに威力を発揮するクローラーギヤ
がオプションで選択可能。
◇衝突被害軽減ブレーキ付きアダプティブク
ルーズコントロール、車線逸脱警報、レーン
新型トラック…ボルボ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
平成28年排出ガス規制に適合した
新型「ボルボFH」セミトラクター発売
チェンジサポート、ドライバーアラートサポートなど充実した安
全機能を標準装備。
◇以前より標準装備であったパーキングヒーターに加え、ビル
トイン式のパーキングクーラー(I-パーククール)を標準(FH6
×4フルリーフ車には設定なし)で装備。
◇世界トップクラスの革新の技術を備えた「ボルボFH」の車
両性能に加え、国内の充実したサービスネットワークと豊富な
パーツ在庫がユーザーの稼働率向上に寄与。

TheTRUCK2019年2月号59
 ボルボトラック・セールスの関原紀男バイスプレジデントは、
「今回ご紹介するボルボ・トラックFHは、すでに国内で実証
されている居住性、安全性、操作性の優位に加え、世界で
もボルボ・トラクだけが提供できる機能の数々を、日本のユー
ザーに丁寧にご説明し提案させていただきたい」と述べている。
 なお、ボルボFHは、全国のボルボトラック正規ディーラー
とUDトラックスで取り扱っている。
 ボルボ・トラックは、中〜高負荷業務向けの幅広いトラッ
を取りそろえ、業務用のユーザーの高度なニーズに応える総
合的な輸送ソリューションを提供している。カスタマー・サポー
ト体制については、2,000のディーラーとワークショップによ
り120以上の国々を網羅する世界的ネットワークを展開して
いる。ボルボ・トラック車両の製造拠点は15ヶ国にあり、年
間102,800台あまりを世界各地に届けている(2016年実
績)。ボルボ・トラックが属しているボルボ・グループは、トラッ
ク、バス、建設機材、海洋および工業用駆動システムを手
がける世界一流のメーカーであり、金融およびサービスに関す
るソリューションも提供している。ボルボの活動は、品質、安
全性、環境への配慮という3つの企業理念に基づいて行わ
れている。
■新型「ボルボFH」の主な概要
▼FH4×2セミトラクター、リアエアサスペンション
・車両寸法…全長5,830㎜×全幅2,490㎜×全高3,720㎜
・車両重量…7,220㎏
・最大積載量(第5輪荷重)…11,500㎏
・総排気量…12.777L
・エンジン型式・シンダー数…D13(D13K460)-直列6気筒
・最高出力…338(460)/1,404〜1,800kW(PS)/rpm
・最大トルク…2,300(235)/900〜1,404N・m(㎏・m)/rpm
・排出ガス浄化装置…尿素SCRシステム
トランスミッション…I-シフト、前進12段後進4段
・ホイールベース…3,500㎜
・安全装備…衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱警報装置、
ふらつき注意喚起装置、車線変更支援
▼FH6x4セミトラクター、リアエアサスペンション
・車両寸法…全長6,690㎜×全幅2,490㎜×全高3,480㎜
・車両重量…9,040㎏
・最大積載量(第5輪荷重)…18,000㎏
・総排気量…12.777L
・エンジン型式・シリンダー数…D13(D13K540)-直列6気筒
・最高出力…397(540)/1,458〜1,800kW(PS)/rpm
・最大トルク…2,600(265)/1,000〜1,458N・m(㎏・m)/rpm
・排出ガス浄化装置…尿素SCRシステム
トランスミッション…I-シフト・デュアルクラッチ、前進12段
後進4段
・ホイールベース…3,000+1,370㎜
・安全装備…衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱警報装置、
ふらつき注意喚起装置、車線変更支援
 古河ユニック㈱は、大型トラック架装用超大型ユニック
レーンの一部機種の安全機能を強化し、厚生労働省による
移動式クレーン構造規格の一部改正に対応した安全強化モ
デルとして、2019年1月23日より販売を開始した。
 移動式クレーンの構造規格の一部改正は、2018年2月
26日に厚生労働省告示第33号「クレーン又は移動式クレー
ンの過負荷防止装置構造規格等の一部を改正する告示」
よるもので、つり上げ荷重が3トン未満の移動式クレーンに
おいて、荷重計以外の過負荷を防止するための装置が義務
付けられた。
 これを受け、ユニックでは、2018年10月に安全強化モ
デルとして販売を開始した『ユニッククレーンG−FORCEシ
リーズ』に続き、大型トラック(車両総重量20トンクラス以上)
架装用2.95トン吊り超大型ユニッククレーン「URU580シ
リーズ」「URU1000シリーズ」の安全機能を強化し、本規格
改正に対応した定格荷重指示装置を備えたモデルとして発売
を開始したもの。
■本規格改正による新装置
・定格荷重指示装置
 定格荷重を超えるおそれがある場合に2段階の警報で注
意を促し、過負荷作業によるクレーンの破損や転倒事故を未
然に防止。また、アウトリガの張出幅や作業領域によって変
わる定格荷重にも対応しており、やむを得ず片側のアウリガ
を最大に張り出せない現場でも、最大で張り出している側で
安全機能強化…ユニック
話題のニュートラック新製品情報・新情報
大型トラック架装用超大型ユニッククレーンの安全機能を強化
厚労省の移動式クレーン構造規格改正に対応

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年2月号60
後続車有人システムの隊列走行公道実証中の日野大型トラッ
安全機能が強化された大型トラック架装用
超大型ユニッククレーン
 日野自動車㈱は、2018年11月に上信越自
動車道、12月に新東名高速道路において経
済産業省および国土交通省が実施する後続車
有人システムの隊列走行公道実証に参加した。
 本実証は、経済産業省と国土交通省が「未
来投資戦略2018」に基づき、高速道路での
トラック隊列走行の実現を目指して、2018年
1月〜2月の公道実証(新東名高速道路と北
関東自動車道で実施)に引き続き行ったもの。
11月は登降坂区間やトンネル区間の多い上信
越自動車道において、1月と同様に「協調型車
隊列走行…日野自動車
話題のニュートラック新製品情報・新情報
日野が後続車有人システムの隊列走行公道実証に参加
物流業界の課題解決に向け技術開発を推進
の作業は、最大張出の性能で作業
できる。
■その他のグレードアップ機能
・ブーム・アウトリガ未格納警報装
置(「URU580シリーズ」のみ)
 ブームまたはアウトリガの格納忘れ
による走行事故を防止する、「ブーム
・アウトリガ未格納警報装置」を新た
に標準装備。クレーン作業時だけで
なく、走行時の安全も確保した。
・2種類の連動ラジコン
 従来から好評の、思いのままの連
動操作を可能とする連動ラジコン
標準装備。ジョイスティク式と選択
スイッチ式の2種類が選べる。
■各シリーズの特長
・URU580シリーズ(つり上げ能
力:2.95t×5.0m)
 作業終了時のフック格納作業を
効率化するユニフッ(フックの格納操作にブームの「縮み」
「伏せ」が連動)を標準装備。さらに、重機運搬用のハイア
トリガ仕様や環境性能に優れたエコ(Wポンプ)仕様(エンジ
ン回転数を最大で約44%低減、燃料消費量を最大約45%
低減)もラインナップ。
・URU1000シリーズ(つり上げ能力:2.95t×6.7m)
 国内最大級のつり上げ性能を誇り、メンアウトリガ(張出幅
5,700㎜)と車両後部取付のリヤアウリガ(張出幅3,500㎜)
には、スイッチによる簡単操作が可能な油圧張出式を採用。
■標準価格(税別価格/シャーシを除く)
・URU580シリーズ(3段〜5段ブーム)…705万円
 〜966万円
・URU1000シリーズ(3段〜4段ブーム)…1221万円
 〜1250万円

TheTRUCK2019年2月号61
ドイツの「eハイウェイ」に採用されたScaniaのハイブリド型トラックR450
車線維持支援システム(LKA)を追加した協調型車間距離維持支援システム
(CACC)によりアクセル・ブレーキとステアリングが自動制御される
間距離維持支援システム(CACC:CooperativeAdaptive
CruiseControl)」を用いた技術検証を行い、12月の新東
名高速道路では、さらに「車線維持支援システム(LKA:
LaneKeepAssist)を追加した新システムによる実証が行わ
れた。この新システムでは、CACCにより通信で先行車の
制御情報を受信し車間距離を一定に保つとともに、LKAによ
り道路の白線をカメラで認識しステアリングを自動制御するこ
とで、車線に沿った走行がしやすいように運転を支援する。
 日野は、ドライバー不足をはじめとする物流業界の抱える課
題解決に貢献すべく、技術開発をはじめさざまな取り組みを
行っている。隊列走行も有効な手段のひとつだと考え、社会
ンフラの整備状況や社会受容性なども鑑みながら、実現可
能なものから段階的に実用化すべく技術開発を進めている。
今回のCACCとLKAを活用した後続車有人システムは、
国が掲げる2021年の商業化に向け、2020年頃の技術
の確立を目指している。これらの前後/左右方向の制御シス
テムに加え、ドライバーモニターなどの先進安全技術とあわせ
て、安全性の向上とドライバーの疲労軽減に大きく貢献する
ことになる。
 隊列走行の商業化には、技術開発のみならず、法制度を
含めた社会インフラ整備、社会受容性の醸成、事業者の理
解・参画が重要で、日野はそれら関係機関と連携し隊列走
行の商業化の実現を目指す。
 日野は、物流の効率化をはじめとする様々な社会課題の解
決に貢献すべく、「もっと、はたらトラック・バス」の実現に向
けてチャレンジを続けていくしている。
電動トラック…Scania
話題のニュートラック新製品情報・新情報
Scaniaがドイツの「eハイウェイ」
ハイブリッド型トラックR450を15台提供

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年2月号62
三菱ふそうの本社が移転された新社屋のプロダクトセンター
 Scaniaは、ドイツで2019年から開始される3つの「eハ
イウェイ」を用いたトライアルに車両を提供する。これは、ドイ
ツ連邦環境・自然保護・原子力安全省(BMU)の依頼によ
り、公開入札を経て決定されたもの。
トライアルは、まずアウトバーンA5号線沿いのヘッセン州
で開始される。ここには、パンタグラフ(架空線)から双方向
に電力が供給される全長5㎞のeハイウェイインフラが完成し
ている。らに、ューベック港につながるA1号線のeハイウェ
イ区間で、港に車両が静止中に充電できる装置を設けること
が計画されており、この区間は、2019年の夏に開通する予
定となっている。また、2020年初めに、連邦道路462号
線の一区間沿いのバーデン・ヴュルテンベルク州に3番目の
eハイウェイが建設される予定である。
 15台のトライアル・トラックには、走行中の充電用として、
Siemensが開発したパンタグラフ式集電装置がキャブの後部
フレームに取り付けられている。このトラックを走行させて、運
送会社が実際に運送業務を行うことになっている。Scania
は、ヘッセン州に対し1台目のハイブリド型トラックR450を
2019年5月に納入する予定である。また、Scaniaは、トラッ
クの導入以外にも、車両のメンテナンスとトライアルのデータ
収集を担当することになる。
 Scaniaはかつて、VolkswagenGroupResearchが実
施したコンカレント・リサーチ・プロジェクトでパートナーに選ば
れた実績がある。納入されるScania-R450ハイブリドは、
現在、ベルリン郊外のSiemensのテストコースで試験中となっ
ている。2台目の電動化試験車両は2019年秋に納入され
る予定だ。
 この研究プログラムでは、パワートレインのコンセプト、エネ
ルギー管理、ハイブリッドトランスミッション、バッテリエージング、
次世代冷却システムを分析して最適化するこを目指している。
 三菱ふそうトラック・バス㈱(MFTBC)は2019年1月7日、
本社機能を川崎工場敷地内(川崎市中原区大倉町)に新設
した「プロダクトセンター(新社屋)」に移転し業務を開始した。
 2005年12月よ「新川崎三井ビルディング」(川崎市幸区)
を本社とし、経営トップ、国内外営業部門、サービス部門、
一部管理部門の機能を有していたが、主力工場である川崎工
場第一敷地に機能を集約することで業務効率化を推進する。
 2018年末に川崎工場敷地内に完成した5階建ての新
社屋には、経営トップ、商品計画、企業渉外部門等、また
2017年1月31日付に売却済みの川崎工場第二敷地(川
崎市中原区西加瀬)からは開発本部が移った。その他、新
川崎にあった部門はリニューアルを進めている同敷地内の建
屋に移ることになる。
 新社屋の建設を含む川崎工場内にて行なう大規模工事
は、“Campus+(キャンパスプラス)”と呼ばれるプロジェク
の一環となる。同プロジェクトは、MFTBCが推進するダイム
ラー・トラック・アジア(DTA)の成長戦略である「DTAONE」
の活動のひとつで、この戦略はProduct(製品)、Process(プ
ロセス)、People(人材)の3つの柱から成り立ち、“Campus
+”はProcess(プロセス)とPeople(人材)に焦点をあてた
活動となる。生産部門では、生産効率を向上させ、高品質
な製品をユーザーに届けるため、自動化とデジタル化への投
資を行なっている。また、加えて従業員の労働環境を改善し
業務効率化を図る目的でオフィスや設備のリニューアルも推進
している。
■本社新住所
・所在地:神奈川県川崎市中原区大倉町10番地
    (〒211-8522)
・電話番号:044-330-7700(代表)
・延床面積:10,792㎡(プロダクトセンターのみ)
本社移転…三菱ふそう
話題のニュートラック新製品情報・新情報
本社を川崎工場の新社屋「プロダクトセンター」に移転
川崎工場内に主要機能を集約することで業務効率化を推進

TheTRUCK2019年2月号63
タダノ創業者の多田野益雄氏
日本初の油圧式クレーンとして登場したOC-2型
最新型のタダノGR-600Nラフタークレーン
タダノの車載型クレーンも高い評価を得ている 
 ㈱タダノは、2019年8月29日に記念すべき「創
業100周年」を迎える。
 香川県高松市で生
まれ育った同社創業
者の多田野益雄氏
は、溶接業を立ち上
げるべく北海道旭川へ
と旅立った。その旅立
ちの日である1919年
8月29日を創業の日
と定めている。当時は
海外において溶接技
術が普及・発展し、日本にも導入されはじめた頃だっ
た。創業者の益雄氏は、溶接の火花に魅了され、
世の中の役に立つことを確信し、北海道の地で事業
を興したことから同社はスターしている。
 その後、1955年に日本初の油圧式クレーンOC-2型を
開発している。現在は、LE(LiftingEquipment=移動機
能付の抗重力・空間作業機械)を事業領域と定め、LE分野
で世界No.1の企業を目指している。
 タダノの現社長である多田野宏一氏は、『当社の事業目的
は経営理念「創造・奉仕・協力」の実現であり、100年と
いう節目を迎えても「世の中のお役に立つものを提供したい」
「事業を通じて世の中に貢献できる企業でありたい」という
創業時の思いは変わりません。
 世界は、歴史的にみても大きな不安定期を迎えており、
複雑・高速・極端に変化しています。これからは「目の前
の闘い」「時代との闘い」の2つの闘いを同時に制
していく必要があると考えています。まずは毎期・
毎月の計画を達成する「目の前の闘い」を制し
続けなければ明日はありません。
 しかしその連続だけでは、今を生き
延びることはできて
も、未来はありませ
ん。業界にも大きな
技術革新の波が到来
し、大きな変革期を
迎えつつあります。この「時代との闘い」を制していかなければ
私たちの未来はありません。
 創業100周年を迎える2019年は、当社の未来に向け
た新たなスタートの年でもあります。「世界に、そして未来に誇
れる企業」を目指して、創業時の志・思いを大切にしながら、
これからも世の中のお役に立つものを提供してまいります』
語っている。
創業100周年…タダノ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
役に立つもので世の中の役に立ちたいを思い続け
タダノが創業100周年を迎える

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年2月号64
 アイシン精機㈱
(本社:愛知県
刈谷市、伊勢清
貴社長)と、㈱デ
ンソー(本社:愛
知県刈谷市、有
馬浩二社長)は、2018年8月27日に発表した、電動
化のための駆動モジュールの開発および販売を行う合弁会
社設立に向けての検討を進めてきたが、このたび、合弁会
社を設立することに両社で正式合意した。新会社の社名は
「BluENexus(ブルーイーネクサス)で、2019年4月
に設立する予定となった。
 自動車の電動化の実現には、電動車両の駆動に不可欠
な、トランスアクスル、モータージェネレーター、インバーター
というキーコンポーネントがひとつのパッケージになった、駆動
モジュールが必要になる。今回の合弁会社では、電動化に
おけるアイシンとデンソーの強みを結集し、国内外の自動車
メーカー向けに駆動モジュールを開発、ラインナップしていく
とになる。
 さらに、ハイブリッド(HV)、プラグインハイブリッド(PHV)、
電気自動車(EV)など、求められる性能、地域事情等に合わ
せた適合までを含めて対応できる体制を構築することで、世
界各地域への幅広い普及を目指し、持続可能な社会の実現
に貢献するとしている。
■合弁会社の概要
・社名:株式会社BluENexus(ブルーイーネクサス)
・設立年月:2019年4月(予定)
・所在地:愛知県安城市
・資本金:5,000万円
・社長:山口幸蔵(現アイシン・エィ・ダブリュ㈱副社長)
・出資比率:アイシン50%、デンソー50%
・従業員数:約200名(2019年4月)
・事業内容:電動化のための駆動モジュールの開発、
 適合、販売
合弁会社…アイシン・デンソー
話題のニュートラック新製品情報・新情報
アイシンとデンソーが電動化の普及に向けた
駆動モジュール開発・販売の合弁会社を設立
 トヨタ自動車㈱とパナソニック㈱は2019年1月22日、
車載用角形電池事業に関する新会社(合弁会社)設立に向
けた事業統合契約、および合弁契約を締結した。
 現在の自動車業界では、車両のコネクティド化、自動運
転化、シェアリングサービス化などのユーザーがクルマに求め
るニーズの変化に加え、地球温暖化や資源・エネルギー問
題などの社会から解決を求められている課題もある。特に、こ
電池事業…トヨタ・パナソニック
話題のニュートラック新製品情報・新情報
車載用角形電池事業の合弁会社を設立
自動車メーカーに電池を安定供給できる体制を構築
の環境問題の解決に向けて加速している車両の電動化にお
いては、電池が最も重要な要素である。一方で、電池には
コスト・エネルギー密度・充電時間・安全性などの高い技術
力に加え、安定供給能力の確保やリサイクルなど、多岐にわ
たる対応が求められており、電池メーカーや自動車メーカーが
単独の努力だけでは解決できない事業環境にある。
 このような事業環境の下、トヨタとパナソニックは、2017

TheTRUCK2019年2月号65
トヨタ・プリウスPHVの駆動用リチウムイオン電池はPanasonic製だトヨタ自動車とパナソニックは電池事業の合弁契約を締結した
Panasonic製の車載用角形リチウムイオン電池
年12月13日に、車載用角形電池事業についての協業の
可能性を検討することに合意し、以降、両社は性能およびコ
ト面において業界ナンバーワンの高容量・高出力に対応し
た車載用角形電池を実現し、トヨタのみならず広く自動車メー
カーの電動車の普及に貢献すべく、具体的な協業内容につ
いての協議を真摯に積み重ねてきた。今回の契約締結は、
両社の競争力のある電池の実現に向けた取り組みを、さらに
強化・加速させるものである。
 合弁会社は、両社の経営資源・リソースを結集し、トヨタ
の強みである「電動車のノウハウと市場データ、全固体電池
等の先行技術およびトヨタ流のモノづくり」とパナソニックの電
池メーカーとしての強みである「高品質・高い安全性の高容
量・高出力電池の技術、量産技術、国内外の顧客基盤」
融合することで、No.1開発力とNo.1製造力を実現させる目
的がある。
 具体的に、No.1開発力では、車両の企画・構想段階か
ら連携し、高容量・高出力電池の「開発の加速化」を進める。
また、No.1製造力では、両社の生産技術リソースとモノづく
ノウハウを共有し、高品質・低コストでの「安定供給体制を
確立」することに加え、スケールメリットを活かした調達・製造
コスト削減なども実現していくことになる。
トヨタの寺師副社長は「パナソニックともに電動車のコア
技術の一つである電池の競争力を磨き、トヨタのみならず広く
自動車メーカーの電動車普及に貢献していくことで、地球温
暖化や環境・エネルギー問題の解決に寄与していきたい。
また、さらに多くのお客様により良い電動車をお届けすること
を目指して一昨年公表した『電動車普及に向けたチャレンジ』
(2030年に、グローバル年間販売台数における電動車を
550万台以上等)の達成に向けても、この新会社への期待
は大きい」と語った。
 また、パナソニックの柴田専務執行役員はトヨタの電池
技術・生産技術と一緒になることで、性能と安全性で実績の
ある当社の車載用角形電池を、今まで以上のスピードで進化
させていくことができる絶好の機会が得られる。クルマの電動
化を通じた環境にやさしいモビリティ社会実現への貢献を加速
していきたい」と語っている。
■主な合意内容
◇2020年末までに合弁会社を設立(各国・地域の競争
法当局の承認取得が前提)
◇合弁会社の出資比率は、トヨタ51%、パナソニック
49%
◇合弁会社の事業範囲としては、車載用角形リチウムイ
オン電池、全固体電池、および次世代電池に関する
研究・開発・生産技術・製造・調達・受注・管理
◇トヨタは電池セルの開発・生産技術領域の設備および
人員を、パナソニックは車載用角形電池事業の開発・
生産技術・製造(工場は日本、および中国大連市)
調達・受注および管理機能に関わる設備・その他資産・
負債および人員等を、それぞれ合弁会社に移管
◇合弁会社に移管する対象事業に関わる両社の従業員数
は約3,500人(2018年12月末日現在)
◇製品は、原則としてパナソニックを通じて広く自動車
メーカーへ販売

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年2月号66
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ドローン物流の検証実験は全国5箇所で順次実施されている
 国土交通省は、ドローンによる荷物配送モデルの早期実
用化に向け、送電設備上空を空の道として利用したドローン
ハイウェイ」を活用したドローン配送の検証実験を2019年1
月15日から31日まで埼玉県秩父市で実施した。
検証実験…国土交通省
話題のニュートラック新製品情報・新情報
ドローン物流の検証実験を埼玉県秩父市で実施
CO
排出量削減効果と費用対効果等を検討
 山間部等の過疎地域等において積載率の低い非効率な
配送が行われている等といった物流の課題解決に向け、ドロー
ン物流(無人航空機を活用した荷物配送)のCO
排出量削
減効果及び費用対効果等を検討するため、全国5箇所(福
島県南相馬市、埼玉県秩父市、
長野県白馬村、岡山県和気町、
福岡県福岡市)で検証実験を順
次実施している。
 今回の検証実験の実施主体
は秩父市ドローン配送協議会(代
表事業者:楽天㈱)で、検証実
験内容は、送電設備上空を空の
道として利用したドローンハイウェ
イ」を活用し、浦山ダムから約3㎞
(飛行時間約10分)の距離にあ
るネイチャーランド浦山まで、バー
ベキュー用品等の配送をドローン
で実施した。
 この実証事業は「2018年度
CO
排出量削減に資する過疎

TheTRUCK2019年2月号67
ドローンを利用した貨物輸送の実験は世界で広く実施されている埼玉県秩父市で秩父市ドローン配送協議会が使用した「天空2」
「K-DaSS」システム概要
地域等における無人航空機を使用した配送実用化推進調査」
(環境省連携事業)として実施されている。
 なお、国交省では、検証実験地域について、2018年6
月28日から7月31日までの間に公募を行い、全国14地
域から応募があり、5か所を選定している。このうち、2018
年11月5、6日に福島県南相馬市で郵便事業配送効率化
協議会によるドローン物流の検証実験を行っている。今回の
検証実験は5か所のうちの2件目となる。
■ドローン物流を活用した荷物配送の概要
・日時:2019年1月15日〜31日
・場所:埼玉県秩父市(浦山ダム〜ネイチャーランド浦山)
・実施主体:秩父市ドローン配送協議会(代表事業者:楽天)
・使用機体:天空2
《機体仕様》機体重量:9.6㎏/最大積載重量:2㎏/最
高速度:72㎞/h/最大飛行距離:7㎞/最大飛行時間:
15分
 極東開発工業㈱は、特装車の稼働状況を記録・
蓄積するIoT基盤を利用したサービス支援システム
「K-DaSS(KyokutoDataSharingService)」を開発
し、このたび「K-DaSS」の構成要素のひとである「サー
ビスツールシステム」を正式リリースした。
「サービスツールシステム」では、同社および契約サー
ビスステーションのサービスマンが、新開発の専用スマー
トフォン用アプリにより近距離無線通信機能を搭載し
た車両と通信することで、車両メンテナンスやデータ収
集を行う。これにより、車両の状態をより正確に把握
し、ユーザーに適切なメンテナンスを提案することが可
支援システム…極東開発
話題のニュートラック新製品情報・新情報
特装車の稼働状況を記録・蓄積する
IoT基盤利用のサービス支援システム「K-DaSS」を開発

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年2月号68
新年会で挨拶する石積日展協会長壇上で紹介される25年以上の会員履歴がある永年会員社・団体の代表者
 本誌も加盟している一般社団法人日本展示会協会の新年
会が、平成31年1月9日㈬、ANAインターコンチネンタル
ホテル東京で開催された。
 今年は日本展示会協会(日展協)の創立50周年にあた
り、新年会に先立ち記念式典が行われた。記念式典は、越
野慈夫副会長(日本包装技術協会専務理事)の開会の辞に
始まり50周年記念映像が紹介された。その後、25年以上
の会員履歴がある永年会員社・団体の代表者が壇上に上が
り紹介された。なお永年会員は現在49社団体となっている。
 日展協の会員は2019年1月8日現在339社・団体と、
特に一般社団法人化して以降増加しており、主催者だけでも
56社に上る。役員は会長1名、副会長5名、理事11名、
監事2名の合計19名で構成されている。
新年会…日本展示会協会
話題のニュートラック新製品情報・新情報
創立50周年記念式と2019年新年会が
10年連続参加者増加で盛大に開催される
 日展協は、1967年に展示会主催者が中心となり「晴海
協議会」して発足以降、主催者、展示会場、支援企業の
三者で構成される日本最大の展示会業界団体となっている。
 協会設立50周年という節目にあたり、「展示会の開催を通
して日本経済の発展に貢献する」という高い志を持ち、互い
の叡智と努力を結集し、各界のご支援のもと、豊かな社会の
創造と持続的に成長する日本経済の実現を目指して、次の目
標達成に邁進することを宣言する」との50周年宣言が紹介
された。その具体的内容は次のとおりである。
1.出展社と来場者に大きなビジネスメリットをもたらす
展示会を創造する。
能となる。
 「K-DaSS」は、「サービスツールシステム」のほか、「リアルタ
イムデータ収集」・「WEBサービス」の要素から構成されるシ
ステムである。
 今後は、今回リリースを行う「サービスツールシステム」の本
格的な稼働に加え、現在実証試験を進めている「リアルタイ
ムデータ収集」・「WEBサービス」に関しても実用化を目指し、
システム全体の構築を進めるほか、順次各製品への展開と
ステムのアップデートも行うことにより、ユーザーへより一層の
利便性の提供とフレキシブルなサービス体制の強化を図ると
ている。
 極東開発グループでは、「K-DaSS」の構築と展開を通じ
て、「つながる特装車(コネクティドSPV(SpecialPurpose
Vehicle))」に向けた取り組みを加速して行くことになる。
■「サービスツールシステム」の特長
1.極東開発が専用に開発したスマートフォン用アプリ
「サービスツールアプリ」で近距離無線通信
・機能を搭載した車両と通信することで、車両メンテナ
ンスやデータの収集が可能。(アプリは、同社サービ
ス員、契約サービスステーション等で使用)
2.サービスツールシステム対応機種
・テールゲートリフタ「パワーゲートRG型(後部格納
式)/CG型(床下格納式)」
・脱着ボデー車「ハイパースイング・フックロール」
・ごみ収集車プレス式「プレスパック」/回転板式「パッ
クマン」
3.アプリのリリース時期:2019年2月予定

TheTRUCK2019年2月号69
 国土交通省では、トラック運送事業者の取引条件の改善
や長時間労働の改善、生産性向上に役立つ方策について、
2019年2月5日の名古屋会場を皮切りに、全国で「荷主
と運送事業者の協力による取引環境と長時間労働の改善に
向けたセミナー」を開催する。
トラック運送業においては、ドライバー不足が大きな課題と
なっており、物流が継続的にその機能を果たしていく上では、
トラッドライバーの長時間労働の改善を図るともに、物流
の生産性向上を図っていく必要がある。
 国土交通省では、トラック事業者と荷主が連携して実施し
た、トラック運送事業における荷待ち時間の削減や荷役作
業の効率化など長時間労働の抑制を図るた
めのパイロット事業の成果を取りまとめたガイ
ドラインを2018年11月に策定。また、
2018年12月には、トラック運送機能の安
定的・継続的な提供を可能とするために、
コンプライアンス違反を防止しつつ運行に必
要となるコスト構成や効率的な運送を可能と
する運行事例等について取りまとめたガイ
ラインを策定している。
 今回、荷主及びトラック運送事業者を対
セミナー…国土交通省
話題のニュートラック新製品情報・新情報
荷主と運送事業者の協力による取引環境と
長時間労働の改善に向けたセミナーを開催
象に、これらのガイドラインの周知や具体的な改善事例の紹
介等を目的とした「荷主と運送事業者の協力による取引環境
と長時間労働の改善に向けたセミナー」を開催することとなっ
た。セミナーの参加費は無料となっている。
 なお、荷主と運送事業者の協力による取引環境と長時間
労働の改善に向けたガイドラインはhttp://www.mlit.go.jp/
common/001260158.pdf、トラック運送サービスを持続
的に提供可能とするためのガイドラインはhttp://www.mlit.
go.jp/common/001267339.pdfを参照いただきたい。
 セミナー各回の開催日時・場所・参加申し込み方法等は
次の通りとなっている。
1.プログラム
「荷主と運送事業者の協力による取引環境
と長時間労働の改善に向けたガイドライン」
荷主とトラック事業者の連携事例等について
紹介する予定だ。なお、本プログラムは、変
更する場合もある。
【プログラム(予定)】
①荷主と運送事業者の協力による取引環境
と長時間労働の改善に向けた
ガイドラインについて
2.国や展示会開催都市に多大な経済効果をもたらす展
示会の創造を推進する。
3.展示会関係者の叡智を集め、国内外出展者・来場者・
メディアが多い、諸外国が注目する国際展示会を創
造する。
4.展示会ノウハウとテクノロジーの開発並びに人材育成
に取り組み、展示会の職業・産業としての地位向上
を推進する。
5.政財界・行政関係者の理解・支援を求め、展示会場
の増設をはじめ展示インフラの整備など、業界の課
題解決に幅広く取り組み推進する。
 50周年記念式典終了後、引き続き来賓を交えて恒例の
新年会が行われた。今回の参加者数は1,108名と前回の
933名をさらに上回り、会場内は賀詞交換や意見交換の場
して活発な雰囲気に溢れていた。
 新年会は、石積忠夫日展協会長の挨拶に続き、来賓の
自民党展示会産業議連幹事長である薗浦健太郎氏、経
済産業省商務情報政策局審議官の藤木俊光氏、国土交
通省観光庁長官の田端浩氏、河村たかし名古屋市長、新
たな会場建設予定である愛知国際会議展示場代表取締役
のモルガン・ショドゥレール氏が祝辞を述べたほか、出席が
叶わなかった沖縄県の玉城デニー知事がビデオメッセージで
登場した。玉城デニー知事のMICEを重視する発言は、
今後の指針となるものとなった。なお今回の来賓数は合計
172名にのぼった。
 東京オリンピック・パラリンピックを控えた2019年から
2020年にかけて特に首都圏では展示会業界にとって課題
の多い年が続くが、日展協会員はその団結力と展示会開催
に向けての強力なパワーでそれらの試練を乗り越えていくもの
と思われる。

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2019年2月号70
②トラック運送サービスを持続的に提供可能とするためのガイ
ドラインについて
③貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律について
④取引環境と長時間労働改善事例の紹介
⑤各種取引関係のルール等について
2.各開催会場の日時・場所
▽名古屋会場(定員:180名)
日時:平成31年2月5日㈫14:00〜16:00
場所TKPガーデンシティPREMIUM名古屋ルーセントタワー
(名古屋市西区牛島町6-1名古屋ルーセントタワー16階)
▽東京会場(定員:255名)
日時:平成31年2月7日㈭14:00〜16:00
場所:TKP東京駅大手町カンファレンスセンター(東京都
千代田区大手町1-8-1)
▽東京会場(定員:255名)
日時:平成31年2月13日㈬14:00〜16:00
場所:TKP東京駅大手町カンファレンスセンター(東京都
千代田区大手町1-8-1)
▽大阪会場(定員:177名)
日時:平成31年2月15日㈮14:00〜16:00
・場所:TKPガーデンシティ新大阪(大阪市淀川区宮原4丁
目1-4KDX新大阪ビル)
▽福岡会場(定員:135名)
日時:平成31年2月19日㈫14:00〜16:00
場所:TKP博多駅前シティセンター(福岡市博多区博多
駅前3-2-1日本生命博多駅前ビル8F)
▽札幌会場(定員:165名)
日時:平成31年2月22日㈮14:00〜16:00
場所:TKP札幌カンファレスセンター(札幌市中央区北3
条西3丁目1-6札幌小暮ビル6F/7F)
3.申し込み方法
 参加希望の場合は、各会場とも開催の1週間前までに、
本事業の委託先である㈱野村総合研究所までURLあるいは
FAXで申込みを行う。各会場定員になり次第、受付は終了
となる。なお、参加者は1社・団体あたり最大2名となって
いる。
◇参加する会場名(札幌、東京、名古屋、大阪、福岡のい
ずれか)、◇所属・役職・氏名(複数名でご参加される場合
は全員分を記載)、◇連絡先(メールアドレス、電話番号)
などを連絡。
【URLによるお申し込み】
宛先:https://totaleventmanager.jp/events/17
【FAXによるお申し込み】
宛先:FAX03-3273-6529

TheTRUCK2019年2月号72
田村修二氏
外山敏明氏
入谷泰生氏
渡邊健二氏
真貝康一氏
伊藤豊氏
武藤光一氏
小比加恒久氏
桝野龍二氏
木納裕氏
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
 日本物流団体連合会(物流連)
22日、東京・千代田区の海運ビル
で恒例となった「新年の物流を語る
会」を開催。田村修二会長は「物流
の重要性を広く認識してもらうため、
大学寄付講座、物流業界研究セミ
ナー、インターシップ、見学会のほ
か、教科書に物流を取り上げてもら
う働きかけを継続した」と昨年の活
動を総括。働き方改革による物流人
材確保の検討、自然災害による物流
関連インフラ防災機能強化について
は、昨年10月に国土交通大臣に要
望書を提出したことを報告した。続
いて、物流各団体企業の代表者が、
回顧と新年の展望と抱負を語った。
▼日本貨物鉄道・真貝康一社長
 大規模自然災害が多発、7月の西
日本豪雨では、物流大動脈の山陽本
線が100日間不通となった。自然災
害が複数個所で同時発生する傾向が
あり、対策強化が極めて重要。東京
貨物ターミナル駅構内にマルチ物流
施設・東京レールゲール「WEST」を
2020年2月に竣工する予定。陸海
空との結節点として物流インフラの
充実・拡充を図る。
▼全日本トラック協会・
 桝野龍二理事長
 6月には政府の働き方改革法、12
月には改正貨物自動車運送事業法が
公布。競争の中で業界が継続的に生
き残るため、土俵を変えていきたい。
標準的運賃の告示制度は、ドライバー
を守るためにも重要。新たな荷主勧
告制度は関係省庁と検討を続け、磨
き込んでいく。
▼全国通運連盟・渡邉健二会長
 山陽本線不通もあり、12月累計
輸送量は前年同月比66.6%まで下
落。代行輸送では限界があり、強靭
化対策を国に要望したい。ドライバー
不足は厳しさを増し、11月の有効求
人倍数は自動車運転手が3.12倍、
一般産業の1.63倍から2倍近く開
いた。モーダルシフトの受け皿として
の取り組みが求められる。
▼日本内航海運組合総連合会・
 小比加恒久会長
 内航海運の貨物船輸送量は一年を
通してほぼ横ばいで推移。自然災害
時には被災地への生活支援物資など
を輸送、社会的インフラとしての役
割を果たした。船舶、船員の高齢化
に拍車がかからず、労働環境改善が
喫緊の課題。物流を支えるため、内
航船員を魅力ある職業にする必要が
ある。
▼日本長距離フェリー協会・
 入谷泰生会長
 災害時には救援物資輸送などを
実施した。昨年の業績は旅客230
万人、乗用車76万台、トラックが
126万台と横ばい。14年ぶりの新
航路となる室蘭・宮古港を結ぶ航路
開設や、2021年春に横須賀・北九
州港間の新航路開設計画は、物流や
観光活性化として期待が寄せられて
いる。
▼日本船主協会・武藤光一会長
 世界貿易量は前年比2.7%(数量
ベース)の伸び。鉄鉱石は中国の輸
入量がマイナスに転じたため0.2%
減だった。2020年1月から硫黄酸
化物(SOx)に関する厳しい規制が開
始される。低硫黄燃料を十分な量が
手当てできるか、価格面でも不確実

TheTRUCK2019年2月号73
航空保冷コンテナ
提供:運輸新聞
 日本郵便は、配送ロボットの物流
分野への活用に向けた実証実験を
31日に福島県南相馬市と双葉郡浪
江町で実施する。
 南相馬市では災害公営住宅で
DroneFitureAviation(日本郵
便のイノベーションプログラム採択企
な課題が多い。
▼全日本空輸・
 外山敏明上席執行役員
 台風21号の影響で、関西空港が
高潮による甚大な被害を受け、完全
復帰まで3カ月を要した。企業活動
のサプライチェーン確保、BCPにお
ける航空物流の重要性が改めて社会
で注目された。本年は航空貨物のデ
ジタライゼーションを進めたい。
▼国際フレイトフォワーダーズ協会、
 航空貨物運送協会・伊藤豊会長
 16年後半から鉱工業生産が堅調
に伸び、先進国は貿易量の伸びが回
復基調となった。日本経済は自然災
害の影響があったが、全般的におだ
業)の配送ロボット「YAPE」を、浪
江町では休校中の二葉自動車学校で
ZMP社の「CarriRoⓇDeli」を使用
し、ラストワンマイル配送での配送ロ
ボットの可能性を検証する。
 日本郵便は、17年12月に南相
馬市スポーツセンターで拠点間輸送
やかな回復が続いた。JIFFA会員の
国際複合貨物輸送量(重量ベース)
輸出は対前年比10.6%増、輸入は
同95%増で過去最高を更新。神戸
港、関西空港の被害は大きな影響が
あった。空港、港湾の浸水被害対策
推進に期待する。
▼日本倉庫協会・木納裕副会長
 昨年は大規
模発生が相次
ぎ、倉庫事業
者も被災した。
災害発生時に
物流業界が担
う社会的役割
に大きな期待が
やラストワンマイルでの配送ロボッ
による無人配送の実証実験を行って
いる。今回、より実際に近い環境で
実験することにより、無人での荷物
の輸配送実現に向けた取り組みを進
める。
 南相馬市と浪江町は、福島イノベー
ション・コースト構想にもとづき、新
技術による地域復興を行っている。
実証実験のとりまとめや社会実装に
向けた検討は東北日立が担当。
寄せられるが、引き続き災害対応力
強化の支援を進める。ロボットやIoT
技術を用いた荷役機器や物流シス
テムの開発が積極化される中、コス
トや汎用性から営業倉庫への導入は
慎重に判断せざるを得ない。近い将
来、倉庫業界全体で導入可能な機器
開発に期待する。
31日に配送ロボットの
実証実験
日本郵便
 佐川急便は、航空機に搭載する航
空保冷コンテナの電力方式を3月か
らニッケル水素電池パックに変更す
る。航空保冷コンテナへのニッケル
(Ni)水素電池パック使用は、航空
貨物フォワーダーとしては初となる。
 これまで航空保冷コンテナは、各
航空機内で保冷能力を維持するため
の冷却ファンの動力にマンガン乾電
池を使用していたため、使用後は廃
棄が必要となるなど資源の有効活用
が難しかった。
 動力に充電式電池パックを使用す
ることで、廃棄物産出を抑制するこ
ととなり、年間で17万本(約23ト
ン)の電池使用量を削減することがで
きる。また、これまで複数本の乾電
池を交換していた作業が1個の充電
式電池パック交換に変わることで、
作業効率が向上する。
 電池メーカーはパナソニック。
保冷コンテナ連続使用時間は、
ニッケル水素電池パック使用で
11時間(「冷凍」設定時)。専用
充電器を使用し、充電時間は約10
時間。
航空保冷コンテナに
Ni水素電池パック使用
佐川急便

TheTRUCK2019年2月号74
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
 国土交通省は、わが国物流システ
ムの国際標準化を推進するための連
絡検討会を2016年3月に設置し、
主に小口保冷輸送サービスの国際
標準化について意見交換してきた。
今月24日に開催した連絡検討会
は、17年2月に発行された世界初
の小口保冷配送サービス規格(PAS
1018)をベースにしたISO化および
海外展開への取り組みなどが報告さ
れた。
台湾でもPAS普及目指す
 PAS1018は、現在ヤマトホール
ディングス本社・海外子会社8社が
認証を取得済み。日本郵便も取得に
前向きな姿勢を示している。
 海外の動向は、タイで要求事項に
もとづき17年にチェンマイやラヨー
ンからバンコクへの配送を対象に実
証実験を行い、導入可能であること
が確認された。
 台湾でも、日台貿易経済会議など
の場を通じてPASの普及を依頼して
おり、台湾政府はISO化後に台湾規
格に採用する予定。
PAS取得でISO
以降審査不要に
 ISO(国際規格)化は、輸送過程
で積み替えを伴う保冷荷物陸送で適
切な温度管理を実現するための作業
項目について、昨年12月にロンドン
で開催された国際会議でDIS(ドラ
ト・インターナショナル・スタンダー
ド)案が作成され、現在修正作業が
行われている。今年3月に投票が行
われ、秋頃に開催される国際会議で
了承され、2020年の発行が期待さ
れている。
 連絡検討会では、PASの認証機
関である日本海事協会が、PASを
認証取得すればISO移行に伴う追加
の審査は不要となり、移行費用はゼ
ロに近いと報告した。
物流ガイドライン
活用し浸透へ
 PASがBtoCを対象としているの
に対し、国土交通省はBtoBを対象に
した日ASEANコールドチェーン物流
ガイドラインを昨年11月の交通大臣
会合で承認。現在、物流ガイドライン
を現地語化し、普及を進め
ている。
 このうちタイでは、トラッ
ク輸送される農産物を対象
に規格化に取り組んでおり、今年度
中に規格内容を完成する予定。
 タイ以外でも、物流政策対話など
の場を通じてガイドラインを活用した
コールドチェーン物流の浸透を図っ
ている。1月16日には日カンボジ
ア物流政策対話後にコールドチェー
ンワークショップを開催し、コールド
チェーン物流を支える物流機器などを
紹介した。
食品安全
管理規格を策定へ
 食品安全規制について、日本は
HACCPに沿った衛生管理の制度化
を含む改正食品衛生法が2020年に
施行され、翌21年には完全義務化
される。
 この流れを受け、食品安全マネジ
メント協会が16年に設立され、現
在日本発の食品安全管理規格・認証
スキーム(JFS)構築に取り組んでい
る。このうちJFSM-C(輸送・保管)
の規格策定に向けた作業が進められ
ている。
20年にISO化へ
保冷宅配
BtoBはタイで規格化 
今年
コールド
チェーン物流

TheTRUCK2019年2月号75
八潮流通センター
現地対策本部の様子
提供:運輸新聞
 鴻池運輸は、2020年の創業
140周年を目前に控え、KONOIKE
グループ全社が2030年、さらにそ
の先に向けて革新を続け、持続的成
長を果たすために、グループ共通の
KONOIKEブランド「私たちのブラ
ンド」を策定した。2017年夏から
策定を開始し、昨年5月30日の創
立記念日にグループ内で発表して以
来、浸透を進め、1月15日から、
顧客やステークホルダーなどに向け
て展開を開始。同日、ブランドサイ
もオープンした。
「私たちのブランド」は、【私たちの
約束】(ブランドプロミス)【私たちの
使命】(企業理念)【私たちの覚悟】
(行動指針)【私たちの目標】
(経営目標)̶̶で構成され
る。
 今後、社内では国内各事業
場で全社員が共感・実行できるよう
長期的に取り組み、海外にも順次展
開していく。
 また、社外に向けては、個々の現
場で社員自らが発信するとともに、
広告宣伝やイベントなどでのPR、ブ
ランドサイトなどを通じて伝えていく
方針。
グループ共通
「私たちのブランド」を展開
鴻池運輸
 レンゴーは、連結子会社のレンゴー
ロジスティクスが運営する八潮流通セ
ンター(埼玉県八潮市)で、AI技術
を活用した製品荷揃え計画・トラック
誘導に関する新たなシステムを完成
し、運用を開始した。
 八潮流通センターは、日本最大規
模の板紙製紙工場である同社八潮工
場の製品物流の効率化と迅速な輸送
を目的に2015年に開設した物流施
設で、約2万5000トンの板紙製品
を収容可能。
 新システムは、自社開発のAI技
術により、従来オペレーターが行って
いた製品荷揃え位置の立案作業を自
動化するとともに、最も効率的かつ、
フォークリフトの交錯も考慮した安全
性の高い計画の立案が可能。担当者
ごとの計画のバラツキも解消し、平
準化と全体的な計画精度の高まりによ
り積み込み時間の削減も実現した。
 新システムの導入により、トラッ
クの入場誘導から製品の荷揃え、積
み込みに至る一連のシステムが完成
し、物流センターの運営効率向上と
同時に、トラックドライバーの拘束時
間も削減することができたという。
AI技術を活用した
新運営システム完成
レンゴー
八潮流通C
BCP訓練を実施
2次元シミュレーシンで
SGH
グローバル
 国際貨物事業、物流倉庫事業を担
うSGHグローバル・ジャパンは、防
災とボランティアの日に合わせ、17
日に首都直下型地震を想定したBCP
訓練を本社(東京・品川区勝島)で実
施した。
 経営層・拠点責任者ら24人が参
加し、発災から数日後までの初動対
応から事業継続判断に至るまでの対
応を、経営層で構成する「統括対策
本部」と各地の事業拠点が担う「現地
対策本部」に分けた2次元シミュレー
ションにより実施。
 従業員の安否確認から取引先への現
状報告など初期対応、海外からの緊急
物資に対する通関依頼への対応可否
判断などを課題とした。
 2次元シミュレーションとし
て同時進行した統括対策本部
は、被災拠点への支援、取引
先への応対にとどまらず、SG
ホールディングスグループに対
する応援体制についても判断を迫ら
れ、緊迫した状況の中、グループ間
連携を確認した。
 訓練開始と同時に、同社の全従
業員(288人)「安否確認」を発信
し、24時間以内の応答率95.5%を
達成。なお、同社は全従業員分の非
常用持ち出しリュックとヘルメトを各
拠点に配備している。

TheTRUCK2019年2月号76
坂本克己氏細田博之氏荷主理解へ結束誓う
土田剛氏大庫良一氏
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
 全日本トラック協会は22日、東京・
千代田区のパレスホテル東京で新年
賀詞交歓会を開催した。
 あいさつに立った坂本克己会長は
「現場で汗をかいているドライバー
が、自信と誇りを持って働ける労働
環境にしないといけない。12月に成
立した改正事業法は、その改革を後
押しするもの。立派な仏様ができた。
後は、それに魂を入れることが大事。
行政と一緒になって荷主の理解を得
られるよう、この1年は全力で取り組
む」と述べた。
 また、道路問題に触れ、「高速道路
は生産性向上と密接につながってい
る。現状はまだまだ不十分。道路整
備に力を」と呼びかけた。
 来賓の細田博之自民党トラック輸
送振興議員連盟会長は「景気は安
定的なスタートを切っている。一方
で、物流業界は革命的な変化が世
界的に起こっている。さらに改革を
進め、国際的にも堂々としたトラッ
ク業界として発展して欲しい。その
ための応援をしっかりしていく」と話
した。
 このほか加藤勝信自民党総務会
長、大塚高司国土交通副大臣、山
口那津男公明党代表、北川一雄公
明党トラック問題議員懇話会会長らが
あいさつ。辻卓史全ト協副会長の音
頭で乾杯した。
改正事業法に魂を
全ト協
 日本物流システム機器協会
(JIMH)は22日、東海大学校友会
館で新年賀詞交歓会を開催した。
 土田剛会長は「人手不足は社会問
題化し、改正出入国管理法が改正
されたが物流現場での外国人労働は
未知数。自動化、省人化、ロボッ
化の構想が一人歩きしている昨今、
何ができ、何ができ
ないかをプロの視点
で見極める必要があ
る。東南アジアでも
マテハン機器の普及
が進み、『ASEANス
マートコールドチェー
ン構想』の機会を積
極的に捉え、広く展
開していきたい」とあいさつ。
 来賓の経済産業省・広瀬
直審議官は「第4次産業革
命による飛躍的な生産性向
上、新たな付加価値を目指す
ことが企業の競争力を左右する。
業種を超えた新しい連携、サービ
スの連動が生まれ、社会的課題解
決には企業のロジスティクス効率が
不可欠となる中、物流システム機
器、マテハン機器が果たす役割は
大きい」と述べた。
 続いて大庫良一副会長は「干支の
猪は臆病な一面を持つ。不安定な雰
囲気もみられる今年は慎重に判断し
ていきたい」と述べ、恒例となった
右肩上がりのポーズで乾杯の発声を
行った。
ロボット化はプロの
視点で見極めを
JIMH

TheTRUCK2019年2月号77
完成予想図
服部剛社長
提供:運輸新聞
ヤマトグローバルロジスティクス
ジャパン(YGL)は、海外と日本を結
節する海上輸送の玄関口となる大型
物流拠点「東京グローバルロジゲー
ト」を1月25日に東京都大田区京
浜島に竣工する。フォワーディング、
通関、流通加工などの各機能を集
約することで、今後増加が予想され
る荷物量と多様化するニーズにも対
応していく。稼働開始は3月5日の
 海上輸送の玄関口
 京浜島に3月稼働
東京グローバル
ロジゲート
YGL
 輸出入港湾関連情報処理センター
(NACCSセンター)は、一昨年
10月に第6次NACCSの運用を
開始し、総合物流情報プラットフォー
ムの機能強化を図り、昨年10月に
は民営化10周年を迎えた。服部剛
社長は「次のステージに入ったと認
識し、さらに挑戦を続けていきたい」
と述べ、第7次NACCSに向けた
検討を開始するとともに、新規事業
として「貿易関連書類電子保管業務」
を12月にリリースする。
貿易関連書類電子保管業務
12月にリリース
 NACCS利用者数は、第6次が稼
働を開始した2017年10月時点で
1万735社1万7501事業所に達
し、毎年順調に拡大している。
 NACCSは8年を基本に設計さ
れており、現行第6次は、オープ
ン系のため中年度にあたる21年
10月にこれまでにないハードウェ
アの全面更新が必要になる。「今年
はその準備に入らなければいけない
年」と位置付ける。
 次期(第7次)NACCSは、25
年10月の稼働を予定。このため
19年度中に関係行政機関や顧客の
代表からなる専門部会を設置し、グ
ランドデザインやコンセプトの検討に
着手する。
 安定運用とサービス向上、より利
便性の高いプラットフォームを構築す
るため、AIやIoTなどの先端技術を
どう活用するかが鍵を握る。「先端技
術の進展を横目に、コア事業戦略へ
活用するための調査や実用化に向け
た検討を行う必要がある」している。
 NACCSが管理する情報を活用し
た情報提供サービス(NACCS-i)に
ついて、財務省から「業務状況等分
析業務」「貿易関連書類電子保管
業務」の認可を取得しており、このう
ち業務状況等分析業務はサービスの
提供が始まっている。
 貿易関連書類電子保管業務は、
通関業者を対象にNACCSで処理
された輸出入許可通知情報やインボ
イス・パッキングリストなどの通関関
係書類を専用保存領域で電子的に保
管・管理するサービス。特徴は、セキュ
リティ対策が施されている点にある。
「年間4千件以上から50万件まで
の顧客が対象となり、初期投資を考
えると競争力ある利用料にできる」
とから開発を開始した。
 両サービスを「どう売っていくかに
注力する段階にある」(服部社長)
して、業務状況等分析業務は、より
簡便に利用できる方法を検討中。
 NACCS型システムの海外展開
は、ベトナ
ム、ミャン
マーに続
き、アジア
各国での
導入支援
に取り組む
方針。

TheTRUCK2019年2月号78
西尾秀明社長
トラックユーザーNews
トラックユーザーNews
予定。
施設は敷地面積1万896.17
平方メートル、延べ床面積1万
9931.07平方メートル、耐火建築
物・地上4階建て(倉庫3層)
恒温恒湿保管庫(2階の一部)、空
調施設(4階)、防犯カメラ・24時
間有人警備、入退室セキュリティ管
 楽天は、楽天市場の商品の保管か
ら出荷までを担う物流センターを千葉
県流山市と大阪府枚方市に設け、流
山は18日から、枚方は21日から
稼働を開始した。
 これまで千葉県市川市と兵庫県川
西市に物流センターを設け、入荷か
 キユーソー流通システムの2018
年11月期連結決算は、売上高
1691億5500万円(前期比5.9%
増)、営業利益46億9800万円(同
4.0%減)、経常利益48億2200
万円(同3.4%減)、当期利益23億
3100万円(同14.5%減)の増収減
理を備え、保税蔵置場を設置(申請
中)。提供サービスはCFS、ロジス
ティクス、海外引越、美術品輸送・
収蔵。
 近隣には東京港(大井コンテ
ナー埠頭)や東京国際空港(羽田空
港)、JR貨物の東京貨物ターミナ
ルが4キロ圏内にある。また、ヤマ
ら首都圏や大阪などへの配送を担う
楽天スーパーロジスティクスを出店
店舗に提供してきた。新たに2拠
点を加えることで処理能力を向上す
る。最先端の自動倉庫や仕分けソー
ターを導入し、運営の大幅な効率化・
省人化に取り組む。
益。運送業務の合理化改善や保管の
効率化などが進捗したが、運送コス
トや燃料調達コストなどが増加し減益
となった。
 次期中期経営計画(19〜21年)
では「持続的成長への挑戦」をテー
マに、売上高1760億円、営業利
益53億円、営業利益率3.0%、
ROA6.0%、ROE8.0%を目指す。
3カ年の採用計画は約500人(臨時
含む)
 拠点ネットワーク投資(160億
円)、システム開発投資(14億円)、
コスト改善と適正料金施策(46億円)
などで機能の強化と拡充を図る。「シ
ステム開発や無人化・省力化への投
資は今やらないと時期を逸してしまう」
(西尾秀明社長)と語る。
トグループ最大の総合物流ターミナ
「羽田クロノゲート」とは約2キロ
メートル、特殊梱包などで顧客の本
業特化を支援するヤマトパッキング
サービスの「京浜島流通トリニティセ
ンター」とは隣接した好立地を生か
し、高効率かつ高品質な物流を実
現する。
 商品の保管と出荷拠点としてだ
けでなく、運営する配送サービス
「RakutenEXPRESS」の仕分け
や出荷拠点としても活用する。
 新物流センター(RakutenFulfill
mentCenter)のうち、流山は約2
万4000坪・地上4階建て。枚方は
約2万3000坪(賃借面積)・地上
5階建て。どちらもGLPの保有物件。
 新設は、EC物流の健全化を目的
としたワンデリバリー構想の一環。
 初年度となる19年11月期は売
上高1710億円(同1.1%増)、営
業利益48億円(同2.2%増)、投資
額約120億円を見込む。
 次期の重点施策は、共同物流事
業で埼玉県所沢市に延べ床面積2
万9802平方メートルの同社最大と
なる冷凍・冷蔵拠点「首都圏SLC」
(投資額約55億円)を19年8月
稼働予定で新設する。「最適物流体
制の構築により働き方・環境を変え
るとともに、低温共同配送を強化す
る」(同)
 専用物流事業は「グループの得意
技を伸ばし着実な成長をカタチにす
る」として、量販店向けセンターの新
規立上げや調達物流の構築、都市部
の小口配送機能の強化に取り組む。
 関連事業でも、産業車両整備受託
拡大や学校・企業向けLED化工事
の受託拡大など既存ビジネスの深耕
を図る。
流山と枚方に拠点
4物流センター体制に
所沢の拠点8月稼働
投資と働く環境、待ったなし
楽天
キユーソー
流通

TheTRUCK2019年2月号79
提供:運輸新聞
 ヤマトマルチチャーター(本社=
京都市)は、京都市伏見区に建設し
た営業倉庫機能を持つ総合物流拠点
「ヤマトグループ京都物流ターミナ
ル」(写真)を報道陣に公開した。
 京都物流ターミナルは、敷地1万
6159平方メートル、鉄骨構造(一
部鉄筋コンクリート造)5階建てで、
倉庫延べ床面積は1万6500平方
メートル。庫内空調設備を完備し、
非常用発電設備やICカードによる入
退室管理システムも導入している。
 BtoB向けの小ロット倉庫として、
パレット、ボックス単位で料金設定が
でき、最小1日単位の期間での利用
も可能。24時間365日の入出庫が
可能で、ヤマト運輸はじめ、航空貨
物輸送のヤマトグローバルエキスプレ
スなどの企業も入居し、シナジーに
よる一括管理提案も可能にしている。
 これまで京都市内においては、
1パレット単位で最
小1日単位での利
用、24時間で入
出庫対応可能とい
う、サービス設定を
兼ね備えた倉庫は
なかった。
 現在冷蔵設備の
設置を検討してお
り、新たな物流施
設が必要になったも
のの、短期間しか必要ないという荷
主や、必要な時に、必要な分だけ倉
庫を利用したいという荷主に、変動
費型の価格設定をしてサービス提供
していく考え。
 長谷川真也社長は「80年京都で
お世話になっている。京都特有、京
都ならではの産業形態のニーズに応
え、貢献していきたい」と語った。
京都に総合物流拠点
1日単位の利用も可
ヤマトグ
ループ

TheTRUCK2019年2月号80
Birds Eye
バーズアイ
「ハレとケ」のある文化
 渋谷のハロウイーン騒動が大きな問題となった。大体、渋谷や原宿に来ておかしなかっこうをしてい
る若者の大多数は地方から来ているか地方出身の東京人である。テレビの「ケンミンショー」などを見る
と地方の人が「東京人は・・」などと言ったりしているし、特に大阪人(どういう人だ)「東京人はアア
ダコウダだ」と対抗意識をあらわにする(これもテレビのやらせである)。大体、東京のテレビ局のプロ
デューサー、ディレクターは地方出身で東京の大学を出た連中だろう。大体、東京人などはまずいない。
いるとしたら江戸時代の町人町、日本橋、神田、深川、本所、上野、浅草とかのいわゆる下町で親の代
から居を構え、商売をしている人だろう。これが江戸っ子である。東京は国民都市である。
 大体、ケンミンショーでは方言をふざけて取り上げたりする。それは標準語なるものを基準にして面
白おかしくからかったりするが果たして標準語なるものがあるかどうか。明治新政府は地方から出てき
た成り上がりの下級武士がいろいろな言葉を使うので意思疎通のために標準語を江戸、当時の山の手の
中級武士の言葉をベースとしてこれに長州弁などを加えて共通語としようとした。現在ではNHKで言
葉の基準が決められていて、民間放送局もこれに準じているから言葉とそのアクセント、イントネーショ
ンは共通であり、アナウンサーがニュースなど読むときの言葉がそれである。もっとも、最近はアナウ
ンサーもかつてのスチュアーデス(今のキャビン・アテンダントの事)と同じように女性の今風人気職種
となり、バラエティータレントとの区別がつかなくなっているため彼女らの言葉もあやしい。それは昔
の芸能人やプロスポーツ選手がスッチーと結婚したがっていたが今ではアナウンサーと結婚する。昔の
アナウンサーは知識人の専門職だったが今ではモデルやタレントと変わらない。そこで標準語とか共通
語は東京弁かと言うとそういうことはない。今でも昔からの江戸弁は東京の下町に残っているがそれは
標準語とはまったく違う。
 私は東京でもう60年以上暮らしている(と言っても杉並、世田谷、三鷹、町田など)であり、江戸時
代の江戸ではない。だからかどうか自分では生まれ故郷が島根県であり、今でも出雲人だと思っている。
小学校5年の時に東京へ出てきたが言葉ではからかわれた。周りの子らの言葉は今の標準語とはまった
く違う。自分のことを「オイラ」など言い、「シとヒ」の区別が出来ていない。と言いながら杉並には生粋
の東京人はほとんどいなかった。
 今、東京のバラエティ番組では妙な関西弁が標準語化している。
 とは言いながら日本における言葉は方言があっても言語としては同一である。琉球語というのがある
と言いながらそれは古代の九州北部の言葉がベースになっているという。唯一アイヌ語は異なる言語だ
と言うが和人の言葉がかなり入っているらしい。それにアイヌ語は和人の言葉と同じウラルアルタイ語
系の膠着語(主語・目的語・述語を助詞でくっつける。朝鮮語、モンゴル語もそうだ。大昔は通じ合っ
ていたらしい)である。津軽弁や薩摩弁はわからないと言うが現在の日本語は同一言語と言ってよい。
 言葉は特定民族の独自性を示している。習俗において共通だと言える。これを言おうとした。日本文
化の特徴として生活にメリハリをつけようとする(句読点をはっきりさせる)性格がある。それは四季が

TheTRUCK2019年2月号81
中田 信哉
明確な事、自然災害や四季の恵みが年を通して異なる形であ
ること、多分、そこから生まれるのだろうが神道、仏教によ
る1年を通した法事、節句、各種宮参り、祭りなどがあり、
最近ではこれにキリスト教の影響であるクリスマス、ハロウ
イーン、バレンタインデイなども加わり、にぎやかなもので
ある。陰陽道の暦(大安だの仏滅だの友引きなど)もある。朝、
車のエンジンをかけるとカーナビから「今日はナニナニの日
です」という声が聞かれるが、1年365日、毎日かならずナニナニの日がある。お中元・お歳暮があり、
内祝いや香典返しもある。それは「ハレとケ」を繰り返すという日本人の習俗に基づくものであろう。
 私は調べたことがないからわからないがこれほどハレとケを繰り返す国民はほかにいないのではない
か。それは自然条件から生まれるものだろうが(それは山川草木国土一切成仏という自然を崇め、畏怖
するものですべての自然に神が宿り、仏性があるという漠然とした思想)、ケである単調な農耕をベー
スとした国民性の中から自然にハレを置くことになった。これほど、自然環境・思想においてバラエティ
に富んだ国はないと思う。
 このことを言おうとしたのではない。現在、物流が大きな問題となっている。少子高齢化と人口減少
の中での「人手不足」「働き方改革」そして「自然災害」に物流は振り回されている。それに方向としての
AI、IoT、車の自動走行、ドロ−ン、ビッグデータ、エネルギー革命など近未来が重なり、物流は混乱
している。それへの対応策もいろいろ出されているが一つ大きな背景がある。それは日本における物流
のベースとなる荷動きの波動性である。四季によって、曜日によって、ハレの日によって、時間によっ
て、その他諸々によって荷動きの発生量は異なる。お歳暮時期には宅配品が通常月の10倍以上の荷動
き、休日前後の荷動きは普段をはるかにオーバーするものとなっている。
 もし、この荷動きの波動性がなくなれば(絶対になくなることはないが)、ある程度、政策によって平
準化がされるなら物流は大きく効率化できる。人手不足は解消され、計画的人員配置が出来、運賃を上
げる必要もなく、トラック業界の多段階構造もなくなり、輸送も標準化され、トリップもトンキロも少
なくなるはずである。問題は出来るか出来ないかではなく、行政も業界もこの波動性をできるだけ解消
していこうという努力をしてこなかった事である。むしろ、産業界はあえて波動性を作ろうとしてきた。
 需要の標準化のためにホテルや観光地では価格政策のよって平準化を図ろうとしてきた。波動性を解
消する手段としては「価格政策」が最も効果的だろうが物流業界にそういう動きはない。波動性が国民性
から生まれるなら国民に「それは当然」という意識があるのだろう。しかし、物流は自然にませておけば
手がつかなくなる。国民性だと言っても荷動きだけは切り離してどうにか出来ないか。
こういう句がある。
    ともかくもあなた任せの年の暮れ  一茶

ボデー架装業、整備業、部品販売業と運送業へのアーカイブ
 70歳を超えて従心の年齢になると「面倒くさい!」
「億
󱢉󱢤󱢏󱢅
劫だ!」「疲れる!」と何をするにもネガティブ
(否定的)になり、行動をリジェクト(拒絶)する気持
ちが強くなっている。隔年で開催されるIAA商用
車ショウは2014年、2016年と過去2回連続で見学
したが、現職を離れてからの年数が長く経ったこと
や、時差もきついし、時間もかかるし、お金もかか
るし、腰も痛いしと行かない理屈がたくさん沸いて
いた。NNKの海外ドラマで女王“クィーンメアリー
(メアリー・ステュアート:MaryStuart)”を観て
スコットランドに興味が沸き、IAA展示会の帰路に
エジンバラへの訪問を旅の主目的にして、腰痛で痛
む重い腰を上げて旅に出た。
1.イールドマネージメン
 IAA商用車ショーが開かれるドイツのハノーバ
へは日本からの直行便は飛んでいないのでフランク
フルト、パリ、ロンドンらを経由して向かう。帰路
のスコットランドへの旅を考えて、今回はロンドン
経由でハノーバに到着した。空港には宿泊するホテ
ルの若社長が自らの車で迎えてくれた。
 IAA商用車ショーが開かれる期間はハノーバ市
内のホテル代金は高騰する。1990年代後半からイ
ンターネットの普及に合わせ、過去の販売データや
『
2018IAA
ハノーバ商用車展示会
従心世代が楽しむ
 第67回“2018IAA商用車展示会”が車両のEV化、AI技術を多用した
自動運転、IOT時代にコネクテッドを主催者テーマとして開催された。
 大きな展示会の中止が増える中、会場には世界の48か国から2000社を超え
る企業が出展し、来場者は25万人を超えた。
 新しい技術情報を知るにはグーグル検索で、国内外の商品を購入するには
アマゾンで代金を決済し注文すればすぐに自宅に配達される。友達もフェイス
ブックなどのSNS(ソーシャルネットワークサービス:SocialNetworkService)
ですぐに見つけられる時代になっても、会場内の各社スタンドでサプライヤー
が顧客や旧知の友人らとお互いがハグや握手をし、お茶やお酒を飲みながら
会話を楽しむ、パソコンやスマホを通じない生身の交流ができることが展示会
の魅力なのかもしれない。
TheTRUCK2019年2月号82
ゲンケートジャパンコンサルティング
井上元
(元日本フルハーフ㈱)
“元さんの従心こばなし”

需要動向に合わせて宿泊費や航空運賃を設定する
イールドマネージメントが導入されたので、今回の
旅行もイールドマネジメントの利点を活かして安価
な航空券、低価格のホテルをインターネットで予約
する。
 空港に出迎えてくれた若社長は自らが運転する車
の中で、展示会に来場する海外からの見学者に少し
でも安価な料金で宿泊を提供できるようにフロント
もない、売店もない、レストランもない、ホテル従
業員も一人もいないホテルを始め、現在は4店を経
営していると話す。
 ハノーバ中央駅から電車で4駅目のMisburg駅
から徒歩5分ほどの小さなモーテルのようなホテル
に到着する。ホテル代金は既にネット決済されてい
るので、「出発時に鍵を貰いにきます」と鍵を渡され
チェックインが完了する。従心年齢の個人負担の旅
行者には、安価な交通費やホテル代が得られるイー
ルドマネジメントを有難く感じる。
2.製品展示会場
 開場時間の9時に合わせて8時前にモーテルを出
発してMisburg駅に向かう。駅員のいないプラッ
トフォームに設置された券売機にカードを入れ、会
場までの切符を求めるが購入方法が判らず、後方に
何人もの列ができてしまう。
 焦った気持ちでいると通勤途上の若いドイツ女性
が親切に切符の購入を手伝い、ハノーバ駅での乗り
換え方法や展示会場に向かうトラム番号などを丁寧
に教えてくれた。5回目のドイツ訪問だが、第二次
大戦中の日独同盟の影響なのか毎回、日本人に対す
るドイツ人の親切さを感じる。
 車中ではIT関係に勤める彼女から
ハノーバ中央駅周辺のお奨めのドイツ
レストランや、ハノーバ駅の地下街に
はハンバーガーショップやピザ店、中
華料理店やスーパーマーケットなど旅
行者には便利なお店がたくさんあるこ
とを教わる。
 IAA会場に向かうトラムの地下
ホームまで親切に案内してくれた彼女から別れ際に
「貴方は中国人ですか?」の質問にはガッカリした
が、親切なドイツ女性との別れを惜しく感じた。
 第67回目の2018IAA商用車展示会は車両のEV
(電気自動車:ElectricVehicle)化、AI(人工知能:
ArtificialIntelligence)技術を多用した自動運転、
IOT(モノのインターネット:InternetofThings)
時代にコネクテッド(インターネット接続で:
Connected)を主催者テーマに9月20日から29日
までの10日間開催された。世界の48カ国から2,174
社が出展した。展示者の60%が外国からの展示で
来場者数は2016年の展示会を上回る25万人の来場
者が訪れた。
 入場券を22ユーロ(約2,800円)で購入し、入
場ゲートから展示館内に入るとフォード車が初
めて展示する自動運転を可能にしたEVトラクタ
“Fヴィジョン”が眼に飛び込んできた。“Driving
Tomorrow(明日を走る)”をテーマに開発されたコ
ンセプトモデルは笑顔が美しい案内女性に負けない
美しいフォルムを描いていた。
TheTRUCK2019年2月号83
フォード社のコンセプトモデル
EVトラクタ“Fヴィジョン”

ボデー架装業、整備業、部品販売業と運送業へのアーカイブ
 商用トラック市場で世界一の生産台数を誇るダイ
ムラー社では大型EVトラックで2021年に量産を
開始する“EActros(アクロス)”を展示して人気を
集めていた。
 2016年の展示に引き続いてダイムラーグループ
では三菱ふそう㈱が生産する小型EVトラック“e-
キャンター”を展示している。
 国内では1991年以降、一般雑貨荷物の輸送には
ウィングボデーの使用が一般的だが、現在まで欧
州を含めて日本以外では全くウィングボデーは使
用されていない。今回、ダイムラーグループでは
三菱ふそう㈱の数種のトラックにウィングボデー
を架装して展示していたが、同社では海外でもウィ
ング車の市場が大きくなることを感じているのか
もしれない。
 前回、2016年の展示でダイムラー社はドローン
を使ってボデーとコンビネーションしたIOT技術
の発表があったが、今回の展示では新しいコネク
テッドな荷役方法、周辺機器などの展示が見られず
残念な思いを感じる。
TheTRUCK2019年2月号84
ダイムラー社のEVトラック“アクロス”
ダイムラー社では日本でしか生産がないウィングボデーを架装
した単車トラックを多数展示
革新的なダイムラー社の集配トラッ
ダイムラーグループで展示の三菱ふそう製“E-キャンター”

 ダイムラーに次ぐ世界第二の商用車生産台数を誇
るボルボ社からは運転席のない、トレーラのカプ
ラー部に入り込んだような自動運転EVトラクタ&
トレーラの展示があった。
 ほとんどのトラクタメーカーの展示では運転手の
アシストなしにボデーを交換するスワップボデー
や、トレーラが自動でコンテナシャシを繋ぎ換えた
り、積荷を目的の場所まで輸送を可能にする最新の
自動運転技術を搭載したイノベーショントラックの
開発に力を注いでいる。
 革新的な自動運転技術の開発には“ZF”、“Bosch”
らの大手自動車部品サプライヤーの果たす役割が大
きく、車両の走行機能の70%以上を部品サプライ
ヤーが支えていると言われる。
 ZF社の展示場では“See(見る)”、“Think(考え
る)”、“Act(操作する)”を開発理念に掲げ、“見る”
機能としてカメラ、“目”の役割としてセンサーが
車両の周囲環境を認識し、それらの情報を人工知
能“AI(ArtificialIntelligence)”が処理して適切な
判断、安全な操作をアクチュエーターに電気信号で
伝えて作動をさせると発表し、120億ユーロ(¥1兆
5000億円)を研究開発に投資してEV化、自動運転
による商用車の安全、効率、コストの改善を実施す
ると発表している。
 大型商用車の電動化のみならず、将来的にはゴミ
収集車、ショベルカーなどの産業車両も、社会が要
求する安全でクリーンなEV(電動)化の波に飲み込
まれていくようである。
 商用車の輸送で最も難儀とされるのはラストマイ
ルと称されるエンドユーザーへの配達で都市交通量
の30%を占めている。世界を席巻しているGAFA
(Google,Amazon,Facebook,Apple社の頭文字)ら
のプラットフォーマーやダイムラーらはラストマイ
ル輸送の課難解決にボデーを含んだ車体、周辺機
器、ハンドリング機器、積荷を合わせた革新的な輸
送方法で解決策を見出そうとしている。
 国内の商用トラックの総生産台数は全てのメー
カー生産台数を足し算しても世界第二位のボルボ社
に届かない状況になっている。国内のマスコミが高
速道路での“無人単車トラックによる前車追走試験
を実施”などと単純な自動追随システムをあたかも
画期的な技術革新のように大きく報道しているが、
他国でどんどん進展している商用車の技術革新の現
状や、開発が欧米に比べて大きく遅れた国内の実情
TheTRUCK2019年2月号85
ボルボ社が展示する運転席のない自動運転トラクタとトレーラ

ボデー架装業、整備業、部品販売業と運送業へのアーカイブボデー架装業、整備業、部品販売業と運送業へのアーカイブ
を取材し報道して欲しい。
 欧州部品メーカーによる革新的な輸送改革への取
り組みを毎回、目の前で見ると国内大型商用車のイ
ノベーション(技術革新)レベルの低さに暗澹たる気
持ちになり、国内の輸送関連企業をチコちゃんから
「ボーと生きてんじゃねーよ!」と叱って欲しい気持
ちになる。 
 現在、世界で最も電気自動車の技術が進んでいる
のは中国である。国が自動車先進国への成長を目標
として電気自動車産業の育成に力を入れていること
から、部品展示場には中国からの出展が前回よりも
増して、EV関連部品や架装・艤装部品など200社
以上の展示スタンドが設けられている。
TheTRUCK2019年2月号86
中国からの部品展示は
200社を超える
極低床とトラクタと極低床車載トレーラ

3.レーラ展示場
 トレーラ展示場は例年と同じ場所に各社が展示し
ている。液体輸送用のタンクトレーラ、粉体輸送用
のバルクトレーラ、粒体輸送用のダンプトレーラな
どが会場内に所狭しとばかりに展示されている。一
般雑貨を輸送するカーテンスライダートレーラを除
いてすべての車型のトレーラに、軽量化を目的にモ
ノコック構造が採用されている。
 日頃、国内で側壁の高さが低く、
積荷が制限されて汎用性のない、ハ
サミのような重いマレル構造の油圧
装置を装着した鉄製ダンプ車を見慣
れているので、パレット積荷と穀物
などの粒体荷物を兼用で輸送し、モ
ノコック構造の採用で主材を鉄から
アルミ材にして軽量化した先進的な
アルミ製のダンプ車両を観ると、国
内の顧客がまるでセピア色したビン
テージ(年代物:Vintage)車両を購
入しているように感じる。
TheTRUCK2019年2月号87
カーテンスライダー車を除き軽量で強度のあるアルミ製モノコック構造ボデーが中国CIMC製タンクトレーラの他、欧米のダンプ、
バルク車に採用されている
3軸ドーリ連結の反転ダンプトレーラ
国内と異なり欧米のダンプ車両はアモノコック構
造の採用によりアルミ製ボデーに幌装置を装着。
国内にはリトアクスルを装着した単車トラックも生
産がない
積荷を制限され、側壁高さの
低い国内の鉄製ダンプ車。後
方に積荷を飛散させて走る姿
は国内大型商用車のガラパゴ
ス状況の象徴

ボデー架装業、整備業、部品販売業と運送業へのアーカイブ
 欧米では石炭、木材チップなどを輸送するオープ
ントップ車両には積荷の後方への飛散防止に幌の取
り付けが義務づけられている。、また高所の車両天
井部での重い幌掛け作業は危険な高所作業として禁
止されているので、地上から幌の開閉が可能な自動
幌装置が装着されている。
 一般的に使用されている前後開閉幌装置だけでな
く、車両の左右方向で幌が開閉するローリング方式
が前回に引き続きクラマロ社(伊)をはじめ数社の
メーカーから紹介されているが、未だ完成域には
至っていないようである。
 寒冷地での石炭輸送や、ボデー内部に固着しやす
い積荷は荷降ろし時、運転手は排出に難儀するが、
欧州ではボデー内部に表面強度が高く摩耗のないポ
リエチレン床ライニング材を内部に張って作業性を
改善している。荷降ろし作業を改善するだけでなく
ダンプ車の排出角度を小さくして車両の転倒事故を
減らしている。
 車両の“床材”やフォークリフト荷役時に使用さ
れていた“台木”もアピトン床材の入手が困難なこ
とや、木材の伐採が環境破壊の原因であることか
ら、従来の木材から再生プラスチック材への転換が
どんどん進んでいる。
 前回にひき続き三四半世紀以上も前に製造された
ビンテージ車両の展示場を見学する。哀愁すら感じ
る復元された数十台の車両展示にドイツ商用車の長
い歴史を感じる。
 70年以上も前にドイツでは単車トラックが二両
のトレーラを牽引するフルトレーラ方式、それもダ
ブルス方式のトレーラが使用されていたことが、現
在でもドイツでフルトレーラが他国より広く利用さ
れる理由なのかもしれない。 
 ビンテージ車展示場にトレーラ側壁のアルミ板が
波付けされ、リベットで接合された75年以上前に
製造の米国製トレーラが展示されていた。欧州では
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クラマロ社製(伊)自動幌開閉装置
鉄コイル輸送用トレーラの床材には油滲みがなく表面が滑り
にくいオクレン社製(独)プログリプ床板を使用
1947年製フルトレ仕様のダブルストレーラ
荷物とボデーの固着をなしダンプ角度を小さするオクレン社
製(独)オクスライド床ライニング

接着や溶接技術の進歩により現在では建築物や鉄道
車両と同様にリベット接合によるボデーは全く見ら
れないが、国内では未だに殆どのメーカーがリベッ
ト構造で生産を続けている。
 電気自動車や大型商用トラック&トレーラだけで
なく金融関係、タクシー業界、アリババやGAFA
などのIT関連ビジネスなど、あらゆる産業で欧米
や中国から大きく遅れてしまった国内の現状に情け
ない気持ちになる。
 ビンテージ車両と同じ古い工法のリベット構造で
生産を続けながら、やれAI(人工知能)だの、IOT
だの、コネックテッドだのと能書きをペラペラと
語っていてはチコちゃんに叱られる。
 トラクタ、トレーラの展示に比べてバス展示場は
訪れる見学者も少なく閑散としているが、電気自動
車で先行する中国“BYD”社が出展するEVバスの
展示スタンドにはたくさんの見学者が訪れていた。
4.日本からの展示
 スカニア社との提携関係にある日野自動車が小
型EVバス“ポンンチョ”をスカニア社のコーナー
に展示していた。三菱重工業㈱が大型車載用冷凍
機を、日産自動車がEV車の商用車を展示していた
が、中国から200社以上が出展するのに対して、日
本からは製品だけでなく部品の展示も毎回のことな
がら殆どない。
 十数年前までは日本から大型バス、大型トラック
などが世界中に輸出されていたが、現在では海外か
ら見向きもされず、輸出もほとんどない状況に、海
外から見向きもされない国内メーカー製の商用車や
バスを購入する国内の運送事業者を気の毒に感じる。
 日本からの製品、部品の展示は残念ながら少な
かったが唯一、奈良県の富士運輸㈱が日野自動車の
“プロフィア”にカスタマイズしたウィングボデー
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三四半世紀前にリベット構造で製造された米国製トレーラ。
国内では現在でも同じ構造のボデーが生産されている
EVバスの充電方法も大きく変化
館内には懐かしいビンテージ商用車がたくさん展示される

ボデー架装業、整備業、部品販売業と運送業へのアーカイブ
を架装した単車トラックを屋外に展示していた。 
 ウィング車は海外での生産はなく日本だけで使用さ
れている車型なので、初めて見る大型単車ウィングト
ラックは見学者には珍しく映っていたようである。
 欧米ではオフロード以外では大型車は一人の運転
手で大量の荷物輸送が可能な輸送効率の高い、環境
にも優しいトラクタ&トレーラの利用が一般的なの
で、単車トラックを前に「日本人はこんなに少ない
キャブバックでトレーラを連結している。すごいト
レーラだ!」と勘違いする見学者には、大型単車ト
ラックによる輸送をあたり前にしている、非効率な
国内の輸送状況は想像できないようである。
 富士運輸㈱の展示場では薦
󱢔󱣃󱢊󱢷
被りの樽酒が振る舞わ
れ見学者の人気を集めていた。展示期間中、同社か
らは若い社員が見学者の応対に当たっていたが、派
遣された社員が積極的に来場者に接する姿に、若手
に刺激的な社員教育の機会を与える中小企業の心意
気を感じる。
 国内には海外にない製品や優れた自動車部品がた
くさんある。次回の展示会には国内からの出展者が
増えることを期待したい。
5.写真撮影
 展示会場内では写真撮影は禁止され、各展示館の
入り口には“写真撮影禁止”の看板やシールが貼っ
てある。欧米の見学者は規則に従って殆ど写真を撮
影しないが、日本を含めアジアからの見学者はカメ
ラやスマホで平気な顔をして写真撮影をしている。
 製品の全体を写すだけでなく、見学者の中には展
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三菱重工業㈱は車載用大型冷凍機を展示
薦被りの日本酒を振舞われて来場者はご満悦
大型単車トラックの利用がない欧州ではキャブバックの狭い
レーラかと見学者は見間違う
EVバス“ポンチョ”(日野自動車)
富士運輸㈱が展示するウィング単車トラック(日野自動車)

示車両の下に潜り込んで
部分写真を撮影する姿に
出展者は不満を抱き、あ
まりの大胆な撮影には出
展者が見学者を叱る場面
も数多く見られる。
 出張報告書に写真の添
付が必要であれば、出展
者に「写真を撮っても良
いですか?」と確認し、許
可を得た上で撮影するこ
とを日本からの見学者に
はお願いしたい。
 展示スタンドでは国内のモーターショーと同様に、
たくさんの女性が受付や説明員として働いている。ド
イツ人女子大生や、ドイツは移民を受け入れている国
柄からかウクライナ、ルーマニア、ポーランド、ハン
ガリーなどの国からの女性も多く見かける。 
 製品を撮影するときと同様に、彼女らの写真を撮
影するときは「撮ってもいいですか?」と了解を得て
から撮影させていただく。撮影を依頼した女性らの
ほとんどは「構わないわよ!奇麗に撮ってね!」と
ポーズをつくり、話相手のいない一人旅の寂しさを
紛らわせてくれる。日頃、若い女性と会話する機会
もない従心年齢が、外国で若い女性の写真を撮って
いる姿に自身を笑ってしまう。
 製品について新しい技術情報や知識を知りたてれ
ばグーグル検索ですぐに調べることができる。国内
や海外の商品を購入したければネットでアマゾンに
注文すればすぐに自宅に配達される。友達もSNS
のフェイスブックなどで見つければ簡単に見つける
ことができる時代になったことが理由からか、いろ
いろな業界で過去から開催を続けてきた展示会が世
界中で中止に追い込まれている。
 写真や電話が普及した昭和の時代に“顔がみたけ
りゃ写真あり、声が聞きたきゃ電話あり、こんな進
んだ世の中に、会わねばできないこともある”と川柳
が詠まれたが、多くの展示会が中止になる今日、世
界中からIAA商用車展示会に25万人以上の見学者が
訪れる理由には、AI(電子頭脳)やIOTなどの技術革
新が進む時代にあっても、会場内の各社スタンドで、
製品や部品のサプライヤーがお客様や旧知の友人と
お互いが握手やハグをし、お茶やお酒を飲みながら
歓談する、パソコンやスマホを通じない生身の交流
ができることもIAA展示会の魅力なのかもしれない。
 会場では現役時代や前回の展示会で出会ったアク
スルメーカー、トレーラメーカー、周辺機器&部品
メーカーらから“有朋自遠方来不亦楽(友遠方より
来たる。また楽しからずや)と言葉を掛けられ、
お酒を飲みながら旧交を温めた。 
 「2年後の2020IAA商用車展示会でまた再会しよ
う!」と誘われるが、次回には“後期高齢者の仲間
入りか!”と考えると、簡単に“OK”の返事を躊躇
してしまう。
 海外の友人から
の誘いを“誘われ
るうちが花”と儀
礼でも声を掛けら
れたことに感謝し
てハノーバから次
の目的地ロンドン
へ向かう。
TheTRUCK2019年2月号91
サプライヤーと来場者が出展者のスタンドでお茶やお酒を飲
んで歓談を楽しむ
場内では展示物の撮影は
禁止