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【特集】TTSショー2017 特装車とトレーラ展

 本誌が6月8日㈭から10日㈯までの3日間、
幕張メッセで開催した「2017TTSショー」が閉
幕しました。気象庁は前日の7日に梅雨入りを
宣言しておりましたので、雨が心配されました
が、初日の午前中、小雨がパラつく程度で、概
ね天候には恵まれた展示会になりした。
 約30年前、当時の晴海国際展示場でスター
したトラックショーは、その後東京ビッグサイ
に会場を移しましたが、幕張メッセでの開催は
今回が初めてでした。展示車両の搬入、来場
者への案内など不安がいっぱいでしたが、大き
なトラブルもなく無事終了しましたのは、出展者
をはじめ、関係者のご支援、ご協力の賜物で、
衷心よりお礼申し上げます。
 8日の初日は、午前9時30分から開場式を
開催しましたが、冒頭、筆者は主催者として概
ね次のように挨拶しました。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
 昨年10月に開催を予定していたトラックショー
を、名称を変えてこの6月に延期しましたが、
今年2月末まで開催出来るかどうか、混沌と
た状況が続いておりました。しかし、日野自動
車から「当社は他社に関係なく出展する。横路
さんも頑張って出展者を集めて下さい。という
回答を得て、腹が据わりました。3月末日が出
展の申込み〆切でしたので、営業できる時間は
実質1ヶ月しかありません。電話やメール、知
人への協力要請、いろいろ手を尽くましたとこ
ろ、3月末日には開催のメドが立っておりした。
今、こうして主催者挨拶が出来ますことが夢の
ようで、大変嬉しく思っております。
 TTSショーはサブタイトルに“特装車とレー
ラ展”と付けましたが、“S”はスペシャルビーク
ルの頭文字を引用したものです。ビークルとは、
自動車に限らず鉄道も航空機も船も…動くもの
全ての総称です。最近は人口知能(AI)がどん
どん進化して、農機具等も無人で作業できると
ころまで来ております。自動車も自動運転が話
題に登っていますが、2050年頃には交通体系
はすっかり変わっているに違いありません。
 このTTSショーは、トラク、トレーラに加え
て新たに開発される移動体、スペシャルビーク
ルを展示するショーとして命名しました。これま
でのトラックショーは主に車体産業を対象に展示
して参りました。冷凍車や側面開放車、車両
運搬車などトラックショーへの出展が普及促進に
繋がった車両も沢山あります。展示会は、新し
く開発した技術を展示することで、普及促進に
繋げる役割を担っています。トラックが集配と連
動して、自動運転される日もそれほど遠いことで
はありません。スペシャルビークルは新しい時代
を切り拓くに違いありません。私は、このTTS
ョーがこれらの展示によって日本の未来に大き
く寄与することを願っています。
 その意味では、今回、TTSショーを開催でき
ます事は、大変有難く、出展者をはじめ、関係
巻頭言
2017TTSショー開催の
お礼と次回の構想
短期間の誘致活動しか出来なかった事が来場者低迷に

TheTRUCK2017年7月号19
者の皆様に心から御礼を申し上げる次第です。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
 今回、屋内会場では、ステージカーを利用し
て、講演会やシンポジウムも開催しました。その
内容は、今後の誌面に掲載の予定ですが、8
日と9日は自動車新聞社(井上佳三社長)に企
画・運営をお願いしました。
 自動車新聞はひと・まち・モビリティを対象に
した『LIGARE』という雑誌も発行しており、先
端技術とそれによる人とまちの変化を紹介してい
ます。
 ステージカーはヨシノ自動車(本社・川崎市)
から借り受けた大型底床4軸のウイング車を利用
したもので、常時200人が無料で聴講できる席
を用意しました。
 今年のTTSショーは反省点もあります。来
場者数が極めて少なかった事です。従来、ビ
グサイトで開催していた東京トラックショーは3日
間で3〜4万人を集客していたので、少なく
も1万5000(1日5000人)の来場はある、と
予想していたのです。
 運送事業者に5万5000部配布されている全
日本トラック協会の「広報とらっく」にも、全面ポス
ターを掲載したし、業界各紙にも広告を掲載、
関東8県と新潟、静岡、愛知の各トラック協会
には協賛を取り付けて全支部に向けて入場チ
ケッもキメ細かく配布しました。その他、全国
全てのトラック協会にも配布したので、入場チケッ
トの印刷は8万部に上ったのです。
 今回の来場者数は約3千5000人ですから、
1日1000余りの来場です。
 TTSショーの来場が少なかったのは、出展
者が固まったのが4月中旬ですから誘致活動の
時間が1ヶ月余りしか取れなかった為に、来場
誘致の企画が打ち出せなかった事にあると分析
しています。
 これまでの東京トラックショーでは、来場者
誘致の活動に半年は費やしていたので、TTS
ョーの1ヶ月そこそこは比較になりません。
 既に次の開催(2019年)に向けて動き初めて
いますが、開催の1年前には出展者を固める
必要がある、と考えています。TTSショーはま
だ終わったばかりですが、私の中では新たな挑
戦がスターしています。
 2017TTSショー開催のお礼と同時に、次回
開催のご理解とご支援を切にお願いする次第
です。
㈱日新・TTSショー運営委員会
代表 
横路美亀雄

TheTRUCK2017年7月号22
受付はピーク時も手際よく処理されていた
特別リポート
 天候に恵まれ初夏を思わせる心地よい風と深い新緑が映える6月
8〜10日、幕張メッセ国際展示場の一角で開催されたTTSトラック
トレーラスペシャルヴィークル・ショーはコンパクトながら意欲的出展
で注目を集めた。中日の9日にはNHK・TVの取材もあり、午後
6時代のニュース番組で会場の模様が放映された。
西 襄二
商用車ショー研究

TheTRUCK2017年7月号23
祝辞を頂いた田嶋伸博
㈱タジマモーターコーポレーション社長
開場式に参列された出展企業の方々テープカットで開場式は終了
会場は幕張メッセ国際展示場の1号館及びその前
庭屋外展示場が使用された。隣接の駐車場からア
クセスの良いことで好評であった
祝辞を頂いた小幡鋹伸
全日本トラック協会副会長
開場式で挨拶する主催者・
横路美亀雄(本誌社長)
見直される開催意義
 トラックと特装車・トレーラ等の〈働くクルマ〉
は、地味な存在ながら物流を下支えする一種のイ
ンフラストラクチャである。本年は東京モーター
ショーの開催年だが、特装車やトレーラには出展機
会が無い。従ってこうした専門車ショーは開催意義
が見直されるだろう。商用車と物流の切り口で長
年専門誌を営んできた主催者が、伝統のトラック
ショーを復活させた意義を見直したい。

TheTRUCK2017年7月号24
㈱JSVの展示コーナー。大型低床幅広伸縮式トレーラ3台と固定長式台の計4台など意欲的な出展であった
大型筐体などの積荷を想定した3軸エアサス・伸縮式トレーラ。ヨーロッパで良
く見かける方式に見える
屋外展示場
 幕張会場で屋内と屋外の展示場がリンクしている
のは今回の1号館だけだ。屋外には5社が意欲的
なトレーラと脱着(スワップ)ボディなどを展示した
㈱JSVは、中国で大型トレーラを製造販売し
ている企業の日本拠点として2015年に創業。伸
縮低床式の重量トレーラを2台、固定長さの重量
トレーラを1台出展した。伸縮低床車は独立懸架
の3〜4連複輪式小径タイヤを自動操舵させる方
式で、ヨーロッパで良く見かけるタイプだ
商用車ショー研究

TheTRUCK2017年7月号25
グースネック部は付属機器の格納庫を兼ねている
大型重機の搬送も想定したタイプ。ランプ板は二つ折り式
中低床式は用途が広いという
㈱ウイングは、1953年設
立の関東で最も歴史のある車体
メーカーの一つ。今回はエア操
作のランディングギヤ装備のカ
セットボディと、エア操作のラ
ンディングギヤを出展した。ま
た、同社の架装になるセミトレ
型TV中継車は人気のアニメ主
人公をモチーフに全面塗装を施
して出展され注目を集めた

TheTRUCK2017年7月号26
㈱ウイング社の架装になるテレビ中継車。低床セミトレーラの活用という
従来見られなかった新規性に富んだ製品だ
㈱ウイングは、エア操作のランディング補助脚装備のカセットボディと、エ
ア操作のランディングギヤを出展した。今まで運転者の腕力?頼みだったこ
の操作が、女性でもスマートに行える改良による商品提案の意義は大きい
㈱ダイニチカンパニーの伸縮式重量幅広トレーラ「伸び台車」。全低床型と
中低床型に大別される。後輪は自動追従と手動(電動油圧)操作を使い分
けられる
キングピンが25㎝上昇可能。路面状態により低床底面が路面と干渉し
て走行困難(亀の子現象)となるよな場面でこの機構が威力を発揮する
㈱ダイニチカンパニーは、伸縮式の低床重量ト
レーラ「伸び台車」を出展した。トラクタと連結する
キングピンが25㎝伸縮する。これにより、ロード
クリアランスの厳しい路面での走破を容易にするこ
とができる
商用車ショー研究

TheTRUCK2017年7月号27
㈱花見台自動車の展示。連結全長が12m以内で最大積載量が21トンというのは、単車並の大きさ・単
車より旋回半径は小さく狭い場所でも取り回しが容易という特色を誇示できる。テレスコピック型油圧シリ
ダーによる単純なダンプ機構はシンプルな構造と高い安定性が特長だ
㈱ダダ企画のスライドルーフ。手動式で簡潔な機構だ
㈱花見台自動車は、同社設計による低床シャシ
に架装した大容積ボディで最大積載量は21トン級
ながら連結全長を12m以内に収めたセミトレーラ
ダンプ車を出展した。都市内の再開発工事などの道
路事情に制約があるところでも取り回しが良い。
ニッチトップを狙う当社は、いつもながら他に類似
車を見ない新しい分野に挑戦し続けている。
㈱ダダ企画は、バン型ボディで、リヤ荷役時の
天候による制約を回避する手動可動式スライドルー
フを出展した。観音開きリヤドア付バンボディの構
造上の強みを温存しながら雨天時の弱みをこれで解
決する。
 総じて、屋外展示車は稼働現場の苦労話を
丹念にすくい上げて製品に反映させる姿勢が
共通しており、特装車開発の原点を見る思い
を強くした。
=以上、屋外展示場=

TheTRUCK2017年7月号28
屋内・屋外両会場に38社の出展で賑わった
OPENROAD石野デザイナーの肉筆スケッチ群。休憩コー
ナーで見入る人が絶えなかった
屋内展示場
 屋内展示場は1号館が使われ屋外展示場との出
入り、駐車場からのアクセスの良さで好評だった。
特設ステージ
 屋内にはウィングボディをそのまま利用したス
テージが設けられ、開会式、講演会、シンポジウム
などがここで開催された。また、当代随一の女流テ
ナーサキソフォニストUKOさんが3日間ぬい亘っ
て甘い調べや時に激しいリズムの生演奏を楽しませ
てくれた。
OPENROADは、商用車の石野デザイナーの
直筆による全67点の世界の商用車スケッチを展示
した。休憩スペースでこの沢山のスケッチを楽しむ
来場者が絶えなかった。
商用車ショー研究

TheTRUCK2017年7月号29
屋内展示場(左)日本梱包運輸倉庫㈱と㈱浜名ワークスは屋内展示場左手の広い展示スペースに、長大フルトレ連結カーゴ車を
出展した(手前)。その奥は日野自動車㈱の展示
女流テナーサキソフォニストとして当代No.1のUKOさん、毎日3〜4ステージで軽快な演奏を楽しませてくれた

TheTRUCK2017年7月号30
㈱浜名ワークスは、ユーザーである日本梱包運輸倉庫㈱と共同で規制緩和によりかのうとなった長大フルトレカーゴ連結車を
出展した。実質、大型単車2台分の輸送がこれ1台で行える
㈱矢野特殊自動車はモーダルミクスの進化を実感させる展示だった。低床4軸型シャシに架装し積荷扱いで荷室内高も
充分に確保されている
㈱浜名ワークスと日本梱包運輸倉庫㈱は、架装
メーカーとユーザーの関係で規制緩和により連結全
長が延長されたカーゴ型センターアクスル・フルト
レーラを共同出展した。2013年11月に構造改革
特区による連結全長規制の特例車に挑戦した製品
が、一般用途にも開放された記念すべき大容量荷室
が特徴。実質2台分の貨物積載が実現。
㈱矢野特殊自動車は、JR型コンテナを温度管
理型にしてシャシに搭載した製品を出展した。道路
×鉄道の“モーダルミックス”は時代の要請に応え
た輸送方式だ。今回の展示製品では温度管理機に
サーモキングのエンジン搭載の一体型を採用した。
商用車ショー研究

TheTRUCK2017年7月号31
後2軸エアサスシャシの懸架装置のメーカーによる違いを比較する熱心
な来場者も見られた
現車の展示は無かったが、これはタンク車の荷下ろし作業の最後の課
題であった配管中の石油残余溜まりの解消を実現したシーソー型配管
(実物模型)

TheTRUCK2017年7月号32
㈱メイダイの手動荷室装備シリーズは、支持者が多数であることが息の長い商品の証となっている。長大なトレーラの幌も後部観音扉と共に前後いずれ
からも開閉可能だ
ウイングボディはサイド荷役を普及させた世界に誇るわが国発の車体技術。その中でもループ状のロープ操作で動力を使わず軽く手で開閉できる「アシス
ウイング」の特長にユーザーは惚れ込む。そこに軽自動車用「あけたろー」が加わった
㈱メイダイは、動力を利用せずに車体の主要可
動機構を操作可能とした製品シリーズを3点出展
した。【手動式】アルミウィング、【手動式】全開放型ホ
ロ・オープンスライダーなど大型トレーラやトラッ
ク向け製品に加え、軽トラック用【手動式】跳ね上げ
型展示車、などである。
商用車ショー研究

TheTRUCK2017年7月号33
日野自動車㈱の展示。新型エンジンの採用により環境性能の
向上と軽量化をプロフィア及びレンジャー両車で実現。運転席
回りも大幅に改良されてプロ来場者は運転席に座ってそれらを確
かめていた
日野自動車㈱は、改良を加えた最新のプロフィ
ア車及びレンジャー車と、両車の主力エンジンなど
を展示した。シャシメーカーとしては唯一社の出展
で気を吐いた。新型車の詳細は本誌でもリポート済
みだが、シャシ側重量軽減が車体架装側の軽減努力
と相まって相乗効果をもたらし、実質積載重量の増
トンも仕様によって実現している。

TheTRUCK2017年7月号34
二人の女性解説者の掛け合いでキャブ内部の改良についても分かり易く説明が行われた
下部後方から見た新懸架方式。勿論、エアサスだ。(今回は展示が無かっ
たがダンプ用シャシではリーフサス)
後2軸の懸架方式を変更(両トレーリング式→リーディング/トレーリング
式)して軽量化の一端を担ったプロフィア車の新型シャシ
商用車ショー研究

TheTRUCK2017年7月号35
㈱司工業は、重機等の搬送用に新方式のスイングボデーを出展。従来のスライド機構を省略
し固定点でスウイングさせる一方で、傾斜角を大きとる為に法規上必須のリヤバンパーを可動
式とした。ランプ板が短くて済むから軽量化にも有効な設計だ
㈱日本リフトは、大型事務機等の重量勝ち貨物にも対応できる容量1500㎏の小型車リヤゲート用リフト(車体安定用ジャッキ付)他を出展した。その他、
垂直ゲート、ワンボックス車用内装式リトも当社の得意とする製品
「エコアクション」は当社が実践する環境に優し
い操業上、製品上のポリシーを外部にもコミ
トする姿勢が車体工業会に認定された証
司工業㈱は、大型の“スィングボデー”を出展
した。重機などの重量車両・機械の搭載・運搬用で
あるが、支点を車体中心付近にとりスライド機構を
省き、法規制上欠かせない後部バンパーを可動式と
して傾斜角を大きくとり、ランプ板の長さを短縮さ
せて荷役時の全長を短縮させた。従来の長めのスラ
イド機構をもった方式より取り回しが狭い場所でも
可能となり、軽量化効果もある。
日本リフト㈱は、重量勝ちの一体型機械設備等
の荷役に適用できる小型車用の容量1600㎏で車体
安定ジャッキ付製品を出展した。また、容量600
㎏の垂直リフト、及びワンボックス型車に内装可能
な折りたたみ型容量400㎏リフト、などを出展した。

TheTRUCK2017年7月号36
安全自動車㈱は、自動車整備
用機器の老舗商社だ。出展し
た据え置き型リフトは、欧州に
基盤のあるOMER社製据え
置き型リト。一定の強度のあ
る床面なら任意の場所で使え
る。最大6対のリフトを手元リ
モコンで同期操作が可能
トラック・バス用ホィールアライメント点検具。細かくは写真のパネル文面で・・
商用車ショー研究
安全自動車㈱は、自動車整備用可搬式リフトを
目玉出展品に据えた。ヨーロッパで多く見かける方
式だ。最少では左右一対で使用するが、手元のリモ
コンで同調操作ができる。車のサイズにより最大6
対まで同じ方式で連動可能。一定の床強度があれば
平面床の任意の場所で使用できる。また、同社得意
の整備測定用機器類も出展した。

TheTRUCK2017年7月号37
㈱日本エレクトロライドは、ラストワンマイル(近所の配達)用に特化した走行安定性に優れた電動三輪車を出展した。国内で最も新しい自動車メーカーと
して型式認定を取得している。グループ企業の㈱日本ヴューテックは、商用車の周囲の死角をカメラで捉え運転席で映像として運転者へ提供する「ナイス
ヴューモニター」など高い映像技術を同じ小間で展示した。㈱東科精機も、グループ企業として同じ小間内で得意とするガス警報器などを出展した
本格的なつくりであることが垣間見える
㈱rimOnO(リモノ)が開発中の電動小型四輪車。最高
速度は45㎞/H程度に限定しつつ、スチール製骨格
に外装をクッション性豊かなキャンバス生地を活用した外
板を採用したことを最大の特徴とする。万一ぶつかって
も安全性が高い。壁面にサンプル生地を提案しているよ
うに好みに合わせて外装を選べる
㈱日本エレクトライクは、電動三輪トラックを
出展した。日本で最も新しい自動車メーカーとして
国土交通省の型式認定を取得した製品。物流のいわ
ゆるラストワンマイル(近所の配達)で活用されるべ
き小型電動車で、従来は転倒し易いとされてきた三
輪車の弱みを低重心構造と後輪2モーターの最適制
御で克服した。
㈱日本ヴユーテックは、グループ企業の㈱日本
エレクトライクと共同小間で、バックアイカメラ、
ドライヴレコーダーなどを出展した。
㈱東科精機は、同じグループに所属し歴史のあ
るガス警報器を同じ小間で出展した。
 ㈱rimOnO(リモノ)
は、開発中の超小型電気四
輪自動車プロトタイプを
出展した。スチール製の骨
格に外装は布製材で仕上げ
るというかつて無い発想の
低速走行車だ。高齢ドライ
バーが免許返上後の足とし
て、或いは車離れの若い人
もターゲットとしていると
いう。

TheTRUCK2017年7月号38
㈱オートフレンドステラファイブ事業部の「花魁JAPAN」という意表をつ
いたブランドのLED活用製品を多数出展した。小間の造りを暗めの基
調にしてランプの作動効果を印象的に展示した。共同出展社は㈱コラン
トヴァレンティ事業部
ブリジストンタイヤジャパン㈱は、トレーラ用オールシーズンタイヤ「M746
(エムナナヨンロク)を出展した。同時に、厳しい運行コスト管理に対
応したリトレッド技術についても現実的要請に応える信頼性の高い技術
紹介で対応した
㈱タッチョーは、「サイロン」ブランドのトラク・レーラ用タイヤ及び「DOT.
X」ブランドのトラク・レーラ用ホィールを出展した。中国発の製品として
日本市場の開拓に走行実験も重ねながら西日本を拠点に取り組んでいる
松原勝社長は3日目の午後、「経験で実証済みの省エネ運転法」〜年
間30%以上の燃費節約〜と題して講演を行った。同社の音声合成器
MICVOICE-PIEZOBUZZERは車外警報ようとして日本発の商品。
マルチ言語化して海外での普及も期待される
㈱ワーテックスは、車両運行管理のIT化に欠かせないデジタコや安全
運転の検証に欠かせないドライヴレコーダーなどを出展した。衝突警報
装置やバックアイカメラなどにも安全運転支援の一貫した商品企画姿勢
が生きている
商用車ショー研究
㈱オートフレンドステラファイブ事業部は、「花
魁JAPAN」ブランドの大型トラック・トレーラ・
トラクタ用のLEDテールランプやマーカーランプ
類を多数出展した。花
󱢉󱢃󱣊󱣔
魁という意表をついたブラン
ド名が注目を集めている。共同出展社は㈱コラン
トヴァレンティ事業部
㈱ワーテックスは、国土交通省認定のデジタコ
や2カメラ搭載のドライヴレコーダー、リアビュー
カメラなど最新の保安システムを出展した。ドライ
バーの注意義務を支援する機器のいくつかは搭載を
義務づける動きにあり、競合製品間で商品性の評価
が一層の普及の決め手となる。
ブリジストンタイヤジャパン㈱は、トレーラ向
けオールシーズンタイヤの新製品「M746(エムナ
ナヨンロク)」を出展した。トレーラユーザーの厳し
い運行コストに対する要求に応える。
㈱タッチョーは、中国製タイヤの中から日本市
場向けに厳選した製品の代表的商品としてSAILUN
(サイロン)ブランドのトラック用タイヤとDOT.X
トラックホィールを出展した。
ミックワークス㈱は、後付け用デイタイムLED、
音声警報、省エネ運転指導システムなどを出展した。
共通するコンセプトは事故を未然に防止することに
あり、当社の長い歴史を通じて一貫している。

TheTRUCK2017年7月号39
㈱メルシーは、ドライバーの健康管理に効果的な各種電動機器を出展した
ユアサ工機㈱は、開発創造型企業として1947年の設立以来常にユーザー視点で製品開発に取り組んできた。今回出展の電動油圧式車体安定ジャキも
そうした製品の一つ
㈱メルシーは、ドライバーの疲労回復や健康維
持に視点をおいた健康機器を出展した。性能は、実
演で体感できる訴求のしかたには定評がある。
ユアサ工機㈱は、作業を伴う特殊車両向けの車
体安定用ジャッキシステムを様々な稼働条件を想定
して出展した。電動型を得意とし、リモコンで操作
性が良い。箱形車体をイベント等に利用する際に拡
幅操作が求められるが、これに対応するシステムに
も対応できるのが当社の強みだ。

TheTRUCK2017年7月号40
㈱パーマンコーポレーションは、自動車整備工場、物流業界向けに多
岐に亘る製品を提供し続けている
今回展示の新製品中には大型4軸低床車等でアルミ製煽りを切った時
にホィールナットに当たって傷をつくることがあるが、この頭が柔らかい材
料でできたナットキャプを使えばその心配が解消する(右側)
当社の物流業向け製品は多岐に亘る
路上でのタイヤ交換時に利用して便利な倍力機構内蔵のホィールナッ
レンチ。締付後の規定トルクの確認にはトルクレンチを用いる
スプリング可倒式マーカーランプステイ。煽りを切った時にマーカーラン
プに接触してランプカバーを破損することがあるが、これを利用すれば“柳
に風”と受け流すことができる
商用車ショー研究
㈱パーマンコーポレーションは、トラックター
ミナル等で活用される省力機器を始め、トラックの
ホィールナットの省力取り外しに威力を発揮するギ
ヤレンチ/トルクレンチ、ドライバーの車両メンテ
作業から生まれたソフトホィールナットカバーなど
アイディア商品を多数を出展した。

TheTRUCK2017年7月号41
エバスミャーミクニクライメッツコントロールシステムズ㈱は、アイドリング
ストップの普及で益々注目を集めるトラックキャブ要空調機器を出展した
㈱ナガノは、アルミ溶接構造の各種
物流用品が得意分野。スチール製
では取り扱いに女性では躊躇する折
りたたみ式台車も、当社のオールア
ルミ製なら片手で楽々扱える軽さだ
豊田合成㈱が出展したのは、ステアリンホィールに造り込んでドライバー
の表情の変化を一定のアルゴリズムに基づいて読み取り、眠気や脇見
運転を検出して危険な状態を警報するシステム。後付けで交換すること
が可能だが、本格的普及にはシャシメーカーと組んで注文装備として出
荷時点から取りつける事が望ましいだろ
エバスミヒャーミクニクライメッツコントロー
ルシステムズ㈱は、アイドリングストップ搭載車
のキャブエアコンに着目して、バッテリー駆動のエ
アトロニック(クーラー)に加え、伝統の燃焼式ヒー
ターを出展した。
㈲清宮シールは、物流の世界で多用される各種
表示シール、代表例として各種商品のアイキャッチ
ラベル/シール、バーコード/QRコードラベル、
耐水/耐熱シールなど多数を出展した。
一般社団法人重心検知協会は、中央バス商事㈱
と共同で、三次元重心検知システムを出展した。大
型トラックやトレーラなどが運行中に横転する事故
が時々発生するが、ドアが封印されて内部の積荷積
載状態が点検できない海上コンテナなどの輸送に際
し僅かな距離の走行で実態を明らかにできるシステ
ムは、安全運行に欠かせない情報をドライバーに提
供する。
豊田合成㈱は、ステアリングハンドルにカメラ
を埋め込み、ドライバーの表情を常時観察し、一定
のアルゴリズムに従って居眠りや注意散漫な状態を
検出して警報する新製品を出展した。後付け用とし
ての商品提案だが、今後、純正部品として採用する
メーカーがきっと現れるだろう。
㈱ナガノは、アルミ溶接製品の専門メーカーと
して軽量な手押し台車などを出展した。直販方式で
高価格にならぬよう代理店を置かない簡素な流通の
仕組みで性能を享受してもらうことが当社の強みだ。

TheTRUCK2017年7月号42
㈱イルカカレッジ(右)と㈱SN食品研究所(左)の共同小間
㈱イルカカレッジの朝山社長は左近社長と共に、食品輸送車の荷室内
部のカビ発生を長期に抑制するMEDI+COATの特長、施工法などを
講演した
㈱タジマコーポレーションと㈱SIMDriveが共同出展した電動レー
サー。本文参照
㈱タジマコーポレーションと㈱SIMDriveが共同出展した電動レー
サー。本文参照
商用車ショー研究
㈱タジマモーターコーポレーション㈱SIM-
Driveと共同で、電動レース車を出展した。アメ
リカ・コロラド州ロッキー山脈東端のパイクスピー
ク(標高4,301m)で開催される標高差1,439mの
登坂レースに出場し、電動車として初めて10分を
切ったレース車を展示した。トラックとは直接縁は
無いが、電動車の技術開発ノウハウを将来の電動商
用車にも活かす方向で研究に余念が無い。
㈱SN食品研究所は、非常食や備蓄食の研究に
基づく製品を出展し、代表製品の試食も提供した。
1935年創業という長い歴史から生まれた、いざと
いう場面で本当に役立つ当社の保存食の活用を会場
内でPRした
㈱イルカカレッジは、食品輸送用トラックの荷
室内装を長期間清潔に保持する目的の「無光抗菌塗
料・MEIDI+COAT」を出展し、その施工方法など
を最終日のステージで講演した。食品輸送車は車庫
に駐車中にドアを開放してカビの発生を防止するな
どメンテナンスに気を遣うが、この無色の機能性塗
装を施すことでカビの発生を効果的に抑制できる。

TheTRUCK2017年7月号43
㈱コスモサウンドは、この小さなセット一体のスピーカーから想像もできな
い重低音を響かせる音響マシンで来場者を驚かせた。全てがハンドメー
ドだという
㈲カールデザインは、トラッカーが好んで着用するキャップ類を多数展示
した。女性トラッカーも好むデザインを用意することは、これからの運行
管理者に求められるセンスかもしれない。
公益社団法人全日本トラック協会は、永嶋功常務理事から「準中型免
許とその対応について」講演を行った
㈱日新は、月刊「The
TRUCK」の出版元で
あり今回のTTSショー
の主催社。多くの出
店社と関係者のご協
力とご支援を得て開催
出来た
㈱コスモサウンドは、小さな筐体ながら驚くば
かりの重低音も響かせた。会場で受注も進んでいた。
㈲カールデザインは、トラッカー(トラック輸
送に従事する人達)が好んで着用するキャップの
数々を展示・出展した。勿論、女性トラッカーにも
似合うデザインも・・
(文と写真:西襄二)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
《主催者より一言》
 会期の3日間、午後のステージではシンポジウ
ム、講演などが行われた。
 夫々に時機を得た中身の濃い内容であったが、残
念ながら誌面の都合で標題と演者の一覧をお示しす
ることとする。演者の皆様にはここに深甚の謝意を
表してご了承をお願いする次第です。
■第二回2017TTSショーは、2019年の6月に
開催される予定である。

TheTRUCK2017年7月号60
新型トラック
̶
̶
国内大型4社・新型車のスケッチ
 列島移動約3,000キロ弱!トラックが貨物輸送の大半を担って
いるが荷物やドライバーの減少対策が必須の今日、各社平成26
年排ガス規制適合に足並みを揃えて新型車を投入してきた。
 各社「フルモデルチェンジ!」と訴えているが、外観はフロント
周りのみの消極的な変更対応で描き映えはしないがスケッチにし
てみた。(技術詳細は本誌最近号参照)。
 長尺トレーラーも市場化してきたが主役は単車中心のカーゴであろう。
380hp出力平均のエンジンダウンサイズ化、パッシブ&アクティブセーフティー
への諸安全対策、シャシーフレーム、補機類いわゆるプラットホームのモジュー
ル化と軽量化、フレームサイドのスペース確保化と架装性向上、快適性向上、
益々増加する電装・電子化への製品品質とサービス性向上確保‥‥等々が各
社の主たる訴求点。
 ネット通販の小口輸送は増加傾向だが、東西南北、島国の狭い国土での輸送量は限
られオリンピック前後もトラック全体の市場環境は現状維持でトラック総需要は8〜9万
台/年が続くであろう。ドライバー不足は切実な現実問題であり良い車両と職場環境↗
いすゞ 
ギガ

TheTRUCK2017年7月号61
石野 潔
を提供し職能活動を活発化させたい。又、日本ならではの独自に養ってきたきめ細
かな輸送品質と車両の開発力をより高め、世界に誇れる元気な日本のトラックにして
いきたい
4社・先代車のフロントプロフィール
 各社キャブは投入後10数年経過し若干のフェイスリフ(除く・日野)を施してきた。
UD(旧日デ)
クオン
三菱ふそう 
グレート
日野 
プロフィア
機構、機能部位を一新した先進の技術を見える化し形にするのがフルモデルチェンジ
 みな揃ってフロントグリルを大きくしているが先代のイメージを残しデザイン的には小変更であ
る。欧州、中国、北米車と競合できるキャブのフルモデルチェンジを期待したい 

TheTRUCK2017年7月号62
新型トラック
̶
̶
 中国の大型トラック販売8.6万台/ʼ17年2月、日本は大中で8万/年であり中国トラックの
全体市場規模は世界一を当面続けるであう。トラックとドライバーが飽和状態であったʼ15〜ʼ16
年を底に中国市場は上向いてきた。
世界の荷台:USAAeroDryVan
欧州CurtainSider
世界のトラック
欧州:ベンツ、ボルボ、マン、スカニア、ダフ‥‥

TheTRUCK2017年7月号63
 7918網と呼ばれる全土をカバーする高速道路計画が2020年に完成する。
欧州ルートの「一帯一路」計画の鉄道網は、いずれはトラックトレーラーを積載し欧州中国の
トラックが行き交うであろう。
中国西部の峠越えで渋滞の
トレーラトラック
中国:世界のトラック技術を積極的に取り入れ目覚しい成長を遂げている。
中国一汽(FAW)、東風商用、中国重汽‥‥‥
中国柵載架体
日本ウイング
  ボデー

TheTRUCK2017年7月号64
出典:経済産業省
第9回 閉塞感でくすぶる若者を
放置したままで良いのか
    
伊藤慎介の“T
󱤋󱥄󱣱
alkI
󱣥󱣽
sC
󱤄󱥄󱤚
heap”
〜起業家へと転身した元官僚のリアルな産業論 
×
共同企画
 5月12日に経済産業省から異例の報告書が発
表された。『不安な個人、立ちすくむ国家』という
タイトルの報告書で、20代、30代の若手経産
官僚30人が経産次官とともにまとめたものだ。
 報告書には「国内外の社会構造の変革を把握
するとともに、中長期的な政策の軸となる考え方
を検討し、世の中に広く問いかけることを目指す」
とあるが、経産省の若手官僚が世の中に対して
持っている閉塞感をそのまま表現したような内容
となっている。
 発表直後にマスメディアなどに広く取り上げられ
ることはなかったが、実はSNSではかなり盛り上
がっており、何人かの知り合いからもこの報告書
について言及があった。
 今回はこの報告書の中身に触れながらバブル崩
壊後からなかなか自己変革できない我が国の問題
について意見を述べてみたいと思う。
□1960年代に作られた社会システムから
 ちっとも変化できていない日本
 報告書の冒頭では「かつて、人生には目指すべ
きモデルがあり自然と人生設計ができていた。今
は、何をやったら「合格」「100点」か分からない
中で人生100年、自分の生き方を自分で決断し
なければならない。とある。
 更に「今の社会システムは、高度経済成長まっ
ただ中の1960年代の日本社会を前提につくら
れたもの。と書かれており、1960年代から社
会システムの基本設計を全く見直してこなかった
これまでの政府の無策ぶりを指摘している。
 確かに、年功序列、終身雇用、定年退職、学

TheTRUCK2017年7月号65
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歴偏重、大企業偏重、一極集中、職住分離など
挙げるとキリがないが、1960年代に確立した社
会システムが抜本的に見直されないまま今に至っ
ていると感じるものは多い。
大学を卒業すると会社に就職し、サラリーマン
として働き始めながらどこかのタイミングで結婚
し、いずれはマイホームを持ちたいと思いながら
がむしゃらに働くというスタイルは未だに標準的な
社会人像として定着している。
 また、ケイレツ、業界団体、商慣習、天下り、
業法、所管省庁など、護送船団方式が機能して
いた時代の仕組みが数多くの産業界で維持され
ており、そのことが新しいチャレンジや構造改革
を阻む大きな壁となっている。
 こういう現状に対して、「漠然とした不安や不満
…」として「まわりが起業とかしてて焦る」「そろそ
ろシンガポールに脱出かな」「世界に見放されそ
う。日本の強みってなに」など、急速な変化やグロー
バルなトレンドに対して社会も個人も追随できてい
ないことについての焦りや不安が述べられている。
ビデオデッキなど日本企業が得意とする家電製品
が所狭しと陳列されたのを記憶している。
 ところが90年代に入ってその状況は徐々に
変化してくる。家電の世界ではサムソンやLGな
どの韓国企業が徐々にシェアを取るようになり、
パソコンの世界では台湾がEMSの拠点として世
界中のパソコンの製造を請け負う状態になってい
く。そして、2000年代に入るとアップルの台頭
などで日本の家電企業の存在感はどんどん薄まっ
ていった。
 このような家電産業の衰退が起きたのは、80
年代後半に起きた冷戦崩壊とグローバル化が原
因といえる。冷戦時代に東アジアの代表国として
西側諸国に名を連ねることが出来た日本は、アジ
□冷戦崩壊とグローバル化に乗り遅れた日本
 世界情勢が大きく変化していく一方で、社会シ
ステムの根本的な見直しに全く着手してこなかっ
た日本。いったいどこで道を間違い、今に至った
のであろうか。
 大手電機メーカーに勤める父の仕事の関係で
1984年に私は家族と共にニューヨーク近郊に移
住した。その時代の日本の電機産業は栄華を極
めていた。
 マンハッタンの街角に点在する電気屋にはソ
ニー、パナソニック、日立、東芝、ケンウッド、
パイオニアなど日本メーカーのブランドロゴにあふ
れており、テレビ、ポータブルカセットプレイヤー、

TheTRUCK2017年7月号66
ア人が得意とするものづくりの世界で栄華を極め
ることが出来た。60年代に作られた年功序列、
終身雇用、ケイレツ、業界団体などの社会シス
テムは、冷戦時代にアジアのものづくり大国とし
て台頭した日本を支えるバックボーンであった。
 しかし、冷戦崩壊後に韓国、台湾、中国など
日本以外の東アジア諸国がものづくりの世界で急
速に台頭し、Dell、HP、Intelなどのアメリカの
パソコン関連企業がその台頭を後押しするような
取り組みを進めていったことで、デジタル機器の
代表格であるパソコンの分野でグローバル化の恩
恵を最大化するサプライチェーンを構築した。
 要するに最終製品のブランドと製品のコア部品
はアメリカ企業が握るが、周辺部品と組立は大量
生産が得意でコストが安い韓国、台湾、中国の
企業に任せるという“水平分業型”のモデルを構
築したのだ。
 この“水平分業型”こそが、グローバル・サプ
ライチェーンのキーワードである。
 日本が強みとしているケイレツ型サプライ
チェーンでは、最終製品メーカーを頂点として系
列にサプライヤーを抱えながら“垂直統合型”で
ものづくりを行う仕組みを取っていた。
 しかし、パソコンに代表されるグローバル・サ
プライチェーンでは最終製品メーカー、組立企
業、サプライヤーがそれぞれ独立し、それぞれ
の分野に特化することで圧倒的な量産効果を実
現することが出来た。 
 垂直統合型のケイレツを壊すことが出来なかった
日本企業はこの水平分業型の主役に躍り出ること
が出来なかった。その結果、グローバル競争にお
ける負けが色濃くなってきたときにようやくケイレツ
を無くすという後手後手の対応になってしまった。
 半導体、ディスプレイなどで行われた再編は日
本がグローバル・サプライチェーンとの戦いに負
けたことの象徴なのだ。
 パソコンで成功したグローバルサプライチェーン。
 この仕組みはスマートフォン、タブレット、液晶
テレビ、DVDプレイヤー、太陽光パネルなどに
次々と横展開され、日本企業が得意としてきた製
品群は急速に世界シェアを失っていった。
 そして、このモデルはリチウムイオン電池にて
急速に進展しており、今後は白物家電、電気自
動車、ロボットなどにも拡がっていくだろう。
□通信と放送の融合では、社会システムを
 大改革するチャンスを自ら奪ってしまった
 1999年に通商産業省(経済産業省)に入省し
た私が最初に配属されたのはIT産業やインター
ネットを担当する電子政策課という部署であった。
 当時の電子政策課ではインターネット時代にふ
さわしい国家制度の再設計が必要であるという議
論が起き始めていた。制度の再設計を目指し、
2000年の省庁再編のタイミングと合わせて「情
報経済課」という新しい部署が設置され、インター
ネット時代の社会システムのあり方を検討するた
めの審議会として「産業構造審議会情報経済部
会」が設置された。

TheTRUCK2017年7月号67
 情報経済部会において集中的に議論されたのが
「通信と放送の融合」というテーマであった。
 全てのコンテンツがデジタル化され、静止画も
動画も通信網で送受信できる時代が来ると、放
送網と通信網という2種類の社会システムを維
持することの意義がなくなる。そのため、放送と
通信の違いを意識することなくコンテンツ配信が
できるような新しい社会システムへの大転換を図
り、優良なコンテンツを制作した人は様々な手段
でコンテンツ配信ができるような環境を構築すべ
きといった内容であった。
 しかし、通信と放送の融合というテーマは、電波
資源を独占することでコンテンツ制作に対して巨大
な権限を有していた放送業界から猛反対を受ける。
 既得権益者が様々な手段を講じて構造改革を
阻んだ結果、新しい社会システムへと大変革す
ることは難しくなり、既存の社会システムを微修
正しながら対応していく結果となった。
 先延ばしされた社会システムの大変革。しか
し、先延ばしにしたことの結果はどうなったの
か。アメリカで誕生したYouTubeが当たり前の
ように通信網による動画配信を行い、動画を視
聴するユーザーがテレビからインターネットにシフ
トし、テレビ受信機にも通信機能が標準装備され
て配信動画を簡単に見られる環境となった。そし
てユーチューバ―という動画配信で生計を立てる
個人まで登場するようになった。
 動画配信に関しては、ニコニコ動画という国
内企業もいるが、グーグル傘下のYouTube、
Netflix、AmazonTVなど海外の動画配信会社
が日本にも次々と参入し、市販のテレビ受信機で
見られる仕組みが出来上がりつつある。
 日本が社会システムの抜本的改革を避けて微
修正に留めた結果、通信網を活用した新しいコン
テンツ配信の世界で世界から大きく劣後するよう
な結果を招いてしまったのだ。
□インターネットのもたらす恩恵を
 全く活かせていない日本
 若手経産官僚の報告書には、組織中心社会か
ら個人中心社会へと変革しつつある世界情勢を
描いている。
 インターネットの急速な普及は業界団体や大企業の
ような組織による社会システムを不要としつつある。
 書籍、新聞・雑誌、テレビ、映画、漫画、ラ
ジオといったコンテンツはソフトウェアの進化とイ
ンターネットの普及により、個人あるいは少人数
で製作し、世界中の人たちに配信できる仕組み
がほぼ完成した。
 アマゾン、楽天、ヤフーオークション、メルカ
リなどの電子商取引の普及は個人や小規模商店
が小売業に参入し、日本中にモノを容易に売るこ
とができる環境を実現した。
 ライドシェアのウーバー、民泊のAirBnB、駐
車場貸し借りのAkippaなどは個人が所有してい
るスペースを貸し出すことで、タクシー、ホテル、
貸し駐車場のようなサービスを個人が自ら提供す
ることを可能にした。
 そして、クラウドファンディングの普及と中国
深センや台湾などのEMSの広がりは、ものづく

TheTRUCK2017年7月号68
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りの参入障壁を劇的に下げ、新しいプロダクトを
個人が発案し、先に消費者から資金集めをした上
で、開発・製造できる仕組みを構築しつつある。
 このようにインターネットの広がりと、インター
ネットを活用した様々な新サービスの普及は、能
力のある個人や少人数組織に様々な可能性を提
供してきた。
 このような“個人をエンパワーする”新しいサー
ビスは、その普及を後押しする社会システムも含
めて米国や中国が圧倒的に先行しているのだ。
 通信と放送の融合の事例が象徴するように、
我が国では組織による社会システムが機能してい
た時代に、所管省庁−業界団体−大企業−系列
という相互に結び付いた強固な社会システムを構
築してしまった。
 インターネットの普及と個人をエンパワーする新
サービスが台頭することで、既存の社会システム
よりも大きな利益を社会にもたらしることが分かっ
ていたとしても、利害関係者が一人でも抵抗する
限りは既存の社会システムを維持しつづけようと
いう力学が働き、通信と放送の融合の時のような
「社会システムの微修正」が続けられ、結果的に
1960年代の社会システムのまま2010年代ま
での半世紀を過ごしてしまったと言える。
□閉塞感でくすぶる若者を
 放置したままで良いのか
 先日、後輩のキャリア官僚から個人的な相談が
あるとの連絡を受け、近いうちに経済産業省を退
官し民間企業に転職するという決意を打ち明けら
れた。
 今後のキャリアをどう歩んでいくかをずっと悩み
続けたが、経産官僚としての取り組みを続けてい
くだけでは自分の目指すべき姿に到達できないと
判断し、転職を決断したそうだ。
 転職を決断した後輩や報告書を執筆した若手
官僚に限らず、日本の将来や産業界の未来を真
剣に考えている官僚であればあるほど、官僚とし
てできることの限界を感じつつあるというのが経
済産業省が抱える悩みだ。
 そして、報告書の反響が極めて大きく公表から
1カ月余りで127万人がダウンロードしたという
事実は、現実の自分と本来あるべき社会のあり方
にギャップを感じている社会人がどれほど多いか
を物語っている。
 このように日本全体でくすぶる閉塞感、中でも
若者が抱いている閉塞感に対して、社会におい
て重要なポジションを握っている40代、50代、
60代などの年齢層はいつまで放置し続けるのだ
ろうか。

TheTRUCK2017年7月号69
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ڮ২৯峘ৄജ峁ਕஷ峙峬岰ಅ岿島峔岮岞
著者紹介:
伊藤慎介−株式会社rimOnO代表取締役社長
1999年に旧通商産業省(経済産業省)に入省し、自動
車、IT、エレクトロニクス、航空機などの分野で複数の国
家プロジェクトに携わる。2014年に退官し、同年9月、
有限会社znugdesign(ツナグデザイン)代表の根津孝
太氏とともに、株式会社rimOnOを設立。
□手遅れになる前に新しい社会システムへの
 大変革に着手すべきではないか
 インターネットによる“個人をエンパワーする”
サービスの広がりは既存の社会システムを次々と
時代遅れにしつつある。
 フィンテックと言われている金融のIT化は中央
銀行を中心とした間接金融や決済システムそのも
のを根幹から破壊するパワーを持っており、中央
銀行−都市銀行−地方銀行という1960年代から
続く金融の社会システムに破壊的な影響を与える
可能性がある。
 第四次産業革命と言われているものづくりのIT
化は大量生産・大量消費を前提としてきた既存の
サプライチェーンを破壊し、受注生産・個別カス
タマイズ型のサプライチェーンへと大変革させる
力を持っている。
 働き方に関していうと、業務の直接取引を可能
とするクラウドソーシング、スカイプやクラウドコ
ンピューティングなど遠隔勤務を実現するサービ
スの充実によって、組織や労働時間に縛られるこ
となく個人が自らの裁量で自由に働ける時代が到
来しつつある。
 そのためには終身雇用、年功序列、定年制度、
最低賃金、通勤手当などの古典的な社会システ
ムから、能力給、裁量労働・兼業可能など柔軟
な雇用関係、、勤務地・勤務時間の自由化など個
人の自由な働き方を認める社会システムへの変革
が必要となっている。
 そういう意味で、残業時間の抑制ばかりに焦
点が当てられていた政府の働き方改革は、本来
必要となる社会システム改革からはほど遠いもの
だったといえる。
 今回取り上げている若手・次官の報告書の最
後には、高齢者の問題について「2025年には、
団塊の世代の大半が75歳を超えている。この
数年が勝負。2度目の見逃し三振はもう許されな
い。と記載されている。
 私としては、高齢者の問題だけでなく、日本を
構成するあらゆる社会システムについて、この数
年〜10数年で大改革を起こせるかどうかが勝負
だと考える。
 残念ながら、そのことについての見逃し三振は
過去に数えきれないくらい起きてしまったというの
が我が国の苦い実績なのだ。
 ここまで追い込まれると、次の見逃し三振を許
してしまうと国全体が長く低迷しかねない。
 今度のバッターボックスでは、確実にホームラ
ンを打たなければならず、それだけの実力と覚悟
を持ったプレイヤーをバッターボックスに送り込ま
なければならないだろう。

展示会◆レポート
TheTRUCK2017年7月号70
運輸・交通システムEXPO2017展示会場
レポート◇
岡雅夫

TheTRUCK2017年7月号71
ドックは可動荷台付きトラックを紹介した
ティービーティのドライバー求人サイ「ジョブコンプラスD」
テレニシ・フィガロ技研の「点呼キーパー」
 恒例の運輸・交通システムEXPOと新環境展が
本年も5月24日から3日間、東京ビッグサイト
で開催された。ワイヤレスジャパン及びドローンソ
リューション&技術展と共に西ホールでの開催だ
が、今回はワイヤレスとドローンは1階の西2ホー
ル、運輸・交通システムは隣接のアトリウムへと場
所を移しての開催となった。なお、新環境展は東1
〜6ホールで開催された。
 運輸・交通システムは新規出展社も多く、カーナ
ビゲーションなどどちらかと言えば一般向け或いは
乗用車系の展示は同じ日程での開催となったパシ
フィコ横浜での自動車技術展(人とクルマのテクノ
ロジー展)への参加にシフトすることで、ビッグサ
イトではより専門的な展示が増えた印象が強くなっ
たように思われる。一方自動車技術展はより一般化
する傾向にあり、それは展示傾向にも表れている。
 つまり商売に繋がる展示及び商談は東京ビッグサ
イトで、技術を一般にもわかりやすく解説していた
のがパシフィコ横浜であったと感ずる。一見キープ
コンセプトで続いているようなB2B展示会も徐々
に変わりつつあるように見えるのは筆者だけではな
いと思う。
 それでは主な出展社とポイントを紹介するが誌面
の関係で出展全社を紹介できないことをあらかじめ
お断りさせていただく。今回は共同出展含め50社
が参加している。
テレニシ・フィガロ技研・東洋マーク製作所は貨
物向けと旅客向けを通路を隔てて展示するというユ
ニークな手法で得意の「点呼キーパー」システムを紹
介している。
ティービーティはドライバー専門求人サイト
「ジョブコンプラスD」を紹介している新規出展者。
ステレオカメラとデジタコの展示もしている。
㈱パドックはアンロードプラスという可動荷台付
きトラックをPRしていた。通常の後方積み下ろし
による危険性を回避し、真横に水平に荷台が降りて
くるため実に簡単な作業で安全も確保できる優れも
のである。積載重量が500㎏程度までというから
大型バイクは大丈夫だが、車両運搬に使えないのが
難点といえる。
㈱サンオータスは昨年の日本トラックショーに出
展して展示会出展効果があったとのことで、今回の
運輸システム展にも出展している。出展物はディー
ゼルエンジンの整備機器で燃焼室内部を徹底洗浄す
るものである。インジェクターの交換やDPFの再
生・交換頻度が大幅に軽減され、不完全燃焼を減ら

展示会◆レポート
TheTRUCK2017年7月号72
ユルサーの積み荷緩み防止センサー
アグレクションのバッテリー監視システム
バスくるの空車マッチングシステム
ンバイトの360度監視モニター
サンオータスのディーゼルエンジン洗浄機
すことで環境保全にも貢献する。特に保有台数の多
い運送会社が導入することでメリットが大きい。
㈱インバイトはサラウンドビューシステム「パノ
ラマ360°を展示した。後付け可能な4つのカメ
ラで俯瞰映像と直接映像を組み合わせて表示し、文
字通り車の周囲360度全方位をカバーして死角を
無くすものである。非常に簡単に後付けできる点が
特徴である。
ユルサー㈱は積荷のゆるみを防止するセンサー
で、ラッシングベルトに取り付けたセンサーにより
運転席モニターでゆるみを監視し、警報も発する仕
組みである。アルミバン内部の荷物のゆるみも検
知、モニターすることができる。
 今回はバスに関する運輸システムが数社出展した
ことが新しいが、㈱バスくるは空車、片仕事のマッ
チングサービスや新運賃料金の計算も即座に可能
で、全国ネットで活用することができる仕組みであ
る。旅行会社が利用することで効率的な配車が可能
となる。
アグレクションはコンピュータが車のバッテリー
を監視し、寿命を延ばし弱ったバッテリーが復活す
る機器である。12V用しかないが鉛バッテリーの
電極に充放電反応阻害物質の付着を抑止し、既に付
着した物質を除去する自動制御の装置である。バッ

TheTRUCK2017年7月号73
極東開発ブースヒアブブース
シュランブースモリタエコノスブース
新明和ブース
テンツオフィスの快走韋駄天システム
テリーの電極に取り付けるだけの簡単な装置だが電
圧・電流・温度の異常も検知しモニターできる。
 この展示会の常連となったテンツオフィスは快
走韋駄天という運送システムをPRしているが、社
長自ら積極的に営業活動をしているのが印象的だ。
 新環境展には新明和工業、極東開発、ヒアブ、モ
リタエコノス、ミシュランなど前回同様の出展社が
名を連ねた。運輸システムEXPOと同じ会場で見
られるメリットは大きい。

展示会◆レポート
TheTRUCK2017年7月号74
いすブース
UDトラックスブース
 さらに運輸・交通システムEXPOと全く同じ日
程でパシフィコ横浜を会場にして開催された「人と
クルマのテクノロジー展」に出展した大型3社(ふ
そうは出展していない)について紹介しておこう。
日野とUDトラックスは今回車両展示は無かったが
発売直後の新型車のエンジン、トランスミッション
を中心にPRしていた。いすゞは現行トラクタヘッ
ドを展示して特に衝突被害軽減ブレーキの警報シス

TheTRUCK2017年7月号75
ブガッティ・ヴェイロンのW16気筒エンジン
日野の新大型車ダウンサイジングエンジン
テムを実演していた。非常に珍しい展示物として超
高級スポーツカーであるブガッティのW16気筒エ
ンジンブロックがあり、一部マニアの注目を集めて
いた。毎回規模と来場者を拡大する同展示会は単な
る自動車技術展の枠を超えて、クルマの未来をプロ
にもアマチュアにも納得のいく見せ方をする車の総
合展ともいえる内容になっている。

TheTRUCK2017年7月号76
澤田征二
 5月23日〜26日に亘って東京ビッグサイ
で催されていた『NEW環境展』、ここに出展し
ていた日本ミシュランタイヤが23日に「601会
議室」でプレス向けに新しく投入する新製品のセ
ミナーを開催、参加してきた。
 重要な大型トラック向け製品なので取り上げて
おきたい。
☆「XOne」
 これは大型トラックの後軸に用いられているダ
ブルタイヤをシングルで代用しようというもの。
自動車産業にとって部品点数が減る事は非常に
判り易いメリットを生み出す。

TheTRUCK2017年7月号77
 実は、乗用車から派生したトラックが大型化す
るにあたって、大きくなる積載荷重を支える後軸
にダブルタイヤを装着するように提案したのがミ
シュランタイヤだったという因縁が面白い。真逆
の提案になるから
 このダブル→シングル化については、セミトレー
ラのアクスル等で既に一部採用されている。生
産台数が少ないトレーラの場合は基本的にその構
造がシンプルなので、大きな開発投資が要らな
い、ユーザがメリットを理解して認めればその対
価を請求してGo!をかけられる。
 しかし、大量に生産されている大型トラック
シャシは派生する機種も多く、採用するとなると
全体のコスト/メリットや安全性・生産性・現行
機種との整合性と言った多くの検討項目が発生
する。
 ミシュランは「エコ」の部分も含めて明らかな利
点があると決断し、そのデメリットをカバーする
方策を提案して進めていくことにした。
 近々モデルチェンジされる三菱ふそうトラック
の一部に採用されるとの事。
☆そのデメリットの最大の件は、
 スペアタイヤについてである。
 前軸(ステアリングアクスル)は一般的な、幅:
295サイズだから今迄通りスペアタイヤの装着
が必要、ここに更にホイル付きで重量:120㎏
を超えるスペアタイヤを車両に取り付ける事はス
ペース的にもいざという時のドライバーの作業能
力からいっても対処することは困難。
 タイヤのパンクなどの重大なトラブルについ
ては、予め空気圧やタイヤ温度と言った基本
データの他、複数の車両情報をクラウドを使っ
て一括管理し、ミシュランレスキューネットワー
クと連携してトラブル時に敏速な対応を用意す
ることによってこの問題をクリアーするバック
アップシステムを構築することで対応すること
とした。
☆なお、このタイヤの許容設計荷重は
 5トン仕様でスタートする。
 一般的に、車両法規で決められている1軸当
たりの最大許容荷重は10トン。
 だから、タイヤ1本あたり5トンという諸元は
圧倒的に大きいマーケットであるRigid(単一車
両)車向けではOKだが、4×2のトラクタの駆
動軸は11.5トンまで許容されるから、許容荷重
不足で採用されないことになる。
 勿論、判っている事なので近々追ってライン
アップに加えられる。まず、基本仕様を完全なも
のとして受け入れられてから派生種を手掛けるの
がメーカーの王道という事だろう。

TheTRUCK2017年7月号78
 公益社団法人全日本トラック協会はこのほど、事
業用トラックが第1当事者となった死亡事故件数を
都道府県ナンバー別(車籍別)に1万台当たりの数
値に換算し、平成26年〜28年の3ヵ年の推移を
示したデータを公表した。
 それによると、全国平均では、26年が2.7件、
27年が2.5件と年々減少傾向をみせており、28年
は2.1となったが、全ト協は車両1万台当たりの死
亡事故件数目標を「2.0件」に設定しており、今後、
各都道府県トラック協会においては、「トラック事業に
おける総合安全プラン2009」の数値目標2.0件を
達成できるよう、さらなる交通事故防止対策に取り
組むことが求められる。
 都道府県別にみると、2.0件の数値目標をクリア
できたのは25都県で、特に岩手県、山梨県、鳥
取県、島根県、沖縄県はゼロを達成した。
 車籍別の発生状況では、車籍地(県内)での
事故は144件、他県での事故は114件となって
いる。
 なお、このデータは全ト協ホームページ内「平成
28年の交通事故統計分析結果」に掲載されてお
り、ダウンロードが可能となっている。
全ト協ニュース
平成28年の交通事故統計
分析結果を発表
〜車籍別・事業用トラックが
 第1当事者となった死亡事故〜

TheTRUCK2017年7月号79

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2017年7月号90
 極東開発工業㈱は、インドネシア工場(PT.Kyokuto
IndomobilManufacturingIndonesia:プルワカルタ市)にお
いて、テールゲートリフター
を生産し、新たな製品ライ
ンナップとして現地市場に
投入した。
 インドネシアでは、物流
網の拡大に伴う取扱集荷
量の大幅な増加により、効
率的な荷役作業が求められ
ており、作業負担を軽減す
ることが可能なテールゲー
リフターの需要が高まって
いる。
 同社は日本国内における
テールゲートリフターの先駆
者としての技術をベースに、現地で求められるスペックを最適
化したインドネシア仕様の後部格納式テールゲートリフター(最
大許容リフト荷重800㎏)を
開発。すでに、2017年5
月より受注と生産を行ってお
り、当面は約50台/月の
生産を目標としている。また、
今後は本機種の拡販と、現
地のニーズに合わせたバリ
エーション展開を検討して行
ことになっている。
 極東開発グループでは、
同新製品の投入によりインド
ネシア事業の強化を図り、
引き続き海外事業の拡大に
努めていくしている。
リフター…極東開発
話題のニュートラック新製品情報・新情報
インドネシア向けテールゲートリフターを市場投入
新たな製品ラインナップとして現地で生産
 三菱ふそうトラック・バス㈱(MFTBC)は、21年ぶりにフル
モデルチェンジした大型トラッ「スーパーグレート」、および安
全性能を強化した大型観光バス「エアロクィーン・エアロエー
ス」を2017年5月15日に同時発表した。いずれも日本で
初めて機械式自動変速トランスミション(AMT)が全車に標
準装備されている。
 MFTBCの新型モデルは、世界における商用車のリーダー
である、ダイムラーグループで培った技術により、最先端の「安
全性」優れた燃費性能を含めた「経済性」ドライバーをサポー
トする「快適性/操作性」を実現させている。
 MFTBCのマーク・リストセーヤ代表取締役社長・CEOは、
「今回の2車種の発表は、私たち三菱ふそうが、日本市場
において再びリーダーシップを担うための試金石になります。
先進技術を採用した、これらフラッグシップ車両が、クラス最
高の燃費性能と、安全性能、そして快適性を実現し、事業
者の皆様・そして運転手の皆様に新たな価値を提供します。
また当時に、国内のディーラーの設備、営業・サービススタッ
フへの教育に投資するともに、お客様がビジネスを成功させ
るための最上のサービスを提供してまいります。この変革によ
り、必ずやマーケットシェアを得られると確信しております」と述
べている。
■大型トラック「スーパーグレート」
 1996年以来21年ぶりのフルモデルチェンジで内外装の
デザインを一新。新開発の2種類の小排気量エンジン(6R20
型:10.7L、6S10型:7.7L)を採用し、従来車両と比較し、
大幅な軽量化を実現。また、新開発の12段機械式自動変
トランスミッション(AMT)「ShiftPilot(シフトパイロット)」を
全車に搭載し、スムーズなシフト操作により、快適性を実現し
トラック・観光バス…三菱ふそ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
新型トラックと観光バスを日本国内で同時発表
日本市場でのシェア獲得を目指す
インドネシア仕様のテールゲートリフター

TheTRUCK2017年7月号91
ている。
 また、歩行者検知も可能にした衝突被害軽減ブレーキ
「ABA4(アクティブ・ブレーキ・アシスト4)」、MDAS-Ⅲ(エ
ムダススリー)の技術を進化させた運転注意力モニター「アク
ティブ・アテンション・アシスト」、国内初の左死角に隠れた
危険を警告する「アクティブ・サイドガード・アシスト」など各種
安全装備を採用し、大型トラックによる事故を低減し、安全
性を高めている。
 車間距離保持機能付オートクルーズに、自動停止、自動
発進機能を追加した「プロキシミティー・コントロール・アシスト」
を新たに採用するとともに、オートクルーズを使用中にGPS
と3D地図情報によって道路勾配を予測し、省燃費走行を
図る「パワートレイン3D予測制御」(オプション設定)により、
経済性と快適性を実現させている。
 今回新たに、テレマティクス機能として「Truckonnect(ト
ラックコネクト)を標準採用。稼働中のリアルタイムなトラッ
の情報をユーザーのPC端末でチェクできるサービスとして、
新たに導入した。車両の現在位置・稼働経路、そして万が
一の車両の故障時や事故などのトラブルを確認できるととも
に、ドライバーの安全運転の状況もリアルタイムで把握するこ
とが可能となる。また、デジタルタコグラフの基本項目も、確
認することができ、燃費状況も含めた業務効率化が図れる。
なお、初期導入費用、サービス通信費用、デジタルタコグラ
フ本体費用を無料としているのは、日本の商用車メーカーと
ては初となる。
 三菱ふそうセールスジャパンの丹野誠販売統括部長は、
「新型スーパーグレートは、お客様のニーズである経済性、
安全性、快適性に適合した、ベンチマークになる製品である
と確信しております。すべてにインターネットがつながる時代が
やってきました。当社は新たなテレマティクスである”トラック
コネクト“サービスを導入し、お客様と常につながるともに、
お客様のビジネスに利益をもたらすべく、さらなるシステムの開
発を進めてまいります」と語っている。
■大型観光バス「エアロクィーン/エアロエース」
 日本市場での観光バスのリーダーである「エアロクィーン・
エアロエース」が、従来から好評だったエレガントな外観を引き
継ぎつつ、安全面を大幅に進化させ、この度約10年ぶりに
新たに生まれ変わった。日本で初めて、大型観光バス全車
に8段機械式自動変速トランスミッション(AMT)「ShiftPilot」
を標準装備。安全性・快適性・効率性を高い次元で実現し
ている。
 安全性能では、衝突被害軽減ブレーキAMBを進化した
ABA3(アクティブ・ブレーキアシスト3)を採用するともに、
MDAS-Ⅲの技術を進化させた運転注意力モニター「アクティ
ブ・アテンション・アシスト」渋滞時の疲労軽減にもつながる、
車間距離保持機能付オートクルーズに、自動停止、自動発
進機能を追加した「プロキシミティー・コントロール・アシスト」
をバスでは初めて採用した。
 新型小排気量エンジン(6S10型:7.7L)を採用し、軽量
化による定員増を実現。また、エアロエースでは、トランクルー
ムを拡大し、高まるインバウンド輸送需要に応える車両として
いる。
 MFTBCの菅野秀一バス事業本部長で三菱ふそうバス製
造㈱取締役社長は、「新型エアロクィーン・エアロエースは、
日本で最もご愛顧頂いている観光バスです。今回の新型車
は、これまで評価いただいている外観は継承しつつも、安全
面を大幅に強化し、お客様に安心してご乗車いただくバスとな
りました。また、今回、車両の制御システムおよびパワートレ
インを世界基準となるダイムラー・バス部門と共用化すること
により、将来の自動運転化も視野に入れた車両に仕上がっ
ています。三菱ふそうとして、安全性・品質においてのベン
チマークになったと確信しております」と語った。
大型トラッ「スーパーグレート」
大型観光バス「エアロクィーンエアロエース」

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2017年7月号92
 日野自動車㈱は、大型観光バス「日野セレガ」を改良し、
PCS(衝突被害軽減ブレーキ)の機能を向上させるととも
に、新たにAMT(機械式自動変速機)搭載車型を設定して
2017年7月3日に発売する。
 今回の改良では、標準装備であるPCSの機能を向上さ
せ、新たに停止車両や歩行者に対しても衝突回避(停止車
両に対しては自車速50㎞/h以下、歩行者に対しては30
㎞/h以下で衝突回避を支援)することが可能になった。車
線逸脱警報、ドライバーモニター、VSCも標準装備し、高
い安全性を実現させている。
 ショートボデー車(9m)は変速機を7速AMT(機械式自動変
速機)「ProShift(プロシフト)7」し、ダイヤル式ギヤセレクタ
―をインパネに、変速モードの変更やマニュアルシフト操作が
できるシーケンシャルレバーをステアリングコラムに設置して変
速操作の負担軽減を図るとともに、エンジンを従来のJ08C型
(7.684L)からダウンサイズしてA05C型(5.123L)を搭載、
燃費を向上させて燃費基準を達成(GVW12トン以下の車型)
させている。
 また、すべての車型をエンジン制御や排出ガス後処理装置
の改良により平成28年排出ガス規制に適合させた。
 今回の改良では、中央に7ンチの液晶を配した大型の新
型メーターを採用、新たに4本スポーク化したステアリングホ
イールにはクルーズコントロールの操作等ができるステアリング
スイッチを備えるなど、視認性、操作性を向上させている。
 また、高音質で省電力のデジタルスピーカーや、ドライバー
も操作しやすいタッチパネル式AVモニターの採用などAV機
器のグレードアップ、室内灯、車幅灯など灯具類のLED化
等、商品性の向上も図っている。
「日野セレガ」には通信により車両情報を日野に送るICT
サービス機能が備えられている。万が一の車両トラブルの際
にも位置情報を把握し、適切な初動対応につなげるほか、
車両データに基づき運転状況のレポート提出や、適切な予防
整備の提案も可能になっている。
「日野セレガ」のロングボデー車(12m)のA09C型エン
ジン(8.866L)搭載車は燃費基準+15%、E13Cエンジン
(12.913L)搭載車は+10%、新たにA05C型エンジンを
搭載したショートボデー車(9m)はGVW12トン以下の車型が
燃費基準を達成しておりエコカー減税の対象となる。ちなみに
エコカー減税は、取得税・重量税について、+15%達成
車は100%減税、+10%達成車は75%減税、達成車は
25%減税となる。
大型観光バス…日野自動車
話題のニュートラック新製品情報・新情報
日野セレガを改良して新発売
対人検知が可能な衝突被害軽減ブレーキを標準装備
日野セレガハイデッカショー
日野セレガスーパーハイデッ

TheTRUCK2017年7月号93
 代表車型の東京地区希望小売価格は次の通り。
「日野セレガスーパーハイデッカ」一般観光/11列
(2RG-RU1ESDA)、エンジンE13C-AE〈ET-ⅩⅥ〉
331kW(450PS)、トランスミッション6速FFシフト…
48,400,200円
・「日野セレガハイデッカ」一般観光/12列(2TG-
RU1ASDA)、エンジンA09C-UV〈AT-Ⅷ〉265kW
(360PS)、トランスミッション7速FFシフト…
41,784,120円
「日野セレガハイデッカショート」2列サロン観光/7列
(2KG-RU2AHDA)、エンジンA05C-TC〈A5-Ⅲ〉
191kW(260PS)、トランスミッション7速AMT(ProShift7)
…34,468,200円
 なお、年間販売目標台数は1,000台(日野セレガシリーズ
全体)している。
 いすゞ自動車㈱は、大型観光バス「ガーラ」を改良し、
2017年7月3日より全国一斉に発売する。
 安全・環境に配慮した、いすゞの大型観光バス「ガーラ」は、
今回の改良により、すべての車型で2017年9月より適用さ
れる平成28年排出ガス規制に適合させ、さらに先進安全装
置の性能向上を果たした。既に全車標準装備の衝突被害軽
減ブレーキでは、従来の移動障害物への衝突回避支援機能
に加え、新たに歩行者や停止障害物への衝突回避支援機
能を追加した。
 全長9m車では、トランスミションにAMT(自動変速式
トランスミション)を採用し、イージードライブを実現。また、
AMTの採用とともに、ダウンサイズした新型A05Cエンジン
を搭載することにより、燃費を向上させ、GVW12トン未満で
新たに平成27年度燃費基準を達成させた。
 主な特長は次の通り。
【排出ガス規制・燃費基準対応】
・すべての車型が平成28年排出ガス規制に適合。
・平成27年度燃費基準達成により、エコカー減税の対象と
なる。ただし、全長9m車GVW12トン超を除く。
【安全性の向上】
・衝突被害軽減ブレーキでは、低速走行している先行車に対
する衝突回避支援機能の性能を向上。また、レーダーとカ
メラを併用することで、歩行者の検知が可能となり、歩行
者や停止障害物への衝突回避を支援。
【エンジン・トランスミッション】
・全長9m車では、新たに7速AMTを採用。インパネに設
置したギヤセレクターでは、ダイヤル操作でN/D/Rの
レンジ切替や前進/後退時の「SLOW」モードへの切替が
可能。また、ステアリングコラムに設置したシーケンシャルレ
バーでは、手もと操作によりオート/マニュアルのモード切
大型観光バス…いすゞ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
大型観光バス「ガーラ」を改良し発売
平成28年排出ガス規制への対応と安全性の向上
運転操作性を重視した日野セレガの運転席
いすゞ大型観光バス「ガーラ」SuperHi-Decker

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2017年7月号94
替やギヤのアップ・ダウンが可能で、誰もが使いやすいイー
ジードライブを実現。
・全長9m車では、エンジンはダウンサイズを図り、260馬力
5.1リッター新型A05Cエンジンを採用。
【運転負担の軽減】
・ステアリングスイッチやタッチパネル式AV機器集中操作ス
ッチの採用に加え、安全運転やエコ運転の支援、装置
の異常や警報など、さざまな情報が表示されるマルチ・イ
ンフォメーション・システムのディスプレイには、認識しやす
い7ンチ大型ディスプレイを採用し、ドライバーの操作性・
視認性が向上。
【インテリアの充実】
・高音質で省電力のデジタルスピーカーを採用。
・室内灯や路肩灯、番号灯に長期間使用可能なLED式ラ
ンプを採用し、メンテナンスコストの低減を図った。
・インテリアでは、ハイグレードなシートやインテリアカラーの新
しいプランを追加することにより、コーディネートの選択の幅
を拡大。
 東京地区希望小売価格(税込)は次の通りとなっている。
・大型観光バス「ガーラ」車型2TG-RU1ASDJ、全長
12m、エンジンA09C-UV〈AT-VIII〉265kW(360PS)、
トランスミション7速MT、ボデー仕様HD(貸切11列)
…41,680,440円
・大型観光バス「ガーラ9」車型2KG-RU2AHDJ、全
長9m、エンジンA05C〈A5-III〉、トランスミッション7速
AMT、ボデー仕様HD9(貸切7列・サロン1列)…
34,498,440円
 なお、目標販売台数(国内)は大型観光バス「ガーラ」シリー
ズ合計で800台/年としている。
 コマツ(大橋徹二社長)は、建設機械で培ってきた油圧・
制御技術を随所に織り込み、オフロード法2014年基準
に適合した油圧駆動式の新型フォークリフト「FH60-2」、
「FH70-2」、「FH80-2」を2017年6月1日に発売した。
 新発売の3機種は、NOx(窒素酸化物)とPM(粒子状
物質)の排出量を大幅に低減させ、特定特殊自動車排出ガ
ス2014年基準の排出ガス規制をクリアしている。FHシリー
ズの特長である油圧駆動式トランスミショ「電子制御HST
(Hydro-StaticTransmission)」、エンジン出力を無駄なく
活用する油圧システム「可変ポンプCLSS(Closed-center
LoadSensingSystem)」、また、それらを高度に制御するコ
トロールシステムを採用することにより、高負荷作業時にお
ける燃料消費量を同社従来機トルクコンバータ方式車両)
比べ最大30%低減させている。
 また、機械稼働管理システム「KOMTRAX」を標準搭載
油圧フォークリフト…コマツ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
オフロード法適合の油圧駆動式フォークリフト
FH60/FH70/FH80-2の3機種を新発売
いすゞ「ガーラ」の室内(プレミアム)フラグシップ車だけが持つ「ガーラ」の優美なLEDファイバー照明
コマツ油圧駆動式フォークリフト(FH80-2)

TheTRUCK2017年7月号95
し、ユーザーの車両管理業務を幅広くサポート。更に、車両モ
ニタには鮮明で見やすいフルカラーマルチモニタを採用し、エコ
ゲージ等の表示により省エネ運転のサポーも行うことができる。
■主な商品の特長
⑴環境、経済性
・特定特殊自動車排出ガス2014年基準適合車
 コマツが長年積み重ねてきた独自のエンジンテクノロジーを
結集し、特定特殊自動車排出ガス2014年基準の排出ガス
規制をクリア。
・高負荷作業時の燃料消費量、最大30%低減
 油圧駆動式トランスミッション「電子制御HST(Hydro-
StaticTransmission)」、エンジン出力を無駄なく活用する
油圧システム「可変ポンプCLSS(Closed-centerLoad
SensingSystem)」、また、それらを高度に制御するコン
ロールシステムにより、燃料消費量を同社従来機に比べ最
大30%低減。
⑵安全性、作業性
・車速制限機能、シートベルト未装着警告機能
 工場内などで決められた制限速度を守るために、最高速度
を4段階に設定可能(設定速度:5/8/15/23.5㎞
/h)。また、シートベルト未装着のオペレーターに注意を促
す警告機能も装備しており、安全性の向上に貢献。
・電子制御HSTによる操作性の向上
 電子制御HSTの採用により、前後進レバーを切り替えても
ショクが発生しないため、左ペダルの操作が不要であること
や、坂道でのずり下がりが少なく、微速走行が容易になるなど、
操作性が向上。オペレーターの疲労軽減と安全作業にも貢献。
⑶ICT
・フリート遠隔管理と現場改善を支援するKOMTRAX
標準搭載
 KOMTRAXは、位置情報、稼働状況に加え、燃料消費
量などの情報をユーザーに提供し、日々の稼働状況の「見え
る化」を実現。ユーザーが常にベストコンディションで使用でき
るよう、きめ細かなサポートを実施。
・車両の稼働状況を一目で把握
 大型のカラーマルチモニタを搭載し、走行速度や平均燃費
など車両の状況を一目で把握。オートエンジンストップ機能の
エンジン停止までの時間や車速制限などの設定も容易に行え
る。また、ボタン操作により稼働時間、燃料消費量などさま
ざまな情報を確認できる。
【製品仕様】
【公表価格】
・FH60-2(6.0t車)……9,850千円
・FH70-2(7.0t車)……10,600千円
・FH80-2(8.0t車)……11,700千円
【販売目標】
100台/年(国内のみ、3機種合計)
 三菱ふそうトラック・バス㈱(MFTBC)は、ダイムラー・
ラック・アジア(DTA)傘下のDaimlerIndiaCommercial
VehiclesPvt.Ltd.(DICV)と協力し、高出力の超大型トラッ
「TP」を世界に先駆け中東のカタールで販売を開始した。
 連結車両総重量(GCW)50トンの「TP2040Sトラク
ター」は、6気筒・400馬力・11.97リットルの新しいエンジ
ン「OM457」を搭載している。同車両は12段マニュアルトラ
ンスミションに加え、リヤアクスル比の最適化を図ったハブリ
カタール…三菱ふそ
話題のニュートラック新製品情報・新情報
FUSOが高出力大型トラックの新モデル「TP」
世界に先駆けカタールで発売開始
ダクションを採用。さらに、ベッドスペース付きの大きなキャビ
ンも備えている。ダイムラーの技術プラットフォームをベースと
して開発した同車両は、高い積載量と優れた燃費性能を両
立し、カタールのコンテナ輸送業者や建設業者の要望に応え
るよう設計されている。
 新型FUSOのラインアップは中東地域ではUAE(アラブ
首長国連邦)に2015年11月の販売を皮切りに順次投入し
ており、耐久性と燃費性能ですでに高い評価を得ている。
ツ油圧駆動式諸元表
FH60-2 FH70-2 H80-2
車両質量 8,945 9,710 11,280
定格出力
(JISD0006-1)
kw/min-1
〔PS/rpm〕
48.62,125〔66.1/2,150〕
ン名称 SAA4D95LE-6-C
最大荷重 6,000 7,000 8,000
荷重中心 600
最大揚髙 3,000
全長 4,725 4,810 4,915
全幅 2,050
全高(ヘガー 2,525
軸距(ホイールベース 2,300
走行速度(無負荷時) ㎞/h 23.5

The TRUCK News
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TheTRUCK2017年7月号96
 今回新型「TP」を投入したカタールはアラビア半島東部の
ペルシア湾中央に面した半島で、全土の大半を荒野と砂漠
が占める厳しい環境下にある。2015年に大型車「FJ」を導
入し、2016年には、前年比シェア10%増の50.4%となり、
日系メーカートップとなり、新型車両が高い評価を得たことを
証明した。
 今回導入する「TP」はFUSOブランドで最も高いエンジン
出力を誇るトラクターとなる。同車両が加わることで、製品ラ
インナップはさらに拡大され、今後2022年のワールドカップ
開催に合わせてインフラ整備や建設需要の増加が見込まれる
同国の需要に応え、更なるシェアの拡大と新規顧客獲得を目
指している。
 同ラインナップは中型・大型トラックの現地販売会社である
AlWajbaEstablishmentを通じて販売される。
 中東地域では2015年11月、ダイムラーの商用車部門
が中東・北アフリカ地域(MENA)のマーケットの販売・カスタ
マーサービスを支援するリージョナル・センター(RC)をUAE
ドバイに開設し、カタールは同RCが管轄する19カ国のひ
とつになる。
■TPトラクター:4×2
・型式:TPY1SFR2R
・乗車定員:2(1+1)
・エンジン型式:OM457LA-E3(11.970L)
・最大出力:400馬力/1,900rpm
・最大トルク:2,000Nm/1,100rpm
トランスミッション:G330-12段MT
・燃料タンク容量:455L
 UDトラックスは、アラブ首長国連邦のドバイで、新興国
市場向けに開発された新中型トラック「Croner(クローナー)」
の発表イベントを開催した。現地で行われた発表会と試乗会
には、約500名のユーザーと報道関係者が参加した。今回
の発表イベントは、2017年3月にUDトラックスタイランドに
て開催されたグローバル発表イベントに続き、中東、東アフリ
カ、北アフリカ地域市場を対象とした最初の発表となる。
 クローナーの多様な機能・オプション、優れた安全性・操
作性、省燃費性能、耐久性そしてメンテナンスの容易さは、
幅広い市場において、ユーザーの生産性や稼働率の向上を
中型トラック発表会…UDトラックス
話題のニュートラック新製品情報・新情報
新興国市場でのさらなるプレセンス強化に向け
中東で「クローナー」発表イベントを開催
連結車両総重量50トンで高出力の「TP2040Sトラクター」
2015年に市場投入したFUSO大型車「FJ」
ドバイで行われた新中型トラック「クローナー」の発表イベン発表イベントでは試乗会や技術的な説明会も行われた

TheTRUCK2017年7月号97
実現するものである。イベントに参加し
たユーザーと報道関係者は、発表イベ
トの一環として、ドバイオードローム
サーキットで開催された試乗会でクロー
ナーの機能を体感した。効率的でモダ
ンなキャビンや、ユーザーの貨物を保
護するために有効なエアサスペンショ
など、クローナーは他の中型トラックに
はない運転性能と稼働率を最大化す
るための多様な機能を持ち、“ユーザー
の時間を一瞬たりも無駄にしない”よ
うデザインされている。
 特にクローナーは、ドライバーの経
験を問わず快適で安全に運転できるよ
うにオートマチットランスミションをオ
プション搭載している。中東市場でも
顕在化し始めていると言われる経験豊
富なドライバーの不足など、UDトラックスはトラック業界の問
題解決に対して、新興国市場でも積極的に取り組んでいる。
 UDトラックスのムラット・ヘドナ中東および東・北アフリカ
地域担当プレジデントは、「UDトラックスにとって中東は極め
て重要なマーケットです。世界で最も過酷で厳しい走行環境
といえる地域の一つであり、その環境にしっかり対応できるよ
うにするためアラブ首長国連邦で徹底的にクローナーの走行
試験を実施しました。クローナーはお客様の稼働時間を一瞬
たりも無駄にしないと確信しています」と述べている。
 UDトラックスは、ドバイでの発表イベントを契機に、クロー
ナーを湾岸協力会議加盟国(バーレーン、クエート、オマーン、
カタール、サウジアラビア)および東・北アフリカ地域に順次
投入していく予定となっている。クローナーは、耐久性に優れ
砂漠や未舗装道路など厳しい運転環境でも快適に運転でき
るなど、これら地域のユーザーニーズに応えるトラックである。
UDトラックスの大型トラッ「クエスター」に加え、クローナー
を投入することで中東、東アフリカ、北アフリカ地域のユーザー
へのさらなるサポートを充実させていくしている。
 横浜ゴム㈱は、SUV・ピックアップトラック用タイヤブラン
「GEOLANDAR(ジオランダー)」のマッドテレーンの新商品
「GEOLANDARM/TG003(ジオランダー・エムティー・ジー
ゼロゼロサン)」を2017年8月より発売する。発売のサイズ
は37×12.50R20126Q〜31×10.50R15109Qの9
サイズで、9月以降も順次サイズ追加を予定している。価格
はオープンプライスとなっている。
 「GEOLANDARM/TG003」は従来品「GEOLANDAR
M/T+」から13年ぶりの新商品。特にオフロードユーザー向
けの商品で、マッド、ロック、ダート、砂利などあらゆる路面
マッドテレーンタイヤ…横浜ゴム
話題のニュートラック新製品情報・新情報
SUV・ピックアップトラック向け
マッドテレーンタイヤ「GEOLANDARM/TG003」発売
でのオフロード性能を追求するとともに、耐久性・耐摩耗性
の向上による優れたロングライフ性能を追求している。そのた
め、世界中の過酷なオフロードレースで培った技術をフィー
バッし、トレッドパターン、サイドデザイン、構造、コンパウン
ド、プロファイルまで全面的な見直しを図っている。
 特にオフロード走行の要となるのはトレッドパターンとサイドブ
ロック。トレッドに施した「ラージメシュ・ラググルーブ」「シー
ケンシャル・サイプ」などが様々なオフロード路面で優れたトラク
ションを発揮。また、タイヤサイドを厚く設計するともに、上
部に「アグレッシブサイドブロック」を配置することで耐カット性
ユーザーの生産性や稼働率の向上を実現する新興国市場向けのクローナー

The TRUCK News
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TheTRUCK2017年7月号98
 住友重機械工業㈱(別川俊介社長)は、同社減速機
の主力機種であるベベル・バディボックス減速機の
新シリーズを開発し、2017年6月1日より販売を
開始した。
 ベベル・バディボックス減速機は、独自のユニーク
な歯車機構を持つサイクロ減速機とベベルギヤを組み
合わせた直交軸ギヤモータで、1996年の発売以来、
コンベヤ、自動倉庫、クレーンなど産業機械分野で幅
広く採用されている。今回新たに発売するHシリーズ
は、低減速比および中容量域を拡充し、高速入力を可
能とすることで、物流搬送市場における搬送速度の高
速化や搬送量の増量化といったニーズに応えする製品
となっている。
■特長
⑴低減速比…ベベル・バディボックス減速機は、これ
まで減速比1/11からの品揃えだったが、低減速
比(1/5、1/7、1/10)を追加することで、よ
り速い出力回転数に対応することが可能となった。
⑵高速入力可能…モータ入力回転数3600r/minでの
高速入力が可能となり、軽負荷時などに搬送物を高
速移動させることができる。
⑶高効率ギヤモータ…プレミアム効率(IE3)モータによ
るモータの高効率化に加え、減速機部をベベルギヤ
およびヘリカルギヤの2段減速構造(一部組み合わ
減速機…住友重機
話題のニュートラック新製品情報・新情報
低減速比と中容量域を拡充した
ベベル・バディボックス減速機を発売
せを除く)とすることで、高効率化を実現した。
⑷グリース潤滑…グリース潤滑のため、取り付ける方
向に制限がなく、自由なレイアウトが可能。また、
長寿命グリースを封入しているので、メンテナンス
回数を抑えることができる。
■主要仕様
・サイズ:HZ522、HZ523、HZ524、HA635(全4サイズ)
・モータ容量:2.2〜11kW(プレミアム効率三相モータまた
はインバータ用プレミアム効率三相モータ)
・減速比:1/5、1/7、1/10、1/12、1/15、
1/20(全6種類)
・据え付け:中空軸トルクアーム取付
・減速機構:ベベル+ヘリカルギヤ2段減速(一部組み合わ
せを除く)
や耐摩耗性を向上させている。さらに、一段とオフロード感を
強調したデザイン性にこだわり、オフロード走行やドレスアップ
を楽しむユーザーニーズを満たすより逞しアグレッシブなイメー
ジを実現している。オンロード性能にも配慮し、従来品と同等
レベルの静粛性や快適性を確保している。
 「GEOLANDAR」は横浜ゴムがグローバルで展開してい
るSUV・ピックアップトラック向けタイヤブランド。近年、
世界中でSUV・ピックアップトラックの人気が高まる中、
「GEOLANDAR」シリーズの新商品投入を加速しており、
今回の新商品を投入することで、よりユーザーから選ばれる高
付加価値タイヤの販売拡大を目指すもの。「GEOLANDAR」
ブランドとしてはすでにオールテレーンタイヤ「GEOLANDAR
A/TG015」、中・大型
SUV向けのハイウェイテレー
ンタイヤ「GEOLANDARH/
TG056」、都市型クロスオー
バー/中・小型SUV向けの
「GEOLANDARSUV」が販
売されており、今回の新商品
の投入により、さらに幅広い
ユーザーニーズに応えるライ
アップとなった。
ベベル・バディボックス減速機の新シリーズ
横浜ゴムのSUV・ピックアップトラック
向けマッドテレーンタイヤ

TheTRUCK2017年7月号99
 ヤマトホールディングス㈱傘下のヤマト運輸㈱(本社:東京
都中央区/長尾裕社長)など、計6社が小口保冷配送サー
ビスに関する国際規格PAS1018:2017(PAS1018)の
認証を取得した。
 PAS1018は、小口保冷配送サービスのうち、荷物の積
み替えを伴う輸送形態を対象とする国際規格。車両に搭載さ
れている保冷庫などの空間の温度管理を中心に、配送中の
積み替え作業に関する要求事項が規定されている。ヤマトホー
ルディングスを始め、日本国内の保冷宅配便サービスを扱う
事業者、海外の業界団体等の組織も参画し2017年2月
28日に策定されている。
◇認証取得の目的
 現状、保冷宅配便サービスは、世界各国での経済成長や
通信販売の市場拡大により日本だけでなく世界各国で需要が
高まっている。同社は、国際規格の取得を通して、クール宅
急便を展開する各国においてユーザーに安心してサービスを
利用してもらう他、客観的な視点による品質の更なる向上を
図るために、第三者機関からの審査を受け、PAS1018の
認証を取得したもの。
◇概要
・今回の認証を受けたグループ会社および概要は次の通
り。①ヤマト運輸株式会社、②沖縄ヤマト運輸株式会社、
③YAMATO(CHINA)TRANSPORTCO.,LTD.(雅瑪
多(中国)運輸有限公司)、④YAMATOLOGISTICS(HK)
LTD.(香港ヤマト運輸株式会社)、⑤YAMATOTRANSP
ORT(S)PTE.LTD.(シンガポールヤマト運輸株式会社)
⑥YAMATOTRANSPORT(M)SDN.BHD.(マレーシア
ヤマト運輸株式会社)。
保冷配送サービス…ヤマト運輸
話題のニュートラック新製品情報・新情報
ヤマトグループが小口保冷配送サービスに関する
国際規格PAS1018の認証を取得
・認証登録番号:TCDS660200
・認証登録範囲:クール宅急便、国際クール宅急便
・認証機関:BSIグループジャパン株式会社
・認証登録日:平成29年5月14日
◇今後の取り組みについて
 現在ヤマトグループは、アジア各国でクール宅急便を展開
すると同時に、各地域での保冷宅配便サービスの品質向上
に積極的に取り組んでいる。この度のPAS1018の認証
取得を機に、今後も高いサービス品質を維持し、ユーザーが
安心して利用できるサービスの提供を行うだけでなく、アジア
を中心とした各国の物流事業者に対し、認証取得に向けた
働きかけを行うことで、各国の小口保冷配送サービス市場の
健全な成長と拡大に貢献していくしている。
◇PAS1018の認証書授与式について
 認証取得にあたって、BSIグループジャパン五十嵐泰文代
表取締役社長、ヤマト運輸長尾裕代表取締役社長が出席
し、5月29日にPAS1018の認証書授与式が行われた。
◇BSIグループジャパンについて
 BSIグループジャパンは、BSI(BritishStandards
Institution:英国規格協会)の日本法人で、マネジメトシス
テム・医療機器の認証サービスとトレーニングコースの提供を
メインとする幅広いサービスを提供している。国内に60社以
上ある審査機関の中でも、多くの規格の認証サービスを提供
しており、業界をリードする審査機関となっている。BSIグルー
プは世界中で20の認定を受けた独立した審査機関であり、
BSIが付与したマネジメトシステム認証は、市場に認知され
た国際標準等の要求事項を被認証組織が満たしているという
ことを意味している。
授与式で、BSIグループジャパン五十嵐泰文(左)とヤマト運輸の長尾裕社長(右)

The TRUCK News
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TheTRUCK2017年7月号100
 ㈱ブリヂストンは、バス停車時に縁石とタイヤサイド部を接
触させることによりバス乗降口と停留所の隙間を小さくする
正着性向上(バス乗降時のバリアフリー化)に関する研究を
行っている。今回、同社は「バリアフリー用新コンセプトタイ
ヤ」を開発した。この新コンセプトタイヤは、ゴム自体を摩耗
しにくしたことに加え、接触を繰り返すことによりサイドゴム
が摩耗した際は交換可能した特長がある。同時に、2016
年12月に発表した「次世代正着縁石」の正着性を更に向
上させた。
 同社は、今後具体的なニーズを基本にユーザーと共にバリ
アフリー実現に向けた検討を推進し、2020年の実用化を目
指していくしている。
 正着性向上に関しては、海外の一部地域において、特
殊な形状をした正着縁石が導入されているが、横浜国立
大学「交通と都市研究室」:中村文彦教授)および公益
社団法人日本交通計画協会との共同研究を通じて、タイ
ヤサイド部の摩耗および正着距離に課題があることが判明
していた。
 同社は、接触を繰り返すことによるタイヤサイド部の摩耗が
進んだ際の対策として、サイドゴムの貼り替えを可能にしたバ
リアフリー用新コンセプトタイヤの新しい技術を考案した。例
えば、サイド部とトレッド部の双方が摩耗した場合は、リトレッ
ド工場で新たなトレッドゴムとサイドゴムを同時に貼り替えること
を可能にしている。また、サイド部がトレッド部よりも早く摩耗
した場合には、シート状のサイドゴムを追加接着することで、
タイヤの再使用が可能となる。いずれも、同社のリトレッド技
術等を応用したものとなっている。
 これらの技術を適用し、従来の摩耗対策(タイヤサイド部の
ゴムをあらかじめ厚くすること)に比べ、タイヤの重量増や転が
り抵抗悪化を軽減できる。また、摩耗した部分のみ交換でき
るため、より省資源で、バス事業者に対してタイヤを「より長
く経済的に」使用できるモデルの提案できることになる。
 この交換可能なサイドゴムは、タイヤが縁石と接触する際
の耐摩耗性能(削れ難さ)と低摩擦性能(滑りやすさ)に着目
開発されている。その結果、この新コンセプトタイヤは、縁石
とサイド部が接触した際の摩耗量が従来品の約1/4と、
大幅に抑制できることを実車試験で確認している。
次世代正着縁石…ブリヂストン
話題のニュートラック新製品情報・新情報
バス乗降時のバリアフリー化に貢献する
新コンセプトタイヤの開発と次世代正着縁石
 2016年12月に発表した「次世代正着縁石」は、適度に
傾斜させた路肩スロープで、容易かつ安定して正着性を向上
させつつ、縁石底ラウンド形状にてタイヤサイド部の摩耗を軽
減するものだったが、今回は新たに車両接触回避形状を導
入することにより「次世代正着縁石」の段差を改善している。
具体的には、「次世代正着縁石」で58㎜あった段差を減少さ
せ、かつ車体と縁石の接触を回避するために、縁石側に車
両接触回避部を有する新たな縁石・路肩形状を考案した。
この新形状の適用により、更に25㎜の段差減少を実現(段
差33㎜)し、バス乗降時の車椅子やベビーカー利用者の負
担軽減に貢献できると考えている。
 同社は、国内、海外を問わず、バリアフリー化のための正
着性向上を必要とする利用者の意見を聞きながら技術とサー
ビスを確立させ、個々のニーズに適した形のソリューションを
継続的に社会に提供することで、公共交通のバリアフリー化
実現に貢献していくとしている。
交換可能なサイドゴムの搭載箇所
次世代正着縁石の改良(車両接触回避形状の考案)

TheTRUCK2017年7月号101
 全但バス㈱(桐山徹郎社長)とヤマトホールディングス傘下
のヤマト運輸㈱は、2017年6月22日より、過疎化や高齢
化が進む中山間地域におけるバス路線網の維持と物流の効
率化による地域住民の生活サービス向上を目的として、兵庫
県の県北に位置する豊岡市内(江原地区〜神鍋高原地区)
を結ぶ路線バスで「客貨混載」を開始した。
 近年、全国の中山間地域等で過疎化や高齢化が進む中、
山林に囲まれる神鍋高原地区は年々人口が減少し、高齢化
率も約27.8%になるなど、県内でも特に過疎化や高齢化が
進んでおり、高齢者の移動手段となるバス路線網の維持や
物流の効率化による地域住民への生活サービス向上が課題
となっていた。
 全但バスは、兵庫県の県北エリアをカバーするバス路線網
を保持し、年間約234万人を運ぶ県内大手のバス会社と
て、県や自治体と緊密に連携を図りながら、効率的で持続
可能な公共交通ネトワークの構築に向けて取り組んでいる。
 ヤマト運輸は、全国の自治体や企業と連携し、地域の活
客貨混載…ヤマト運輸・全但バス
話題のニュートラック新製品情報・新情報
兵庫県初となる路線バスを活用した宅急便輸送の
「客貨混載」を豊岡市内で開始
性化や課題解決に向けてさざまな取り組みを行う「プロジェ
トG(Government)」を推進している。路線バスによる「客貨
混載」はこれまで、岩手県(2015年6月)、宮崎県(2015
年10月)、北海道(2016年9月)、熊本県(2016年10月)
の4都道府県で開始している。
 このたび、全但バスとヤマト運輸は相互連携を図り、バス
路線網の維持と物流の効率化による地域住民の生活サービ
ス向上を目的に路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」
兵庫県で初めて開始する。
 今回の取り組みでは、宅急便を輸送するため、中央部に
荷台スペースを確保した路線バスを1台導入し、客貨混載
専用のバスと分るようにオリジナルデザインのラッピングが施さ
れている。
 ヤマト運輸のセールスドライバー(SD)が神鍋高原の利用者
に配達する宅急便をJR江原駅で路線バスに積み込み、神鍋
高原の東河内バス停留所で担当SDに引き渡す形になる。
 これにより、地域のバス路線網が維持され、安定的に路
線バスを利用できることで、病院やスーパーなど多様な施設へ
アクセスでき、生活基盤の維持・向上につながる。また、ヤ
ト運輸のSDが神鍋高原に滞在できる時間が増えるため、
当日発送の集荷締め切り時間が13時から15時まで2時
間延長されるなど、宅急便のサービスをより便利に利用できる
うになる。
 全但バスは、路線バスの空きスペースで宅急便を輸送する
ことで、バス路線網の維持につながる新たな収入源を確保でる。
 ヤマト運輸は従来、昼の到着荷物を取りにセンターに戻って
いたSDの代わりに、全但バスが荷物を運ぶことにより、移
「客貨混載」のラッピングバス
バスの室内に用意された荷台スペースヤマトSDの時間的な余裕ができサービスが向上する

The TRUCK News
Now
TheTRUCK2017年7月号102
動時間が大幅に削減でき、集配効率が向上し休憩時間が取
りやすくなるなど、働く環境の改善が見込まれる。また、SD
が神鍋高原に滞在できる時間が増えるため、利用者の要望
に対しても柔軟に応えることができるようになる。さらに、日高
センターと神鍋高原間の1日のトラク走行距離が往復約30
㎞削減され、燃料費やCO
排出量の削減にもつながる。
 今後、両社で連携を強化し、神鍋高原で集荷した荷物の
路線バスでの輸送や、他路線での客貨混載、道の駅を活用
した産物支援などを検討し、地域課題の解決と地域活性化
に取り組んでいくしている。
 極東開発工業㈱がイドネシアの現地法人(PT.Kyokuto
IndomobilDistributorIndonesia:ジャカルタ市)を通じて受
注していた立体駐車装置の初号機がこのたび竣工した。
 インドネシアにおいては、モータリゼーションの拡大や人口
の増加により都市部において駐車場不足の問題が発生して
おり、立体駐車装置の潜在的な需要が見込まれている。
 同社とそのグループ会社の極東開発パーキング㈱は、イ
ドネシア工場の合弁パートナーであるインドモービル社グルー
プ会社のジャカルタ市内にある乗用車販売会社敷地内に、
2014年より立体駐車装置のデモ機を設置し現地の市場調
査を進めていたところ、本初号機を受注し、現地への部材の
立体駐車装置…極東開発
話題のニュートラック新製品情報・新情報
駐車場不足のインドネシア都市部で
立体駐車装置の初号機を竣工
輸出および建設を経てこのたびの竣工となったもの。
 初号機は、ジャカルタ市内に建設・納入された3段式で
合計46台の駐車が可能な立体駐車装置だ。既に現地で
の立体駐車装置に対する関心も非常に高く、同社グループ
ではデモ機および初号機を通じて立体駐車装置の利便性を
訴求し、今後の拡販および受注を図っていく計画である。
 極東開発グループでは、今後も海外での事業展開に積極
的に経営資源を投入し、業績の拡大に一丸となって努めてい
くとしている。
(左から)極東開発パーキングの越智聡一郎社長、ジャカルタ市のIsnawaAdji(イ
スナワ・アジ)衛生部長、イドモービル社のJusakKertowidjojo(ジュサック・カ
トウィジョーヨ)社長、極東開発工業の則光健男海外事業部長インドネシアで竣工した立体駐車装置の初号機
全但バスの江原営業所での「客貨混載バス」出発式

TheTRUCK2017年7月号103